姫騎士様は恋を知らない

Sora

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4.お前が欲しい(後)★

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 ルークの手がセラフィナの服を引っ張り、肩口から滑らせるように剝がしていく。

 セラフィナの上着がするりと腕から抜けおち、鍛え抜かれた体が露になり、月明かりに照らされた。

「お前、やっぱり綺麗だな」

 ルークの指が肌をなぞる。

 しなやかで引き締まった肉体。だが、女性らしい柔らかさを宿した胸元。手のひらに収まるほどの膨らみを、ルークは優しく、それでいて逃がさないように包み込んだ。

「っ……」

 セラフィナの唇からかすかな息が漏れた。

 ルークはセラフィナの体に触れながら、奥底から湧き上がる熱を抑えきれなかった。

 ずっと、この飄々として掴みどころのない剣士に惹かれていた。戦場でも、日常でも、セラフィナは決して動じず、どこか余裕を持った笑みを浮かべている。

 それが、ルークには堪らなかった。

 必死に追いかけても、手を伸ばしても、セラフィナはするりとかわしていく。どれだけ言葉を尽くしても、セラフィナはルークの想いに気づかない。いや――気づいていないふりをしているのかもしれない。

 だから、強引にでも、思い知らせるしかなかった。

「……セラフィナ、お前は俺のものだ」

 ルークの手は、セラフィナの肌をなぞる。戦場で鍛えられた身体、それでも触れた先は確かに温かく、柔らかい。

 セラフィナが小さく息を呑む。その反応すら愛おしい。

 ルークは目を細め、さらにセラフィナの服を剥がしていく。

「……今さら、逃げられねぇぞ」

 飄々とした態度も、平然とかわす余裕も、この夜だけは許さない。

 ルークはセラフィナの唇を深く奪い、腰を抱きしめた。

 ルークはセラフィナの内ももを撫で、指先でセラフィナの敏感な部分を探り、じっくりと反応を見ながら刺激を与える。セラフィナの呼吸が浅くなり、かすかに声が漏れる。

「ぁっ……」

 その声に確かな手ごたえを感じたルークは、さらにセラフィナの体を愛撫していく。セラフィナの肌がじわりと汗ばんでいくのを感じ、やがて彼女の体が小さく震えた。

「ーっ!」

 体がぴくんと跳ね、全身がこわばる。ルークはその瞬間を見逃さず、最後まで彼女の感覚を高めてやる。
 セラフィナの指先がシーツを握りしめ、はっきりとした快感の波が彼女の体を駆け抜ける。

「好きかどうかわからない相手でも感じるんだな」

 セラフィナは自分の体に起きたことが理解できないらしく、浅い呼吸を繰り返していた。

「わかってないのか?」

 いつも飄々としたセラフィナの珍しい表情に愛おしさを感じ、薄く開いた唇にキスを落とす。

 ルークの指先は脚の付け根をなぞる。途端にセラフィナの息が詰まり、指の動きに合わせてわずかに腰が揺れた。

「腰が揺れてんぞ。ほんとにわかってないのか?」

 セラフィナは答えない。初めての感覚に翻弄されているようだ。

 ルークは徐々に指の動きを深めていった。

「ーんっ、はぁっ…」

 セラフィナの腰が震え、甘い吐息を漏らす。

 月明かりに照らされて、自分の指に翻弄されるセラフィナ。その様子はあまりにも美しい。

 ルークは手早く自身を取り出し、セラフィナの細い腰をつかみゆっくりと自身を埋め込んでいく。

「はぁっ…!やぁっ…!」

 セラフィナの背が弓なりに反る。

「セラフィナ…」

 ルークはぐっと奥まで突き上げた。

「あぁぁっ」

 セラフィナの声が震え、ルークはさらに求めるように唇を重ねた。




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