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7話.特訓開始
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昼食を食べ終えた僕たちは別に都会にいる必要はないと地元に帰った。
駅に到着した澪さんは開口一番に言った。
「第一ステップは体作りからだよ。彩芽は運動神経がいい人が好きだからねー。よく食べて、よく走る、そして筋トレだー。一緒にがんばろー、エイエイオー」
「……おおー」
二人以外誰もいない荒川の河川敷で僕と澪さんは掛け声とともに特訓を開始した。
「壮太君の限界を見せてもらうよ、まずは走ってみようー」
「具体的にどれぐらい走ればいいんですか?」
「壮太君が音を上げるまで走ろうかー」
「え? でも服とか運動用のものじゃないですし……」
「そっかー。じゃあとりあえず壮太君の家まで走って帰ろうか」
「僕の家、ここから三キロぐらい先にあるんですけど……」
「結構近いんだね。じゃあ早速行ってみよー」
いや大分遠いんですが! と抗議をしたかったが、澪さんは僕の後ろに付き、もう走るしかない状態を作られてしまった。
自分のペースで走っていいとのことで、最初の百メートルぐらいまでは案外余裕だった。
あれ? これ案外いけるんじゃないっと思った矢先、三百メートルぐらい走った頃にはもう息が乱れ始めていた。
七百メートルほど走ると、脇腹が痛くなり、千メートルほどになると息は絶え絶えになっていた。
「まだ全然走ってないよー。まだ頑張れるよー」
僕がどれだけ辛そうでも、澪さんは一切僕を休憩させるつもりはないようだ。
でも後ろから美少女の声援は、倒れそうな僕の心の拠り所になり、なんとか家まで走りきることができた。
「も、もうだめ……! 死ぬ!」
家のドアの前で倒れ伏せている僕に澪さんが無慈悲な勧告をする。
「おつかれさまー。五分休憩した後は筋トレをしようかー」
同じ距離を走ったはずなのに澪さんは全く疲れている様子はない。
走りにくそうな革ジャン着ているのに……。
己の体力の無さを実感する……。
「は、はい……」
与えられた休息をしっかり利用しようと家に入り、動きやすそうな服装に着替え、水分補給をする。
その際に母が朝、精一杯オシャレをしていた息子が息切れを起こして帰宅してきたことに何事かと驚いていたが弁明するほどの気力も残ってないのでそのまま家を後にした。
玄関を開けると壁にもたれて座っている、村上さんがいた。
「休憩は終わりでいいかい?」
「はい、次お願いします」
「次は公園に向かおうか、近くにいいとこある?」
「こっちにあります」
僕は澪さんを先導して、昔、よく遊んでいた公園に到着した。
滑り台や広場には年端のいかない少年少女が遊んでいて、何とも和やかな雰囲気だった。
「いいとこだねー」
「久しぶりに来ましたけど、昔とあんまり変わってないですね」
「じゃあ筋トレ早速いってよーか」
「はい!」
「いい返事だねー。壮太君の限界までやってみようかー」
筋トレの結果は、悲惨なものだった。
腕立て伏せは十回、腹筋は二十回、スクワットは十五回。
なんともまあ情けない。
「なるほどねー」
澪さんはうーんと何か考えるように腕を組む。
やはりやっぱり無理って言われてしまうんじゃないかと緊張が走る。
「いいねー。これから伸びしろをいっぱい感じられそうだね」
澪さんは顔を上げ、グーポーズして僕に笑顔を見せてくれる。
「今日は最初だから軽めにしたけど、明日からは十キロ走って、腕立て、腹筋、スクワット五十回ずつやろうか。時々、僕も付き合ってあげる」
澪さんは僕の今の僕の限界以上のことをやらせるつもりらしい。
でも彼女の期待に応えるために僕はやるしかないと決心するのであった。
今回はこれで終了ということで、澪さんと連絡先を交換して別れた。
どうしてだろう、女の子と連絡先を交換したというのになぜか喜べなかった。
駅に到着した澪さんは開口一番に言った。
「第一ステップは体作りからだよ。彩芽は運動神経がいい人が好きだからねー。よく食べて、よく走る、そして筋トレだー。一緒にがんばろー、エイエイオー」
「……おおー」
二人以外誰もいない荒川の河川敷で僕と澪さんは掛け声とともに特訓を開始した。
「壮太君の限界を見せてもらうよ、まずは走ってみようー」
「具体的にどれぐらい走ればいいんですか?」
「壮太君が音を上げるまで走ろうかー」
「え? でも服とか運動用のものじゃないですし……」
「そっかー。じゃあとりあえず壮太君の家まで走って帰ろうか」
「僕の家、ここから三キロぐらい先にあるんですけど……」
「結構近いんだね。じゃあ早速行ってみよー」
いや大分遠いんですが! と抗議をしたかったが、澪さんは僕の後ろに付き、もう走るしかない状態を作られてしまった。
自分のペースで走っていいとのことで、最初の百メートルぐらいまでは案外余裕だった。
あれ? これ案外いけるんじゃないっと思った矢先、三百メートルぐらい走った頃にはもう息が乱れ始めていた。
七百メートルほど走ると、脇腹が痛くなり、千メートルほどになると息は絶え絶えになっていた。
「まだ全然走ってないよー。まだ頑張れるよー」
僕がどれだけ辛そうでも、澪さんは一切僕を休憩させるつもりはないようだ。
でも後ろから美少女の声援は、倒れそうな僕の心の拠り所になり、なんとか家まで走りきることができた。
「も、もうだめ……! 死ぬ!」
家のドアの前で倒れ伏せている僕に澪さんが無慈悲な勧告をする。
「おつかれさまー。五分休憩した後は筋トレをしようかー」
同じ距離を走ったはずなのに澪さんは全く疲れている様子はない。
走りにくそうな革ジャン着ているのに……。
己の体力の無さを実感する……。
「は、はい……」
与えられた休息をしっかり利用しようと家に入り、動きやすそうな服装に着替え、水分補給をする。
その際に母が朝、精一杯オシャレをしていた息子が息切れを起こして帰宅してきたことに何事かと驚いていたが弁明するほどの気力も残ってないのでそのまま家を後にした。
玄関を開けると壁にもたれて座っている、村上さんがいた。
「休憩は終わりでいいかい?」
「はい、次お願いします」
「次は公園に向かおうか、近くにいいとこある?」
「こっちにあります」
僕は澪さんを先導して、昔、よく遊んでいた公園に到着した。
滑り台や広場には年端のいかない少年少女が遊んでいて、何とも和やかな雰囲気だった。
「いいとこだねー」
「久しぶりに来ましたけど、昔とあんまり変わってないですね」
「じゃあ筋トレ早速いってよーか」
「はい!」
「いい返事だねー。壮太君の限界までやってみようかー」
筋トレの結果は、悲惨なものだった。
腕立て伏せは十回、腹筋は二十回、スクワットは十五回。
なんともまあ情けない。
「なるほどねー」
澪さんはうーんと何か考えるように腕を組む。
やはりやっぱり無理って言われてしまうんじゃないかと緊張が走る。
「いいねー。これから伸びしろをいっぱい感じられそうだね」
澪さんは顔を上げ、グーポーズして僕に笑顔を見せてくれる。
「今日は最初だから軽めにしたけど、明日からは十キロ走って、腕立て、腹筋、スクワット五十回ずつやろうか。時々、僕も付き合ってあげる」
澪さんは僕の今の僕の限界以上のことをやらせるつもりらしい。
でも彼女の期待に応えるために僕はやるしかないと決心するのであった。
今回はこれで終了ということで、澪さんと連絡先を交換して別れた。
どうしてだろう、女の子と連絡先を交換したというのになぜか喜べなかった。
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