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『ヒール61』
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『ヒール61』
猫人は泣いて泣いてローズにお礼をしている。
「ありがとうございますローズ、それから皆さん」
「同じ猫人として許せませんでしたのよ。もう安心していいわ。みんな自分の家に帰ったらいい」
「はい、帰ります」
「良かったなローズ」
「これもトレイルの活躍あってのこと。猫人のみんなはトレイルに感謝しますよ」
「俺と嬉しいよ。猫人も館から出よう」
「それにしても、トレイルの殺し屋シャークウォーニンとの戦いは凄かったな。マジで全員生きて帰れないと思った。あれだけの戦いが出来るなら竜の守りパーティーの名前はまた売れるだろうぜ」
「竜の守りが殺し屋を倒したとなる」
「まあ売れても雷鳴の悪魔とは一緒に冒険したいかな。ダンジョンとかもいいかも」
「そうですね。いつの日か一緒に」
リーダーのクールキャットと俺は握手した。
雷鳴とはいい意味でライバルになれたらいい。
お互いに成長出来るパーティーに。
領主の館から出て最初に騎士団の支部に寄った。
ミュートエアーが騎士団支部の支部長にこの件についての話をする。
館にあった書類も提出したところ、支部長は顔色を変えてしまう。
さらに領主を支部長の前に出し、幹部フォルコメンに賄賂を渡していたむねを話させる。
支部長は決意してくれて、幹部フォルコメンを呼びに行った。
「フォルコメン、間違いないな。この書類は。騎士団の規則に反する行為だ。よってフォルコメンは今日にも騎士団を解雇する」
「待ってください支部長。俺は知らない話。領主とは会ったこともない。誰かも知らない」
「嘘か本当かは審議で決まる」
「待ってくれ!」
「待ちません」
最後はミュートエアーのひと言で幹部は肩を落とした。
「待ってくれ、竜の守りについて話させてくれ」
「竜の守り?」
幹部がなぜか俺達のパーティーの名前を出した。
なぜ知っている?
「竜の守りは、今回一番活躍した彼らのパーティーです」
「なぜ俺達のパーティーを?」
「そ、そ、それはサリオスに言われ」
「サリオス! なぜサリオスが関係している。詳しく話してくれ」
突然にサリオスの名前が出る。
聞き逃せない話だ。
「そうね、トレイルからしたら、無視できない話だ」
「幹部さん、言いなさいよ。サリオスが何なのかを」
「ダメだ。言えない」
「言えないって、自分から言い出したことでしょ」
「男らしく言え!」
「はいっ! サリオスは、あの、あのSランク森の王パーティーの勇者サリオス。サリオスが俺の所にきた。いったい何の用事で来たのかわからないけど、雰囲気に圧倒されてきくしなかった。そしてこう言ってきた。町に竜の守りパーティーと言う新しいパーティーがある。まだFかEランク程度のパーティーと。その竜の守りを潰せと言った」
「潰せ!」
「潰せとはなんのことです。当然に断ったのでしょうね」
パピアナが強く迫るから幹部は怖がっている。
「断れるわけないし、意味がわからないけど、どうやらサリオスは竜の守りを潰して欲しいらしく、気に入らないような言い方でした。簡単には潰せるものではないかなというと、大魔道士でもあるジェンティルが怒り気味になって、言うとおりにしたらいい、しないと痛い目にあう風に言った」
「ジェンティルもいたのか。あの女は性格悪い女だからな。トレイルに酷いことした女だよ」
「お知り合い? まぁそれは良くて、あの女を前にしたら、とても断れるはずもなく、了解しました。竜の守りに不正なことをする。考えに考えて、何もしないとジェンティルに殺されるのはわかっている。寝ないで考えたすえ、竜の守りについて情報を集めておいた。リーダーがトレイルで他に猫人、エルフ、ドワーフのパーティーと知る。そこで領主が偉い猫人好きなのを思い出した。領主の猫人好きには類を見ないですからね」
「領主にも竜の守りを潰す話をしたのかい」
「はい、そこで竜の守りが町を歩いたときに、領主が偶然にも通りかかりローズを発見するふうな計画を実行しました。領主はローズを見たら猫人好きが抑えられなくなり、すぐに自分のものにしたくなった。ローズはメンバーから抜けるのが確実になった。そうやってメンバーを分裂されたらサリオスの言うとおりになると考えた。ローズを取りに行くとなった竜の守りは領主の所へ行くだろうと」
「行ったわよ。領主の雇った冒険者をみんな倒したのよ。領主は縄でぐるぐる巻きしてある」
「そこが計算外だった。我らの計算では、猫人が抜けて、パーティーは分裂して、竜の守りは崩壊するなと思った。真逆に領主がやられてしまったのは誤算でした」
「つまりは、裏にサリオス達がいて、トレイルを潰そうとしたわけね。ムカつく野郎、サリオス。あんなのが勇者にしておいていいのかしら。勇者クビでしょ」
「勇者クビはないですよ、森の王は各国からも絶大な信頼を得てます。もはや最強パーティーとも言われるまでに名を広めた。ただし、悩ましいのもあるそうで、トレイルをメンバーに加えたいそうなのです」
「また俺か。冗談だろ」
「他にもメンバーを募集したところ、いっぱい冒険者が募集に集まったそう。そこで冒険に行くのを何人かメンバーにして同行したそう。そしたら、まあ使えない、働かない冒険者だったとか。役に立たなかったらしいです。その点、トレイルは弱いが良く働いてくれるし、奴隷よりも忠実に働くと高評価でした」
「トレイルが仲間に復帰して欲しいわけだ、バカにしてるな」
「ちょうームカつく。トレイルを奴隷扱いしたいって何様のつもりよ!」
パピアナが怒りを出していた。
俺に対する無礼な言い方に反応したのだ。
「お前らこそ潰れちまえ、森の王なんて潰れちまえばいい!」
「ローズも落ち着け」
「だってトレイルをバカにしたから」
「ありがとうローズ。その気持ちだけで嬉しい」
「今の話だとサリオスから竜の守りに圧力をかける。その見返りとして金をもらったな?」
「もらった。サリオスは大金を俺に。こんなに大金をもらっていいのかと。そしたらサリオスは笑顔で頷く。恐ろしい笑顔だった。あんな恐ろしい笑顔を初めて見た。普通の人間のする笑顔じゃない。領主に話を持ちかけて、ローズを奪う計画を開始した」
「ローズが狙われたのはサリオスが原因か。人を使ってくるなんて卑怯者です、やるなら自分が堂々と来いっての。エルフのパピアナが怖くて直接言えなかったのなら仕方ないが」
「パピアナのことなど話に全く出てこないよ。サリオスからガン無視されているよ」
「嘘だ!」
猫人は泣いて泣いてローズにお礼をしている。
「ありがとうございますローズ、それから皆さん」
「同じ猫人として許せませんでしたのよ。もう安心していいわ。みんな自分の家に帰ったらいい」
「はい、帰ります」
「良かったなローズ」
「これもトレイルの活躍あってのこと。猫人のみんなはトレイルに感謝しますよ」
「俺と嬉しいよ。猫人も館から出よう」
「それにしても、トレイルの殺し屋シャークウォーニンとの戦いは凄かったな。マジで全員生きて帰れないと思った。あれだけの戦いが出来るなら竜の守りパーティーの名前はまた売れるだろうぜ」
「竜の守りが殺し屋を倒したとなる」
「まあ売れても雷鳴の悪魔とは一緒に冒険したいかな。ダンジョンとかもいいかも」
「そうですね。いつの日か一緒に」
リーダーのクールキャットと俺は握手した。
雷鳴とはいい意味でライバルになれたらいい。
お互いに成長出来るパーティーに。
領主の館から出て最初に騎士団の支部に寄った。
ミュートエアーが騎士団支部の支部長にこの件についての話をする。
館にあった書類も提出したところ、支部長は顔色を変えてしまう。
さらに領主を支部長の前に出し、幹部フォルコメンに賄賂を渡していたむねを話させる。
支部長は決意してくれて、幹部フォルコメンを呼びに行った。
「フォルコメン、間違いないな。この書類は。騎士団の規則に反する行為だ。よってフォルコメンは今日にも騎士団を解雇する」
「待ってください支部長。俺は知らない話。領主とは会ったこともない。誰かも知らない」
「嘘か本当かは審議で決まる」
「待ってくれ!」
「待ちません」
最後はミュートエアーのひと言で幹部は肩を落とした。
「待ってくれ、竜の守りについて話させてくれ」
「竜の守り?」
幹部がなぜか俺達のパーティーの名前を出した。
なぜ知っている?
「竜の守りは、今回一番活躍した彼らのパーティーです」
「なぜ俺達のパーティーを?」
「そ、そ、それはサリオスに言われ」
「サリオス! なぜサリオスが関係している。詳しく話してくれ」
突然にサリオスの名前が出る。
聞き逃せない話だ。
「そうね、トレイルからしたら、無視できない話だ」
「幹部さん、言いなさいよ。サリオスが何なのかを」
「ダメだ。言えない」
「言えないって、自分から言い出したことでしょ」
「男らしく言え!」
「はいっ! サリオスは、あの、あのSランク森の王パーティーの勇者サリオス。サリオスが俺の所にきた。いったい何の用事で来たのかわからないけど、雰囲気に圧倒されてきくしなかった。そしてこう言ってきた。町に竜の守りパーティーと言う新しいパーティーがある。まだFかEランク程度のパーティーと。その竜の守りを潰せと言った」
「潰せ!」
「潰せとはなんのことです。当然に断ったのでしょうね」
パピアナが強く迫るから幹部は怖がっている。
「断れるわけないし、意味がわからないけど、どうやらサリオスは竜の守りを潰して欲しいらしく、気に入らないような言い方でした。簡単には潰せるものではないかなというと、大魔道士でもあるジェンティルが怒り気味になって、言うとおりにしたらいい、しないと痛い目にあう風に言った」
「ジェンティルもいたのか。あの女は性格悪い女だからな。トレイルに酷いことした女だよ」
「お知り合い? まぁそれは良くて、あの女を前にしたら、とても断れるはずもなく、了解しました。竜の守りに不正なことをする。考えに考えて、何もしないとジェンティルに殺されるのはわかっている。寝ないで考えたすえ、竜の守りについて情報を集めておいた。リーダーがトレイルで他に猫人、エルフ、ドワーフのパーティーと知る。そこで領主が偉い猫人好きなのを思い出した。領主の猫人好きには類を見ないですからね」
「領主にも竜の守りを潰す話をしたのかい」
「はい、そこで竜の守りが町を歩いたときに、領主が偶然にも通りかかりローズを発見するふうな計画を実行しました。領主はローズを見たら猫人好きが抑えられなくなり、すぐに自分のものにしたくなった。ローズはメンバーから抜けるのが確実になった。そうやってメンバーを分裂されたらサリオスの言うとおりになると考えた。ローズを取りに行くとなった竜の守りは領主の所へ行くだろうと」
「行ったわよ。領主の雇った冒険者をみんな倒したのよ。領主は縄でぐるぐる巻きしてある」
「そこが計算外だった。我らの計算では、猫人が抜けて、パーティーは分裂して、竜の守りは崩壊するなと思った。真逆に領主がやられてしまったのは誤算でした」
「つまりは、裏にサリオス達がいて、トレイルを潰そうとしたわけね。ムカつく野郎、サリオス。あんなのが勇者にしておいていいのかしら。勇者クビでしょ」
「勇者クビはないですよ、森の王は各国からも絶大な信頼を得てます。もはや最強パーティーとも言われるまでに名を広めた。ただし、悩ましいのもあるそうで、トレイルをメンバーに加えたいそうなのです」
「また俺か。冗談だろ」
「他にもメンバーを募集したところ、いっぱい冒険者が募集に集まったそう。そこで冒険に行くのを何人かメンバーにして同行したそう。そしたら、まあ使えない、働かない冒険者だったとか。役に立たなかったらしいです。その点、トレイルは弱いが良く働いてくれるし、奴隷よりも忠実に働くと高評価でした」
「トレイルが仲間に復帰して欲しいわけだ、バカにしてるな」
「ちょうームカつく。トレイルを奴隷扱いしたいって何様のつもりよ!」
パピアナが怒りを出していた。
俺に対する無礼な言い方に反応したのだ。
「お前らこそ潰れちまえ、森の王なんて潰れちまえばいい!」
「ローズも落ち着け」
「だってトレイルをバカにしたから」
「ありがとうローズ。その気持ちだけで嬉しい」
「今の話だとサリオスから竜の守りに圧力をかける。その見返りとして金をもらったな?」
「もらった。サリオスは大金を俺に。こんなに大金をもらっていいのかと。そしたらサリオスは笑顔で頷く。恐ろしい笑顔だった。あんな恐ろしい笑顔を初めて見た。普通の人間のする笑顔じゃない。領主に話を持ちかけて、ローズを奪う計画を開始した」
「ローズが狙われたのはサリオスが原因か。人を使ってくるなんて卑怯者です、やるなら自分が堂々と来いっての。エルフのパピアナが怖くて直接言えなかったのなら仕方ないが」
「パピアナのことなど話に全く出てこないよ。サリオスからガン無視されているよ」
「嘘だ!」
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