アルム~アラ40女子がいきなり異世界の第三王子に転生して無意識に無双してプチハーレム状態なんだけど、私はBL要素が見たいの!!~

さいとう みさき

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第三章:イザンカ王国

3-18:復活のオリジナル

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「そこ、ゆっくりでいいですわ!!」


 ミリアリア姉さんの指示の元、私は二号機に乗り込み外装を取り付けるために倉庫の奥に新型の「鋼鉄の鎧騎士」を移動させる。
 そして台座の上に腰かけて、動きを止めて操縦席から降りる。


「こいつが新型か~。なんかやせっぽっちだな?」

「だいぶスリムになっているが報告だと破格の運動性やパワーがあると聞いたが」


 エイジやイザーガ兄さんは台座に座った新型の「鋼鉄の鎧騎士」を見上げる。
 そこへ早速ミリアリアな姉さんの指示で外装の白銀の装甲を取り付け始める。


「ハードポイントは同じなんだな?」

「はい、駆動系に干渉しないようにちゃんと位置合わせしてますから。ただ、新型の重量は旧型よりやや重いのですけど見た目がかなりスリムなので緩衝材とか少し入れなきゃですけどね」

 実際外装を取り付け始めてみると、スカスカの部分もある。
 なのでそこへは緩衝材を挟み込みがたつきを押さえる。

 そうこうしているうちにややも有機的な外観だった素体が、伝説のオリジナルの外装をまといその雄姿を見せる。


「出来ましたわ! 新型素体によるオリジナルの『鋼鉄の鎧騎士』が復活ですわ!!」


 額の汗をぬぐいながらミリアリア姉さんが台座から降りて来る。
 そして一緒になって見上げるそれは、まさしく白銀の騎士。


「とうとう、これでオリジナルが健在である事が内外に知らしめられる……」

 イザーガ兄さんはそう言って嬉しそうにしている。
 が、ミリアリア姉さんは難しい顔をしている。

「でもまだ実際に動かしていないので確認が必要ですわ。アルム、またお願いしますわ」

「あ、うん」

 そう言って外装が装着されたオリジナルの「鋼鉄の鎧騎士」に乗り込もうとしたらエイジが声をあげた。


「なぁ、俺がやってもいいか? 俺も『鋼鉄の鎧騎士』動かせるようにずっと練習してたんだぜ!!」

「エイジがですの? うーん、まぁエイジも無詠唱使えるし、魔力量は私以上ですわよね? アルム、いいですの?」

 ミリアリア姉さんは私に向かって聞いてくるので、私も乗り込むのをやめて答える。

「あ、僕は別にかまわないよ? ただエイジ、旧型に比べて反応速度とか良いから要注意ね。それと魔力を四肢に流すと感覚が更に明確になるけど、その分魔力消費量は増えるからそれも注意ね」

 旧型と違い、イータルモアの持って来た連結型魔晶石核は底なしじゃないかと思う位魔力注入が出来る。
 そして魔力増幅してくれる。
 その分パワーもスピードも上がるけど、あまりやり過ぎると駆動系の魔晶石がもたなくなってしまう。

 その辺の注意を促してエイジに言うと、エイジはニカッと笑って答える。

「分かってるって! それじゃぁ、エイジ行きま~す!」

 言いながら操縦席について、あの体を拘束する鎧のようなものを取り付けて行く。
 そして、出入り口を閉めると、いよいよエイジはこのオリジナルの「鋼鉄の鎧騎士」を起動させる。


 ブンっ!


 「鋼鉄の鎧騎士」の三つの目が一瞬光ったと思ったら、動きだした。
 ゆっくりと台座に座っていた巨体が立ち上がる。

 まさしく大地に立つのだ。


「エイジ、聞こえますの? まずはここから出て外で基本動作の確認ですわ」

『了解』


 ミリアリア姉さんの指示にエイジは答えて外へ出る。
 その動きは軽く、エイジでも十分に操縦できているようだ。


『うはー、なんだこれ? すっげー動かすのが軽く感じる!!』


 エイジはそう言って外に出る。
 日の光を浴びて、あのオリジナルの外装をまとった「鋼鉄の鎧騎士」が今ここに復活をしたのだ!!


「それでは基本動作を始めてくださいですわ!」

 ミリアリア姉さんがそう言ってエイジは早速基本動作を始める。
 これは従来うちにあった「鋼鉄の鎧騎士」たちも同じく、起動点検の一環だった。
 体を動かし、最大角まで関節を動かし異常がないかどうか操縦者と外部からの双方の確認をする。
 それが終わったら軽く動き回ってみるのだけど……


 どんっ!!


『うわっ! 何だこりゃっ!?』


 新型は反応が速く、そしてパワーがデカい。
 単純に考えても各関節が二倍の稼働用の魔晶石で動いているので、その分動きもパワーも凄い。

 エイジは踏み込みをしてその速さに驚く。


「うーん、単純にアルムが操縦する時と比較するのは難しいですが、問題はなさそうですわね?」

「エイジ~、気を付けてね~」

 パワーとスピードに振り回されないよう注意をするけど、エイジは徐々に慣れてゆき、器用にオリジナルの「鋼鉄の鎧騎士」を扱う。


 どんっ!
 ばんッ!!
 ガキ~んッ!!


『すげぇ、これ、ホントにすげぇよ!!』

 
 
 色々な動きをしながら「鋼鉄の鎧騎士」の外部音声でエイジの嬉しそうな声が聞こえて来る。
 するとミリアリア姉さんは観測用の水晶を見ながら言う。


「駆動系の魔晶石も大丈夫の様ですわね。エイジの操作バランスもどんどん良くなっていくし、問題無いですわ!」

「じゃぁ、とうとう」


「オリジナルの『鋼鉄の鎧騎士』復活ですわ!」


 ミリアリア姉さんのその言葉にここにいるみんながわっと歓声を上げる。
 とうとうオリジナルの「鋼鉄の鎧騎士」が復活となった。



 私たちはまだいろいろとオリジナルの「鋼鉄の鎧騎士」を動かしているエイジの様子を見守るのだった。
 
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