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第一章:神聖リディシア王国襲撃編
禁忌種悪魔と呼ばれる者たち ①
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私に突きつけられた選択肢。それは答えがひとつしか決まっていない理不尽な選択肢。
『試練を受ける』か『試練を棄権する』か。
この文だけを聞けば、選択は2つになる。しかし、この文には違う意味がある。棄権すれば私が召喚した彼が死ぬ。彼を救うには試練を受けるしかない。なら、その選択肢を取ればいいだろうと思うかもしれないが、そんな簡単なことではない。なぜなら、私が試練を受けるということは、また自分の気持ちを押し殺す事になる。理不尽な運命にまた従うしかないということで、それは最初から用意されているレールの上を歩くのと同じだ。
いつもいつも自分の気持ちを押し殺してきた。私には妹がいて、その妹の前で、親に甘える事も我儘を言うことも出来なくて、とても苦しかった。お姉ちゃんだからっていう誰が決めたかもわからない言葉に縛られてきた。
『どうしましたか?シエラ様。悩む必要がございますか? 貴方が身勝手に喚び出した可哀想な彼を助けたくないのですか?救える命を救わないと?それはあんまりにも残酷だ。貴方が!我が身可愛さに喚び出したくせに!か弱き青年を見殺しにするわけですね!!?』
声高くゼノが叫んだ。その際に発せられた声の音は空に亀裂を走らせ、地響きを起こした。
・・・亀裂?
私は空に走る亀裂を見やる。その大きい亀裂はほとんど黒くて見えにくいが、よくよく目を凝らせば光が覗いている。
『ふむ。少し魔力を込めすぎたようですね。相変わらずここの空間は脆くて加減が難しい。まぁ、所詮は人間が作りだしたものですから仕方ないですね』
ゼノはそう言いながら亀裂に近づき、手をかざした。そしてなにやら呟いた後、亀裂が小さくなっていく。その時、亀裂の穴から片腕が突き出された。いきなりの事にあのゼノの動きが一瞬止まった。
『やれやれ、外で面倒なことが起きてるみたいですね。外の状況を確認したい所ですが、ひとまずコレを片付けますか』
ゼノは亀裂から突き出ている片腕を手刀で切り落とそうとする。が、それよりも早く2本目の腕が亀裂から突き出てきて、こちら側が見えているかのようにゼノの手刀を受け止めた。そして空いているもう1本の片腕が動き、ゼノに手のひらを向けた。
『--っ!? 滅魔魔法!?』
ゼノは咄嗟自身の腕を切り落とし、亀裂から突き出ている片腕の射線から離れる。そのタイミングで、闇のように深く暗い奔流が放たれ、コロシアムの壁諸共そこの空間を破壊した。ガラスが割れるような音が鳴り響き、それと共に人の声が聞こえた。
「ふぅ。相変わらず【鬼克】は野蛮な開け方をする」
「ははは。彼らしくていいじゃないか、【刻夭】。それで、ここが勇者候補者達の試験会場かい? 【冥姫】」
「えぇ、そのようね。この辺りから【英雄芽】と【蒼聖英雄】の力を【蝕餮】が感じたらしいわ」
「まぁ、そういうこった。俺の感知能力を信じろよ、【戒空】」
声の数は四つ。いや、違う。
「おいおい。好き勝手言ってくれるねえ、【刻夭】ちゃん」
バリバリと亀裂を破壊しながら五人目の人影が姿を現した。
『試練を受ける』か『試練を棄権する』か。
この文だけを聞けば、選択は2つになる。しかし、この文には違う意味がある。棄権すれば私が召喚した彼が死ぬ。彼を救うには試練を受けるしかない。なら、その選択肢を取ればいいだろうと思うかもしれないが、そんな簡単なことではない。なぜなら、私が試練を受けるということは、また自分の気持ちを押し殺す事になる。理不尽な運命にまた従うしかないということで、それは最初から用意されているレールの上を歩くのと同じだ。
いつもいつも自分の気持ちを押し殺してきた。私には妹がいて、その妹の前で、親に甘える事も我儘を言うことも出来なくて、とても苦しかった。お姉ちゃんだからっていう誰が決めたかもわからない言葉に縛られてきた。
『どうしましたか?シエラ様。悩む必要がございますか? 貴方が身勝手に喚び出した可哀想な彼を助けたくないのですか?救える命を救わないと?それはあんまりにも残酷だ。貴方が!我が身可愛さに喚び出したくせに!か弱き青年を見殺しにするわけですね!!?』
声高くゼノが叫んだ。その際に発せられた声の音は空に亀裂を走らせ、地響きを起こした。
・・・亀裂?
私は空に走る亀裂を見やる。その大きい亀裂はほとんど黒くて見えにくいが、よくよく目を凝らせば光が覗いている。
『ふむ。少し魔力を込めすぎたようですね。相変わらずここの空間は脆くて加減が難しい。まぁ、所詮は人間が作りだしたものですから仕方ないですね』
ゼノはそう言いながら亀裂に近づき、手をかざした。そしてなにやら呟いた後、亀裂が小さくなっていく。その時、亀裂の穴から片腕が突き出された。いきなりの事にあのゼノの動きが一瞬止まった。
『やれやれ、外で面倒なことが起きてるみたいですね。外の状況を確認したい所ですが、ひとまずコレを片付けますか』
ゼノは亀裂から突き出ている片腕を手刀で切り落とそうとする。が、それよりも早く2本目の腕が亀裂から突き出てきて、こちら側が見えているかのようにゼノの手刀を受け止めた。そして空いているもう1本の片腕が動き、ゼノに手のひらを向けた。
『--っ!? 滅魔魔法!?』
ゼノは咄嗟自身の腕を切り落とし、亀裂から突き出ている片腕の射線から離れる。そのタイミングで、闇のように深く暗い奔流が放たれ、コロシアムの壁諸共そこの空間を破壊した。ガラスが割れるような音が鳴り響き、それと共に人の声が聞こえた。
「ふぅ。相変わらず【鬼克】は野蛮な開け方をする」
「ははは。彼らしくていいじゃないか、【刻夭】。それで、ここが勇者候補者達の試験会場かい? 【冥姫】」
「えぇ、そのようね。この辺りから【英雄芽】と【蒼聖英雄】の力を【蝕餮】が感じたらしいわ」
「まぁ、そういうこった。俺の感知能力を信じろよ、【戒空】」
声の数は四つ。いや、違う。
「おいおい。好き勝手言ってくれるねえ、【刻夭】ちゃん」
バリバリと亀裂を破壊しながら五人目の人影が姿を現した。
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