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第52話
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【あらすじ】
火山が出来た、その火山から変な雄叫びが聞こえた。ビビりの広樹はその声の主を怖いもの見たさで確認する為にその火山を登ることにした。
◇◇◇◇◇
それは我がダンジョンにご立派な火山が出現した日の出来事であった。
火山だけが出てくるのであったら問題はなかったのだが、どうもそのとっても大きな山の方から何かとっても大きそうな生物の雄叫びのようなものが聞こえているぞ~?
ハルカとアヤメに聞くべきか…いやなんかニヤニヤニコニコとしてるので多分だけど実害のある存在ではないのだろうけどさ。
「ヒロキ君~~どうかしたのかしら~?」
「そうね、少し顔色が悪いわよヒロキさん?」
「……いや、なんでもないよ?」
そんな感じに言葉を濁すだけの私だ、ここはやはり直接あの火山に向かうしかないだろう。
念の為にハルカに登山みたいな格好をする必要があるのかと尋ねたところそんな格好をする必要はないと言われたので いつもの私服で私は山登りをすることにする。
さすがに1人だと怖いのでハルカとアヤメにも来てもらい3人で我がダンジョンに出現した火山を登る。
山の周囲にはモフリンベアーたちも住んでいるあの森林地帯がさらに拡張されたらしき森がぐるりと覆っていた。
富士山の樹海ですかと言いたい、磁石とかがおかしくなったりするのだろうか。
無論、私たちが通るための道には木々などが生えておらず問題なく山の方へ行くこともできる通路は確保されていた。
助かった、そう言う気が利く所はダンジョン様々である。
その道を進むとしばらくして森を抜けた。
先には小さな石が転がる灰色っぽい 岩肌の道が続いていく、そこからしばらく行くと足元の石がどんどん大きくなり 少し歩くの不便になってくる感じだ。
植物がなくなるの速くない?
実際に登山とかしたことないから分からないけど、なんか不毛の大地を歩いてる気分になってきた。
やがてその石とかも見えなくなり、代わりに地表の岩場が隆起して何というか……実にダンジョンっぽい感じが出て来た。
火山の中腹を越えて斜面が確実にキツくなってきたって感じと言えばいいのか、先へ行く道が限定されて始め本当にゲームとかにある何たら山のマップを進んでいるかの様になってきたのだ。
ってか予想以上にシンドイ。
結構歩いたし、進んだと思うけどこのペースでも件の声の主を見つける頃にはどれだけ時間がかかることやら…。
よしっ少し休憩を取ろう、疲れた。
「ハルカ、アヤメ。一度この辺りで休憩をしようと思うんだけどどうかな?」
「私はそれで構わないわ」
「ワタシも賛成~」
今日は早くこの山に向かいたくて朝食をかなり軽めに済ませてしまった。
だから念の為にハルカには携帯してそのまま食べれるパンとかペットボトル飲料などをキューブ化して持ってきて欲しいとお願いをしていたのだ。
それらを出してもらって少し休憩する。
お腹を満たし水分を補給すると一息ついた。
ついでに周囲の状況を確認する。
石などはちらほらするくらいで緑がない、生き物の気配というものを感じない。
……本当にこんなところに住んでる生物なんているんだろうか、いやあの声の主は除いての話だが。
「少し周りを見てくる、2人はちょっと待っててくれないか?」
そう言って私はもう少し周りの状況を確認しようと思い歩いてみた。
するとある物を発見する。
「あれは洞窟か?」
人が問題なく入れるくらいの大きな洞窟の入り口がぽっかり空いていた。
仮にも我がダンジョンにできた火山、そこに現れた洞窟というのなら何もないということはないだろう。
ちょっとした好奇心で私はその中を少し覗いてみようと思ったら。
「ヒロキ君~一体何を見ているの~?」
「アヤメ… ほらあそこを見てみなよ、洞窟があるだろ?」
「むむっ確かにいかにも怪しい洞窟ね。もしかしたら中には凶悪なモンスターがいるかもね~」
「えっ!? このダンジョンってその手のモンスターいないんじゃなかったの!?」
「ふふふふ~まあね、冗談よ冗談」
冗談でもそういう事を言うのは辞めてほしい。
ちょっと本気にしたじゃないか、人間を襲うモンスターとかが出てきたら私とか瞬殺だよ?
もうマジでそういったもんは出ない って聞いていてこちらもその気になってるんだから(あのスケルトンとかは別だけど)絶対に出てこないでほしい。
「少し行ってみましょうよ、やっぱりダンジョンにできた洞窟だし中に何かしら面白い何かがあるでしょ、多分」
「もうっダンジョンコアなんだからその辺りの情報とかって知ろうと思えば全部知れるんじゃないのかい?」
「ワタシはそこら辺全部シャットアウトしてるのよ。やっぱりこういうのは自分で直接見た方が面白いに決まってわ!」
「………確かにその意見には一理ある」
私も過去には探索者を志した身だ、そう言う冒険心はまだまだアラサーの胸の内に燻っている。
というわけで私とアヤメはその発見した洞窟へと足を運んだ。
洞窟は入り口近くまで行って気づいたのだが、その先の方は階段になっていた。
足を滑らしたりする心配とかはないが、 本当に地下へのダンジョンに潜る人みたいな気分になる。
……本当の本当にモンスターとか出てこないんだよね?
そんな心配をしながら階段をトコトコと歩いて降りて行った私たちである。
そしてその洞窟の先で、私たちはとんでもない発見をしてしまうのだ。
まず私が気づいたのは鼻にくるとある 匂いだ。
最初はちょっと臭いなと思ったのだが嗅ぐのに慣れると気づいた事がある。
「アヤメ、もしかしたらこれは…」
「ええっ急いで確認する必要があるかもしれないわね…」
どうやらアヤメも気づいたらしい。
私たちは早足で階段降りた、そしてその先に見つけたのは。
白い湯気。
暖かい空気と湿気。
そして硫黄の臭いと水音。
そうっそれは……。
「「温泉だーーー!」」
火山が出来た、その火山から変な雄叫びが聞こえた。ビビりの広樹はその声の主を怖いもの見たさで確認する為にその火山を登ることにした。
◇◇◇◇◇
それは我がダンジョンにご立派な火山が出現した日の出来事であった。
火山だけが出てくるのであったら問題はなかったのだが、どうもそのとっても大きな山の方から何かとっても大きそうな生物の雄叫びのようなものが聞こえているぞ~?
ハルカとアヤメに聞くべきか…いやなんかニヤニヤニコニコとしてるので多分だけど実害のある存在ではないのだろうけどさ。
「ヒロキ君~~どうかしたのかしら~?」
「そうね、少し顔色が悪いわよヒロキさん?」
「……いや、なんでもないよ?」
そんな感じに言葉を濁すだけの私だ、ここはやはり直接あの火山に向かうしかないだろう。
念の為にハルカに登山みたいな格好をする必要があるのかと尋ねたところそんな格好をする必要はないと言われたので いつもの私服で私は山登りをすることにする。
さすがに1人だと怖いのでハルカとアヤメにも来てもらい3人で我がダンジョンに出現した火山を登る。
山の周囲にはモフリンベアーたちも住んでいるあの森林地帯がさらに拡張されたらしき森がぐるりと覆っていた。
富士山の樹海ですかと言いたい、磁石とかがおかしくなったりするのだろうか。
無論、私たちが通るための道には木々などが生えておらず問題なく山の方へ行くこともできる通路は確保されていた。
助かった、そう言う気が利く所はダンジョン様々である。
その道を進むとしばらくして森を抜けた。
先には小さな石が転がる灰色っぽい 岩肌の道が続いていく、そこからしばらく行くと足元の石がどんどん大きくなり 少し歩くの不便になってくる感じだ。
植物がなくなるの速くない?
実際に登山とかしたことないから分からないけど、なんか不毛の大地を歩いてる気分になってきた。
やがてその石とかも見えなくなり、代わりに地表の岩場が隆起して何というか……実にダンジョンっぽい感じが出て来た。
火山の中腹を越えて斜面が確実にキツくなってきたって感じと言えばいいのか、先へ行く道が限定されて始め本当にゲームとかにある何たら山のマップを進んでいるかの様になってきたのだ。
ってか予想以上にシンドイ。
結構歩いたし、進んだと思うけどこのペースでも件の声の主を見つける頃にはどれだけ時間がかかることやら…。
よしっ少し休憩を取ろう、疲れた。
「ハルカ、アヤメ。一度この辺りで休憩をしようと思うんだけどどうかな?」
「私はそれで構わないわ」
「ワタシも賛成~」
今日は早くこの山に向かいたくて朝食をかなり軽めに済ませてしまった。
だから念の為にハルカには携帯してそのまま食べれるパンとかペットボトル飲料などをキューブ化して持ってきて欲しいとお願いをしていたのだ。
それらを出してもらって少し休憩する。
お腹を満たし水分を補給すると一息ついた。
ついでに周囲の状況を確認する。
石などはちらほらするくらいで緑がない、生き物の気配というものを感じない。
……本当にこんなところに住んでる生物なんているんだろうか、いやあの声の主は除いての話だが。
「少し周りを見てくる、2人はちょっと待っててくれないか?」
そう言って私はもう少し周りの状況を確認しようと思い歩いてみた。
するとある物を発見する。
「あれは洞窟か?」
人が問題なく入れるくらいの大きな洞窟の入り口がぽっかり空いていた。
仮にも我がダンジョンにできた火山、そこに現れた洞窟というのなら何もないということはないだろう。
ちょっとした好奇心で私はその中を少し覗いてみようと思ったら。
「ヒロキ君~一体何を見ているの~?」
「アヤメ… ほらあそこを見てみなよ、洞窟があるだろ?」
「むむっ確かにいかにも怪しい洞窟ね。もしかしたら中には凶悪なモンスターがいるかもね~」
「えっ!? このダンジョンってその手のモンスターいないんじゃなかったの!?」
「ふふふふ~まあね、冗談よ冗談」
冗談でもそういう事を言うのは辞めてほしい。
ちょっと本気にしたじゃないか、人間を襲うモンスターとかが出てきたら私とか瞬殺だよ?
もうマジでそういったもんは出ない って聞いていてこちらもその気になってるんだから(あのスケルトンとかは別だけど)絶対に出てこないでほしい。
「少し行ってみましょうよ、やっぱりダンジョンにできた洞窟だし中に何かしら面白い何かがあるでしょ、多分」
「もうっダンジョンコアなんだからその辺りの情報とかって知ろうと思えば全部知れるんじゃないのかい?」
「ワタシはそこら辺全部シャットアウトしてるのよ。やっぱりこういうのは自分で直接見た方が面白いに決まってわ!」
「………確かにその意見には一理ある」
私も過去には探索者を志した身だ、そう言う冒険心はまだまだアラサーの胸の内に燻っている。
というわけで私とアヤメはその発見した洞窟へと足を運んだ。
洞窟は入り口近くまで行って気づいたのだが、その先の方は階段になっていた。
足を滑らしたりする心配とかはないが、 本当に地下へのダンジョンに潜る人みたいな気分になる。
……本当の本当にモンスターとか出てこないんだよね?
そんな心配をしながら階段をトコトコと歩いて降りて行った私たちである。
そしてその洞窟の先で、私たちはとんでもない発見をしてしまうのだ。
まず私が気づいたのは鼻にくるとある 匂いだ。
最初はちょっと臭いなと思ったのだが嗅ぐのに慣れると気づいた事がある。
「アヤメ、もしかしたらこれは…」
「ええっ急いで確認する必要があるかもしれないわね…」
どうやらアヤメも気づいたらしい。
私たちは早足で階段降りた、そしてその先に見つけたのは。
白い湯気。
暖かい空気と湿気。
そして硫黄の臭いと水音。
そうっそれは……。
「「温泉だーーー!」」
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