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1・プロローグ
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「あっ……うっ……」
ぬちゅ、ずちゅ、ぬちゅ
薄暗い牢に、卑猥な水音と押し殺した喘ぎ声が響いている。
古びた石煉瓦で出来た、寒々とした地下室。元は拷問部屋だったのだろうか、壁や天井の至る所に拘束具やら鎖やらが設えられ、鉄特有の鈍い輝きを放っている。そんなおぞましい部屋の中央にあるのは、まるで貴族の邸宅から運び入れたかのような豪奢な寝台。
いま、その寝台の上で、蜂蜜色の髪の青年が淫らな辱めを受けていた。
両手は後ろ手に拘束され、両脚は棒枷で強制的にM字に開かされている。その尻穴には男性器を模した極太の棒が突き刺さっており、しかも自律的に抜き差しを繰り返しているのだ。ただの性具ではない。快楽調教のためだけに創造された、一種の触手型生命体である。
「もう……これを、抜け……っ!」
蜂蜜色の髪の青年が、絞り出すような声で言う。しかし、その途端、
「あっ、あああああっ!?」
ずん、と触手がもう一回り太くなった。肛門を内側から拡張される感覚に、青年は耐えきれず悲鳴を上げる。
その様子を、寝台の横で佇む闇色の髪の青年が、冷ややかな目で眺めていた。
「反抗するなと言ったはずだが? 相変わらず強情だな、リオ」
リオと呼ばれた蜂蜜色の髪の青年は、ひときわ太くなった触手に犯されながらも、もう一人の青年をぎりっと睨みつけた。
「このっ……売国奴め。……ッ、汚らわしい魔術師め……!」
「……『騎士様』はよほど学習能力がないと見える」
闇色の髪の青年はわざとらしく溜息をついた。
「売国ではない。革命だ。虐政を敷いた王家は滅び、王の血を引くお前もまた、全てを失った」
「王家は……滅んでいない……!」
「強情さもここまで来るといっそ潔いな」
「黙れ……!」
リオは歯を食いしばる。そして、思い返していた。
世界の全てがひっくり返った日を。この屈辱的な地獄が始まった日のことを。
ぬちゅ、ずちゅ、ぬちゅ
薄暗い牢に、卑猥な水音と押し殺した喘ぎ声が響いている。
古びた石煉瓦で出来た、寒々とした地下室。元は拷問部屋だったのだろうか、壁や天井の至る所に拘束具やら鎖やらが設えられ、鉄特有の鈍い輝きを放っている。そんなおぞましい部屋の中央にあるのは、まるで貴族の邸宅から運び入れたかのような豪奢な寝台。
いま、その寝台の上で、蜂蜜色の髪の青年が淫らな辱めを受けていた。
両手は後ろ手に拘束され、両脚は棒枷で強制的にM字に開かされている。その尻穴には男性器を模した極太の棒が突き刺さっており、しかも自律的に抜き差しを繰り返しているのだ。ただの性具ではない。快楽調教のためだけに創造された、一種の触手型生命体である。
「もう……これを、抜け……っ!」
蜂蜜色の髪の青年が、絞り出すような声で言う。しかし、その途端、
「あっ、あああああっ!?」
ずん、と触手がもう一回り太くなった。肛門を内側から拡張される感覚に、青年は耐えきれず悲鳴を上げる。
その様子を、寝台の横で佇む闇色の髪の青年が、冷ややかな目で眺めていた。
「反抗するなと言ったはずだが? 相変わらず強情だな、リオ」
リオと呼ばれた蜂蜜色の髪の青年は、ひときわ太くなった触手に犯されながらも、もう一人の青年をぎりっと睨みつけた。
「このっ……売国奴め。……ッ、汚らわしい魔術師め……!」
「……『騎士様』はよほど学習能力がないと見える」
闇色の髪の青年はわざとらしく溜息をついた。
「売国ではない。革命だ。虐政を敷いた王家は滅び、王の血を引くお前もまた、全てを失った」
「王家は……滅んでいない……!」
「強情さもここまで来るといっそ潔いな」
「黙れ……!」
リオは歯を食いしばる。そして、思い返していた。
世界の全てがひっくり返った日を。この屈辱的な地獄が始まった日のことを。
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