最強の回復魔法で、レベルアップ無双! 異常な速度でレベルアップで自由に冒険者をして、勇者よりも強くなります

おーちゃん

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『ヒール156』

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『ヒール156』



 勇者パーティー編


「しまった…………アイテム袋がない……あの雑用係が持ったまま逃げ出していったんだ……」

 サリオスのつぶやきに、ジェンティルが、

「ええっ! それじゃあ、今ここにアイテム袋がないて言うの!」

「アイテム袋はない。きっとトレイル達が雑用係の死体と一緒に回収したと思われる……」

 がっくりとして言ったサリオス。

 いつも雑用係に任せ過ぎているのが裏目に出た形だ。

 アイテム袋を持たないで、雑用係の仕事と考えているのが失敗に繋がった。

「回復薬がないなら……厳しいぞ。体力がめちゃくちゃに減少しているんだぜ!」

 こうしている間もメガフレアによる魔法攻撃が襲ってきていて、会話するのも厳しい。

 何とかサリオスに声が届くと、

「俺に言うなよっ、袋がないんだよ」

「なんでアイテム袋を取り忘れるんだ」

「もう今さら遅い!」

「サリオスも手伝いなさい。見てないで!」

「クククっ、2人では不満。勇者も一緒にどうぞ」

 余裕でサリオスに手招きした。

 こんな屈辱的な手招きは経験なかったサリオスは足が止まる。

 いつもなら剣で軽く倒しているところだが、今回は足がすくみ動きに精彩をかいた。

 そして回復薬がないのがわかり、このまま竜神様と戦うのがいいのか考えてしまう。

 自分が参加すれば当然に戦力は増える。

 3人で戦う方が攻撃力は増すのはわかっているも、戦いになっても勝てるかどうかはわからない。

 むしろ3人とも共倒れする可能性も考えられる。

 サリオスは自分が良ければいいと思う。

 森の王も大事ではあるが、先ずは自分だった。

 この状況では自分が助かる方法は、逃げるしかないという考えになる。

 竜神様はジェンティルとムジカに戦わせておいて、自分は神殿から立ち去るのを考えてしまった。

 2人には悪いがそれしかなかった。

 勇者の立場上は問題はあるかもしれないにしても、足はすでに後退していて、引き下がっていた。

 サリオスが後退しているのを見たムジカは、なぜ後退しているのかと声に。

「おい、サリオス、逃げる気か!」

「ごめんな。俺はこの場から去る。これは森の王が生き残るのに必要だからだ」

「ふざけるなっ、あなたが欲しい剣なのでしょ、逃げるな!」

 ジェンティルからも発見されて罵声されるも、後退は止まらない。

「ジェンティル、後で会おう、俺は去る。宿屋にいる………」

 悪いとは思いつつも、2人を置いて立ち去るのを選択したサリオス。

 後に残されたジェンティルとムジカは怒りが込み上げてくるのは言うまでもなかった。

「サリオスっ!!!!!!!」

「クククっ…………」

 神殿では竜神様が勇者の去ったのを見て冷笑する。

 メガフレアは神殿全体を爆炎させた。

 周りには均等に植えられた木々もあったが、すべて燃えている。

 真っ黒な黒煙が上空に登った。

 町の竜人は黒煙を見て、怖くて食事も取れなくなる人もいた。

 




 それからサリオスは神殿から逃げると町の中にある宿屋に行った。

 その宿屋は3人が宿泊していて、店主と挨拶もしないで部屋に。

 部屋でジェンティルとムジカの帰りを待つとした。

「ちくしょ~、竜人の剣が欲しい。絶対に手にする……」

 逃げたにも関わらず、仲間の安否よりも竜人の剣を考えていたあたりはサリオスらしい。

 しばらくして扉が開いた。

「サリオスっ!!!!」

「待ってたよ」

 ジェンティルとムジカの姿だった。

 かなり傷ついているのが誰の目にも明らかな風で。

「待ってたよじゃねえ。なぜ逃げ出したっ!」

 怒りが全面に出たムジカ。

「仕方なかった。全員が残るのは森の王にとって良くないだろう」

「自分が生き残りたいからかよ、酷い!」

「ジェンティルわかってくれ。それよりも良く宿屋に帰ってこれだな。どうやったんだ?」

 2人がどうやって竜神様との戦いから宿屋に来れたかが気がかりだった。

 もちろん仲間であるから無事に帰ったのは嬉しかったが、ジェンティルとムジカからしたら、それ聞くかという感じだ。

「おいおい、お前が聞くのも変だが、俺とジェンティルがどうやって帰ったかは、竜神様との戦いで途中で切り上げたからだろうな。タイミングを見て神殿の丘から下に飛び降りたからさ。丘から飛び降りた分、竜神様からは逃げれた。しかし丘から飛び降りたので体は傷だらけだよ」

「見なさいよ、私の傷!」

 ジェンティルは防具こそしていたから助かったが、かなり傷があり、流血も見られる。

 痛々しい姿にサリオスは申しわけ感じの顔を作る。

「ええっ、あの丘から飛び降りたのか。まぁ無事に帰ってくれて良かったよ。それはいいとして……竜神様はどこに……まさか追いかけてきてるとかないよな」

「知らない」

「知らないわよ、だって宿屋に来るので精一杯だったから。あなたが逃げるとは思わなかったけど。情けない勇者」

「知らないのか。困ったな」

「困っている場合かよ、直ぐに竜人の町から脱出だ。もう嫌だぜここに残るのは」

 ムジカは当然に出ると思っていたし、サリオスが頷くと思った。

 竜神様が現在どこにいるかわからないのであるなら、早めに脱出しようという当たり前の考え。

 しかしサリオスは当たり前の考えではなかった。
 
「町から出るのは反対。俺は反対なんだ」

「バカかよ、死にたいのか」

「まさか……竜人の剣?」

 ジェンティルが疑問に思いながらも、サリオスならありえるかなと。

「剣が欲しい。竜神様から完全に逃げるのは嫌だね。そしたら剣は手に入らないだろ。この町にきた目的は竜人の剣だし、諦めたくないんだ」

「勝手にしろ」

「私も。残りませんので」

「なぜだよ、俺が頼んでのによ。仲間だろ」

「その仲間を裏切り逃げたのは誰なんだい」

「とにかく町には出ない。宿屋に居るわ。外にはしばらく出ないから」

「わかったよ。宿屋にいていい。俺が入手する」

 ジェンティルとムジカは外には出ない約束をしたのに、サリオスは完全に納得はしないが、頷く。

 森の王パーティーは少し前にクエストで仲間割れしたばかりだったからか、今回の件でさらに深い溝が生まれる。

 パーティー危機にも近い亀裂になった。

 特にジェンティルはサリオスを完全に信じなくなったのは確かだった。

 仲間割れは避けたいところだがサリオスは竜神様の居所が気になっている。

 町のどこにいるのかだった。

 それとも神殿に戻ったとも考える。

 どちらにしろ町に出て、人に聞けばわかることだろうと思う。

 竜神様を起こしたことを、それ程重く考えていないで、心配なんてなかったのが、サリオスの失態だった。

 竜神様を起こしたからには、どうにもならない事態に発展していたことを知らない。
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