最強の回復魔法で、レベルアップ無双! 異常な速度でレベルアップで自由に冒険者をして、勇者よりも強くなります

おーちゃん

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『ヒール99』

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『ヒール99』



 ミヤマが戦っているのはゾンビだった。
 ゾンビは死体らしくフラフラして歩いていて気持ち悪い感じ。
 体に包帯も巻いているし、口からは唾液を流していて、戦いたくない相手だ。
 アンデッド系魔物と呼ばれる。
 皮膚も死体のように青白い。

「こいつ気持ち悪いぞ。こっちに来るな」
「ミヤマ、ハンマーで叩いてよ、気持ち悪い!」
「言われなくてもやるさ、触るな、トロールハンマー!」

 気持ち悪いからかハンマーも嫌々に思えたものの、そこはミヤマのハンマーが勝った。
 ゾンビの頭を手加減無しに叩いた。
 痛そう。

「パピアナ、あなたのところにトカゲが行くわよ」
「トカゲ、リザードマンだな。来るなら来い」

 トカゲの形をなしたリザードマンがパピアナに槍を向けると、パピアナは魔法で対抗する準備に。
 トカゲとはいっても二足歩行。
 手には大きめ剣もある。
 体は筋肉量が多く、パワー型か。
 戦士っぽい強さが感じられる。

「近寄るなら死ぬわよ、ホーリーサークル」

 パピアナの魔法がリザードマンに炸裂。
 俺が居なくてもパピアナの魔法は強力だ。

「ローズはカボチャの魔物を頼むわ!」
「カボチャね、任せて、短剣と爪で切ってあげます!」

 ローズは片手に短剣を持ち、もう一方の手は爪での攻撃。
 カボチャの魔物はジャックランタン。
 動きはそれほど速くはなかったから、ローズの攻撃がヒット。
 しかしその後にジャックランタンも反撃する。
 どの魔物も強い印象だ。
 手には斧。
 オレンジ色をした頭を持つ。

「私はドラゴンみたいなのを狙いますぴょん!」

 ドラゴンみたいなのはベビードレイクだ。
 体は巨大なドラゴンとは違い小さめな体のドレイク。
 人と同じくらいの胴体だが羽根は生えている。
 小さいとは言えドラゴンの種類なので、強さは今さら説明するまでもなく、強いに決まっている。
 低ランクの冒険者パーティーをなら一度に壊滅させると聞いた。
 
 シシリエンヌがジャンピング。
 空中から槍を突き刺すいつもの攻撃だ。
 ベビードレイクは察知し羽根で防ぎにいく。
 槍を防ぐ羽根は硬くて強い。
 防御したあとに、逆にシシリエンヌに体当たりした。
 シシリエンヌは簡単に飛ばされてしまった。
 四対四の戦いは互角といったところか。

「やれやれ、ゾンビ!」
「リザードマンももっと攻めろ!」

 観客席からはもっと頑張れと言う声が多い。
 俺が助けに行こうとしたら商人が、

「闘技場に行くのか、私は逃亡しますよ」
「逃亡はさせない。ただ体が何かに乗っ取られる感覚だ」
「その様子だとムジカと戦った後で、苦しそうですね。残念ながらもう戦える状態ではなさそうだな」

 商人はムジカが原因と思っているけども、それは違う。
 ムジカ戦ではヒールして体力は回復したあるから、ムジカは関係ないのだ。
 問題は体力回復したのに、何かに乗っ取られる感覚だ。
 まさか魔王竜か。
 魔王竜が俺を乗っ取る気だろうか。
 確信はないが、それしか考えつかない。
 魔王竜が俺を加護した。
 それでヒールとリフレインが使える。
 今の感覚はリフレインをした影響なので、魔王竜ゲオルギウスの影響と言える。
 リフレインを使うとゲオルギウスの影響が大きくなり、俺を乗っ取ることもあり得ないわけじゃなく思えた。
 それくらい耐えられる感覚じゃないのだった。
 それとは別にローズ達を助けに行きたい。
 ローズはジャックランタンとの戦いで疲労している。
 カボチャの魔物はスピードでは負けてもしぶといみたいだ。
 またパピアナは魔法を連発しても、リザードマンは耐えていた。
 防御力だけでなく皮膚が強いのが倒せない理由だった。
 逆に長い槍で刺されていて、顔色は悪く見える。
 シシリエンヌとミヤマも倒しきれずにいて、血も流れている。
 オッズが低いだけある。
 きっと闘技場で戦い続けて勝ち残った魔物と言うのは嘘ではなさそう。
 このままみんなに魔物との試合を任せるか。
 それとも俺が助けに入るべきか。
 本来は試合は大金を賭けているわけで、場外から支援するのはいけないルール違反だろうが、試合の存在自体がローズらを無視した試合。
 俺が場外から支援しても文句は言わせない。
 
「トレイル、こっちは大丈夫。私は負けないもん」
「ローズ、俺は商人を前にしている。離れたら逃げちゃうんだ」

 遠くにいるローズに聞こえる大声で言った。
 戦いに集中していながらも、

「商人。商人がいるの? それなら商人を逃がさないで。こっちは頑張るから」
「そうだトレイル、商人を逃がしたら許さない!」 
「パピアナ、頑張れ!」

 だいぶ苦しそうなのに俺に言ってきたのは、胸を打たれた。
 ミヤマも頷いていた。
 シシリエンヌは酷いケガなのに、俺にウインクする。
 俺はみんなから信用されていた。
 サリオス、ムジカのパーティーにいた時に、こんな言葉があったか。
 ないよな。
 絶対に無かった。
 今は嘘じゃなく耳に届いた。
 みんな。
 助けに行くかの難しい選択に悩んでいた俺の心ははっきりとした。
 そこで見た商人。

「ふふふ、その傷ついた体で私を捕まえられると思っているなら、お前はとんだ世間知らずと言ってあげます。ここにいるトレイルを捕らえろ。捕えた者には大金を約束するぞ!」
「大金、大金、大金」
「大金のため、トレイルを!」
「トレイルは金だ!」

 商人が薄笑いして言ったら、周りからぞろぞろと集まる目つきの悪い人達。
 俺が金に見えるとつぶやいているのが気持ち悪い。
 冒険者をしているのもいそうだ。
 剣を持っているのも居るが、小さなナイフのもいた。
 ナイフの人は冒険者よりも闘技場にいた連中っぽい。
 きっと商人が即席で金で集めた連中だろう。
 
「止めろ。俺はムジカと戦える相手だよ。大ケガする。金に踊らされてるよ」
「へへへ、ムジカは手加減したんだよ。そしてお前は立っているのも難しいらしいな、ナイフがあれば余裕で倒せるだろう」

 だめだ、せっかく忠告したのに全く聞こうとしない。
 通常の俺なら相手ではないにしても、今の俺は戦える状態じゃなくて。
 
「やっちまえ!」 

 考えていると10人の人が俺を囲んで来て、実際に剣とナイフで切りかかった。
 正直言ってこの人達に恨みや憎しみはなく、あまり戦いたくはなかったが、攻撃されたら戦うしかないよな。
 恨みは商人に言ってくれ。
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