すばくんの毎日 ～発達障害の子育てエッセイ～

なみだの卒園式。

なみだの卒園式。

   3月。
   この日は子供の最後の幼稚園の卒園式でした。
   卒園式は幼稚園の中にある大きなホールで行われていました。
   卒園式という事で、皆ドキドキ。
   私達は子供の事でドキドキしていました。

   ちゃんと出来るのだろうか……？

   じっとしていれるのだろうか……？

   最後まで先生にくっついているのだろうか……？

   傍から見たら過保護で気にし過ぎかと思いますが、もうそう思われてもいいってぐらい心配していました。

「大丈夫かな……すばくん……」
「………うん……で、でも自分なりにちゃんと頑張るよ……」

   そんな会話を夫婦でしていました。
   そして始まった卒園式。

    私たちの心配は入りませんでした。
    子供はちゃんと大人しく席に座り、そして一番心配だった卒業式の卒業証書で自分から舞台に上がることが出来ました。

   いつもだったら絶対に恥ずかしがって嫌がる子供。
   だけど、子供は嫌がる様子などなく、ちゃんと真面目に一生懸命にしていました。
   その姿を見て、たくさん、たくさん頑張ったのだなぁ……と感じ、泣きそうになりました。

   卒園式のあとはクラスの最後の挨拶でした。
   クラスの挨拶では子供達が笑顔で楽しそうに話していたり、先生の最後のお話を一生懸命に聞いていました。
   先生に挨拶をしていた時に、私自身つい泣いてしまいました……。
   年長さんのクラスで「障害」を持っているのはうちの子だけ。

   その「障害」を持っている子に対しての対応はきっと先生達や、保育園の方でも初めてだったかと思います。
   沢山迷惑をかけました。
   他の子に比べたら気を使ったかと思います。

   だけど。
   それでも。

   普通の子供達と同様に接してもらえて、障害に対する対策や心配な面も取り入れて貰っていました。

   本当に嬉しかったです。
   しかも子供達にもうちの子の事を思って、入る小学校をわざとぼかして下さっていました。

   今までいろんな面で沢山助けて貰いました。
色んな感情が溢れて、涙のしてしまったのです。
   子供がここまで成長出来たのは、先生のおかげだと今でも私はそう思います。

   卒園式が終わったあとは子供が大好きな回転寿司に行きました。
   大好きなお寿司を沢山食べれて大満足。
   嬉しそうな子供の姿を見て私も嬉しくなりました。

   幼稚園も終わって、これから小学校。
   色んな事がたくさん、たくさん待っています。

   きっと楽しいことばかりではなく、厳しいこともあります。
  だけど、子供なりに楽しく頑張っていって欲しいと思います。

   卒園式おめでとう。すばくん。