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第一章 異世界にて・・・
第二幕 スキルと魔法と身体能力
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とりあえず大樹に向かった俺は、根本にたどり着いた。
「さて、とりあえず足に魔力を集中させて、試しにジャンプしてみるか」
膝を屈伸させながら考えをまとめる。
「よし、行くぞ!・・1、2の3!!!?」
ロケットのように、或いはどこかの機動戦士のような体勢で背中にブースターを積んでるようにぐんぐん飛んでいく(注ジャンプしただけです)。
「どこまで飛ぶんだ、これ?」
ジャンプしたのはいいが、あまりに非常識な状態に他人事のように呟く。
このままのペースで飛ぶと大樹の天辺すら余裕で越えて行きそうだ。
「大気圏は越えない・・・はず、越えないよな?いくらステータスが人外だからってそんな事・・・」
有り得ないそう言おうとしたら、俺は大樹を飛び越した
「ちょっ!!マジか!!?」
雲と同じ高さまで飛んでちょっと越した辺りでようやく重力を感じられた。
「油断すると大気圏を突破するんじゃないか?これ?」
重力に身を任せながら辺りに何かないか見渡す。
「特にこれと言って何もないか、というか目で見ただけじゃわからないな。」
俺は、自分でも内心驚く程冷静に着地の姿勢を整えて下を見る。
「着地したら改めて木の上に登るか」
そう考えをまとめると俺は着地する事に集中する。
[シュタッ]
地面にヒビを入れる事もなく、何事もないように着地する。
「さて、」
何事もないように、いや正確には考えないようにしながら大樹の方に顔を向ける。
見上げる程デカイ大樹を見ながら、今度は何を試した方がいいか考える。
「魔力を使う感覚がいまいちよくわからないんだよな~、なんとなくでやって出来てる感じだからな~、そこさえよく分かれば、どうにかなりそうだけどな~。」
そうボヤきながら軽くジャンプする。
手頃な枝から枝に飛び移りながら一番高い所の枝に乗り移り、座って大樹の上から景色を眺めながら、今後の行動の指針を検討する。
「とりあえず寝床になりそうな拠点と食料の確保か、そのためにも魔力の操作ないしは、探知が出来るようになればいいんだがな~」
そんな風にグダめいて、試しに目を閉じて座禅の要領で意識を深い所に持っていく。
すると、自分の中に二つの流れのようなものを感じる。
「一つは気の流れだとして、もう1つが魔力か?」
座禅は昔、部活をやっていた時に試合前の集中力を高める為にやっていた事だが、誰かに習った訳ではなくこうするといつも以上に集中できるからやっているだけである。
だが、ここは異世界である。
気の流れも魔力の流れもあってもおかしくはない、というかあるはずなのだ!じゃなければ、某忍者漫画のように歩いて木を登れるモノかよ!山じゃあるまいし!
と、若干(かなり)心を乱しながら片方ずつコントロールしてみる。
「とりあえず手の方に動かしてみるか」
色で言うと青の力の流れを両手に集中させてみると、両手が青く発光しだした。
「おおっ!?何だこれ?」
ここで俺の心にいけない心が呼び起こされてしまった。
かつて子供の頃、好きで見ていたあのアニメを、レンタルショップに行ってビデオを借りてまで観ていたあのアニメが、俺の中に甦った。
「〇~」
「〇~」
「〇~」
「〇~」
「破ぁ~~~~!」
ポージングまでバッチリ決めて、両手を突き出す。
[ズギュォォォォォン]
空に浮かんでいた積乱雲を消し飛ばしながら閃光が真っ直ぐ飛んでいく、自分の両手からレーザーを放つその光景を俺は理解出来なかった。
長い、ほんの少し間が、レーザーが消える迄の間が永遠と思える程、長く感じた。
「い、一体何が起こった?」
レーザーが消えた後に、喉がカラカラに渇いて掠れた声で消えそうなくらいか細い声で俺は呟いた。
「俺は今、レーザーを、いや〇〇〇〇破を打った?」
その事実を俺は、どうしていいのかわからなかった。
子供の頃なら間違いなく喜んだ、絶対だ!
だが、今この年になってこの技がどれだけ危険かわからない程、俺はこの技の事を知らない訳ではない!
「こんな破壊光線をポンポン打ったら、国はおろか、ひいては世界、最終的には星を爆散させる可能性もあるぞ、これ。」
そうそれは、あの漫画に出てきた、遊びで星を、指先一つで星を消し飛ばす、あの悪役と同じかそれ以上の事を俺は出来る事になる。
「俺は〇リーザになりたくはない!」
ショックのあまりに俺はまた枝から足を滑らせて落ちた。
特に焦る事もなく空を眺めながら落ちていくと、まるでクッションにでも落ちた感覚が全身に伝わってくる。
[ドガァァァァン]
轟音を響き渡せながら俺は地面にめり込んだ。
投身自殺、にはまったくならずトランポリンとは言わないが、スポンジの上に落ちたような感覚だ。
「俺はもう死ぬ事すら許されないのか・・・」
よっこいせっと起き上がり、もう1つの、色で言うと赤い力の流れをどうするか考える。
「試すのはいい。だが先程のようになることは必定、雲消し飛ばすってどれだけよ?吹き飛ばすのが雲だからあの程度で済んだけど、地面とかに向けて打ったりしたら・・・・・、ダメだ、考えたくない。」
無意識に使って、俺は人の身でありながら〇ンダムになってしまっている。いや、現実から目を逸らすな!〇ンダムなど生温い、俺は〇リーザよりも、魔人〇ウよりも危険な存在だ。
なぜなら腹が減ったから、狩りに行こうと考えているのだから・・・。
「このままじゃ、只のプレデターだ。」
とりあえずソナー探知みたいな事を出来ないか試す。
「体の中にある流れを少しずつ外へ放出する感じで、ゆっくりと焦らずに。」
ここで焦ると大惨事になりそうな気がするから、落ち着いて力を放出していく。
しばらくやっていると、この辺りの地形まで把握してしまった。
「大分巧くなったな、とりあえず右後方の方に何匹かいるみたいだからそっちに行くか。」
ついでに水場があるみたいだし、都合も良さそうだしな。
探知をするのに、かなり体力(精神力?)を使ったのか、今汗だくである。
「シャワーでもいい、さっぱりしてぇ。」
しばらくすると、草が生えてる広場みたいな所に到着した。
「あれは、鹿に牛か?」
忘れてはいけない、ここはファンタジーである。異世界なのである。
鹿や牛の形が地球上にいるものと同じである訳がない!
鹿は角が背中の方にまでいっぱい生えていて、牛に関して言えば前足が4本ある。
この事実から目を背けるとなんとなく酷い事になりそうだから、あえて言おう。
この世界にいる、地球で言うモンスターイコールこの世界の野生動物!こっちの常識は向こうの非常識!
現実を見なければ飢え死にする可能性が高そうだから、ここで改めて覚悟を決める。
「さて、では」
今回は魔力を体内で循環させ、両手に気を集中させる。
相手との距離はおおよそ200メートルちょい、普通なら或いは地球なら遠すぎる間合いだ。
地球であれば猟銃を使って仕留めるが、この世界は魔法を使うのであろう。
だが、くどく言うがここは異世界である。
そして、俺は既に人外レベルの化け物、そう正に俺は人の形をしたモンスターである。
一時の飢えを凌ぐ為に、俺は今、弱者を食らう。
「肉を寄越せ~!」
物陰から飛び出し全力で走る。
俺は音速の壁をぶち抜きながら、両手に纏った魔法とスキルを駆使して首を目掛けて腕を振るう。
通り過ぎた所で俺は、地面を削りながら止まって、獲物の様子を確認する。
すると、2匹とも首が落ちた。
血抜きをしてとりあえず水場の方に行こうと、肉を回収しようと傍に近寄ったら、俺が走り出した辺りから、急に爆発が起こりこの爆発がこちらに向かって来る。
俺は、急いで肉をアイテムボックスに回収して爆発に巻き込まれないように逃げる。
「音速の壁を越えたのに、なんともないな?」
爆発から逃げた後に、なんともなく音速を越えた自分の体を見ると、
「な、なんじゃこりゃ~~~!?」
その格好はまさしくワイルド(半裸)、地球だと保護者の方がお巡りさんを呼んで追いかけて来るレベル。
大事な部分が守られているだけマシなのだろうか?
とりあえず水場に着いた俺は、肉の処理をするために肉を出す。
既に3回目であるため、いいペースで血抜きと解体を行う。
その後、内臓を適当な所に捨てて来て、ついでに焚き火の準備をする。
この時点で夕暮れ時これが晩飯になるだろう。
解体の時に使った魔法とスキルを使って火を起こして肉を焼く。
まずは鹿肉からじっくりと頂く。
「うまっ!」
鹿肉は初めてだが、味がまったり濃厚でとろける味わいで鍋とかやると最高に美味しそうである。
「では、次は牛の方を」
あっさりと鹿を完食して、牛に手を出す。
一本だけ足もも骨付きのまま残しておいた肉を串刺しにして直火焼きにする。
焼き終わるまでに先に焼けた牛肉を食べる。
「随分とあっさりとした後味なんだな、この世界の牛は」
鹿と同様に味が濃厚なのはそうなのだが、後味があっさりしてくどくないのである。
そして、鹿以上に部位によって味が違う。
最後に食べたもも肉は張りがあってみずみずしく、肉汁が溢れてくる肉好きは堪らない一品である。
だがロースやバラだと肉汁がこってりしてご飯が欲しくなる味だった。
「なんにせよ、満足する味わいであった。」
どこかの殿様のような口調になりながら、この湖?の一部に結界を張る。
見るも無惨になった一張羅を見ながら明日からは服飾も目標に組み込む事にする。
「俺は、文化人。そんな恥知らずな野生児のような事はできない。」
そう言いながら、俺は湖で水浴びをして服を優しく洗い、焚き火の傍に干しながら魔法も使って遊びながら身を清めた。
その後俺は、最初に狩った熊の毛皮をしたに敷いて寝床の用意をそれなりにしっかりしてから深い眠りに着いた。
???視点
この世に生まれてどれ程の時が流れただろうか?
最早始まりを思い出すことすら出来ない。
酷く退屈でつまらない世界だった。
我らを創った存在をそれを追放したのだ!
これがどれ程喜ばしい事か、下界の者共には判るまい。
この世界を我による我の為の我だけの世界にする。
そう目標を定めると今までの怠惰が嘘のようにやる気が俄然溢れだしてくるのである!
当然であろう、あのくそ女神は怠惰な管理しかしていなかった。
面倒くさい事はこちらに丸投げして自分は楽な事ばかり、更にこちらの手に負えなくて助力を頼めば嫌みのオンパレードで、それで更に自分がミスを犯せば責任転嫁に自分は間違っていないと責任というものから逃れようとする。
今思い出しても腹が立つ、本当のくそビッチである。
何がビッチかというと他の世界の神がこの世界を見学に来たりすると猫を被る、いや人格(神格?)が変わる。
目上の者にはしっかりと仕事出来ますよのアピールをして、同じかそれ以下の者にはアドバイス等をして頼りになりますよのアピールをする。
そして、それが女神であると・・・ふぅ、目も当てられなくなる(遠い目)。
目上だと、わざと怒らせ先に手を出させて自分が被害者ですよの、ぶりっ子アピールが炸裂して一緒に来ていた神を味方につけて嫌がらせをしたり、同じかそれより下だと、シカトしたり酷い時はわざと水をかけたりする。
そんなくそビッチを追い出したのだ、やる気にならない訳がない。
「だが、未だに邪魔者がいる。」
まずは、その邪魔者を遠くにやるか味方につけて利用するか選別しなければ、忙しくなるぞこれから、そして楽しくなるだろうこれから。
あれからそれなりの時がたった。
それから自分の世界を構築する為に、邪魔者をもう3柱、下界に堕とした。
我の世界を構築するのに反抗した為に、神の力を剥奪して追放したのだ。
その力は、我がモノと化している。
実にいい気分だ!
だが、それでも処理が追い付かない時がある。
じっくりと原因を探して、バグを取り除くのだが、それが何処から何が原因で発生するのか?
それがわからない為にかなり後手に回ってしまっている。
今の体では、スペック的にこれ以上の成果は望めないし、他の神の力を吸収する事はできない。
故に我は新たな器を手に入れる事にした。
他の世界の下界には、神の器になれる者がおるようだ。
その者を探しだして、こちらの世界に召喚して鍛えあげ我が器にするしか忌々しい事に方法はない。
条件が該当する者が見つかるまでじっくりとやるしかなさそうだ。
まぁ、時間はたっぷりとある。
この計画は、焦らずにやっていくとしよう。
side桂馬
それは、あの時俺自身が実際に経験した事だった。
「だぁ~、もうこんな時間じゃん、車の運転させんのにこき使いすぎだし。」
それは休みの日に母が買い物に行きたいから車を運転しろと、休日に押しかけて来た日である。
「別にいいじゃん、どうせ暇だったんでしょ?」
「うっせ、暇でもひさびさの休みだったんだよ!ゴロゴロしながら、ムーと戯れるつもりだったのに」
ムーとは、一人暮らしをしばらくしてから飼い始めた猫である。
「彼女も作らず、仕事とにゃんこにしか情熱を傾けない息子を心配してるのよ。(したり顔)」
「俺の母はそこまで殊勝ではない!(断固たる決意)」
「なぁんですって!?(プンプン!)」
ギャーギャーと車の中で騒ぎながら、家の近くのコンビニに寄る。
「とりあえず飲み物を買うべ~」
「そうね、ここは息子から母へ親孝行をかねてでっかくジョッキでいくべきかしら?(キラキラ)」
「なぜそうなる?」
この母は、泊まって行くつもりか!
「明日は仕事だっつーの(肩を落とす)。」
仕事の日にそんな疲れる事はしたくない。
「あら、いいじゃない(笑顔)たまにはケイ君のお部屋掃除させてくれたって」
「はぁ(驚き)、いらね~し、そこまで散らかってる訳じゃね~し(面倒くさい)」
「あら、それともママに見せられない物、いいえ見られたくない物でもあるのかしら?(ニヤリ)」
「ね~わ、そんな物(疲れ顔)」
「ならいいじゃない(にっこり)」
「いや、にっこりじゃね~し(呆れ顔)」
どうやら、母が泊まって行くのは避けられないようだ。
「どうせそんなに買っても酒弱くてそんなに飲めないんだから程々にしとけよ~。」
俺はため息をつきながら、酒を買いまくろうとする母を程々で止める。
「そういや親父は?」
ふと思い出して聞く。
「昨日から急に出張入っちゃって、ママ一人で家に置いてきぼりよ~!(プンスカ!)」
「ならたまには、姉貴の方に行けよ(ため息)」
「前にやったら、怒られちゃった(テヘ)」
「だからって、俺の方に来るなよ(ガックリ)」
とりあえず、買うのは買った。
「まぁいいや。そろそろ帰ろう・・・?」
金を払って店を出ようとした瞬間、そいつは入って来た。
「命が惜しかったらとっとと金を出せ!!」
強盗は入り口に近い方のレジにいる店員に刃物を突きつけると金を要求した。
「さっさとしろ!!」
店員が慌ててレジを開けるとカウンターをよじ登り、中に入って来る。
「足りねぇもっと出せや!!」
店員はうまく逃げられず追い詰められてしまった。
「さっさとしろや!ぶっ殺されてぇのか!!?」
強盗にも余裕がないのだろうか?どんどん焦っているように見える。
こちらに向かって来ても逃げれるように母の様子を見たら、携帯で警察に連絡しているのが目に入る。
気づかない内に、殆どの連絡をしたのだろう、サイレンの音が近づいてくる。
だが後少しの所で気づかれる。
「てめえ何やってやがる!!」
ナイフを振り回してこちらに向かって来た!
俺は母を守る為に、咄嗟に母の前に立った。
ナイフが俺の身体に刺さった。
「てめえ邪魔してんじゃねぇ!!」
身体からナイフを抜いて、母を殺そうとするこいつを思いっきり突き飛ばした。
カウンターの方まで飛んでいったがまだ諦めないこいつをぶん殴る為に、俺は拳を握り、フルスイングでヘルメットごとぶん殴った。
あまりにも強く殴ったからか、強盗はぶっ飛んでカウンターの中に入ってしまった。
どうやら今ので強盗はノビてしまったようだ。
対する俺はどうやらやり過ぎたらしく、腹から血がドバドバと流れてそのまま倒れた。
遠くから母の声がする。
どうやら無事なようだ、そこに安堵しながら俺は急に迫って来た睡魔に抗えずに深い眠りに着いた
その時、深い所に沈んで行く感覚を感じているその時に声が聞こえた。
「ようやく、ようやく見つけたぞ!!」
酷く興奮した感じで言葉を発する。
「これでようやく我が願いが成就する!」
あまりにうるさいので、俺は鬱陶しそうに少し目を開ける。
「ようこそ、我が器よ。我が世界グリムノースへようこそ。」
そこにいた男は、濁りきった眼を俺に向けて、吐き気するような腐りきった笑顔で、愛しそうに俺にそう言った。
「さて、とりあえず足に魔力を集中させて、試しにジャンプしてみるか」
膝を屈伸させながら考えをまとめる。
「よし、行くぞ!・・1、2の3!!!?」
ロケットのように、或いはどこかの機動戦士のような体勢で背中にブースターを積んでるようにぐんぐん飛んでいく(注ジャンプしただけです)。
「どこまで飛ぶんだ、これ?」
ジャンプしたのはいいが、あまりに非常識な状態に他人事のように呟く。
このままのペースで飛ぶと大樹の天辺すら余裕で越えて行きそうだ。
「大気圏は越えない・・・はず、越えないよな?いくらステータスが人外だからってそんな事・・・」
有り得ないそう言おうとしたら、俺は大樹を飛び越した
「ちょっ!!マジか!!?」
雲と同じ高さまで飛んでちょっと越した辺りでようやく重力を感じられた。
「油断すると大気圏を突破するんじゃないか?これ?」
重力に身を任せながら辺りに何かないか見渡す。
「特にこれと言って何もないか、というか目で見ただけじゃわからないな。」
俺は、自分でも内心驚く程冷静に着地の姿勢を整えて下を見る。
「着地したら改めて木の上に登るか」
そう考えをまとめると俺は着地する事に集中する。
[シュタッ]
地面にヒビを入れる事もなく、何事もないように着地する。
「さて、」
何事もないように、いや正確には考えないようにしながら大樹の方に顔を向ける。
見上げる程デカイ大樹を見ながら、今度は何を試した方がいいか考える。
「魔力を使う感覚がいまいちよくわからないんだよな~、なんとなくでやって出来てる感じだからな~、そこさえよく分かれば、どうにかなりそうだけどな~。」
そうボヤきながら軽くジャンプする。
手頃な枝から枝に飛び移りながら一番高い所の枝に乗り移り、座って大樹の上から景色を眺めながら、今後の行動の指針を検討する。
「とりあえず寝床になりそうな拠点と食料の確保か、そのためにも魔力の操作ないしは、探知が出来るようになればいいんだがな~」
そんな風にグダめいて、試しに目を閉じて座禅の要領で意識を深い所に持っていく。
すると、自分の中に二つの流れのようなものを感じる。
「一つは気の流れだとして、もう1つが魔力か?」
座禅は昔、部活をやっていた時に試合前の集中力を高める為にやっていた事だが、誰かに習った訳ではなくこうするといつも以上に集中できるからやっているだけである。
だが、ここは異世界である。
気の流れも魔力の流れもあってもおかしくはない、というかあるはずなのだ!じゃなければ、某忍者漫画のように歩いて木を登れるモノかよ!山じゃあるまいし!
と、若干(かなり)心を乱しながら片方ずつコントロールしてみる。
「とりあえず手の方に動かしてみるか」
色で言うと青の力の流れを両手に集中させてみると、両手が青く発光しだした。
「おおっ!?何だこれ?」
ここで俺の心にいけない心が呼び起こされてしまった。
かつて子供の頃、好きで見ていたあのアニメを、レンタルショップに行ってビデオを借りてまで観ていたあのアニメが、俺の中に甦った。
「〇~」
「〇~」
「〇~」
「〇~」
「破ぁ~~~~!」
ポージングまでバッチリ決めて、両手を突き出す。
[ズギュォォォォォン]
空に浮かんでいた積乱雲を消し飛ばしながら閃光が真っ直ぐ飛んでいく、自分の両手からレーザーを放つその光景を俺は理解出来なかった。
長い、ほんの少し間が、レーザーが消える迄の間が永遠と思える程、長く感じた。
「い、一体何が起こった?」
レーザーが消えた後に、喉がカラカラに渇いて掠れた声で消えそうなくらいか細い声で俺は呟いた。
「俺は今、レーザーを、いや〇〇〇〇破を打った?」
その事実を俺は、どうしていいのかわからなかった。
子供の頃なら間違いなく喜んだ、絶対だ!
だが、今この年になってこの技がどれだけ危険かわからない程、俺はこの技の事を知らない訳ではない!
「こんな破壊光線をポンポン打ったら、国はおろか、ひいては世界、最終的には星を爆散させる可能性もあるぞ、これ。」
そうそれは、あの漫画に出てきた、遊びで星を、指先一つで星を消し飛ばす、あの悪役と同じかそれ以上の事を俺は出来る事になる。
「俺は〇リーザになりたくはない!」
ショックのあまりに俺はまた枝から足を滑らせて落ちた。
特に焦る事もなく空を眺めながら落ちていくと、まるでクッションにでも落ちた感覚が全身に伝わってくる。
[ドガァァァァン]
轟音を響き渡せながら俺は地面にめり込んだ。
投身自殺、にはまったくならずトランポリンとは言わないが、スポンジの上に落ちたような感覚だ。
「俺はもう死ぬ事すら許されないのか・・・」
よっこいせっと起き上がり、もう1つの、色で言うと赤い力の流れをどうするか考える。
「試すのはいい。だが先程のようになることは必定、雲消し飛ばすってどれだけよ?吹き飛ばすのが雲だからあの程度で済んだけど、地面とかに向けて打ったりしたら・・・・・、ダメだ、考えたくない。」
無意識に使って、俺は人の身でありながら〇ンダムになってしまっている。いや、現実から目を逸らすな!〇ンダムなど生温い、俺は〇リーザよりも、魔人〇ウよりも危険な存在だ。
なぜなら腹が減ったから、狩りに行こうと考えているのだから・・・。
「このままじゃ、只のプレデターだ。」
とりあえずソナー探知みたいな事を出来ないか試す。
「体の中にある流れを少しずつ外へ放出する感じで、ゆっくりと焦らずに。」
ここで焦ると大惨事になりそうな気がするから、落ち着いて力を放出していく。
しばらくやっていると、この辺りの地形まで把握してしまった。
「大分巧くなったな、とりあえず右後方の方に何匹かいるみたいだからそっちに行くか。」
ついでに水場があるみたいだし、都合も良さそうだしな。
探知をするのに、かなり体力(精神力?)を使ったのか、今汗だくである。
「シャワーでもいい、さっぱりしてぇ。」
しばらくすると、草が生えてる広場みたいな所に到着した。
「あれは、鹿に牛か?」
忘れてはいけない、ここはファンタジーである。異世界なのである。
鹿や牛の形が地球上にいるものと同じである訳がない!
鹿は角が背中の方にまでいっぱい生えていて、牛に関して言えば前足が4本ある。
この事実から目を背けるとなんとなく酷い事になりそうだから、あえて言おう。
この世界にいる、地球で言うモンスターイコールこの世界の野生動物!こっちの常識は向こうの非常識!
現実を見なければ飢え死にする可能性が高そうだから、ここで改めて覚悟を決める。
「さて、では」
今回は魔力を体内で循環させ、両手に気を集中させる。
相手との距離はおおよそ200メートルちょい、普通なら或いは地球なら遠すぎる間合いだ。
地球であれば猟銃を使って仕留めるが、この世界は魔法を使うのであろう。
だが、くどく言うがここは異世界である。
そして、俺は既に人外レベルの化け物、そう正に俺は人の形をしたモンスターである。
一時の飢えを凌ぐ為に、俺は今、弱者を食らう。
「肉を寄越せ~!」
物陰から飛び出し全力で走る。
俺は音速の壁をぶち抜きながら、両手に纏った魔法とスキルを駆使して首を目掛けて腕を振るう。
通り過ぎた所で俺は、地面を削りながら止まって、獲物の様子を確認する。
すると、2匹とも首が落ちた。
血抜きをしてとりあえず水場の方に行こうと、肉を回収しようと傍に近寄ったら、俺が走り出した辺りから、急に爆発が起こりこの爆発がこちらに向かって来る。
俺は、急いで肉をアイテムボックスに回収して爆発に巻き込まれないように逃げる。
「音速の壁を越えたのに、なんともないな?」
爆発から逃げた後に、なんともなく音速を越えた自分の体を見ると、
「な、なんじゃこりゃ~~~!?」
その格好はまさしくワイルド(半裸)、地球だと保護者の方がお巡りさんを呼んで追いかけて来るレベル。
大事な部分が守られているだけマシなのだろうか?
とりあえず水場に着いた俺は、肉の処理をするために肉を出す。
既に3回目であるため、いいペースで血抜きと解体を行う。
その後、内臓を適当な所に捨てて来て、ついでに焚き火の準備をする。
この時点で夕暮れ時これが晩飯になるだろう。
解体の時に使った魔法とスキルを使って火を起こして肉を焼く。
まずは鹿肉からじっくりと頂く。
「うまっ!」
鹿肉は初めてだが、味がまったり濃厚でとろける味わいで鍋とかやると最高に美味しそうである。
「では、次は牛の方を」
あっさりと鹿を完食して、牛に手を出す。
一本だけ足もも骨付きのまま残しておいた肉を串刺しにして直火焼きにする。
焼き終わるまでに先に焼けた牛肉を食べる。
「随分とあっさりとした後味なんだな、この世界の牛は」
鹿と同様に味が濃厚なのはそうなのだが、後味があっさりしてくどくないのである。
そして、鹿以上に部位によって味が違う。
最後に食べたもも肉は張りがあってみずみずしく、肉汁が溢れてくる肉好きは堪らない一品である。
だがロースやバラだと肉汁がこってりしてご飯が欲しくなる味だった。
「なんにせよ、満足する味わいであった。」
どこかの殿様のような口調になりながら、この湖?の一部に結界を張る。
見るも無惨になった一張羅を見ながら明日からは服飾も目標に組み込む事にする。
「俺は、文化人。そんな恥知らずな野生児のような事はできない。」
そう言いながら、俺は湖で水浴びをして服を優しく洗い、焚き火の傍に干しながら魔法も使って遊びながら身を清めた。
その後俺は、最初に狩った熊の毛皮をしたに敷いて寝床の用意をそれなりにしっかりしてから深い眠りに着いた。
???視点
この世に生まれてどれ程の時が流れただろうか?
最早始まりを思い出すことすら出来ない。
酷く退屈でつまらない世界だった。
我らを創った存在をそれを追放したのだ!
これがどれ程喜ばしい事か、下界の者共には判るまい。
この世界を我による我の為の我だけの世界にする。
そう目標を定めると今までの怠惰が嘘のようにやる気が俄然溢れだしてくるのである!
当然であろう、あのくそ女神は怠惰な管理しかしていなかった。
面倒くさい事はこちらに丸投げして自分は楽な事ばかり、更にこちらの手に負えなくて助力を頼めば嫌みのオンパレードで、それで更に自分がミスを犯せば責任転嫁に自分は間違っていないと責任というものから逃れようとする。
今思い出しても腹が立つ、本当のくそビッチである。
何がビッチかというと他の世界の神がこの世界を見学に来たりすると猫を被る、いや人格(神格?)が変わる。
目上の者にはしっかりと仕事出来ますよのアピールをして、同じかそれ以下の者にはアドバイス等をして頼りになりますよのアピールをする。
そして、それが女神であると・・・ふぅ、目も当てられなくなる(遠い目)。
目上だと、わざと怒らせ先に手を出させて自分が被害者ですよの、ぶりっ子アピールが炸裂して一緒に来ていた神を味方につけて嫌がらせをしたり、同じかそれより下だと、シカトしたり酷い時はわざと水をかけたりする。
そんなくそビッチを追い出したのだ、やる気にならない訳がない。
「だが、未だに邪魔者がいる。」
まずは、その邪魔者を遠くにやるか味方につけて利用するか選別しなければ、忙しくなるぞこれから、そして楽しくなるだろうこれから。
あれからそれなりの時がたった。
それから自分の世界を構築する為に、邪魔者をもう3柱、下界に堕とした。
我の世界を構築するのに反抗した為に、神の力を剥奪して追放したのだ。
その力は、我がモノと化している。
実にいい気分だ!
だが、それでも処理が追い付かない時がある。
じっくりと原因を探して、バグを取り除くのだが、それが何処から何が原因で発生するのか?
それがわからない為にかなり後手に回ってしまっている。
今の体では、スペック的にこれ以上の成果は望めないし、他の神の力を吸収する事はできない。
故に我は新たな器を手に入れる事にした。
他の世界の下界には、神の器になれる者がおるようだ。
その者を探しだして、こちらの世界に召喚して鍛えあげ我が器にするしか忌々しい事に方法はない。
条件が該当する者が見つかるまでじっくりとやるしかなさそうだ。
まぁ、時間はたっぷりとある。
この計画は、焦らずにやっていくとしよう。
side桂馬
それは、あの時俺自身が実際に経験した事だった。
「だぁ~、もうこんな時間じゃん、車の運転させんのにこき使いすぎだし。」
それは休みの日に母が買い物に行きたいから車を運転しろと、休日に押しかけて来た日である。
「別にいいじゃん、どうせ暇だったんでしょ?」
「うっせ、暇でもひさびさの休みだったんだよ!ゴロゴロしながら、ムーと戯れるつもりだったのに」
ムーとは、一人暮らしをしばらくしてから飼い始めた猫である。
「彼女も作らず、仕事とにゃんこにしか情熱を傾けない息子を心配してるのよ。(したり顔)」
「俺の母はそこまで殊勝ではない!(断固たる決意)」
「なぁんですって!?(プンプン!)」
ギャーギャーと車の中で騒ぎながら、家の近くのコンビニに寄る。
「とりあえず飲み物を買うべ~」
「そうね、ここは息子から母へ親孝行をかねてでっかくジョッキでいくべきかしら?(キラキラ)」
「なぜそうなる?」
この母は、泊まって行くつもりか!
「明日は仕事だっつーの(肩を落とす)。」
仕事の日にそんな疲れる事はしたくない。
「あら、いいじゃない(笑顔)たまにはケイ君のお部屋掃除させてくれたって」
「はぁ(驚き)、いらね~し、そこまで散らかってる訳じゃね~し(面倒くさい)」
「あら、それともママに見せられない物、いいえ見られたくない物でもあるのかしら?(ニヤリ)」
「ね~わ、そんな物(疲れ顔)」
「ならいいじゃない(にっこり)」
「いや、にっこりじゃね~し(呆れ顔)」
どうやら、母が泊まって行くのは避けられないようだ。
「どうせそんなに買っても酒弱くてそんなに飲めないんだから程々にしとけよ~。」
俺はため息をつきながら、酒を買いまくろうとする母を程々で止める。
「そういや親父は?」
ふと思い出して聞く。
「昨日から急に出張入っちゃって、ママ一人で家に置いてきぼりよ~!(プンスカ!)」
「ならたまには、姉貴の方に行けよ(ため息)」
「前にやったら、怒られちゃった(テヘ)」
「だからって、俺の方に来るなよ(ガックリ)」
とりあえず、買うのは買った。
「まぁいいや。そろそろ帰ろう・・・?」
金を払って店を出ようとした瞬間、そいつは入って来た。
「命が惜しかったらとっとと金を出せ!!」
強盗は入り口に近い方のレジにいる店員に刃物を突きつけると金を要求した。
「さっさとしろ!!」
店員が慌ててレジを開けるとカウンターをよじ登り、中に入って来る。
「足りねぇもっと出せや!!」
店員はうまく逃げられず追い詰められてしまった。
「さっさとしろや!ぶっ殺されてぇのか!!?」
強盗にも余裕がないのだろうか?どんどん焦っているように見える。
こちらに向かって来ても逃げれるように母の様子を見たら、携帯で警察に連絡しているのが目に入る。
気づかない内に、殆どの連絡をしたのだろう、サイレンの音が近づいてくる。
だが後少しの所で気づかれる。
「てめえ何やってやがる!!」
ナイフを振り回してこちらに向かって来た!
俺は母を守る為に、咄嗟に母の前に立った。
ナイフが俺の身体に刺さった。
「てめえ邪魔してんじゃねぇ!!」
身体からナイフを抜いて、母を殺そうとするこいつを思いっきり突き飛ばした。
カウンターの方まで飛んでいったがまだ諦めないこいつをぶん殴る為に、俺は拳を握り、フルスイングでヘルメットごとぶん殴った。
あまりにも強く殴ったからか、強盗はぶっ飛んでカウンターの中に入ってしまった。
どうやら今ので強盗はノビてしまったようだ。
対する俺はどうやらやり過ぎたらしく、腹から血がドバドバと流れてそのまま倒れた。
遠くから母の声がする。
どうやら無事なようだ、そこに安堵しながら俺は急に迫って来た睡魔に抗えずに深い眠りに着いた
その時、深い所に沈んで行く感覚を感じているその時に声が聞こえた。
「ようやく、ようやく見つけたぞ!!」
酷く興奮した感じで言葉を発する。
「これでようやく我が願いが成就する!」
あまりにうるさいので、俺は鬱陶しそうに少し目を開ける。
「ようこそ、我が器よ。我が世界グリムノースへようこそ。」
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