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『ヒール90』
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『ヒール90』
「はあ~はあ~」
「はあ~怖かった~」
みんな必死に走って逃げたから呼吸が荒い。
「みんな大丈夫?」
「うん、まさか宿屋まで追いかけて来ないよね」
「宿屋から叫び声がしたから、たぶん来ないぴょん」
来たら終わりだ。
「酒ぐせの悪い女だ。本気でトレイルを魔法で殺そうとしていたぞ」
「一度は殺されかかった。冗談でもキツイな」
魔王竜の前で殺されかかった記憶はまだ俺の頭に鮮明だ。
「サリオスとケンカしたって。それがトレイルのせいだと。きっとトレイルが居なくなって森の王は変な関係になった。トレイルが3人を上手い関係にさせていた。3人はひとりひとりがSランク冒険者なのよね、だからトレイルみたいな潤滑油が必要なのよ」
「Sランクだとワガママなのね。あの感じでわかる。ナンパした男は生きてて良かったよ」
「森の王は現在は混乱しているのか。てとこはサリオスやムジカもこの町に居るのか。あまり俺は考えたくないけど」
ジェンティルが居るなら残りの2人も居ると考えられる。
「サリオスとムジカもいる。どこか近くにいる。そしてトレイルにパーティーに復帰してもらいたい。早くどこか遠くにいけっての」
「魔王クラス魔物の討伐に行って欲しいが、今の感じだと無理だろうな」
「そのうち、Sランクも降格させられるわよ」
「そしたら世界が混乱する。魔王討伐を期待されてる3人なので」
「ああ、食べた気がしない」
「せっかく美味しい肉料理。もっと食べたかったぴょん」
「あはは、残念だったな。また行こうか。ジェンティルが居ない時に」
「早く行きたいぴょん」
「行こう」
いい感じの料理は台無しとなったが、また行こうと話は決まった。
サリオスとジェンティルがケンカしているのを想像してみたところ、身震いした。
恐ろしい光景になる。
城も簡単に破壊する力があるのだし、別の町に行って欲しいものだ。
もう二度と会わないのを願う。
宿屋で寝ながら思った。
宿屋での朝。
昨日のジェンティルの件はどうなったかは考えなかった。
前を向いて行きたいし、シシリエンヌが半分裸に近い姿で歩いているのを見たら、どうでも良くなった。
ローズも下着姿であるし。
トントン。
部屋の扉が開く音。
誰だろうか。
部屋に訪れられたことはないから、店主かな。
「まさかジェンティルでは。私が扉に行く」
「頼むミヤマ」
ミヤマが危険なジェンティルかどうかを見に行った。
「朝からすみません。この宿屋にトレイルが泊まっていると聞いたから、なっ!」
「あなたは、騎士団のミュートエアー」
訪れたのは店主じゃなくミュートエアーだった。
ミュートエアーは部屋の中の様子に声をあげる。
「ななななな、何をしています、ごめん、帰ります!!!!!!!!」
「大丈夫です、お入り!」
「えっ!」
ミヤマに誘われて入ったミュートエアーはシシリエンヌとローズが下着姿なのに顔を赤くしていた。
「シシリエンヌ、ローズ、服を着なさい。お客様だ」
「着ます」
「着ますぴょん」
「大丈夫ですか。別の日に来てもいいけど」
「勘違いしないでくれ、俺は大丈夫です。話してください」
「はい」
ミュートエアーは突然来たのは話があるようだ。
俺が何か変なことをしているかと勘違いしたに違いない。
騎士団の一員であるミュートエアーは、領主と騎士団幹部の繋がりを俺達と一緒に暴いた仲。
あの時から深い繋がりが生まれた。
そのミュートエアーが来たからには、かなり重要な話と思えた。
シシリエンヌは服を着て、俺の隣に来る。
ローズは少し照れているのか、服を慌ただしく着て、ベッドに座った。
パピアナはそのローズの隣に。
みんながミュートエアーに注目。
「領主と騎士団幹部の件ではお世話になった。あの時のトレイルの活躍は今も衝撃でした。そして後日に領主の館の警備。騎士団が領主の私財を回収するまで守る役目を見事に達成したと、支部長から聞いてます。Cランクにランクアップされたとも。今回は昨日の件です。野草の窃盗犯バゲットを捕まえたのはギルドからも騎士団からもとても高評価なのはおわかりでしょう。バゲットに手に焼いていた騎士団は困っていました。そのバゲットを支部長が追求したら、ある人物に繋がりました」
「ある人物とは?」
「私の知ってる人物かしら?」
「早く教えてくれ」
「はい、その人物は商人ハルキストン。表向きは立派な商人で通っています。しかしバゲットの話では商人から野草を取るよう言われていたと話した。商人が野草を裏で取り引きして金儲けしているらしいのです。騎士団は商人に事実を追求しようとしたら、事実無根ですとそれ以上の話は拒否してきました。そして今日の早朝になって商人は町から逃亡したらしいのです」
「ハルキストン、どこかで聞いた名前だな」
俺は聞いた名前だった。
「私は覚えている。ローズを気に入った領主と一緒にいた商人よトレイル」
「ああ、そう言えば商人らしき人物はいたかもな」
なんとなく記憶にあったのを思い出す。
領主と同じく年齢は高い、オヤジだった。
領主はうさんくさいオヤジだったが、商人も同じうさんくさい感じした。
あの商人か。
「話はわかったけど、宿屋まで来たのはどうして?」
「トレイル達にお願いがあって、商人を追いかけて欲しいの。騎士団としては商人にさらなる追求をしたいのかある」
「私じゃなくて騎士団が追いかける予定はないの。騎士団なら人数も多いし、あっという間に見つけられるでしょうに」
ローズが質問したが、俺も頷いた。
「騎士団は動かないと決まった。なぜなら逃亡した先は隣の国だからなの。私達の騎士団が及ぶのは国の領土だけで、隣の国に入ることは出来ないの」
「騎士団は国の組織だからね。勝手に違う国に入ったら問題になる」
騎士団は国が直接組織した団であり、王都を中心に国の治安維持にあたっている。
国のために戦うため、騎士団になりたいと思う人は多い。
しかし違う国には行けないため、俺に依頼してきたらしい。
「つまりは俺達がその国に探しに行けばいい。ミュートエアーの頼みなら受けるさ」
「トレイルなら受けてくれると思った」
「任せてよ私に!」
「そうよミュートエアー、隣の国で商人をハンマーで叩いて二度と帰ってこれなくしてやる」
「帰ってこれなくなったらダメでしょ」
「シシリエンヌです、よろしくぴょん」
「あら、新入りさん、よろしく」
「決まったな、さっそくその国に向かおう。必ず連れ戻して来ますよ」
商人を捕まえに国外に行くと決まった。
いつもより遠出になる。
「はあ~はあ~」
「はあ~怖かった~」
みんな必死に走って逃げたから呼吸が荒い。
「みんな大丈夫?」
「うん、まさか宿屋まで追いかけて来ないよね」
「宿屋から叫び声がしたから、たぶん来ないぴょん」
来たら終わりだ。
「酒ぐせの悪い女だ。本気でトレイルを魔法で殺そうとしていたぞ」
「一度は殺されかかった。冗談でもキツイな」
魔王竜の前で殺されかかった記憶はまだ俺の頭に鮮明だ。
「サリオスとケンカしたって。それがトレイルのせいだと。きっとトレイルが居なくなって森の王は変な関係になった。トレイルが3人を上手い関係にさせていた。3人はひとりひとりがSランク冒険者なのよね、だからトレイルみたいな潤滑油が必要なのよ」
「Sランクだとワガママなのね。あの感じでわかる。ナンパした男は生きてて良かったよ」
「森の王は現在は混乱しているのか。てとこはサリオスやムジカもこの町に居るのか。あまり俺は考えたくないけど」
ジェンティルが居るなら残りの2人も居ると考えられる。
「サリオスとムジカもいる。どこか近くにいる。そしてトレイルにパーティーに復帰してもらいたい。早くどこか遠くにいけっての」
「魔王クラス魔物の討伐に行って欲しいが、今の感じだと無理だろうな」
「そのうち、Sランクも降格させられるわよ」
「そしたら世界が混乱する。魔王討伐を期待されてる3人なので」
「ああ、食べた気がしない」
「せっかく美味しい肉料理。もっと食べたかったぴょん」
「あはは、残念だったな。また行こうか。ジェンティルが居ない時に」
「早く行きたいぴょん」
「行こう」
いい感じの料理は台無しとなったが、また行こうと話は決まった。
サリオスとジェンティルがケンカしているのを想像してみたところ、身震いした。
恐ろしい光景になる。
城も簡単に破壊する力があるのだし、別の町に行って欲しいものだ。
もう二度と会わないのを願う。
宿屋で寝ながら思った。
宿屋での朝。
昨日のジェンティルの件はどうなったかは考えなかった。
前を向いて行きたいし、シシリエンヌが半分裸に近い姿で歩いているのを見たら、どうでも良くなった。
ローズも下着姿であるし。
トントン。
部屋の扉が開く音。
誰だろうか。
部屋に訪れられたことはないから、店主かな。
「まさかジェンティルでは。私が扉に行く」
「頼むミヤマ」
ミヤマが危険なジェンティルかどうかを見に行った。
「朝からすみません。この宿屋にトレイルが泊まっていると聞いたから、なっ!」
「あなたは、騎士団のミュートエアー」
訪れたのは店主じゃなくミュートエアーだった。
ミュートエアーは部屋の中の様子に声をあげる。
「ななななな、何をしています、ごめん、帰ります!!!!!!!!」
「大丈夫です、お入り!」
「えっ!」
ミヤマに誘われて入ったミュートエアーはシシリエンヌとローズが下着姿なのに顔を赤くしていた。
「シシリエンヌ、ローズ、服を着なさい。お客様だ」
「着ます」
「着ますぴょん」
「大丈夫ですか。別の日に来てもいいけど」
「勘違いしないでくれ、俺は大丈夫です。話してください」
「はい」
ミュートエアーは突然来たのは話があるようだ。
俺が何か変なことをしているかと勘違いしたに違いない。
騎士団の一員であるミュートエアーは、領主と騎士団幹部の繋がりを俺達と一緒に暴いた仲。
あの時から深い繋がりが生まれた。
そのミュートエアーが来たからには、かなり重要な話と思えた。
シシリエンヌは服を着て、俺の隣に来る。
ローズは少し照れているのか、服を慌ただしく着て、ベッドに座った。
パピアナはそのローズの隣に。
みんながミュートエアーに注目。
「領主と騎士団幹部の件ではお世話になった。あの時のトレイルの活躍は今も衝撃でした。そして後日に領主の館の警備。騎士団が領主の私財を回収するまで守る役目を見事に達成したと、支部長から聞いてます。Cランクにランクアップされたとも。今回は昨日の件です。野草の窃盗犯バゲットを捕まえたのはギルドからも騎士団からもとても高評価なのはおわかりでしょう。バゲットに手に焼いていた騎士団は困っていました。そのバゲットを支部長が追求したら、ある人物に繋がりました」
「ある人物とは?」
「私の知ってる人物かしら?」
「早く教えてくれ」
「はい、その人物は商人ハルキストン。表向きは立派な商人で通っています。しかしバゲットの話では商人から野草を取るよう言われていたと話した。商人が野草を裏で取り引きして金儲けしているらしいのです。騎士団は商人に事実を追求しようとしたら、事実無根ですとそれ以上の話は拒否してきました。そして今日の早朝になって商人は町から逃亡したらしいのです」
「ハルキストン、どこかで聞いた名前だな」
俺は聞いた名前だった。
「私は覚えている。ローズを気に入った領主と一緒にいた商人よトレイル」
「ああ、そう言えば商人らしき人物はいたかもな」
なんとなく記憶にあったのを思い出す。
領主と同じく年齢は高い、オヤジだった。
領主はうさんくさいオヤジだったが、商人も同じうさんくさい感じした。
あの商人か。
「話はわかったけど、宿屋まで来たのはどうして?」
「トレイル達にお願いがあって、商人を追いかけて欲しいの。騎士団としては商人にさらなる追求をしたいのかある」
「私じゃなくて騎士団が追いかける予定はないの。騎士団なら人数も多いし、あっという間に見つけられるでしょうに」
ローズが質問したが、俺も頷いた。
「騎士団は動かないと決まった。なぜなら逃亡した先は隣の国だからなの。私達の騎士団が及ぶのは国の領土だけで、隣の国に入ることは出来ないの」
「騎士団は国の組織だからね。勝手に違う国に入ったら問題になる」
騎士団は国が直接組織した団であり、王都を中心に国の治安維持にあたっている。
国のために戦うため、騎士団になりたいと思う人は多い。
しかし違う国には行けないため、俺に依頼してきたらしい。
「つまりは俺達がその国に探しに行けばいい。ミュートエアーの頼みなら受けるさ」
「トレイルなら受けてくれると思った」
「任せてよ私に!」
「そうよミュートエアー、隣の国で商人をハンマーで叩いて二度と帰ってこれなくしてやる」
「帰ってこれなくなったらダメでしょ」
「シシリエンヌです、よろしくぴょん」
「あら、新入りさん、よろしく」
「決まったな、さっそくその国に向かおう。必ず連れ戻して来ますよ」
商人を捕まえに国外に行くと決まった。
いつもより遠出になる。
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