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飛躍篇
第二十六話:王国の視察官
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アステリアの発展が軌道に乗り始めたある日。ルシアンの元へ、クロスロードの冒険者ギルドから、カイン名義での緊急の召集を告げる伝令が届いた。
ただ事ではない気配を感じ取ったルシアンは、エリアナとレンに村の留守を任せ、クロスロードへと急いだ。
ギルドマスター室の重厚な扉を開けると、カインは、いつになく厳しい表情で、机の上に置かれた一通の手紙をルシアンに示した。そこには、見慣れない、しかし権威を感じさせる紋章――シルベリア王国の公印が、くっきりと押されていた。
「シルベリア王国から、アステリアへの公式な視察依頼だ」
カインは、静かに説明を始めた。
「噂は、俺が思ったよりも早く、そして遠くまで届いたらしい。クロスロードの誰もが見捨てていた不毛の土地が、この数ヶ月で、百人を超える民が暮らす豊かな集落へと生まれ変わった、とな。その噂が、シルベリアの、それもかなり高位の貴族の耳にも入ったようだ」
カインは、ルシアンの目をまっすぐに見据える。
「クロスロードは、どの王国にも属さぬ自由都市圏だ。だが、その自由は、シルベリア王国のような大国との、危うい均衡の上で成り立っている。王国からの公式な要請を無下に断れば、奴らに余計な口実を与えることになる。ゆえに、この視察、我らとしては受け入れざるを得ん」
「シルベリア王国…」
その名を聞いた瞬間、ルシアンの脳裏に、ヴァレリウスの嘲笑や、鉱山での二年間の冷たい記憶が蘇り、表情が険しくなる。あの国には、良い思い出など一つもない。あるのは、理不尽な悪意と、踏みにじられた過去だけだ。
しかし、彼はもう、ただの無力な少年ではない。アステリアという、百人以上の民の未来を背負う長だ。ここで感情的に拒絶すれば、中立都市であるクロスロードと、恩人であるカインに、多大な迷惑がかかる。それは、長として決して許されることではない。
ルシアンは、内心の警戒と嫌悪を押し殺し、静かに、しかしはっきりと告げた。
「…分かりました。アステリアの長として、その視察、謹んでお受けします」
その、私情を抑え、責任を全うしようとする姿勢。カインは、ルシアンの確かな成長を認め、静かに頷いた。
「そう言うと思った。…だが、気を抜くな、ルシアン。来るのは、ただの役人ではないぞ」
◇
数日後。アステリアの監視塔から、リックの鋭い声が響き渡った。
「東より、騎馬の一団が接近! 旗印は…シルベリア王国騎士団!」
村の門の前には、ルシアンとエリアナ、そして護衛として「蒼き隼」とクララたちが、緊張した面持ちで整列していた。やがて、土煙を上げて現れたのは、見事な装飾が施された鎧を纏う、十数名の騎士たち。その中心には、いかにも高価そうな、しかし長旅で少し汚れた宝飾の付いた絹の上着に身を包んだ一人の若者が、馬上から不機嫌そうに周囲を見渡していた。
馬から降りるなり、若者は尊大に胸を張った。
「私が、この視察団を率いるドゥヴェリュー家のアルバートだ。国王陛下に代わり、この地の真偽を確かめに来てやったぞ。して、この獣人どもの集落の長とやらは、どいつだ?」
その全てを見下すような物言いに、バルトの額に青筋が浮かぶ。
ルシアンは、静かに一歩前に出た。
「私が、このアステリアの長、ルシアンです。ようこそ、アルバート様」
アルバートは、ルシアンを頭のてっぺんからつま先まで、値踏みするように眺めると、鼻で笑った。
「貴様が? …ふん、魔力のかけらも感じられん、ただの小僧ではないか。シルベリアの血も引かぬ平民が、ままごと遊びとは、笑わせてくれる」
(…こいつ…!)
エリアナは、怒りに唇を噛みしめるが、ルシアンは冷静に、しかし有無を言わさぬ威厳を込めて応じた。
「さあ、こちらへ。我が村をご案内します」
案内役として、ルシアンとエリアナがアルバートを村の中へと導く。しかし、アルバートの悪態は止まらない。
コンラッドが指揮を執る建設現場を見ては、「ほう、思ったより小綺麗な小屋だな。もっと汚いかと思っていたぞ。まあ、我が家の馬小屋の方が、よほど立派だがな」。
フィアナが育てる畑を見ては、「こんな痩せた土地で、芋や草を育てて楽しいか? 王都の犬のエサの方が、まだマシだろうな」。
すれ違う獣人の子供たちを見ては、「おい、獣の匂いが鼻につく。もう少し離れて歩け」。
その無礼な言葉の一つ一つに、クララは扇子で口元を隠しながらも、その目は氷のように冷たくなっていた。 ルシアンは、ただ黙って、その全てを受け流していた。彼の背後で、バルトは今にも飛びかかりそうなのを、リックが必死に抑えている。 エリアナもまた、怒りに拳を握りしめていたが、長として耐えるルシアンの横顔を見て、必死にその感情を抑え込んでいた。 これは、アステリアが初めて直面する、外交という名の戦いなのだと、誰もが理解していたからだ。
◇
視察が村の中心にある広場に差しかかった頃には、アルバートの態度は、隠そうともしない退屈そのものだった。彼は、コンラッドが熱心に説明する用水路の設計図にも興味を示さず、大きなあくびを一つすると、自分の爪先を眺め始めた。
その、無関心で侮蔑に満ちた視線が、ふと、それまで黙って隣を歩いていたエリアナの姿を捉えた。彼は、初めて獲物を見つけた蛇のように、その目をいやらしく細める。
「ほう…こんな泥溜めにも、花は咲くものだな。金髪に、その気の強そうな瞳…気に入った」
アルバートは、有無を言わさず、エリアナの腕を乱暴に掴んだ。
「女、貴様も私と共に王都へ来るがいい。私のそばに仕える栄誉をやろう」
その瞬間、広場の空気が凍りついた。
それまで冷静に全てを受け流していたルシアンの表情から、一切の感情が消え失せる。代わりに、彼の内から、底なしの沼のように、どす黒く、冷たい殺気が溢れ出した。周囲の温度が数度下がり、彼の足元の影が、まるで生きているかのように蠢く。
(…殺す…)
その純粋な殺意に、護衛の騎士たちですら、本能的な恐怖に総毛立ち、剣の柄に手をかけることすらできなかった。
ルシアンが、その一歩を踏み出そうとした、まさにその寸前だった。
バシンッ!!
空気を切り裂くような、鋭い音が響き渡った。
アルバートの手を、エリアナ自身が、渾身の力で振り払っていたのだ。その衝撃に、アルバートの手の甲が真っ赤に腫れ上がる。
広場に、絶対的な静寂が落ちる。
護衛の騎士たちは、信じられないものを見る目で、エリアナを凝視した。バルトは、思わず拳を握りしめ、クララは扇子で口元を覆ったまま、固まっている。
そして、ルシアンですら、そのあまりに凛とした姿に、溢れ出していた殺気が霧散し、ただ息を呑んだ。
彼女は、もはや怯えるだけの少女ではなかった。その瞳には、侮辱への燃えるような怒りと、自らの尊厳を守るという、強い意志の光が宿っていた。
「お断りします。その汚い手で、私に触れないでください」
その、凛として、しかし決して震えることのない声が、静まり返った広場に響き渡った。アルバートだけでなく、その場にいた誰もが、言葉を失っていた
◇
生まれて初めて、平民の、それも女に逆らわれたアルバートは、屈辱に顔を真っ赤に染め上げ、わなわなと震えた。
「き、貴様…! この私を、誰だと思っている!」
その怒声に呼応し、護衛の騎士たちが一斉に剣の柄に手をかける。アステリアの民との間に、一触即発の空気が流れた。
しかし、アルバートは彼らを制すると、歪んだ笑みを浮かべて言い放った。
「面白い…! この私に恥をかかせた罪は重いぞ、女。だが、慈悲をくれてやろう。その生意気な態度、どれほどのものか見せてもらおうではないか。貴様自身が、我が騎士と戦え。代理決闘だ」
「なっ…!」
エリアナが息を呑む。ルシアンが、すぐさま一歩前に出た。
「待て。その決闘、俺が受けよう」
「黙れ、小僧」と、アルバートはルシアンを睨みつける。「これは、この女が私を侮辱したことへの罰だ。貴様が出る幕ではない」
彼は、再びエリアナへと、蛇のような視線を向けた。
「我が騎士が勝てば、貴様は私のものとなる。それが嫌なら、このアステリアごと、王国への反逆者として焼き尽くすまでだ。…さあ、選ぶがいい」
それは、あまりにも理不尽な、選択の余地のない選択だった。
ルシアンが、なおも何かを言おうとする。しかし、その腕を、エリアナがそっと掴んで制した。
彼女は、もう俯いてはいなかった。その瞳には、恐怖ではなく、仲間と、そして自らの誇りを守るための、燃えるような決意が宿っていた。
「…分かりました。その決闘、お受けします」
ただ事ではない気配を感じ取ったルシアンは、エリアナとレンに村の留守を任せ、クロスロードへと急いだ。
ギルドマスター室の重厚な扉を開けると、カインは、いつになく厳しい表情で、机の上に置かれた一通の手紙をルシアンに示した。そこには、見慣れない、しかし権威を感じさせる紋章――シルベリア王国の公印が、くっきりと押されていた。
「シルベリア王国から、アステリアへの公式な視察依頼だ」
カインは、静かに説明を始めた。
「噂は、俺が思ったよりも早く、そして遠くまで届いたらしい。クロスロードの誰もが見捨てていた不毛の土地が、この数ヶ月で、百人を超える民が暮らす豊かな集落へと生まれ変わった、とな。その噂が、シルベリアの、それもかなり高位の貴族の耳にも入ったようだ」
カインは、ルシアンの目をまっすぐに見据える。
「クロスロードは、どの王国にも属さぬ自由都市圏だ。だが、その自由は、シルベリア王国のような大国との、危うい均衡の上で成り立っている。王国からの公式な要請を無下に断れば、奴らに余計な口実を与えることになる。ゆえに、この視察、我らとしては受け入れざるを得ん」
「シルベリア王国…」
その名を聞いた瞬間、ルシアンの脳裏に、ヴァレリウスの嘲笑や、鉱山での二年間の冷たい記憶が蘇り、表情が険しくなる。あの国には、良い思い出など一つもない。あるのは、理不尽な悪意と、踏みにじられた過去だけだ。
しかし、彼はもう、ただの無力な少年ではない。アステリアという、百人以上の民の未来を背負う長だ。ここで感情的に拒絶すれば、中立都市であるクロスロードと、恩人であるカインに、多大な迷惑がかかる。それは、長として決して許されることではない。
ルシアンは、内心の警戒と嫌悪を押し殺し、静かに、しかしはっきりと告げた。
「…分かりました。アステリアの長として、その視察、謹んでお受けします」
その、私情を抑え、責任を全うしようとする姿勢。カインは、ルシアンの確かな成長を認め、静かに頷いた。
「そう言うと思った。…だが、気を抜くな、ルシアン。来るのは、ただの役人ではないぞ」
◇
数日後。アステリアの監視塔から、リックの鋭い声が響き渡った。
「東より、騎馬の一団が接近! 旗印は…シルベリア王国騎士団!」
村の門の前には、ルシアンとエリアナ、そして護衛として「蒼き隼」とクララたちが、緊張した面持ちで整列していた。やがて、土煙を上げて現れたのは、見事な装飾が施された鎧を纏う、十数名の騎士たち。その中心には、いかにも高価そうな、しかし長旅で少し汚れた宝飾の付いた絹の上着に身を包んだ一人の若者が、馬上から不機嫌そうに周囲を見渡していた。
馬から降りるなり、若者は尊大に胸を張った。
「私が、この視察団を率いるドゥヴェリュー家のアルバートだ。国王陛下に代わり、この地の真偽を確かめに来てやったぞ。して、この獣人どもの集落の長とやらは、どいつだ?」
その全てを見下すような物言いに、バルトの額に青筋が浮かぶ。
ルシアンは、静かに一歩前に出た。
「私が、このアステリアの長、ルシアンです。ようこそ、アルバート様」
アルバートは、ルシアンを頭のてっぺんからつま先まで、値踏みするように眺めると、鼻で笑った。
「貴様が? …ふん、魔力のかけらも感じられん、ただの小僧ではないか。シルベリアの血も引かぬ平民が、ままごと遊びとは、笑わせてくれる」
(…こいつ…!)
エリアナは、怒りに唇を噛みしめるが、ルシアンは冷静に、しかし有無を言わさぬ威厳を込めて応じた。
「さあ、こちらへ。我が村をご案内します」
案内役として、ルシアンとエリアナがアルバートを村の中へと導く。しかし、アルバートの悪態は止まらない。
コンラッドが指揮を執る建設現場を見ては、「ほう、思ったより小綺麗な小屋だな。もっと汚いかと思っていたぞ。まあ、我が家の馬小屋の方が、よほど立派だがな」。
フィアナが育てる畑を見ては、「こんな痩せた土地で、芋や草を育てて楽しいか? 王都の犬のエサの方が、まだマシだろうな」。
すれ違う獣人の子供たちを見ては、「おい、獣の匂いが鼻につく。もう少し離れて歩け」。
その無礼な言葉の一つ一つに、クララは扇子で口元を隠しながらも、その目は氷のように冷たくなっていた。 ルシアンは、ただ黙って、その全てを受け流していた。彼の背後で、バルトは今にも飛びかかりそうなのを、リックが必死に抑えている。 エリアナもまた、怒りに拳を握りしめていたが、長として耐えるルシアンの横顔を見て、必死にその感情を抑え込んでいた。 これは、アステリアが初めて直面する、外交という名の戦いなのだと、誰もが理解していたからだ。
◇
視察が村の中心にある広場に差しかかった頃には、アルバートの態度は、隠そうともしない退屈そのものだった。彼は、コンラッドが熱心に説明する用水路の設計図にも興味を示さず、大きなあくびを一つすると、自分の爪先を眺め始めた。
その、無関心で侮蔑に満ちた視線が、ふと、それまで黙って隣を歩いていたエリアナの姿を捉えた。彼は、初めて獲物を見つけた蛇のように、その目をいやらしく細める。
「ほう…こんな泥溜めにも、花は咲くものだな。金髪に、その気の強そうな瞳…気に入った」
アルバートは、有無を言わさず、エリアナの腕を乱暴に掴んだ。
「女、貴様も私と共に王都へ来るがいい。私のそばに仕える栄誉をやろう」
その瞬間、広場の空気が凍りついた。
それまで冷静に全てを受け流していたルシアンの表情から、一切の感情が消え失せる。代わりに、彼の内から、底なしの沼のように、どす黒く、冷たい殺気が溢れ出した。周囲の温度が数度下がり、彼の足元の影が、まるで生きているかのように蠢く。
(…殺す…)
その純粋な殺意に、護衛の騎士たちですら、本能的な恐怖に総毛立ち、剣の柄に手をかけることすらできなかった。
ルシアンが、その一歩を踏み出そうとした、まさにその寸前だった。
バシンッ!!
空気を切り裂くような、鋭い音が響き渡った。
アルバートの手を、エリアナ自身が、渾身の力で振り払っていたのだ。その衝撃に、アルバートの手の甲が真っ赤に腫れ上がる。
広場に、絶対的な静寂が落ちる。
護衛の騎士たちは、信じられないものを見る目で、エリアナを凝視した。バルトは、思わず拳を握りしめ、クララは扇子で口元を覆ったまま、固まっている。
そして、ルシアンですら、そのあまりに凛とした姿に、溢れ出していた殺気が霧散し、ただ息を呑んだ。
彼女は、もはや怯えるだけの少女ではなかった。その瞳には、侮辱への燃えるような怒りと、自らの尊厳を守るという、強い意志の光が宿っていた。
「お断りします。その汚い手で、私に触れないでください」
その、凛として、しかし決して震えることのない声が、静まり返った広場に響き渡った。アルバートだけでなく、その場にいた誰もが、言葉を失っていた
◇
生まれて初めて、平民の、それも女に逆らわれたアルバートは、屈辱に顔を真っ赤に染め上げ、わなわなと震えた。
「き、貴様…! この私を、誰だと思っている!」
その怒声に呼応し、護衛の騎士たちが一斉に剣の柄に手をかける。アステリアの民との間に、一触即発の空気が流れた。
しかし、アルバートは彼らを制すると、歪んだ笑みを浮かべて言い放った。
「面白い…! この私に恥をかかせた罪は重いぞ、女。だが、慈悲をくれてやろう。その生意気な態度、どれほどのものか見せてもらおうではないか。貴様自身が、我が騎士と戦え。代理決闘だ」
「なっ…!」
エリアナが息を呑む。ルシアンが、すぐさま一歩前に出た。
「待て。その決闘、俺が受けよう」
「黙れ、小僧」と、アルバートはルシアンを睨みつける。「これは、この女が私を侮辱したことへの罰だ。貴様が出る幕ではない」
彼は、再びエリアナへと、蛇のような視線を向けた。
「我が騎士が勝てば、貴様は私のものとなる。それが嫌なら、このアステリアごと、王国への反逆者として焼き尽くすまでだ。…さあ、選ぶがいい」
それは、あまりにも理不尽な、選択の余地のない選択だった。
ルシアンが、なおも何かを言おうとする。しかし、その腕を、エリアナがそっと掴んで制した。
彼女は、もう俯いてはいなかった。その瞳には、恐怖ではなく、仲間と、そして自らの誇りを守るための、燃えるような決意が宿っていた。
「…分かりました。その決闘、お受けします」
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