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母親の前で
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二人で屋敷前に降り立った。
玄関ではお母さまが待っていた。余計恥ずかしいですが。
「お母様、ただいま帰りました。遅くなりすみません」
二人をじっと見つめるお母さま。バレてるわ。にこりと微笑む母。
「久しぶりの再会でだいぶ二人で盛り上がっていたのかしらね。ローズルクセンガーデン公爵ご子息様。此度の討伐お疲れさまでした。ところでどういう状況になったのかしら。中に入って話しましょうか?まだお時間ありますか?」
有無を言わさない雰囲気で応接室に案内される。お父様はまだ帰ってきていないようだ。新提案をしたからそれを考案しているのかも。
「ルイーザ、お父様にまた何か新しいことを提案したのかしらね」
「ごめんなさい、提案しました。今度のもお母様も気に入ると思います」
「まあいいわ。ところで二人の関係はどうなったのかしら。その様子だとうまくいったという感じかしら?上手くいきすぎたように見えるけど、ローズルクセンガーデン公爵ご子息様」
姿勢を正すレオナルド様。
「この度、ルイーザ嬢に結婚の承諾をいただきました。これから、ご両親のライラックス侯爵ご夫妻の承諾をいただきに改めて参ります。ライラックス侯爵様に後日時間をとっていただきたいと思っております」
2人で反応を待っていると、肩を震わせて、笑いを抑えようとしているお母様だった。
「ごめんなさいね。そう、ルイーザ、良かったわね。もうこの子は、あなたがいない間、寂しがったり心配したりと大変だったのよ」
「お母様、バラさなくてもいいではないですか!」
「ふふっ、無事に帰ってきて良かったわね。そしておめでとう。あとはお父様よね。なんとなくは勘づいているから反対はしないと思うけど、どうなるかしらねぇ。取っ組み合いの喧嘩と言っても、体格が違うし騎士団長だからお強いし、あの人どうするのかしらねぇ」
お母様、楽しんでおられますね。
「今後、私の両親を連れて挨拶に参ります。本日は遅いのでこれでお暇させていただきます」
一礼する姿もかっこいいわ。
馬車までお見送りをした。
後ろでお母様が今日の姿をあの人に見られなくて良かったわ、なんて言っていた。そんなに乱れていたのかしら。自分の姿を見るのが怖い。
「今日はありがとう、ルイーザ。その、私の気持ちに嘘はない。気持ちが昂って勢いでということもない。本当に心から貴女と生涯を共にしたい。このあと、気が変わったと言っても受け入れる。もう一度じっくり私のことを考えてほしい」
「私の気持ちは変わりませんわよ。貴方の方がやっぱり違うというなら、私は諦めずに迫っていくと思いますが」
「貴女から迫られる。それもいいですね。あっ、すみません、私の気持ちは変わりません。それだけは信じてください。それでは、明日」
「レオナルド様、今週騎士団は休みですよね。ダメですよ、ゆっくり体を休めないと。明日はゆっくり休んでください」
「でも、わかりました。ゆっくり休んでから行きます」
そして軽く口づけをしてから帰っていった。
その後部屋で鏡を見て、酷い有様だった。もう少しまともだと思っていたのだが、お父様に見られなくて良かったわ。お母様も笑いを堪えていたわね。恥ずかしいわ。
侍女たちもいそいそとお風呂の支度を始めた。そんなに急がなくてもいいのになぁ。
余韻に浸りたいじゃないの。あの筋肉質の体に抱きしめられたのよ。唇が、あー、思い出しただけでも恥ずかしい。
跡がいっぱいあるし。
あー、レオナルド様と結婚なんて信じられない。前世のスチールだけで騎士団長のことを思っていた。実際接してみて、脳筋なところもあるが頼りがいがあり、仲間思い、そして気遣いができる人だ。
完璧すぎる。もしかして結婚したら、靴下を裏返しに脱ぎ、そのまま放置する人かもしれない。気に入らないとテーブルをひっくり返す人かもしれない。それともTシャツを破って筋肉をアピールするかもしれない。これはやってほしいぞ。そうだわ、タンクトップを作り着てもらうのもいいかもしれないわね。
また妄想が妄想を呼ぶ。
ふふふっ。本当に痴女化しているわ、どうしましょう。一緒に住んだらどうなってしまうの、私。
私がレオナルド様のあれこれを気にするより、レオナルド様が私に呆れることが多いかもしれない。
結婚して失敗したと思われるかもしれない。本当のことを伝える?筋肉が大好きですと!
いつでも貴方の大胸筋を触りたいのです、と告白する?というか、さっきあの方の胸をずっと触っていたわよね。自分から胸を押し当てたわよね。
まずい、本当にまずい、痴女ではないか。積極的すぎたかしら。慎みある女性が好きだったのかもしれない。幻滅されただろうか!ガビーン。
玄関ではお母さまが待っていた。余計恥ずかしいですが。
「お母様、ただいま帰りました。遅くなりすみません」
二人をじっと見つめるお母さま。バレてるわ。にこりと微笑む母。
「久しぶりの再会でだいぶ二人で盛り上がっていたのかしらね。ローズルクセンガーデン公爵ご子息様。此度の討伐お疲れさまでした。ところでどういう状況になったのかしら。中に入って話しましょうか?まだお時間ありますか?」
有無を言わさない雰囲気で応接室に案内される。お父様はまだ帰ってきていないようだ。新提案をしたからそれを考案しているのかも。
「ルイーザ、お父様にまた何か新しいことを提案したのかしらね」
「ごめんなさい、提案しました。今度のもお母様も気に入ると思います」
「まあいいわ。ところで二人の関係はどうなったのかしら。その様子だとうまくいったという感じかしら?上手くいきすぎたように見えるけど、ローズルクセンガーデン公爵ご子息様」
姿勢を正すレオナルド様。
「この度、ルイーザ嬢に結婚の承諾をいただきました。これから、ご両親のライラックス侯爵ご夫妻の承諾をいただきに改めて参ります。ライラックス侯爵様に後日時間をとっていただきたいと思っております」
2人で反応を待っていると、肩を震わせて、笑いを抑えようとしているお母様だった。
「ごめんなさいね。そう、ルイーザ、良かったわね。もうこの子は、あなたがいない間、寂しがったり心配したりと大変だったのよ」
「お母様、バラさなくてもいいではないですか!」
「ふふっ、無事に帰ってきて良かったわね。そしておめでとう。あとはお父様よね。なんとなくは勘づいているから反対はしないと思うけど、どうなるかしらねぇ。取っ組み合いの喧嘩と言っても、体格が違うし騎士団長だからお強いし、あの人どうするのかしらねぇ」
お母様、楽しんでおられますね。
「今後、私の両親を連れて挨拶に参ります。本日は遅いのでこれでお暇させていただきます」
一礼する姿もかっこいいわ。
馬車までお見送りをした。
後ろでお母様が今日の姿をあの人に見られなくて良かったわ、なんて言っていた。そんなに乱れていたのかしら。自分の姿を見るのが怖い。
「今日はありがとう、ルイーザ。その、私の気持ちに嘘はない。気持ちが昂って勢いでということもない。本当に心から貴女と生涯を共にしたい。このあと、気が変わったと言っても受け入れる。もう一度じっくり私のことを考えてほしい」
「私の気持ちは変わりませんわよ。貴方の方がやっぱり違うというなら、私は諦めずに迫っていくと思いますが」
「貴女から迫られる。それもいいですね。あっ、すみません、私の気持ちは変わりません。それだけは信じてください。それでは、明日」
「レオナルド様、今週騎士団は休みですよね。ダメですよ、ゆっくり体を休めないと。明日はゆっくり休んでください」
「でも、わかりました。ゆっくり休んでから行きます」
そして軽く口づけをしてから帰っていった。
その後部屋で鏡を見て、酷い有様だった。もう少しまともだと思っていたのだが、お父様に見られなくて良かったわ。お母様も笑いを堪えていたわね。恥ずかしいわ。
侍女たちもいそいそとお風呂の支度を始めた。そんなに急がなくてもいいのになぁ。
余韻に浸りたいじゃないの。あの筋肉質の体に抱きしめられたのよ。唇が、あー、思い出しただけでも恥ずかしい。
跡がいっぱいあるし。
あー、レオナルド様と結婚なんて信じられない。前世のスチールだけで騎士団長のことを思っていた。実際接してみて、脳筋なところもあるが頼りがいがあり、仲間思い、そして気遣いができる人だ。
完璧すぎる。もしかして結婚したら、靴下を裏返しに脱ぎ、そのまま放置する人かもしれない。気に入らないとテーブルをひっくり返す人かもしれない。それともTシャツを破って筋肉をアピールするかもしれない。これはやってほしいぞ。そうだわ、タンクトップを作り着てもらうのもいいかもしれないわね。
また妄想が妄想を呼ぶ。
ふふふっ。本当に痴女化しているわ、どうしましょう。一緒に住んだらどうなってしまうの、私。
私がレオナルド様のあれこれを気にするより、レオナルド様が私に呆れることが多いかもしれない。
結婚して失敗したと思われるかもしれない。本当のことを伝える?筋肉が大好きですと!
いつでも貴方の大胸筋を触りたいのです、と告白する?というか、さっきあの方の胸をずっと触っていたわよね。自分から胸を押し当てたわよね。
まずい、本当にまずい、痴女ではないか。積極的すぎたかしら。慎みある女性が好きだったのかもしれない。幻滅されただろうか!ガビーン。
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