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1ヶ月後…
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あの出来事以来変わったことは2つ。
1つは記憶を失わなくなったこと。
次の月も生徒会室にいて記憶が消えないか確認して、無事に記憶が残ったまま26日を迎えられた。
和樹くんは泣いて喜んでいた。
もう1つは結城くんを学校で見つけられなくなったこと。
私だけじゃなくて和樹くんも見つけられないと言っていた。
「教室まで行ったほうがいいのかな?」
「行くしか見つける方法ないかもね。」
「あ、先生。」
結城くんの担任の先生を見つけたので声をかけてみた。
「どうした白石。」
「結城くんって学校来ていますか?」
「結城か?…あんまり生徒に言っちゃいけないんだけど……」
「なにかあったんですか?」
「結城、亡くなったんだよ。先月の25日に。」
「え…」
先月の25日ということは私と意識の接続をした日。
確かにその日以来見ていない。
私は頭が真っ白になって何を聞いたらいいかわからなくなっていた。
和樹くんが先生に質問をしてくれた。
「死因って…」
「交通事故だそうだ。即死するような事故じゃなかったのだが、病院に運ばれて数時間後に息を引き取ったらしい。」
「お医者さんはなんて言っていたんですか?」
「本人の免疫が下がっていたことと出血量が多めだったことが原因だと言っていたよ。」
「…ありがとうございます。」
私と意識を共有したことが原因かもしれないと自分のことを責めていたら、和樹くんが先生との会話を終えて生徒会室まで引っ張ってくれた。
「紗月。紗月のせいじゃないから。」
「でも私と意識の…」
「紗月!違う。ゆうちゃんはそんなことを考えて欲しくてやったわけじゃない。たらればを考えてももう起きた事実は変えられない。」
「でも私、どうしたら…」
「ゆうちゃんのことを忘れずに生きよう。それが1番のお礼だよ。」
「そうだね。」
私は生徒会室の窓から空を見上げた。
雲ひとつない澄んだ空があった。
(結城くん。私のことを助けてくれてありがとう。これからもずっと忘れずに生きるからずっと見守っていてね。)
和樹くんが私のそばに来たときに、草木を揺らし、私と和樹くんを包むように暖かい風が吹いた。
1つは記憶を失わなくなったこと。
次の月も生徒会室にいて記憶が消えないか確認して、無事に記憶が残ったまま26日を迎えられた。
和樹くんは泣いて喜んでいた。
もう1つは結城くんを学校で見つけられなくなったこと。
私だけじゃなくて和樹くんも見つけられないと言っていた。
「教室まで行ったほうがいいのかな?」
「行くしか見つける方法ないかもね。」
「あ、先生。」
結城くんの担任の先生を見つけたので声をかけてみた。
「どうした白石。」
「結城くんって学校来ていますか?」
「結城か?…あんまり生徒に言っちゃいけないんだけど……」
「なにかあったんですか?」
「結城、亡くなったんだよ。先月の25日に。」
「え…」
先月の25日ということは私と意識の接続をした日。
確かにその日以来見ていない。
私は頭が真っ白になって何を聞いたらいいかわからなくなっていた。
和樹くんが先生に質問をしてくれた。
「死因って…」
「交通事故だそうだ。即死するような事故じゃなかったのだが、病院に運ばれて数時間後に息を引き取ったらしい。」
「お医者さんはなんて言っていたんですか?」
「本人の免疫が下がっていたことと出血量が多めだったことが原因だと言っていたよ。」
「…ありがとうございます。」
私と意識を共有したことが原因かもしれないと自分のことを責めていたら、和樹くんが先生との会話を終えて生徒会室まで引っ張ってくれた。
「紗月。紗月のせいじゃないから。」
「でも私と意識の…」
「紗月!違う。ゆうちゃんはそんなことを考えて欲しくてやったわけじゃない。たらればを考えてももう起きた事実は変えられない。」
「でも私、どうしたら…」
「ゆうちゃんのことを忘れずに生きよう。それが1番のお礼だよ。」
「そうだね。」
私は生徒会室の窓から空を見上げた。
雲ひとつない澄んだ空があった。
(結城くん。私のことを助けてくれてありがとう。これからもずっと忘れずに生きるからずっと見守っていてね。)
和樹くんが私のそばに来たときに、草木を揺らし、私と和樹くんを包むように暖かい風が吹いた。
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