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第一幕:【魔盗団】殲滅作戦編
失踪事件の謎を探りに
しおりを挟む「さて、心底めんどくさいけど、さっさと終わらせるぞ」
「ええ、そうですね。一分一秒でも早く先輩と離れたいので速やかに終わらせましょう。ということで、先輩は駆け出し冒険者を装い、消えてください」
統括者の部屋を出たシエンとラフィーナは職員休憩室に設置されている2つの更衣室に分かれて壁越しから作戦会議を行っていた。
「先輩を囮に使うってどうなの?」
「最高で最強の作戦であり、主に私は大喜びです」
「はぁ…。お前はそういう奴だったな」
聞いた俺が馬鹿だった、とシエンは用意された駆け出し冒険者風の装備を身につけながら溜息をつく。因みにラフィーナの方は普段通りの装備を着ている。というのも、囮になるのはシエンだけであり、それにラフィーナが消えたとなれば今回の作戦は崩れてしまう。要はラフィーナの眼だ。それがあっての作戦である為、消える側はシエンでないといけないのだ。
「着替え終わったか?ラフィーナ」
「えぇ、もう終わってます。先輩こそ早く出てきて消されてください」
「はいはい、気が早い気が早い」
面倒くさそうにため息をついて、シエンはラフィーナの毒舌をあしらいながら、更衣室を出る。そのタイミングでラフィーナも更衣室からでてきたため、そのまま職員休憩室を出て、他の冒険者に見つからないように裏側の出口から出た。
「しっかし、この装備って昔は駆け出し向きじゃなかったってのに、時代も変わったもんだな」
動きやすさを重視した布製の装備に包まれた自身の姿を眺めながら告げる。
「先輩がそんなこと言うとライネスさんに殺されますよ。まぁ、私はむしろ嬉しいことですけども」
と、横からラフィーナに毒舌を浴びせられる。相変わらず平常運転の彼女の身なりは、ギルド職員が必ず制服の中に着込む白いシャツの上にフード付きマントを羽織り、薄茶のズボンというスタイルだ。 今から遺跡に潜る人間がするような格好ではない。ただ、これがラフィーナのスタイルなので文句を言う人はここにはいない。
「ここから歩いてだと日が暮れちまうし、転移するから俺の手を握れ」
「…え? 嫌です」
「はぁ…転移魔法の使えないバカは黙って従え」
心底嫌がるラフィーナの手を無理やり掴む。すると彼女はシエンの脛を蹴り始めた。しかし、シエンは痛みに顔をしかめつつも、手を離すことはなく、そのまま転移魔法を発動した。
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