最強の回復魔法で、レベルアップ無双! 異常な速度でレベルアップで自由に冒険者をして、勇者よりも強くなります

おーちゃん

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『ヒール126』

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『ヒール126』




勇者パーティー編


 森林の一本を片手をかけた。
 オークは大木の一本を力で引っ張る。
 地面にしっかりと根をはっており、普通は抜けることはないが、そこはオーク、強引に引っこ抜いてみせた。

「ええっ、あの大木を!」
「どうする気だ?」

 雑用係は地面から持ち上げた大木をどうするか不安になる。
 軽々と持ち上げるオークに身震いする。
 アンデッド化したアンデッドオークは腕力もパワーアップしていた。
 大木を一本持つとジェンティルに向かい突進。
 一歩歩くごとに地響きが起こる。
 ジェンティルの前に来ると大木を振り回すオーク。

「氷の壁」

 アンデッドオークの腕力は強く壁にぶち当てると、壁を粉々にした。

「ジェンティルの壁を破壊するとはな。かなりの腕力があるなオークは」

 ジェンティルの壁を壊した魔物は久しぶりに見たからだった。
 壁を破壊。
 ジェンティルは破壊された瞬間に移動。
 大木に当たるのを避ける。
 さらにアンデッドオークは振り回してくる。
 自分よりも遥かに小さなジェンティルを棒で狙う。
 小さすぎて当てるのが難しいのはジェンティルが素早く移動するから。
 大木を何度も振り回すものの全く当たらずすり抜ける。
 振っても振っても当たらないので、アンデッドオークはいい加減に苛ついてきていたのが雑用係にもわかるくらいだった。
 アンデッドオークが強いのは見ての通りであるが、ジェンティルは遊んでいるようにも感じられる。
 周囲の森をなぎ倒す。
 森林が折れる音。
 木が折れる音は枝が折れる音と比べ物にならない。
 オークは魔物の中でも腕力のある種。
 ジェンティルは想定内であった。

「バカ力だけは褒めてやろう。アイスパウダー」

 手から白い粉状が舞っていく。
 空中へと粉が舞うと森全体に広がっていき、アンデッドオークの周囲にも広がりをみせる。
 白い粉が何だかわからないアンデッドオークは立ったまま。
 体に舞って来るのを見ていた。
 見ていた時には遅かった。
 体全体に粉がまとわり付く。
 体から取ろうとして、皮膚をこするものの、皮膚に付く粉の方が速く多かった。
 あっという間にアンデッドオークは真っ白な皮膚をしている姿へ変わった。
 これはジェンティルがオークを白い衣装に変身させて楽しんでいるのでなく、攻撃魔法であった。
 アンデッドオークは気づいた時には遅くて、身動きできない体になっていた。
 アイスパウダー魔法の粉は皮膚に付くと一気に温度が下がり、凍らせる。
 アンデッドオークのように体が大きい相手で、なおかつ動きの遅い魔物ほど効果がある。
 パウダーがより多く付きやすいからで、ジェンティルはオークと戦うとなった時に、アイスパウダーを使う計算だった。
 ジェンティルの圧勝で戦いは終わった。

「凄え魔法の戦い!」
「これがSランクパーティーの戦い方なのか!」

 圧勝した戦い方に衝撃を受ける雑用係。
 
「さすがだなジェンティル」

 ジェンティルが戦い終えて帰って来た時にサリオスが言葉をかける。
 お互いにパーティー仲間ではあるが、ライバルでもある間がらだった。

「オークで手こずる私だと思ったか。負けるならパーティーから追放されるだろう」
「それもそうだな」
「だが腕をケガしたのはケガした。ねえ雑用係の2人。応急処置をしてくれる?」

 楽勝ではあったが、腕に傷を負っていたのは、大木を避ける時にかすり傷となったもの。
 雑用係に回復薬を用意させるつもりで言った。

「はい、今すぐに回復薬を準備します」

 ジェンティルの腕を見て応急処置を行うために、アイテム袋を確認する。
 3人の荷物や回復薬や水分補給のためだ。
 袋は大きいので探すのに手間がかかった。
 回復薬は小さな小瓶であり、飲むと減少した体力や傷を回復させられる。
 どんなパーティーでも回復薬だけは持っていくのが常識と言える。
 しかしジェンティルが待っていても中々持ってこないので、

「どうした早く持って来なさい。私を待たせるな」
「そうだぞ、このオンナを待てせるとろくなことないからな」
「余計なことを教えるな」
「本当のことだろう」
「はいはい! 今すぐに!」

 すぐに持っていきたいところだったが、袋は大きいし、荷物がいっぱいあるから回復薬が見つからないでいた。
 慌てて探すと余計に見つからないから汗が出てきていた。

「あるか?」
「あると思う」
「早く出さないと怒られるぜ」
「待ってくれ、袋から一つずつ荷物を出していくからよ」

 そこで苛立ちだしたのはジェンティル。
 冒険者がケガをして待っているのならともかく、相手はジェンティルであり、彼女は待つのがとにかく嫌いな性格をしていた。
 
「おい、いくら待たせる気だ。腕をケガさせたままで」

 殺気に満ちたジェンティルの声だった。
 あまり感じたくないし、苛立ちがムジカに向いて来ることもあり得ないわけではないから。

「回復薬を用意しました。遅れてすみませんでした」
「遅いな。遅い。私が頼んだ物は直ぐに用意しなさい。次はないとだけ言っておく」
「はい、わかりました」

 雑用係はジェンティルに小瓶を渡した時に、恐ろしい魔力を感じる。
 今までに感じた経験のない魔力だった。
 あまりの恐怖にその場から動きだせないでいた。
 ギルドからのクエスト依頼は完了した。

「今日のクエストは終わりでいいだろう。アンデッドは凍らせてあり、もう死んでいるし、原因だったアンデッドオークも倒した。後は雑用係が魔石を回収しておくことだ」
「はい、回収しておきます。それと一つ質問していいですか?」
「なんだ」
「回復薬は荷物として持ち込んだのですが、サリオス、ジェンティル、ムジカほどのお方なら、回復魔法を使えそうな気もするのですが、なぜ使わないのですか」

 素朴に疑問に思い勇気を出してサリオスに質問してみる。
 怒られるのを覚悟しての質問。
 どんなパーティーにも支援魔法の使い手は仲間に入れておくのが普通だ。

「俺は勇者、ジェンティルは大魔道士、ムジカは大剣士だ。勇者には回復魔法は使えない設定だ。攻撃魔法と剣術に優れている。どの職種よりも優れていると言われる。大魔道士は攻撃魔法、防御魔法、を中心に習得しており、回復魔法はない。ムジカは大剣士であり、そもそも魔法は使えないのだ。つまりはパーティー3人の中で回復魔法は誰も使えないのだ。だが支援回復魔術士がいなくても、有り余る攻撃力で魔物を倒せば良いわけだ。だから回復魔術士は要らないとなる。この説明で納得したかい?」


 異常な攻撃に対する自信がないとできない。
 森の王以外のパーティーが同じ考えでダンジョンに望むと確実に全滅する。
 無駄な支援回復魔術士は置かないのが考えだ。
 攻撃だけいればいいという合理的な考えに基づく。

「サリオスだからこそ出来る天才のなせるパーティーなのですね」
「わかればいい。天才が3人いる。他には雑用係がいたらいい。回復薬を持ち運べばいいのさ」
「はい、わかりました」
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