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大学での出来事
「今日何時に帰ってくる?」
「わからない、適当にご飯食べといて」
「……今日もあのこと会うの?」
どうやら地雷を踏んだらしい。髪を引っ張られて
転びそうになる。
「お前にはカンケーないだろ?」
「い、痛いっっ」
「お前が余計なこと言うのがいけないんだろ」
すごい形相で睨みつけてくるから何も言い返せない。一応付き合ってるんだけどな。
彼の言葉には圧があって言葉が出せなくなる。
たとえ言い返そうにも、同棲の恋愛は多様性が広まってるなかまだまだ異様なものと見られる。
だから周りにも付き合ってることは内緒にしていて大事にはできなかったししたくなかった。
それに言い返す度胸もない。
「ごめん。ごめんなさい。もう言わないから!!
ご飯置いとくね」
あまりの痛さに涙目になる。感情が昂った時の暴力癖はやめて欲しい。
「ご、ごめんな?髪大丈夫か?…っとにかく
今日は遅くなるから」
引きちぎられそうなほど痛かったけど、その上をゆっくり撫でられた。その暖かさにトキめいてしまう。俺がうなづいたのをみてその温もりは離れてしまった。少しさみしい。
彼の触れるもの彼の視線すべて俺のものにしたい。
彼が遠くにいきそうで怖かった。
「今日何時に帰ってくる?」
「わからない、適当にご飯食べといて」
「……今日もあのこと会うの?」
どうやら地雷を踏んだらしい。髪を引っ張られて
転びそうになる。
「お前にはカンケーないだろ?」
「い、痛いっっ」
「お前が余計なこと言うのがいけないんだろ」
すごい形相で睨みつけてくるから何も言い返せない。一応付き合ってるんだけどな。
彼の言葉には圧があって言葉が出せなくなる。
たとえ言い返そうにも、同棲の恋愛は多様性が広まってるなかまだまだ異様なものと見られる。
だから周りにも付き合ってることは内緒にしていて大事にはできなかったししたくなかった。
それに言い返す度胸もない。
「ごめん。ごめんなさい。もう言わないから!!
ご飯置いとくね」
あまりの痛さに涙目になる。感情が昂った時の暴力癖はやめて欲しい。
「ご、ごめんな?髪大丈夫か?…っとにかく
今日は遅くなるから」
引きちぎられそうなほど痛かったけど、その上をゆっくり撫でられた。その暖かさにトキめいてしまう。俺がうなづいたのをみてその温もりは離れてしまった。少しさみしい。
彼の触れるもの彼の視線すべて俺のものにしたい。
彼が遠くにいきそうで怖かった。
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