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久しぶりのウィルの家族に会う
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ウィルの辺境伯家タウンハウスに到着した。メイサ様がセーラちゃんを抱っこして、玄関でお出迎えをしてくれていた。セーラちゃんを抱っこしている姿は慣れた感じの安心できる抱え方だ。
ウィルにエスコートされた。なかなか様になってますね。
「メイサ様、ご無沙汰しております」
ここでも特訓の成果、カーテシーを披露。
「元気そうで何よりです。少しカーテシーがよろけましたよ、ホワイティス様」
少し気を抜いてしまったことがバレてしまった。
そこへルイス君が抱っこをしてもらおうと腕を大きく広げている。かわいい。
私は屈んでルイス君を抱っこした。
「ごめんなさいね、ホワイティス様。ルイスが甘えて。もう、この子ったらホワイティス様が来るのを楽しみにしていたのよ」
ニコニコして頷いていた。
「ルイス君、久しぶりね。大きくなったわね」
「ぼく、おおきくなった?」
「ええ、少し大きくなって、セーラちゃんのお兄ちゃまという感じだわ。セーラちゃんに優しくしているかしら?」
「あい、やさしくしています。セーラにいいこいいこしています」
私もルイス君にいい子いい子と頭を撫でた。ルイス君もニコニコ笑顔だ。本当にかわいい。
「ホワイティス、俺がルイスを抱っこするよ。重いだろ」
「やだ、おねえちゃまがいい。おにいちゃまはいやっ」
「あらあら、ウィリアム、人気がないわね。ふふっ」
ガーンとショックを受けているような表情のウィル。
「ウィル、ルイス君と遊んでないの?」
「学校があるし、あまり遊んでないなぁ」
「じゃぁ、今日はお兄ちゃまも一緒に、ルイス君いっぱい遊ぼうね」
「あい!」
いいお返事をするルイス君。クスクス笑っているメイサ様。すごくいい関係が築けていることがわかる。
「ホワイティス様。セーラも抱っこしてみますか?」
「かあしゃま、おねえしゃまはルイスをだっこしているのでいまはだめです。せーらはあとでおにいしゃまがだっこします」
あははは、ルイス君が答えている。
「あらあら、ルイスはホワイティスお姉さまに甘えているのね。久しぶりだから良かったわね」
「あい!」
皆で応接室に移り、お茶をし近況報告をした。
「良かったな、ホワイティス。弟のリカルドと仲良くなったのか。今まで言葉も交わさない、目を合わせない仲だったからな。リカルドと街に遊びに行ったり、勉強を教わったのか?リカルド、頭がいいからな」
ルイス君は私のお膝の上でクッキーを子リスのようにもぐもぐ齧っていてかわいい。
「ルイス君、クッキー美味しいね」
ルイス君に一言かけてから、ウィルに話しかけた。
「そうなのよ、あの子は天才よ。でも、このホワイティスは本当に勉強していなかったのだなぁと改めて感じたわ。教科書が綺麗なのよ。とりあえず、算術や歴史などはなんとかできるけど、座学の魔法学が全くダメね。それをリカルドに教わっているのよ。今、学園復帰に向けて頑張っているのよ」
「そうだな、復学する準備か。ホワイティスは勉強嫌いだからな。そうなるよな。学園の教室などわからないだろうから学園の見取り図や1学年の先生の名前を書くよ。あとはホワイティスは誰と仲が良かったのだろう。仲が悪かったのはわかるけどなぁ」
「そうなのよ、私は誰と仲が良かったのかしら。多分ぼっちだったのだろうなぁ」
「ぼっち?ぼっちって何?」
「1人でいることよ。それはそれで1人でいることはいいのだけど、学園での青春を謳歌したいわよね」
「ぶふっ、青春を謳歌って。年寄りみたいなことを言っているよ」
「むっ!年寄りじゃないもん」
顔の前にルイス君の顔が近づいた。
「おにいしゃまばかりとおはなししちゃだめ!ルイスとあそんでください」
今は思いっきりルイス君と遊ぼう。
ウィルにエスコートされた。なかなか様になってますね。
「メイサ様、ご無沙汰しております」
ここでも特訓の成果、カーテシーを披露。
「元気そうで何よりです。少しカーテシーがよろけましたよ、ホワイティス様」
少し気を抜いてしまったことがバレてしまった。
そこへルイス君が抱っこをしてもらおうと腕を大きく広げている。かわいい。
私は屈んでルイス君を抱っこした。
「ごめんなさいね、ホワイティス様。ルイスが甘えて。もう、この子ったらホワイティス様が来るのを楽しみにしていたのよ」
ニコニコして頷いていた。
「ルイス君、久しぶりね。大きくなったわね」
「ぼく、おおきくなった?」
「ええ、少し大きくなって、セーラちゃんのお兄ちゃまという感じだわ。セーラちゃんに優しくしているかしら?」
「あい、やさしくしています。セーラにいいこいいこしています」
私もルイス君にいい子いい子と頭を撫でた。ルイス君もニコニコ笑顔だ。本当にかわいい。
「ホワイティス、俺がルイスを抱っこするよ。重いだろ」
「やだ、おねえちゃまがいい。おにいちゃまはいやっ」
「あらあら、ウィリアム、人気がないわね。ふふっ」
ガーンとショックを受けているような表情のウィル。
「ウィル、ルイス君と遊んでないの?」
「学校があるし、あまり遊んでないなぁ」
「じゃぁ、今日はお兄ちゃまも一緒に、ルイス君いっぱい遊ぼうね」
「あい!」
いいお返事をするルイス君。クスクス笑っているメイサ様。すごくいい関係が築けていることがわかる。
「ホワイティス様。セーラも抱っこしてみますか?」
「かあしゃま、おねえしゃまはルイスをだっこしているのでいまはだめです。せーらはあとでおにいしゃまがだっこします」
あははは、ルイス君が答えている。
「あらあら、ルイスはホワイティスお姉さまに甘えているのね。久しぶりだから良かったわね」
「あい!」
皆で応接室に移り、お茶をし近況報告をした。
「良かったな、ホワイティス。弟のリカルドと仲良くなったのか。今まで言葉も交わさない、目を合わせない仲だったからな。リカルドと街に遊びに行ったり、勉強を教わったのか?リカルド、頭がいいからな」
ルイス君は私のお膝の上でクッキーを子リスのようにもぐもぐ齧っていてかわいい。
「ルイス君、クッキー美味しいね」
ルイス君に一言かけてから、ウィルに話しかけた。
「そうなのよ、あの子は天才よ。でも、このホワイティスは本当に勉強していなかったのだなぁと改めて感じたわ。教科書が綺麗なのよ。とりあえず、算術や歴史などはなんとかできるけど、座学の魔法学が全くダメね。それをリカルドに教わっているのよ。今、学園復帰に向けて頑張っているのよ」
「そうだな、復学する準備か。ホワイティスは勉強嫌いだからな。そうなるよな。学園の教室などわからないだろうから学園の見取り図や1学年の先生の名前を書くよ。あとはホワイティスは誰と仲が良かったのだろう。仲が悪かったのはわかるけどなぁ」
「そうなのよ、私は誰と仲が良かったのかしら。多分ぼっちだったのだろうなぁ」
「ぼっち?ぼっちって何?」
「1人でいることよ。それはそれで1人でいることはいいのだけど、学園での青春を謳歌したいわよね」
「ぶふっ、青春を謳歌って。年寄りみたいなことを言っているよ」
「むっ!年寄りじゃないもん」
顔の前にルイス君の顔が近づいた。
「おにいしゃまばかりとおはなししちゃだめ!ルイスとあそんでください」
今は思いっきりルイス君と遊ぼう。
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