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第四章 変わってく、君と私
文化祭のあとで
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文化祭が終わった翌日、学校は振替休日で休みだった。
午後、憧子は自室の机に座り、スマホで文化祭の写真を見返していた。
和真が撮ってくれた、自分が笑っている写真。
お化け屋敷の控室で、ふたり並んでピースしてる写真。
みんなでふざけて撮った、ちょっとブレた集合写真。
どれも、あたたかくて、きらきらしていた。
「……ふふっ」
自然と笑みがこぼれる。
そのとき、LINEの通知が鳴った。
和真:
今、写真見てた?
なんか送ろうと思ってた笑
あこの笑ってるやつ、めっちゃお気に入り。
憧子:
ちょうど見てたよ☺️
なんか、すごく楽しかったなぁって思ってた。
和真:
俺も。
あこが楽しそうにしてるの見ると、
なんか幸せな気分になるんだよな。
憧子:
……ありがとう☺️
画面の向こうで、和真も同じように微笑んでる気がして、憧子の胸が少しだけあたたかくなった。
───
一方その頃。
陽菜は、駅前のカフェで航太と会っていた。
文化祭の打ち上げの話をしようと、軽くお茶に誘ったのだ。
「ほんと、楽しかったね。あのクラス、やればできるじゃんって感じでさ」
「陽菜がうまくまとめてくれたからだよ。すごかったよ、正直」
「えっ、照れる~。でも、航太もめっちゃ動いてくれたし。頼りになった!」
ふたりは、自然なテンポで話しながら、アイスコーヒーを飲んでいた。
けれど、ふと沈黙が落ちた。
陽菜がストローをくるくる回しながら、ぽつりと聞いた。
「ねえ、航太。わたしたちって……なんか変わったと思う?」
「……どういう意味?」
「うーん、なんとなく。でも最近、ちょっとだけ、距離があるような気がしてて」
航太は一瞬言葉を探した。
「……もしかしたら、俺が勝手に迷ってるのかも。陽菜のこと、ちゃんと見なきゃって思ってるのに、昔のこととか……いろいろ考えてしまって」
陽菜は苦笑して言った。
「憧子ちゃんのこと?」
航太は、何も言わなかった。
でも、その沈黙が答えのようだった。
陽菜はそれ以上、何も言わずに、笑顔を保ったままカップに口をつけた。
(……うん、大丈夫。ちゃんとわかってる)
変わっていくのは、恋だけじゃない。
自分の中の、覚悟もきっと、変わっていく。
午後、憧子は自室の机に座り、スマホで文化祭の写真を見返していた。
和真が撮ってくれた、自分が笑っている写真。
お化け屋敷の控室で、ふたり並んでピースしてる写真。
みんなでふざけて撮った、ちょっとブレた集合写真。
どれも、あたたかくて、きらきらしていた。
「……ふふっ」
自然と笑みがこぼれる。
そのとき、LINEの通知が鳴った。
和真:
今、写真見てた?
なんか送ろうと思ってた笑
あこの笑ってるやつ、めっちゃお気に入り。
憧子:
ちょうど見てたよ☺️
なんか、すごく楽しかったなぁって思ってた。
和真:
俺も。
あこが楽しそうにしてるの見ると、
なんか幸せな気分になるんだよな。
憧子:
……ありがとう☺️
画面の向こうで、和真も同じように微笑んでる気がして、憧子の胸が少しだけあたたかくなった。
───
一方その頃。
陽菜は、駅前のカフェで航太と会っていた。
文化祭の打ち上げの話をしようと、軽くお茶に誘ったのだ。
「ほんと、楽しかったね。あのクラス、やればできるじゃんって感じでさ」
「陽菜がうまくまとめてくれたからだよ。すごかったよ、正直」
「えっ、照れる~。でも、航太もめっちゃ動いてくれたし。頼りになった!」
ふたりは、自然なテンポで話しながら、アイスコーヒーを飲んでいた。
けれど、ふと沈黙が落ちた。
陽菜がストローをくるくる回しながら、ぽつりと聞いた。
「ねえ、航太。わたしたちって……なんか変わったと思う?」
「……どういう意味?」
「うーん、なんとなく。でも最近、ちょっとだけ、距離があるような気がしてて」
航太は一瞬言葉を探した。
「……もしかしたら、俺が勝手に迷ってるのかも。陽菜のこと、ちゃんと見なきゃって思ってるのに、昔のこととか……いろいろ考えてしまって」
陽菜は苦笑して言った。
「憧子ちゃんのこと?」
航太は、何も言わなかった。
でも、その沈黙が答えのようだった。
陽菜はそれ以上、何も言わずに、笑顔を保ったままカップに口をつけた。
(……うん、大丈夫。ちゃんとわかってる)
変わっていくのは、恋だけじゃない。
自分の中の、覚悟もきっと、変わっていく。
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