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2.平凡の終わりとは
しおりを挟む「..........はじめまして。齋藤 梓です。親の仕事の都合で、中途半端な時期に転校となりました。仲良くして貰えると嬉しい。どうぞよろしく。」
おいおい、声まで良いのか。天は二物どころか何処まででも与えてるんじゃないか。
もはや拍手までしたくなっていた心境の俺がぽや~っと転校生を見ていると、バチッと目が合う。
あらやだ、イケメンと目が合っちゃったわ~、な~んて頭の中でクネクネしていたら...............どんどんとその転校生の顔が紅潮し、目がキラキラしていく。ちょっと不思議に思ったが、そもそも目が合ったっていうのも俺の自意識過剰かもしれんからな。深く考えないことにした。
せっかく同じクラスなわけだし、仲良くなれたらいいな~。
そんなことを考えながらぼーーーっとしていると、ホームルームを終了する旨の連絡がされていた。うっす。ティーチャー。了解です。
転校生は........俺の右斜め前の前の席か。仲良くなるのは周辺のヤツらが先だろうからその後かな。ちょっと残念だけど別に焦る必要もないしな~。一気に押し寄せると大変だろうし、遠慮しとk..................なんで目の前にキラキラ紅潮したままの転校生くんが立っているんですかね。
「え、えと..........?あ、俺、鈴木 平太です......。よろしくね?梓くん......?」
思わず大きくもない目をぱちぱちさせてしまったが許して欲しい。
「鈴木、平太くん..............梓って呼んで?平太。」
「お、おぅ....?梓......?」
け、結構グイグイくるタイプなんだなぁ、と、1人困惑していると
「平太............俺の運命..............大好き♡」
ぎゅうっ♡
「..................は?」
「「「「「は???!!?!」」」」」
俺とクラス全員の時が止まったこの瞬間、俺の平々凡々な人生は終わりを告げた。
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