166 / 232
『ヒール155』
しおりを挟む
『ヒール155』
勇者パーティー編
「この大魔道士が相手をしてやろう。魔法で来い、竜人の神様」
「ふ~~ん、大魔道士の女か。面白そう。それに性格強いところもいい。そこの勇者よりはやりがいありそうだし。それに隣の大きな大剣を持っている男も一緒に戦いましょう」
「ご指名か。本来なら神様と戦うのは避けたいところだが、この場では逃げるのは失策。叩き潰すのが得策」
ムジカは竜神様に指名されて大剣を握ると、体の前に構えた。
見た目はただ少女にしか見えない。
逃げるよりも戦いしかないと判断した。
「ずいぶんと言ってくれるわね。大魔道士の私では役不足とはね。それならお先に魔法しますから、氷の月」
「氷の魔法か。面白い、人がこれほどの強い魔法を使えるとは」
氷の魔法が竜神様を包み込むようにして広がった。
神殿の石の床を氷に変えるも、竜神様は慌てることなく、冷静にジェンティルに言った。
氷の月は大魔道士レベルの魔法使いが使える上級魔法。
この時点でAランク冒険者ですら凍りつく程だった。
たとえ神様でも氷つくと考えたからで、しょせんは同じ皮膚や血管を持っているので、氷つくだろうと。
ジェンティルは初めての神様との戦いに全力で魔法をした。
サリオスが警戒する相手であるから、一撃で勝負をつけたかった。
氷の月による攻撃で竜神様は氷の塊となっていた。
凄まじく冷たい氷河になった。
過去のどんな戦いにも、氷河にならなかった魔物はいなかったから、自信はあった。
逆にサリオスが情けないとも思うくらいに。
勝負あったと思った。しかし直後に氷河は破裂し、竜神様が現れる。
全身は凍っていなくて、皮膚が凍りついているくらいのダメージだった。
ジェンティルの予想とは違っていて、竜神様の皮膚は遥かに強かった。
想像以上に防御力が高いのを知る。
吹き飛ばした氷の破片が周囲に飛び散ると、ジェンティルの顔をかすめた。
「サリオスの言うとおり、危険な強さかもね」
「まさかジェンティルの魔法を受けて余裕なのはあり得ないぞ!」
見ていたムジカは警戒心を最大にする。
ジェンティルの魔法の凄さを一番知っている一人だったから。
この余裕は信じることは出来なかったし、信じたくない。
魔物なら確実に息絶えているレベルだ。
近くにいるムジカでさえ、直接凍っていないが、寒気はしている。
寒気は氷魔法だけでなく竜神様に対しても感じる。
おぞましい強さに寒気を感じる。
「今のが全力じゃないわよね大魔道士さん。魔法ならこちらも行きますわよ。メガフレア」
竜神様がサリオスに使用したのと同じ魔法。
神殿内でサリオスの魔法を圧倒した魔法がジェンティルとムジカに向かった。
単なる火魔法とは違う。
魔法に精通したジェンティルでも言葉を無くすレベルの魔法だとわかる。
巨大な炎が生まれていき、ジェンティルの前まで来ていた。
熱波の熱が肌に届く。
一瞬で皮膚がじりじりと熱くなる。
「逃げろジェンティル!」
「アホか、私が逃げるわけない、氷の月」
逃げるよう言われても無視し、再び魔法で対抗する。
フレアの炎と氷河が激突。
全く逆の魔法をぶつける。
爆裂音が発生した。
あまりの音の大きさにまたも下の町に届いた。
町の竜人は怖くて何が起きたのかわからない。
大地震でも起きたのかと騒ぎ出す。
トレイルもこの音が耳に届いていた。
ローズやパピアナも反応する。
異変が起きているのに、何が原因なのかわからないで混乱していた。
「ううううぁー!!!!!」
ジェンティルが叫ぶ。
炎との競り合いになり頑張るもののジェンティルの勝てる炎ではなかった。
ジェンティルの体は火の勢いに押され、熱波に襲われた。
叫び声が神殿前の広場に広がる。
「あははははは、大魔道士さん、燃えてますわよ!」
「うううあ~~」
悲痛な叫びが響く。
その姿を見たムジカも防御に移る。
「ジェンティルの氷の月よりも強い魔法かよ、とりあえず防御だろ、渾身の一撃」
普段なら攻撃手法である渾身の一撃をあえて防御に使用した。
迫る炎に対して大剣をかざした。
大剣を自分を中心に振り回していく。
大剣を炎に合わせ、一撃振り切った。
地面に下ろした大剣。
ムジカは炎を切ることで防御を取った。
並の剣士にはあり得ないことだが、ムジカには剣を振ることで魔法を切れたりする。
ムジカは炎を切ったと思った。
実際に炎が真っ二つに切れたからだ。
「むむむっ、炎が切れない!!」
切れたと思ったのに、炎は直ぐに復活していた。
切ったのに切れていなくて、ムジカの体、大剣は炎に包まれていった。
「ああああああ!」
ムジカもジェンティルと同じく叫び声を出す。
2人が戦いの最中に悲鳴を出すのは珍しかった。
サリオスはほとんど聞いたことなかった。
3人で構成された森の王は、攻撃主体のチーム。
攻撃力こそ全て。
防御や支援回復魔法など要らないという考えだった。
回復は回復薬で雑用係に任せればいい程度に。
他のパーティーではあり得ないメンバー構成だが、サリオスとジェンティルとムジカの3人なら可能だった。
敵の魔物を圧倒的に攻撃て制覇する。
相手は攻撃する間もないわけで、防御は心配なかった。
支援回復要因はパーティーには必要はないというのが結論となる。
それで破格の勢いでSランクにまで到達した。
揺るぎない自信があったが、今回は裏目に出る。
今までの相手とは次元が違う強さに、防御や回復の無さが弱点となり現れたからだ。
「お~い、サリオス、早く回復薬をくれ!!」
「回復薬を頼む!!」
ジェンティルとムジカからの訴え。
熱波によってだいぶ体力を消耗したからで、まだ余力のあるサリオスに頼んだ。
雑用係がいれば雑用係の仕事になるところだが、その雑用係はサリオスが2人とも殺してしまった。
殺してしまい現在はいなくて、回復薬を使えるのはサリオスのみに。
2人の必死の要求はサリオスに伝わったけども、直ぐに行動に出ない。
なぜ回復を使用しないのかと、2人は思ったのは当然。
何か考えている風に見えるが、理由はわからない。
この時にサリオスが考えていたのは、回復薬がどこにあるのか考えていたのだった。
普段からアイテム袋には入れてあるはずだが、そのアイテム袋がなかったからだ。
どうしてないのか?
サリオスは頭をそのことに集中する。
そこで判明したのが、アイテム袋は雑用係が持っていたと。
雑用係を殺してきた時に、そこにアイテム袋もあったのだと気づいた。
つまりは死体と一緒に置いて来たと気づいた。
勇者パーティー編
「この大魔道士が相手をしてやろう。魔法で来い、竜人の神様」
「ふ~~ん、大魔道士の女か。面白そう。それに性格強いところもいい。そこの勇者よりはやりがいありそうだし。それに隣の大きな大剣を持っている男も一緒に戦いましょう」
「ご指名か。本来なら神様と戦うのは避けたいところだが、この場では逃げるのは失策。叩き潰すのが得策」
ムジカは竜神様に指名されて大剣を握ると、体の前に構えた。
見た目はただ少女にしか見えない。
逃げるよりも戦いしかないと判断した。
「ずいぶんと言ってくれるわね。大魔道士の私では役不足とはね。それならお先に魔法しますから、氷の月」
「氷の魔法か。面白い、人がこれほどの強い魔法を使えるとは」
氷の魔法が竜神様を包み込むようにして広がった。
神殿の石の床を氷に変えるも、竜神様は慌てることなく、冷静にジェンティルに言った。
氷の月は大魔道士レベルの魔法使いが使える上級魔法。
この時点でAランク冒険者ですら凍りつく程だった。
たとえ神様でも氷つくと考えたからで、しょせんは同じ皮膚や血管を持っているので、氷つくだろうと。
ジェンティルは初めての神様との戦いに全力で魔法をした。
サリオスが警戒する相手であるから、一撃で勝負をつけたかった。
氷の月による攻撃で竜神様は氷の塊となっていた。
凄まじく冷たい氷河になった。
過去のどんな戦いにも、氷河にならなかった魔物はいなかったから、自信はあった。
逆にサリオスが情けないとも思うくらいに。
勝負あったと思った。しかし直後に氷河は破裂し、竜神様が現れる。
全身は凍っていなくて、皮膚が凍りついているくらいのダメージだった。
ジェンティルの予想とは違っていて、竜神様の皮膚は遥かに強かった。
想像以上に防御力が高いのを知る。
吹き飛ばした氷の破片が周囲に飛び散ると、ジェンティルの顔をかすめた。
「サリオスの言うとおり、危険な強さかもね」
「まさかジェンティルの魔法を受けて余裕なのはあり得ないぞ!」
見ていたムジカは警戒心を最大にする。
ジェンティルの魔法の凄さを一番知っている一人だったから。
この余裕は信じることは出来なかったし、信じたくない。
魔物なら確実に息絶えているレベルだ。
近くにいるムジカでさえ、直接凍っていないが、寒気はしている。
寒気は氷魔法だけでなく竜神様に対しても感じる。
おぞましい強さに寒気を感じる。
「今のが全力じゃないわよね大魔道士さん。魔法ならこちらも行きますわよ。メガフレア」
竜神様がサリオスに使用したのと同じ魔法。
神殿内でサリオスの魔法を圧倒した魔法がジェンティルとムジカに向かった。
単なる火魔法とは違う。
魔法に精通したジェンティルでも言葉を無くすレベルの魔法だとわかる。
巨大な炎が生まれていき、ジェンティルの前まで来ていた。
熱波の熱が肌に届く。
一瞬で皮膚がじりじりと熱くなる。
「逃げろジェンティル!」
「アホか、私が逃げるわけない、氷の月」
逃げるよう言われても無視し、再び魔法で対抗する。
フレアの炎と氷河が激突。
全く逆の魔法をぶつける。
爆裂音が発生した。
あまりの音の大きさにまたも下の町に届いた。
町の竜人は怖くて何が起きたのかわからない。
大地震でも起きたのかと騒ぎ出す。
トレイルもこの音が耳に届いていた。
ローズやパピアナも反応する。
異変が起きているのに、何が原因なのかわからないで混乱していた。
「ううううぁー!!!!!」
ジェンティルが叫ぶ。
炎との競り合いになり頑張るもののジェンティルの勝てる炎ではなかった。
ジェンティルの体は火の勢いに押され、熱波に襲われた。
叫び声が神殿前の広場に広がる。
「あははははは、大魔道士さん、燃えてますわよ!」
「うううあ~~」
悲痛な叫びが響く。
その姿を見たムジカも防御に移る。
「ジェンティルの氷の月よりも強い魔法かよ、とりあえず防御だろ、渾身の一撃」
普段なら攻撃手法である渾身の一撃をあえて防御に使用した。
迫る炎に対して大剣をかざした。
大剣を自分を中心に振り回していく。
大剣を炎に合わせ、一撃振り切った。
地面に下ろした大剣。
ムジカは炎を切ることで防御を取った。
並の剣士にはあり得ないことだが、ムジカには剣を振ることで魔法を切れたりする。
ムジカは炎を切ったと思った。
実際に炎が真っ二つに切れたからだ。
「むむむっ、炎が切れない!!」
切れたと思ったのに、炎は直ぐに復活していた。
切ったのに切れていなくて、ムジカの体、大剣は炎に包まれていった。
「ああああああ!」
ムジカもジェンティルと同じく叫び声を出す。
2人が戦いの最中に悲鳴を出すのは珍しかった。
サリオスはほとんど聞いたことなかった。
3人で構成された森の王は、攻撃主体のチーム。
攻撃力こそ全て。
防御や支援回復魔法など要らないという考えだった。
回復は回復薬で雑用係に任せればいい程度に。
他のパーティーではあり得ないメンバー構成だが、サリオスとジェンティルとムジカの3人なら可能だった。
敵の魔物を圧倒的に攻撃て制覇する。
相手は攻撃する間もないわけで、防御は心配なかった。
支援回復要因はパーティーには必要はないというのが結論となる。
それで破格の勢いでSランクにまで到達した。
揺るぎない自信があったが、今回は裏目に出る。
今までの相手とは次元が違う強さに、防御や回復の無さが弱点となり現れたからだ。
「お~い、サリオス、早く回復薬をくれ!!」
「回復薬を頼む!!」
ジェンティルとムジカからの訴え。
熱波によってだいぶ体力を消耗したからで、まだ余力のあるサリオスに頼んだ。
雑用係がいれば雑用係の仕事になるところだが、その雑用係はサリオスが2人とも殺してしまった。
殺してしまい現在はいなくて、回復薬を使えるのはサリオスのみに。
2人の必死の要求はサリオスに伝わったけども、直ぐに行動に出ない。
なぜ回復を使用しないのかと、2人は思ったのは当然。
何か考えている風に見えるが、理由はわからない。
この時にサリオスが考えていたのは、回復薬がどこにあるのか考えていたのだった。
普段からアイテム袋には入れてあるはずだが、そのアイテム袋がなかったからだ。
どうしてないのか?
サリオスは頭をそのことに集中する。
そこで判明したのが、アイテム袋は雑用係が持っていたと。
雑用係を殺してきた時に、そこにアイテム袋もあったのだと気づいた。
つまりは死体と一緒に置いて来たと気づいた。
0
あなたにおすすめの小説
お前には才能が無いと言われて公爵家から追放された俺は、前世が最強職【奪盗術師】だったことを思い出す ~今さら謝られても、もう遅い~
志鷹 志紀
ファンタジー
「お前には才能がない」
この俺アルカは、父にそう言われて、公爵家から追放された。
父からは無能と蔑まれ、兄からは酷いいじめを受ける日々。
ようやくそんな日々と別れられ、少しばかり嬉しいが……これからどうしようか。
今後の不安に悩んでいると、突如として俺の脳内に記憶が流れた。
その時、前世が最強の【奪盗術師】だったことを思い出したのだ。
生贄にされた少年。故郷を離れてゆるりと暮らす。
水定ゆう
ファンタジー
村の仕来りで生贄にされた少年、天月・オボロナ。魔物が蠢く危険な森で死を覚悟した天月は、三人の異形の者たちに命を救われる。
異形の者たちの弟子となった天月は、数年後故郷を離れ、魔物による被害と魔法の溢れる町でバイトをしながら冒険者活動を続けていた。
そこで待ち受けるのは数々の陰謀や危険な魔物たち。
生贄として魔物に捧げられた少年は、冒険者活動を続けながらゆるりと日常を満喫する!
※とりあえず、一時完結いたしました。
今後は、短編や別タイトルで続けていくと思いますが、今回はここまで。
その際は、ぜひ読んでいただけると幸いです。
少し冷めた村人少年の冒険記
mizuno sei
ファンタジー
辺境の村に生まれた少年トーマ。実は日本でシステムエンジニアとして働き、過労死した三十前の男の生まれ変わりだった。
トーマの家は貧しい農家で、神から授かった能力も、村の人たちからは「はずれギフト」とさげすまれるわけの分からないものだった。
優しい家族のために、自分の食い扶持を減らそうと家を出る決心をしたトーマは、唯一無二の相棒、「心の声」である〈ナビ〉とともに、未知の世界へと旅立つのであった。
S級冒険者の子どもが進む道
干支猫
ファンタジー
【12/26完結】
とある小さな村、元冒険者の両親の下に生まれた子、ヨハン。
父親譲りの剣の才能に母親譲りの魔法の才能は両親の想定の遥か上をいく。
そうして王都の冒険者学校に入学を決め、出会った仲間と様々な学生生活を送っていった。
その中で魔族の存在にエルフの歴史を知る。そして魔王の復活を聞いた。
魔王とはいったい?
※感想に盛大なネタバレがあるので閲覧の際はご注意ください。
侯爵家三男からはじまる異世界チート冒険録 〜元プログラマー、スキルと現代知識で理想の異世界ライフ満喫中!〜【奨励賞】
のびすけ。
ファンタジー
気づけば侯爵家の三男として異世界に転生していた元プログラマー。
そこはどこか懐かしく、けれど想像以上に自由で――ちょっとだけ危険な世界。
幼い頃、命の危機をきっかけに前世の記憶が蘇り、
“とっておき”のチートで人生を再起動。
剣も魔法も、知識も商才も、全てを武器に少年は静かに準備を進めていく。
そして12歳。ついに彼は“新たなステージ”へと歩み出す。
これは、理想を形にするために動き出した少年の、
少し不思議で、ちょっとだけチートな異世界物語――その始まり。
【なろう掲載】
最難関ダンジョンをクリアした成功報酬は勇者パーティーの裏切りでした
新緑あらた
ファンタジー
最難関であるS級ダンジョン最深部の隠し部屋。金銀財宝を前に告げられた言葉は労いでも喜びでもなく、解雇通告だった。
「もうオマエはいらん」
勇者アレクサンダー、癒し手エリーゼ、赤魔道士フェルノに、自身の黒髪黒目を忌避しないことから期待していた俺は大きなショックを受ける。
ヤツらは俺の外見を受け入れていたわけじゃない。ただ仲間と思っていなかっただけ、眼中になかっただけなのだ。
転生者は曾祖父だけどチートは隔世遺伝した「俺」にも受け継がれています。
勇者達は大富豪スタートで貧民窟の住人がゴールです(笑)
40歳のおじさん 旅行に行ったら異世界でした どうやら私はスキル習得が早いようです
カムイイムカ(神威異夢華)
ファンタジー
部長に傷つけられ続けた私
とうとうキレてしまいました
なんで旅行ということで大型連休を取ったのですが
飛行機に乗って寝て起きたら異世界でした……
スキルが簡単に得られるようなので頑張っていきます
異世界転生目立ちたく無いから冒険者を目指します
桂崇
ファンタジー
小さな町で酒場の手伝いをする母親と2人で住む少年イールスに転生覚醒する、チートする方法も無く、母親の死により、実の父親の家に引き取られる。イールスは、冒険者になろうと目指すが、周囲はその才能を惜しんでいる
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる