指輪に導かれて

20

 『コンコンッ』部屋がノックされ、エマが入ってくる。

「優様、コレは一体・・・？」

 エマは唖然とした顔になる。

 だろうね～、私もびっくりしたよ。

 元々、私は23歳黒髪・黒目だった。それがこの世界に飛ばされて7歳位のサイズになったと共に、栗色のふんわりウェーブのかかった髪、緑色の瞳に変身していた。最近はそれにも慣れつつあったのに。さっき鏡で確認したら髪の色は更に薄くなり、ハニーベージュになっていた。瞳の色は緑のままだ。背は伸び、歳は17・8位かな？ついでに今迄で一番胸が成長している。

 「とりあえず、私の服ですがお着替え下さい」

 服を置いてエマは部屋を出て行った。

 着替え終わり、まずはライ様に式を送る。

『ライ様に夜分にすいません。何故か成長しました。どうしたらいいでしょうか』

 送ってからアレク様の元に向かう。



「アレク様、私どうなったんでしょうか？」

「優、明日ライ様に聞きに行こう。あれ？紅は？」

「部屋の籠で寝てます、薄情者です」

 この一大事に、部屋に入ったとたん自分の住処である籠にフラフラと行き、すぐに寝てしまったのだ。

 するとそこに式がやって来る。

『優、びっくりしたよ。とりあえず話は明日聞くよ。で、優の新しいサイズの騎士の制服と夜だから用意出来ないかな、と思って普段用の服を何着か準備したから使って。じゃ、おやすみ』

 ペラリと紙が床に落ちる。その紙を持ってアレク様は優の部屋に行く。そして手に持っている紙に向かい『展開』と言う。すると布に包まれた物がボンボンといくつか出てくる。

「何！？」

「広げてみて、優」

 アレク様の言葉に従い、布を広げみると騎士服や室内で着るシンプルなドレス、それに下着に至るまで用意されていた。確かに、エマさんの下着を着るには抵抗あったよ？でも、ライ様から送られて来た下着を着けるのもちょっと微妙かも・・・。う～む。