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絶望の道と学校
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「じゃ、ここでお別れだな…ううっ…」
「ハイハイまた後でねー」
俺と月子は国立永久社学園という学校に通っている。
近年都市開発の進む名古屋にしては、珍しく自然がある学校だ。
というのも、それは単なる理事長の趣味らしいのだが…。
施設も綺麗だし、のどかで明るいし、とてもいい学校だ…。
だが俺には一つだけ、あえて上げるとしたら一つだけ不満があった。
それは中等部と高等部が別々の校舎だということだ。
それは当たり前だろ、という人がいるかもしれない。
しかしそれは大きな誤りで、校舎だけではなく入り口である門まで分けられているのだ。だからそれも当たり前でしょ。ついこの前月子にも言われた。
そのせいで朝の楽しい楽しい通学タイムが無惨にも引き裂かれてしまうのだ。
こうして俺と月子は前記のごとく引き裂かれてしまった。
俺はいつもここで絶望に暮れてしまうのだ。
いつしか俺はこのそれぞれの門へと別れる道を、《絶望の道》と呼ぶようになっていた。
俺はトボトボと教室へと向かった。
2ーA。ここが俺の教室だ。
ガラガラガラ…
扉を開けた。普通の人ならここでおはよう、とか、チワーッス、とかそういうのが自分に向けられて飛んでくるのが普通なのだうが、俺は違う。
何故なら俺は、自分で言うのも何だが、ボッチなのだ。
月子にはよく人付き合いが下手と言われる。それも自分はわかっているつもりだ。しかしいざ人と関わるとなると何故か自らを主張できなくなってしまうのだ。
そのときだった。
「よっ、月刄。今日は遅かったな」
そんな声が聞こえたのだ。そして声の主に目をやると、案の定一だ。
俺の唯一の男友達で、昼飯も一緒に食べている。
「つい寝坊をな」
こいつとは結構何でも話し合える仲なのだ。
ガラガラガラ…
「おーい席につけー、HR始めるぞー」
扉が開いたかと思うと聞こえてきたのは女の人の声。担任の橘先生だ。
と、まぁこんな感じでいつも学校生活が始まるのだ。
とりあえすべて授業が終わり、いつもの場所へ行こうとそそくさと教室を出たら、どこからともなく声を掛けられた。
「おや紗那君、お久しぶりですね?」
「げ…」
丁寧な口調とにこやかな顔で声を掛けてきたのはこの国立永久社学園の生徒会長、萌木先輩だ。
「どうしたんですか?まるで化け物でも見たような顔して」
「いや、何でも…ところで今日もあるんですよね?」
すると萌木先輩が口の前に人差し指を持っていき、シーというポーズをとった。
「こんなところでそんな話しはしない方がいいですよ」
たしかにそういえばさっきから周りから注目を集めているような…きっと萌木先輩を見ているのだろう。
この人モテるからなぁ…。
「ではまたあとで」
俺はこの視線から一刻も離れるべく、先輩との話に区切りをつけてその場を離脱するのだった。
「ハイハイまた後でねー」
俺と月子は国立永久社学園という学校に通っている。
近年都市開発の進む名古屋にしては、珍しく自然がある学校だ。
というのも、それは単なる理事長の趣味らしいのだが…。
施設も綺麗だし、のどかで明るいし、とてもいい学校だ…。
だが俺には一つだけ、あえて上げるとしたら一つだけ不満があった。
それは中等部と高等部が別々の校舎だということだ。
それは当たり前だろ、という人がいるかもしれない。
しかしそれは大きな誤りで、校舎だけではなく入り口である門まで分けられているのだ。だからそれも当たり前でしょ。ついこの前月子にも言われた。
そのせいで朝の楽しい楽しい通学タイムが無惨にも引き裂かれてしまうのだ。
こうして俺と月子は前記のごとく引き裂かれてしまった。
俺はいつもここで絶望に暮れてしまうのだ。
いつしか俺はこのそれぞれの門へと別れる道を、《絶望の道》と呼ぶようになっていた。
俺はトボトボと教室へと向かった。
2ーA。ここが俺の教室だ。
ガラガラガラ…
扉を開けた。普通の人ならここでおはよう、とか、チワーッス、とかそういうのが自分に向けられて飛んでくるのが普通なのだうが、俺は違う。
何故なら俺は、自分で言うのも何だが、ボッチなのだ。
月子にはよく人付き合いが下手と言われる。それも自分はわかっているつもりだ。しかしいざ人と関わるとなると何故か自らを主張できなくなってしまうのだ。
そのときだった。
「よっ、月刄。今日は遅かったな」
そんな声が聞こえたのだ。そして声の主に目をやると、案の定一だ。
俺の唯一の男友達で、昼飯も一緒に食べている。
「つい寝坊をな」
こいつとは結構何でも話し合える仲なのだ。
ガラガラガラ…
「おーい席につけー、HR始めるぞー」
扉が開いたかと思うと聞こえてきたのは女の人の声。担任の橘先生だ。
と、まぁこんな感じでいつも学校生活が始まるのだ。
とりあえすべて授業が終わり、いつもの場所へ行こうとそそくさと教室を出たら、どこからともなく声を掛けられた。
「おや紗那君、お久しぶりですね?」
「げ…」
丁寧な口調とにこやかな顔で声を掛けてきたのはこの国立永久社学園の生徒会長、萌木先輩だ。
「どうしたんですか?まるで化け物でも見たような顔して」
「いや、何でも…ところで今日もあるんですよね?」
すると萌木先輩が口の前に人差し指を持っていき、シーというポーズをとった。
「こんなところでそんな話しはしない方がいいですよ」
たしかにそういえばさっきから周りから注目を集めているような…きっと萌木先輩を見ているのだろう。
この人モテるからなぁ…。
「ではまたあとで」
俺はこの視線から一刻も離れるべく、先輩との話に区切りをつけてその場を離脱するのだった。
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