出雲に行ったら神様(うさぎ→イケメン)を拾いました。

ゆきりん(安室 雪)

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 美亜と隼人は運ばれて来たスープやサラダを食べ、お互いに選んだパスタを一口づつ交換する。美亜はカルボナーラを余り食べないが、こってり味なので一皿は無理だなぁと思う。味は美味しいと思うが・・・。

 デザートに柚子のシャーベットと紅茶が出てくる。さっぱり酸味のあるシャーベットは紅茶とも良く合う。

 全てを美味しく頂き、隼人さんのチャイを飲む為、隼人さんの部屋へと向かう。



「どうぞ?美亜ちゃん」

 玄関の扉を開け、隼人さんが中に促してくれる。

「お邪魔しまぁす」

「どうぞ、リビングのソファに座って」

 リビングに入り、美亜は『うわぁ』と声を上げてしまう。

 広いっ!

「えっ、隼人さん1人で住んでるって言ってなかった?」

「ああ、俺1人。親父が税金対策で買ったマンションなんだ」

「は、はは・・・。すごいね」

 さすが,御曹司。

「はい、美亜ちゃん。『チャイ』飲んでみて?」

 目の前に可愛いマグカップが差し出される。隼人さんとペアになっている。

 もしかして・・・、誰かと使ってたのかな。

 その考えが顔に出てしまったみたいで。

「あっ。このマグカップは、美亜ちゃんの為に用意したんだよ?ちょっと照れくさかったんだけど、美亜ちゃんと特別な関係になりたいなと思って。ハート柄なんて初めて買ったんだ」

 と、らしくなくしどろもどろに話し始めた。

「ありがとう。嬉しいっ」

 思わず嬉しくて満面の笑顔を向ける。

 その瞬間、隼人さんは眉間にシワを寄せる。

「どうしたんですか?隼人さん?」

「どうしたものか。すごい抱きしめたい」

 真剣な眼差しで言われる。

「どうして俺、何もしないって言ったんだろう。かなり後悔だ。抱きしめてもいいかな?」

「えっ。はい、どうぞ」

 受け取ったマグカップはテーブルの上に起き、隼人さんに向き合う。

「美亜ちゃん・・・、ありがと」

 そして、隼人はゆっくりと美亜を抱きしめ、首すじに唇を押し当てる。



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