令嬢に雑に扱われ、捨てられた人形ですが、魂が宿ったので復讐します。

冬吹せいら

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無謀な作戦

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【レオ―ラ視点】

「くそっくそっくそっ!!!」

何度も何度も、人形にナイフを刺すけれど、頑丈だから、全然ボロボロになってくれない。

失敗した、これじゃあ全く、ストレスが減っていかないどころか、むしろ溜まるばかりだ。

急に、街に掲示板が設置され、シティシマ家の闇取引が明らかになってしまった。

国に様々な部分を追求され、両親はひたすら走り回っている。私もそれに協力して、何度も頭を下げざるを得なかった。

一体誰が、あの掲示板を……。
闇取引の情報は、私と、一部のメイドくらいしか知らないはず。
そして、その話を、私はこの部屋でしか、したことがない。

メイドは全員、罰として、処分させてもらったけれど……。

……もし、別の誰かの仕業だった時、次の攻撃にも構える必要があった。

「くそがあぁあああ!!!!」

叫びながら、人形を壁に叩きつける。

何度も何度も。人間であれば、間違いなく死んでいるであろう力で。

火をつけて、燃やしてしまいたい衝動に駆られたけれど、さすがに一旦、冷静になろうと努めた。

「はぁ……。くうぅ……」

工場には、とてもじゃないけど、行ける状態ではない。

一度縁を切ったが……。ヒーリアを頼るしかなかった。

☆ ☆ ☆

「レオ―ラ。嬉しいわ。私を許してくれたのね?」
「……許したわけじゃないわ。調子に乗らないで」

私はヒーリアの頬を、強く叩いた。

それでもヒーリアは、笑顔を絶やさない。

「私は何をすればいいの? 教えて?」
「……工場で、マダが拾った少年、覚えてるわよね?」
「えぇ。もちろん」
「そいつを……。ここに連れてきて」
「え……?」
「できないの?」
「で、できる! できるよ! でも、どうして?」
「……ボコボコにしてやるのよ。それで、まんまと家にやってきたマダも、返り討ちにしてやる!」
「それって、こないだ失敗した作戦……」
「……今度は大丈夫よ。もっと優秀な奴らを、用意するから」

闇取引が明るみになったことで、さらに弱みを握ることができた相手もいる。

その家に……。用意させればいい。

「明日のこの時間までに、連れてきなさい。いいわね?」
「わかった! そしたら、許してくれる?」
「……できたら、ね」
「やったぁ!」

ヒーリアが、駆け足で部屋を出て行った。

あの子も……。いずれ処分しないと、面倒なことになりそうね。

「だぁぁああっ!!!!」

人形を、思いっきり踏みつけた後、私はその場に寝転んだ。

もはや、ベッドに向かう気力すら、残されていない……。

あの少年を痛めつけるためのエネルギーをため込むため、そのまま休むことにした。
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