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2話.ゲームの師匠
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学校が終わると僕はすぐに家に帰った。
両親はいるが母はよくパートに出ているので、今は家には僕一人だ。
小さい頃は寂しい時もあったが、今はもう慣れた。
母が作ってくれた夕食を手に取ると、自室に入るとゴーグルを被り椅子に座る。
そして今一番熱いと称されるVRネットゲーム『Bloom Life』を起動する。
このゲームは巷で話題の異世界転生にフォーカスを当てられたゲームだ。
プレイヤーは異世界で様々な種族の中から、一つを選んで、一つの能力を授かり転生される。
プレイヤーはその能力で、最強と謳われる魔王を倒すのもよし、のんびり生活するもよしと自由度が非常に高いゲームになっている。
僕もお試しで始めたゲームだったが、今では大ハマりしてしまっている。
プレイヤーはクエストの中断などしない限りは宿屋か自宅のベッドからゲームは始まる。
下級のクエストしかこなせない僕は激安の宿からのスタートだ。
部屋にはベッド以外何も置かれていなく、僕はメニューを開き、古びた剣とぼろぼろの盾を装備して部屋を後にした。
宿を出るとエルフとドワーフのプレイヤーが肩を組んで酒を飲んでいたり、人族同士のプレイヤーが道の真ん中で殴り合いしており、皆、邪魔そうに通ったり、犬の獣人のNPCがアクセサリーを売っていたり、街は喧騒と言ってもいいほどの活気に溢れている。
僕は何とか人ごみを搔い潜りながら、待ち合わせ場所に向かう。
到着したのは大きな広場だ。
広場の中央には年数が大分経っているような、大きな木がそびえたっている。
僕は木の傍まで行くと、登り始める。
あまり木登りは得意な方ではないが、何とか彼女が待っている場所までよじ登っていく。
四十メートルほど登っただろうか、幹から生えた太い枝に一人の薄紫の少女が座っていた。
鼻唄を歌い、歌に合わせて足を振って、彼女は街の景色を眺めていた。
そんな呑気そうな彼女には大きな特徴があった。
僕のような人族とは違い、頭には獣耳が、お尻には尻尾が生えているのだ。
僕はよじ登っている状態で彼女に声をかける。
「お待たせ」
声が聞こえたのか猫耳がぴくんと反応し、可愛いらしい、尚且つイタズラめいた表情をし顔がこちらを向く。
「お、ソウタ君、待ってたよー」
透き通るような声で僕の名前を呼び、手を差し出してくれる彼女の名前はシズクさん。
初心者で困っていた僕を助けてくれた頃からの大事なフレンドで、いつも一緒にプレイしている。
彼女は僕よりいつも一歩、二歩より前にいて、僕にこのゲームを教えてくれる謂わば師匠である。
こんな美少女とずっとプレイしてたら恋心を抱いてしまうと思うが、フレンドになる際、シズクさんは僕に教えてくれた。
彼女は『ネカマ』というやつらしく、リアルでは男性でゲームでは女の子としてプレイしているんだとか。
なので僕はシズクさんを男性だとして認識しつつも、女の子として接し、恋愛感情なんてものは沸かずに仲のいいフレンドとして今までやってこれた。
僕はシズクさんから差し出された手を取ると、妖精猫(ケットシー)である彼女からは考えられないくらいの力で引き上げられ、そのまま彼女の隣に座る。
「今日はいつもより遅かったねー」
「今日は掃除当番で少し遅れちゃったんだ」
「そうかそうかー。サボらないのはいいことだね」
「シズクさんはいつも僕より早くこの場所にいるよね」
「僕はケットシーだからね、いつも混んでる道なんて通らずに、屋根伝いにここまで来るからね。木登りだって得意だし」
「僕も普通の人族じゃなくて、エルフや獣人にしとけばよかったな」
「何言ってるんだい。人族はあらゆることに万能なんだからいいじゃないか。普通はいい事だよ」
「器用貧乏なだけだと思うんですけど……」
「さてソウタ君、今日は何する?」
「今日はレベル上げしたいと思ってたんだけど、シズクさん付き合ってくる?」
「もちろんだよ。その代わり実入りの良いクエストを受注させてもらうけどね」
「そこら辺のことは僕苦手だから、シズクさんに任せるよ」
「任せなさーい」
と目的も決まったことで、シズクさんは立ち上がると、物凄い速さで上っていた巨木を下りていく。
ケットシーというのもあるだろうが、リアルでの彼女の運動神経もかなりいいんだろうと、運動神経の悪い僕は足場を確認しながらゆっくりと下りて行った。
一苦労しながら下りると、シズクさんは背伸びしながら僕を待っていた。
尻尾をピンと張り、全体を伸ばしているシズクさんは僕が下りるのを確認すると、
「じゃあ、行こうか」
「そうだね」
僕たちは冒険者ギルドを目指すのであった。
両親はいるが母はよくパートに出ているので、今は家には僕一人だ。
小さい頃は寂しい時もあったが、今はもう慣れた。
母が作ってくれた夕食を手に取ると、自室に入るとゴーグルを被り椅子に座る。
そして今一番熱いと称されるVRネットゲーム『Bloom Life』を起動する。
このゲームは巷で話題の異世界転生にフォーカスを当てられたゲームだ。
プレイヤーは異世界で様々な種族の中から、一つを選んで、一つの能力を授かり転生される。
プレイヤーはその能力で、最強と謳われる魔王を倒すのもよし、のんびり生活するもよしと自由度が非常に高いゲームになっている。
僕もお試しで始めたゲームだったが、今では大ハマりしてしまっている。
プレイヤーはクエストの中断などしない限りは宿屋か自宅のベッドからゲームは始まる。
下級のクエストしかこなせない僕は激安の宿からのスタートだ。
部屋にはベッド以外何も置かれていなく、僕はメニューを開き、古びた剣とぼろぼろの盾を装備して部屋を後にした。
宿を出るとエルフとドワーフのプレイヤーが肩を組んで酒を飲んでいたり、人族同士のプレイヤーが道の真ん中で殴り合いしており、皆、邪魔そうに通ったり、犬の獣人のNPCがアクセサリーを売っていたり、街は喧騒と言ってもいいほどの活気に溢れている。
僕は何とか人ごみを搔い潜りながら、待ち合わせ場所に向かう。
到着したのは大きな広場だ。
広場の中央には年数が大分経っているような、大きな木がそびえたっている。
僕は木の傍まで行くと、登り始める。
あまり木登りは得意な方ではないが、何とか彼女が待っている場所までよじ登っていく。
四十メートルほど登っただろうか、幹から生えた太い枝に一人の薄紫の少女が座っていた。
鼻唄を歌い、歌に合わせて足を振って、彼女は街の景色を眺めていた。
そんな呑気そうな彼女には大きな特徴があった。
僕のような人族とは違い、頭には獣耳が、お尻には尻尾が生えているのだ。
僕はよじ登っている状態で彼女に声をかける。
「お待たせ」
声が聞こえたのか猫耳がぴくんと反応し、可愛いらしい、尚且つイタズラめいた表情をし顔がこちらを向く。
「お、ソウタ君、待ってたよー」
透き通るような声で僕の名前を呼び、手を差し出してくれる彼女の名前はシズクさん。
初心者で困っていた僕を助けてくれた頃からの大事なフレンドで、いつも一緒にプレイしている。
彼女は僕よりいつも一歩、二歩より前にいて、僕にこのゲームを教えてくれる謂わば師匠である。
こんな美少女とずっとプレイしてたら恋心を抱いてしまうと思うが、フレンドになる際、シズクさんは僕に教えてくれた。
彼女は『ネカマ』というやつらしく、リアルでは男性でゲームでは女の子としてプレイしているんだとか。
なので僕はシズクさんを男性だとして認識しつつも、女の子として接し、恋愛感情なんてものは沸かずに仲のいいフレンドとして今までやってこれた。
僕はシズクさんから差し出された手を取ると、妖精猫(ケットシー)である彼女からは考えられないくらいの力で引き上げられ、そのまま彼女の隣に座る。
「今日はいつもより遅かったねー」
「今日は掃除当番で少し遅れちゃったんだ」
「そうかそうかー。サボらないのはいいことだね」
「シズクさんはいつも僕より早くこの場所にいるよね」
「僕はケットシーだからね、いつも混んでる道なんて通らずに、屋根伝いにここまで来るからね。木登りだって得意だし」
「僕も普通の人族じゃなくて、エルフや獣人にしとけばよかったな」
「何言ってるんだい。人族はあらゆることに万能なんだからいいじゃないか。普通はいい事だよ」
「器用貧乏なだけだと思うんですけど……」
「さてソウタ君、今日は何する?」
「今日はレベル上げしたいと思ってたんだけど、シズクさん付き合ってくる?」
「もちろんだよ。その代わり実入りの良いクエストを受注させてもらうけどね」
「そこら辺のことは僕苦手だから、シズクさんに任せるよ」
「任せなさーい」
と目的も決まったことで、シズクさんは立ち上がると、物凄い速さで上っていた巨木を下りていく。
ケットシーというのもあるだろうが、リアルでの彼女の運動神経もかなりいいんだろうと、運動神経の悪い僕は足場を確認しながらゆっくりと下りて行った。
一苦労しながら下りると、シズクさんは背伸びしながら僕を待っていた。
尻尾をピンと張り、全体を伸ばしているシズクさんは僕が下りるのを確認すると、
「じゃあ、行こうか」
「そうだね」
僕たちは冒険者ギルドを目指すのであった。
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