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6話.師匠との食事
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女の子が連れていってくれるお店というのはどんなとこを想像しますか?
僕は生クリームがたっぷりでフワフワなパンケーキが名物で女の子しか行かないようなお店に連れて行ってくれるんじゃないだろうかって、少し期待してました。
そして実際に村上さんが連れてきてくれた場所は……。
「お待たせしました。豚玉二つになります」
「これこれー」
まさかのお好み焼きでした……、しかも自分で作るタイプの……。
「僕、お好み焼き作るの得意だから、壮太くんの分も作ろうかい?」
店員が置いていった具材の入った具材を混ぜながら、村上さんが聞いてきてくれる。
「じゃあお願いします」
「任せなさーい」
自分の分を焼いた村上さんは、僕の分を作り始めてくれる。
「美味しく作るコツはねー、空気を入れるように混ぜるのが大事なんだよ」
「へー、そうなんですね」
コツを知ってなるほどーと納得しそうになった自分を殴ってやりたい。
違う、違うんだ、どうせ僕の奢りというなら、こう男一人じゃ入れないようなオシャレなお店にちょっとは行ってみたかった。
「いや、おかしくないですか! どうせならパンケーキ屋さんとかスイーツとか行きませんか⁉︎」
「でも、お好み焼き美味しくない?」
「それは否定できません」
お好み焼きは美味しいから何も言えなくなる。
「このお店のお好み焼きはすごくおいしいから壮太くんも納得してくれると思うよ」
「村上さんが焼いてるから、お店の味じゃなくないですか?」
「じゃあ半分お店の味、半分僕の手作りだ。一つで二度楽しめるなんてお得だね」
「うーん。そうなのかなぁ?」
確かに専門店と女の子の手料理? がいただけるなんてお得なのか?
「それよりも壮太君、その村上さんって呼び方やめない? すごく距離を感じるよ」
「いや、初めて話すクラスメイトを呼び捨てにする勇気は僕にはないですよ……」
「僕たち毎日遊んで、話してたじゃん」
「それはそうかも知れないですけど……、まさか親友だと思ってたゲーム友達が同じクラスの女の子ってだけで、戸惑いがあるんですけど……」
「僕も驚いたよー。でも僕は壮太君って呼んでるよ?」
「それは僕の本名とアバター名がそのままだからでしょ! それに僕はゲーム中でもさん付けしてましたし……」
「もっと親近感のある呼び方で呼んでくれないと親友の僕は悲しいよ」
僕のことを親友と呼び、おいおいと手で顔を隠し、泣く素振りを見せる村上さんがズルい。
どうせ演技なんでしょと言いたいが、女の子の嘘泣きを見分けるスキルなんて僕は持ち合わせていない……。
「わ、分かりましたよ……。み、澪さんでいいですか?」
「いいね、それ。気に入ったよー」
澪さんの隠れていた顔は満面の笑みになって帰ってくる。
「それで壮太君には好きな人はいるのかい?」
「い、いきなり何聞くんですか⁉」
「いや好きな人がいたら、特訓へのゴールが見えるでしょ?」
「そ、その好きな人というわけじゃないんですけど……、憧れてる人はいます……」
「それはゲームの時にも言ってたよねー。いったい誰なんだい?」
「……香取彩芽さんです……」
「ほうほう、彩芽を狙っているのかー。あの子は難しいよー」
「知ってますよ! だから憧れてるだけなんです!」
「心配しなくてもいいよ壮太君。何たって彩芽の親友でもある僕がいるからね、彼女の好みはよく知っている。大船に乗ったつもりでいたまえよ」
「そうですか……」
「ゲームの師匠である僕がリアルでも君に女の子を落とす技を伝授しよう。でもそれはこのお好みを食べた後にね」
会話を切り、美味しそうにお好み焼きを頬張る村上さんを見てると、なんだか心配になるが、彼女が作ったお好み焼きは今まで食べた中で一番美味だった。
僕は生クリームがたっぷりでフワフワなパンケーキが名物で女の子しか行かないようなお店に連れて行ってくれるんじゃないだろうかって、少し期待してました。
そして実際に村上さんが連れてきてくれた場所は……。
「お待たせしました。豚玉二つになります」
「これこれー」
まさかのお好み焼きでした……、しかも自分で作るタイプの……。
「僕、お好み焼き作るの得意だから、壮太くんの分も作ろうかい?」
店員が置いていった具材の入った具材を混ぜながら、村上さんが聞いてきてくれる。
「じゃあお願いします」
「任せなさーい」
自分の分を焼いた村上さんは、僕の分を作り始めてくれる。
「美味しく作るコツはねー、空気を入れるように混ぜるのが大事なんだよ」
「へー、そうなんですね」
コツを知ってなるほどーと納得しそうになった自分を殴ってやりたい。
違う、違うんだ、どうせ僕の奢りというなら、こう男一人じゃ入れないようなオシャレなお店にちょっとは行ってみたかった。
「いや、おかしくないですか! どうせならパンケーキ屋さんとかスイーツとか行きませんか⁉︎」
「でも、お好み焼き美味しくない?」
「それは否定できません」
お好み焼きは美味しいから何も言えなくなる。
「このお店のお好み焼きはすごくおいしいから壮太くんも納得してくれると思うよ」
「村上さんが焼いてるから、お店の味じゃなくないですか?」
「じゃあ半分お店の味、半分僕の手作りだ。一つで二度楽しめるなんてお得だね」
「うーん。そうなのかなぁ?」
確かに専門店と女の子の手料理? がいただけるなんてお得なのか?
「それよりも壮太君、その村上さんって呼び方やめない? すごく距離を感じるよ」
「いや、初めて話すクラスメイトを呼び捨てにする勇気は僕にはないですよ……」
「僕たち毎日遊んで、話してたじゃん」
「それはそうかも知れないですけど……、まさか親友だと思ってたゲーム友達が同じクラスの女の子ってだけで、戸惑いがあるんですけど……」
「僕も驚いたよー。でも僕は壮太君って呼んでるよ?」
「それは僕の本名とアバター名がそのままだからでしょ! それに僕はゲーム中でもさん付けしてましたし……」
「もっと親近感のある呼び方で呼んでくれないと親友の僕は悲しいよ」
僕のことを親友と呼び、おいおいと手で顔を隠し、泣く素振りを見せる村上さんがズルい。
どうせ演技なんでしょと言いたいが、女の子の嘘泣きを見分けるスキルなんて僕は持ち合わせていない……。
「わ、分かりましたよ……。み、澪さんでいいですか?」
「いいね、それ。気に入ったよー」
澪さんの隠れていた顔は満面の笑みになって帰ってくる。
「それで壮太君には好きな人はいるのかい?」
「い、いきなり何聞くんですか⁉」
「いや好きな人がいたら、特訓へのゴールが見えるでしょ?」
「そ、その好きな人というわけじゃないんですけど……、憧れてる人はいます……」
「それはゲームの時にも言ってたよねー。いったい誰なんだい?」
「……香取彩芽さんです……」
「ほうほう、彩芽を狙っているのかー。あの子は難しいよー」
「知ってますよ! だから憧れてるだけなんです!」
「心配しなくてもいいよ壮太君。何たって彩芽の親友でもある僕がいるからね、彼女の好みはよく知っている。大船に乗ったつもりでいたまえよ」
「そうですか……」
「ゲームの師匠である僕がリアルでも君に女の子を落とす技を伝授しよう。でもそれはこのお好みを食べた後にね」
会話を切り、美味しそうにお好み焼きを頬張る村上さんを見てると、なんだか心配になるが、彼女が作ったお好み焼きは今まで食べた中で一番美味だった。
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