【milk*crown】甘えんぼう仔猫が伝えたかった言葉🐾恋する気持ちや想い愛情が引き起こす大きな魔法の小さな奇跡🍀童話のような恋物語

くろねこ

文字の大きさ
4 / 17
第一章[モモと創介]モモSide

(4)

しおりを挟む
楽しみにすればするほど遠く感じてしまうのは…早くと望めば望む程、時の流れが遅く感じてしまうのは、何でなんだろう…。

ボンヤリと考え事をして紛らわせてみようと試みても“目の前に好きな人が、手を伸ばせば届く距離にいる”という事実が私の心を誘惑する。

(邪魔しちゃいけない。そう想うけど…少し触れるくらい…許されないかな?)

我慢しきれず、触れたくて、触れてほしくてたまらない、愛しいその手へ、そっと自身の手を伸ばしてみる。

「あっ…。」
“カチャッ”という音と共に、創介の驚き混じりの短い声が漏れた。

「ふふ。モモ…いたずらしちゃダメだろ?」
創介は笑いながら、私の手をそっと押し退ける。

触れたかっただけのに“いたずら”と言われてしまった。

(ただ、触れていたいだけなのに…。それすらも許してもらえないの?)

ため息混じりに怪訝な顔をしてみるけれど、鏡の中の自分とにらめっこしている創介の視界には、私の表情なんて、これっぽっちも入らないみたい。

(もぉーっ。せめて、こっち向いてよ!私の目を見て説き伏せて!!)そう想った瞬間、身体の体制が崩れてしまった。

ーカタタタタタタタタタタタタ………ー

「わあぁあぁあああっ!!コラッ!モモー!」
創介の慌てた大きな声に、身体がビクッと反応してしまう。

「あーあー…何するんだ!?モモー!!」

ーガシャガシャカ゚シャン!!ガチャン!!ジャン!!ー

(なんだか足元の感覚が気持ち悪い!!)

私が慌てれば慌てるほど、創介の声も言葉も焦ったものになる。

「あーもぉー!!」
悲痛な声と共に、ついには両脇に手を差し込まれると、勢いよく持ち上げられた。

その瞬間に身体が宙を舞う。

(わぁ!ヤダ!!怖い!!)

下半身が垂れ下がり、両足が“ぶらん”と放り出されるような感覚に恐怖を覚え、必死に創介の手にしがみつこうとした。

「いつっ!!」

“痛い”という言葉になりきらない、短い呻きの声が、微かに聞こえた気がした。

“トスンッ!!”
少し高めの位置から飛び降りた時の音に近い響きが鳴り、私は着地をしたと同時に、戸棚の隙間へと駆ける。

(怖い!怖い!!怖い!!怖い…怖い…怖いーー。)

私は自分の身に何が起こったのか分からなくなって、パニックを起こしてしまった…。

真っ暗闇に支配されてしまったみたい…。

ただひたすら“怖い”という感覚だけに心と体を震わせる。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

ちょっと大人な物語はこちらです

神崎 未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない ちょっと大人な短編物語集です。 日常に突然訪れる刺激的な体験。 少し非日常を覗いてみませんか? あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ? ※本作品ではGemini PRO、Pixai.artで作成した生成AI画像ならびに  Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。 ※不定期更新です。 ※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。

君の名を

凛子
恋愛
隙間風は嵐となる予感がした――

降っても晴れても

凛子
恋愛
もう、限界なんです……

いちばん好きな人…

麻実
恋愛
夫の裏切りを知った妻は 自分もまた・・・。

夫婦交換

山田森湖
恋愛
好奇心から始まった一週間の“夫婦交換”。そこで出会った新鮮なときめき

【ヤンデレ八尺様に心底惚れ込まれた貴方は、どうやら逃げ道がないようです】

一ノ瀬 瞬
恋愛
それは夜遅く…あたりの街灯がパチパチと 不気味な音を立て恐怖を煽る時間 貴方は恐怖心を抑え帰路につこうとするが…?

【ヤンデレ花屋の優しいお兄さんは貴方の為だけの花と愛を捧げます。】

一ノ瀬 瞬
恋愛
今日も貴方が開けるドアの先には、いつも優しく穏やかな 花屋の店主のお兄さんがいてー…

盗み聞き

凛子
恋愛
あ、そういうこと。

処理中です...