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『ヒール147』
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『ヒール147』
「トレイルが行くところにサリオスは現れるなんて、運命かしら」
「やめてくれよローズ。俺は会いたくないのが本音なんだからさ」
全く迷惑な話だよ。
しかし竜人からしたら迷惑で済む話ではない。
「サリオスが竜人の剣を取りにきたのはわかるわね。一応勇者として名乗っているのだから、竜人の剣を所有する権利はあるのよね。でも所有できなかった。カザルスは扉を開けなかった。竜神様が寝ているのもある。起こすなと言われている。サリオスは開けろと迫り、戦いになったのかもよ」
「どうしても欲しいからカザルスを殺せば中に入れると思ったのでしょうか。欲しい、どうしても欲しいならまだこの町にいる。動かずに入れる方法を考えているはず」
「諦めの悪い男だ」
「サリオスは諦めないと俺は思う。一緒にいたからわかる」
サリオスは自分の欲しい物は絶対に諦めないところはあったな。
性格的に負けず嫌いな側面。
誰かに負けるのは極端に嫌う。
自分が一番じゃないと気が済まないところが、凡人の俺からしたら理解し難い部分だった。
しかし完璧を追うあまり、欠点もあった。
人を見下す点だ。
サリオスは自分が一番上にいて、他の冒険者を下に見下すという、嫌な性格も持っている。
そのため必要のない冒険者は切り捨てても平気だし、俺も殺そうとして追放したわけだ。
少年だろうと構わず殺すし、魔法で一度に400人も重症にしたとしても不思議はないかな。
「飲食店や宿屋あたりを聞き込みしたらどうかな。一番手がかりありそうよ」
「そうね、人に聞くのがいい」
「腹減ったぴょん」
「シシリエンヌったら、聞き込みするのと、ご飯を食べるのは別なのよ」
「だって腹減った。何か食べたいぴょん」
飲食店で食事を終えて、とても竜人の料理は美味しかったが、サリオスに関しては何も情報は得られなかった。
町でサリオスは痕跡を残していないのか、それともどこにも立ち寄らずに去ったか。
「トレイル、どうもサリオスの足取りはないみたいよ。私が思うにはもう町を去った感じする」
「そうだな、サリオスがいないとして、何か手がかりがあればいいのだが」
「もう少し探してみようか」
「いいや、町には居ないと思う。ローズが探してというけれど、疲れたわよ」
「パピアナは探すのが面倒くさいのでしょ」
「面倒くさいのと違う」
「パピアナと違うが私も居ないと思う。なぜならサリオスの森の王は私が怖くて逃げたからさ。ハンマーで叩かれたかないからだ」
「誰だって叩かれたくない!」
ミヤマがハンマーを振り回していた時に、周りには竜人もいた。
向かって来る人が見えたからだ。
あれは人だよな?
「人が走って来るぴょん」
「見えない」
「パピアナは雀頭も悪いが目も悪いのかぴょん」
「悪くないっ」
「トレイルは2人走って来るの見えますか?」
「見えてる、こっちに来る」
「助けてくれ~~~」
2人が俺達の方に向かってきていて、通りは狭く人混みなので、竜人は怖がって道を開ける。
「助けて~~~~」
「助けてって、言ってる」
「どうする。誰かに追われているのではないか?」
「このままだと迷惑だな。私が助けてやろう」
ミヤマが走って来る人を手で止めた。
見た目は武器も所有していることから冒険者か?
「誰かに追われているのなら、言いなさい」
「た、た、た、た、た、助けてください。殺される」
殺される?
2人とも深刻な顔をしていて、慌てる様子。
「落ち着け、落ち着け。誰も後ろからは来ない。いったい誰に殺されるっていうんだい。言ってみなさい」
「言えない、言えない!」
「言えるか!」
ミヤマの質問にも答えずに強引に突っ切ろうとした2人。
簡単に通り過ぎるのはミヤマからは無理だった。
ミヤマに服を捕まえられているため、これ以上先に進むのは困難。
力ではミヤマには勝てない。
「放せっ!」
「待て、大丈夫だ」
「大丈夫じゃないよ、あなたも殺されるんだよ!」
「私が殺されるって、どんな冒険者だ」
「俺らは逃げてきたんだ。あるパーティーに所属していたんだ。怖くなって逃げた。だから早く逃してくれ」
「理由がありそうだな。そんなに怖いのか。私よりも?」
ハンマーを首に置いて言ったミヤマ。
こんな話し方する女性冒険者はいないだろう。
「わかったよ、話すとしよう。その代わり後悔するなよ、森の王だ。森の王のサリオスから逃げたんだ。あいつらは危険だ。とても一緒にいられるパーティーじゃない」
なんと男の口からは信じられないが、森の王の言葉が出た。
嘘みたいだが、本当であり、ミヤマも困惑している。
「ええっ、サリオス!」
「知ってるか、やっぱりな。あのサリオスだもんな」
「おい待て、サリオスは私達も探していたところ。この町にいるのか、居るなら教えなさい」
「居るよ。そこから逃げてきたんだから。けどサリオスに用件があるのならやめた方がいい。あの男は異常な性格だ。とてもパーティーにいられないさ」
サリオスの名前、そして森の王にいたとも。
そこから想像できるの、この男2人は森の王の雑用係として採用されたのではないか。
雑用係で来ていて、なにかしらあって、一緒にいられないとなり、逃げたしたとも考えられる。
他人事ではないな、この話は。
そこで俺はミヤマの近くにまで行き、その男と会話したくなった。
まず俺の方から話してみた。
「どうも、止めてすみませんでした。俺はトレイルと言います」
「トレイルよ、止めてもいいことないぜ」
「そうでしょう、サリオスは最低の男ですもんね、会いたくない気持ちわかります」
「同じ気持ちて、なぜトレイルが同じ気持ちなんだよ、まるでサリオスを知っていて、会ったことがあるみたいな言い方に聞こえる」
意味不明な顔をしている2人。
俺がサリオスの雑用係をしていたと聞いたらなんて答えるかな。
「トレイルが行くところにサリオスは現れるなんて、運命かしら」
「やめてくれよローズ。俺は会いたくないのが本音なんだからさ」
全く迷惑な話だよ。
しかし竜人からしたら迷惑で済む話ではない。
「サリオスが竜人の剣を取りにきたのはわかるわね。一応勇者として名乗っているのだから、竜人の剣を所有する権利はあるのよね。でも所有できなかった。カザルスは扉を開けなかった。竜神様が寝ているのもある。起こすなと言われている。サリオスは開けろと迫り、戦いになったのかもよ」
「どうしても欲しいからカザルスを殺せば中に入れると思ったのでしょうか。欲しい、どうしても欲しいならまだこの町にいる。動かずに入れる方法を考えているはず」
「諦めの悪い男だ」
「サリオスは諦めないと俺は思う。一緒にいたからわかる」
サリオスは自分の欲しい物は絶対に諦めないところはあったな。
性格的に負けず嫌いな側面。
誰かに負けるのは極端に嫌う。
自分が一番じゃないと気が済まないところが、凡人の俺からしたら理解し難い部分だった。
しかし完璧を追うあまり、欠点もあった。
人を見下す点だ。
サリオスは自分が一番上にいて、他の冒険者を下に見下すという、嫌な性格も持っている。
そのため必要のない冒険者は切り捨てても平気だし、俺も殺そうとして追放したわけだ。
少年だろうと構わず殺すし、魔法で一度に400人も重症にしたとしても不思議はないかな。
「飲食店や宿屋あたりを聞き込みしたらどうかな。一番手がかりありそうよ」
「そうね、人に聞くのがいい」
「腹減ったぴょん」
「シシリエンヌったら、聞き込みするのと、ご飯を食べるのは別なのよ」
「だって腹減った。何か食べたいぴょん」
飲食店で食事を終えて、とても竜人の料理は美味しかったが、サリオスに関しては何も情報は得られなかった。
町でサリオスは痕跡を残していないのか、それともどこにも立ち寄らずに去ったか。
「トレイル、どうもサリオスの足取りはないみたいよ。私が思うにはもう町を去った感じする」
「そうだな、サリオスがいないとして、何か手がかりがあればいいのだが」
「もう少し探してみようか」
「いいや、町には居ないと思う。ローズが探してというけれど、疲れたわよ」
「パピアナは探すのが面倒くさいのでしょ」
「面倒くさいのと違う」
「パピアナと違うが私も居ないと思う。なぜならサリオスの森の王は私が怖くて逃げたからさ。ハンマーで叩かれたかないからだ」
「誰だって叩かれたくない!」
ミヤマがハンマーを振り回していた時に、周りには竜人もいた。
向かって来る人が見えたからだ。
あれは人だよな?
「人が走って来るぴょん」
「見えない」
「パピアナは雀頭も悪いが目も悪いのかぴょん」
「悪くないっ」
「トレイルは2人走って来るの見えますか?」
「見えてる、こっちに来る」
「助けてくれ~~~」
2人が俺達の方に向かってきていて、通りは狭く人混みなので、竜人は怖がって道を開ける。
「助けて~~~~」
「助けてって、言ってる」
「どうする。誰かに追われているのではないか?」
「このままだと迷惑だな。私が助けてやろう」
ミヤマが走って来る人を手で止めた。
見た目は武器も所有していることから冒険者か?
「誰かに追われているのなら、言いなさい」
「た、た、た、た、た、助けてください。殺される」
殺される?
2人とも深刻な顔をしていて、慌てる様子。
「落ち着け、落ち着け。誰も後ろからは来ない。いったい誰に殺されるっていうんだい。言ってみなさい」
「言えない、言えない!」
「言えるか!」
ミヤマの質問にも答えずに強引に突っ切ろうとした2人。
簡単に通り過ぎるのはミヤマからは無理だった。
ミヤマに服を捕まえられているため、これ以上先に進むのは困難。
力ではミヤマには勝てない。
「放せっ!」
「待て、大丈夫だ」
「大丈夫じゃないよ、あなたも殺されるんだよ!」
「私が殺されるって、どんな冒険者だ」
「俺らは逃げてきたんだ。あるパーティーに所属していたんだ。怖くなって逃げた。だから早く逃してくれ」
「理由がありそうだな。そんなに怖いのか。私よりも?」
ハンマーを首に置いて言ったミヤマ。
こんな話し方する女性冒険者はいないだろう。
「わかったよ、話すとしよう。その代わり後悔するなよ、森の王だ。森の王のサリオスから逃げたんだ。あいつらは危険だ。とても一緒にいられるパーティーじゃない」
なんと男の口からは信じられないが、森の王の言葉が出た。
嘘みたいだが、本当であり、ミヤマも困惑している。
「ええっ、サリオス!」
「知ってるか、やっぱりな。あのサリオスだもんな」
「おい待て、サリオスは私達も探していたところ。この町にいるのか、居るなら教えなさい」
「居るよ。そこから逃げてきたんだから。けどサリオスに用件があるのならやめた方がいい。あの男は異常な性格だ。とてもパーティーにいられないさ」
サリオスの名前、そして森の王にいたとも。
そこから想像できるの、この男2人は森の王の雑用係として採用されたのではないか。
雑用係で来ていて、なにかしらあって、一緒にいられないとなり、逃げたしたとも考えられる。
他人事ではないな、この話は。
そこで俺はミヤマの近くにまで行き、その男と会話したくなった。
まず俺の方から話してみた。
「どうも、止めてすみませんでした。俺はトレイルと言います」
「トレイルよ、止めてもいいことないぜ」
「そうでしょう、サリオスは最低の男ですもんね、会いたくない気持ちわかります」
「同じ気持ちて、なぜトレイルが同じ気持ちなんだよ、まるでサリオスを知っていて、会ったことがあるみたいな言い方に聞こえる」
意味不明な顔をしている2人。
俺がサリオスの雑用係をしていたと聞いたらなんて答えるかな。
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