41 / 105
4章
33話「奪われた賢神の石」
しおりを挟む
「セフィアさん?」
「やっとエリク君が外出しそうね。そういう事だから、アリアちゃんも早く良い男見付かると良いわね」
「いえ、私は男と言う下賤な生命体に興味はありません」
締めがの言葉がこうなるとはやっぱりセフィアさんだよな、と思いながらも俺とセフィアさんはエリクさんの後を追う事にした。
「今度は別の方角ね、今度こそ女の子と会うのかしら?」
「だと思います」
「エリク君、私達がつけてる事が頭に入って無いのは有り得ないわよねぇ? 転移魔法位使ってもフシギじゃないけど」
「角を曲がりましたね」
「役所方面ね、何か手続きをするのかしら?」
このままエリクさんを追った所、彼は役所の中に入った。
俺達は、エリクさん、周りの人達に気付かれない様草木に身を隠しながらこっそりとエリクさんが入った部屋の外に辿り着いた。
「じゃ、エリク君のお話を聞かせてもらいましょう」
セフィアさんが道具を取り出し楽しそうに中の様子を盗み聞きし出した。
「エリク君、今回の件の事を報告してるわねぇ? 確かマスターからそんな指示は出てなかったと思うけど?」
どうやらエリクさんはアーティファクトの件で役所に報告を上げている様だ。
でも、この件はとっくにルッセルさんが報告を上げていると思うんだけど、どうしてエリクさんが改めて報告を行ってるのだろう?
「あーあ、役所に勤めてる怪しい人が何か言ってるわねぇ? 多分権限そこそこだけど、アーティファクトに関与出来る権限は持ってなさそうな、いかにも小悪党って感じがするわ」
成る程、役所に勤めてるダストみたいな奴が何かやってるって事か。
ルッセルさん相手では自分が思う様に出来ないから、エリクさんに報告させてるのか?
「シュバルツサーヴァラーの、ダストって名前が出て来たわ、やっぱりそうとうめんどくさい事になりそうねぇ」
どうやら、子悪党っぽい役所の人間とダストが裏で繋がってるみたいだ。
確かに、国家機関と繋がってたらめんどくさい事になるよなぁ。
「そろそろエリク君が役所から出て来そうね、私達も帰りましょう」
エリクさんから気付かれる前に俺達は撤収しヴァイス・リッターへ戻り今日の1件をルッセルさんへ報告した。
「やっぱり、マスターはエリク君にあんな指示出して無いって言ってたのよ」
「それってエリクさんが自分の判断でやったんですかね?」
「じゃない? けど、私はエリク君が独断でそういう事をするなんて見た事無いのよねぇ」
「なら、不思議な話ですね」
「また明日考えるしか無さそうね」
「そうですね」
翌日。
今日もまた俺とセフィアさんは、アリアさんの定位置にてエリクさんが外出するのを待った。
セフィアさんが話す適当な話をアリアさんが適当に流し、俺が茶化される流れがしばらく続いた所でエリクさんがそわそわしながらギルドハウスから外へ出た。
俺とセフィアさんはエリクさんに気付かれない様にギルドハウスの外へ出た。
「シュバルツサーヴァラーにいくわね」
「そうですね」
「実はセリカって娘に執着してたからその代償で活動してたってオチだったら笑えるわ」
「あはは、エリクさんに限って」
残念ながら有り得ない話じゃないから笑えない。
「ある意味そうあって欲しいけど」
セフィアさんの言う通り、実はセリカさんを捕まえる為の口実に賢神の石を使ったのならまだ救い様が、無いな。
「あらあら? エリク君、転移魔法使ったわね? 私達に気付いてたのかしら?」
「歩くのが疲れてるだけじゃないですか?」
「かもしれないわねぇ、エリク君、連日外出してて疲れ溜まってそうだし」
「冗談ですけど」
「私もよ」
そうですよねーって思った俺とセフィアさんは思わず顔を見合わせた。
「どうします?」
「思った通り、あのギルドに行くんじゃないかしら? 一点読みで行ってみてダメなら帰りましょ」
「分かりました」
俺はセフィアさんの(逆らえない)提案に従いシュバルツ・サーヴァラーギルドハウスの前へ向かった。
「相変わらず女の子多いわねぇ」
「そ、そうっすか」
「可愛い男の子も居るみたいよ?」
「そ、そうっすか」
「ここのメンバー、女の子同士で物凄く仲良さそうよ?」
「そ、そうっすか?」
「ボウヤも混ぜて貰ったら楽しいかもよ?」
「遠慮しておきます」
シュバルツ・サーヴァラーに辿り着き内部の情報拝借(と言う名の盗聴)をしてみるも、どうやらエリクさんが来ている気配は無いみたいだ。
それでも、拾える情報は拾うセフィアさんだ。
「さっ、収穫もあった事だしそろそろ帰りましょ」
情報を取得し、俺とセフィアさんは一度ギルドハウスへ戻り再度ルッセルさんへ報告をした。
「転移魔法を使ったのは、普通の用事の可能性もあるから何も言えないだってさー」
「冒険者ギルドに行くのも意外と面倒ですからねぇ」
「そうねぇ? 純粋に時間を短縮したいかもしれないしー」
「そう言われてみればそうですね」
「また明日何か進展があると良いわねぇ」
エリクさんの追跡を終えた俺とセフィアさんは昨日と同じくギルドハウスでゆっくりとする事にした。
翌日
「エリク君見ないわねぇ?」
「そう言われてみればそうですね」
ギルドハウスでたむろっている俺とセフィアさんであるが、時刻は既にお昼になっている。
しかし、その時間になってもエリクさんは姿を見せなかった。
「けど、毎日ギルドハウスに来る義務がないのも事実だけどねぇ」
セフィアさんが言う通りだが、エリクさんがギルドハウスに来なかった事は無い。
「きっとエリクさんは秘密裏に仲良くなった女性が」
数日前の段階で馬鹿みたいに振られてたし、惚れ薬でも使わない限り無いとは思うけど。
と、アリアさんが無表情のまま俺の腕辺りを指先でツンツンとつっついた。
「へ?」
「うつってる」
俺が驚いてアリアさんの方を見ると、
「あはは、ボウヤ、私と一緒に居る内にエリク君の色恋沙汰に興味持つ様になっちゃったかしら?」
「いや、その」
からかいだすセフィアさんと、必死に自分が言った言葉を思い出す俺。
『きっとエリクさんは秘密裏に仲良くなった女性が』
確かに俺はそう言った、うん、ヒジョーにナチュラルな口調でそう言った。
恥かしさのあまり、顔が熱くなってきた気がする。
くっ、出来る限り悟られないようにしなくては!
「セフィアさん、カイル君」
下らない所で盛り上がっていた所、後方からルッセルさんの声が聞こえて来た。
「あら? マスター、どうしたのかしら?」
「何者かにより賢神の石が持ち出されたとの報を受けました」
え? どういう事?
それってつまり何者かが結界を解除したって事?
命を失うかもしれないって様々な可能性がある中突破したって無茶苦茶な気がするが。
「やっとエリク君が外出しそうね。そういう事だから、アリアちゃんも早く良い男見付かると良いわね」
「いえ、私は男と言う下賤な生命体に興味はありません」
締めがの言葉がこうなるとはやっぱりセフィアさんだよな、と思いながらも俺とセフィアさんはエリクさんの後を追う事にした。
「今度は別の方角ね、今度こそ女の子と会うのかしら?」
「だと思います」
「エリク君、私達がつけてる事が頭に入って無いのは有り得ないわよねぇ? 転移魔法位使ってもフシギじゃないけど」
「角を曲がりましたね」
「役所方面ね、何か手続きをするのかしら?」
このままエリクさんを追った所、彼は役所の中に入った。
俺達は、エリクさん、周りの人達に気付かれない様草木に身を隠しながらこっそりとエリクさんが入った部屋の外に辿り着いた。
「じゃ、エリク君のお話を聞かせてもらいましょう」
セフィアさんが道具を取り出し楽しそうに中の様子を盗み聞きし出した。
「エリク君、今回の件の事を報告してるわねぇ? 確かマスターからそんな指示は出てなかったと思うけど?」
どうやらエリクさんはアーティファクトの件で役所に報告を上げている様だ。
でも、この件はとっくにルッセルさんが報告を上げていると思うんだけど、どうしてエリクさんが改めて報告を行ってるのだろう?
「あーあ、役所に勤めてる怪しい人が何か言ってるわねぇ? 多分権限そこそこだけど、アーティファクトに関与出来る権限は持ってなさそうな、いかにも小悪党って感じがするわ」
成る程、役所に勤めてるダストみたいな奴が何かやってるって事か。
ルッセルさん相手では自分が思う様に出来ないから、エリクさんに報告させてるのか?
「シュバルツサーヴァラーの、ダストって名前が出て来たわ、やっぱりそうとうめんどくさい事になりそうねぇ」
どうやら、子悪党っぽい役所の人間とダストが裏で繋がってるみたいだ。
確かに、国家機関と繋がってたらめんどくさい事になるよなぁ。
「そろそろエリク君が役所から出て来そうね、私達も帰りましょう」
エリクさんから気付かれる前に俺達は撤収しヴァイス・リッターへ戻り今日の1件をルッセルさんへ報告した。
「やっぱり、マスターはエリク君にあんな指示出して無いって言ってたのよ」
「それってエリクさんが自分の判断でやったんですかね?」
「じゃない? けど、私はエリク君が独断でそういう事をするなんて見た事無いのよねぇ」
「なら、不思議な話ですね」
「また明日考えるしか無さそうね」
「そうですね」
翌日。
今日もまた俺とセフィアさんは、アリアさんの定位置にてエリクさんが外出するのを待った。
セフィアさんが話す適当な話をアリアさんが適当に流し、俺が茶化される流れがしばらく続いた所でエリクさんがそわそわしながらギルドハウスから外へ出た。
俺とセフィアさんはエリクさんに気付かれない様にギルドハウスの外へ出た。
「シュバルツサーヴァラーにいくわね」
「そうですね」
「実はセリカって娘に執着してたからその代償で活動してたってオチだったら笑えるわ」
「あはは、エリクさんに限って」
残念ながら有り得ない話じゃないから笑えない。
「ある意味そうあって欲しいけど」
セフィアさんの言う通り、実はセリカさんを捕まえる為の口実に賢神の石を使ったのならまだ救い様が、無いな。
「あらあら? エリク君、転移魔法使ったわね? 私達に気付いてたのかしら?」
「歩くのが疲れてるだけじゃないですか?」
「かもしれないわねぇ、エリク君、連日外出してて疲れ溜まってそうだし」
「冗談ですけど」
「私もよ」
そうですよねーって思った俺とセフィアさんは思わず顔を見合わせた。
「どうします?」
「思った通り、あのギルドに行くんじゃないかしら? 一点読みで行ってみてダメなら帰りましょ」
「分かりました」
俺はセフィアさんの(逆らえない)提案に従いシュバルツ・サーヴァラーギルドハウスの前へ向かった。
「相変わらず女の子多いわねぇ」
「そ、そうっすか」
「可愛い男の子も居るみたいよ?」
「そ、そうっすか」
「ここのメンバー、女の子同士で物凄く仲良さそうよ?」
「そ、そうっすか?」
「ボウヤも混ぜて貰ったら楽しいかもよ?」
「遠慮しておきます」
シュバルツ・サーヴァラーに辿り着き内部の情報拝借(と言う名の盗聴)をしてみるも、どうやらエリクさんが来ている気配は無いみたいだ。
それでも、拾える情報は拾うセフィアさんだ。
「さっ、収穫もあった事だしそろそろ帰りましょ」
情報を取得し、俺とセフィアさんは一度ギルドハウスへ戻り再度ルッセルさんへ報告をした。
「転移魔法を使ったのは、普通の用事の可能性もあるから何も言えないだってさー」
「冒険者ギルドに行くのも意外と面倒ですからねぇ」
「そうねぇ? 純粋に時間を短縮したいかもしれないしー」
「そう言われてみればそうですね」
「また明日何か進展があると良いわねぇ」
エリクさんの追跡を終えた俺とセフィアさんは昨日と同じくギルドハウスでゆっくりとする事にした。
翌日
「エリク君見ないわねぇ?」
「そう言われてみればそうですね」
ギルドハウスでたむろっている俺とセフィアさんであるが、時刻は既にお昼になっている。
しかし、その時間になってもエリクさんは姿を見せなかった。
「けど、毎日ギルドハウスに来る義務がないのも事実だけどねぇ」
セフィアさんが言う通りだが、エリクさんがギルドハウスに来なかった事は無い。
「きっとエリクさんは秘密裏に仲良くなった女性が」
数日前の段階で馬鹿みたいに振られてたし、惚れ薬でも使わない限り無いとは思うけど。
と、アリアさんが無表情のまま俺の腕辺りを指先でツンツンとつっついた。
「へ?」
「うつってる」
俺が驚いてアリアさんの方を見ると、
「あはは、ボウヤ、私と一緒に居る内にエリク君の色恋沙汰に興味持つ様になっちゃったかしら?」
「いや、その」
からかいだすセフィアさんと、必死に自分が言った言葉を思い出す俺。
『きっとエリクさんは秘密裏に仲良くなった女性が』
確かに俺はそう言った、うん、ヒジョーにナチュラルな口調でそう言った。
恥かしさのあまり、顔が熱くなってきた気がする。
くっ、出来る限り悟られないようにしなくては!
「セフィアさん、カイル君」
下らない所で盛り上がっていた所、後方からルッセルさんの声が聞こえて来た。
「あら? マスター、どうしたのかしら?」
「何者かにより賢神の石が持ち出されたとの報を受けました」
え? どういう事?
それってつまり何者かが結界を解除したって事?
命を失うかもしれないって様々な可能性がある中突破したって無茶苦茶な気がするが。
0
あなたにおすすめの小説
お飾りの妻として嫁いだけど、不要な妻は出ていきます
菻莅❝りんり❞
ファンタジー
貴族らしい貴族の両親に、売られるように愛人を本邸に住まわせている其なりの爵位のある貴族に嫁いだ。
嫁ぎ先で私は、お飾りの妻として別棟に押し込まれ、使用人も付けてもらえず、初夜もなし。
「居なくていいなら、出ていこう」
この先結婚はできなくなるけど、このまま一生涯過ごすよりまし
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
夫と息子に邪険にされたので王太子妃の座を譲ります~死に戻ってから溺愛されても今更遅い
青の雀
恋愛
夫婦喧嘩の末に置き去りにされた妻は、旦那が若い愛人とイチャついている間に盗賊に襲われ、命を落とした。
神様の温情により、10日間だけこの世に戻った妻と護衛の騎士は、その10日間の間に心残りを処分する。それは、娘の行く末と……もし、来世があるならば、今度は政略といえども夫以外の人の妻になるということ。
もう二度と夫と出会いたくない彼女は、彼女を蔑ろにしてきた息子とも縁を切ることを決意する。
生まれかわった妻は、新しい人生を強く生きることを決意。
過去世と同じ轍を踏みたくない……
お好きになさって下さい、私は一切気にしませんわ
Kouei
恋愛
婚約者のクレマンド様は、いつも私との約束を破ってばかり。
理由は決まって『従妹ライラ様との用事』
誕生日会にすら来なかった彼に、私はついに告げた。
「どうぞ、私以外のご令嬢をエスコートするなり、お出かけするなり、関係を持つなり、お好きになさって下さい。私は一切気にしませんわ」
二人の想いは、重なり合えるのだろうか ……
※他のサイトにも公開しています。
【完結】20年後の真実
ゴールデンフィッシュメダル
恋愛
公爵令息のマリウスがが婚約者タチアナに婚約破棄を言い渡した。
マリウスは子爵令嬢のゾフィーとの恋に溺れ、婚約者を蔑ろにしていた。
それから20年。
マリウスはゾフィーと結婚し、タチアナは伯爵夫人となっていた。
そして、娘の恋愛を機にマリウスは婚約破棄騒動の真実を知る。
おじさんが昔を思い出しながらもだもだするだけのお話です。
全4話書き上げ済み。
エリクサーは不老不死の薬ではありません。~完成したエリクサーのせいで追放されましたが、隣国で色々助けてたら聖人に……ただの草使いですよ~
シロ鼬
ファンタジー
エリクサー……それは生命あるものすべてを癒し、治す薬――そう、それだけだ。
主人公、リッツはスキル『草』と持ち前の知識でついにエリクサーを完成させるが、なぜか王様に偽物と判断されてしまう。
追放され行く当てもなくなったリッツは、とりあえず大好きな草を集めていると怪我をした神獣の子に出会う。
さらには倒れた少女と出会い、疫病が発生したという隣国へ向かった。
疫病? これ飲めば治りますよ?
これは自前の薬とエリクサーを使い、聖人と呼ばれてしまった男の物語。
【完結】悪役令嬢ですが、断罪した側が先に壊れました
あめとおと
恋愛
三日後、私は断罪される。
そう理解したうえで、悪役令嬢アリアンナは今日も王国のために働いていた。
平民出身のヒロインの「善意」、
王太子の「優しさ」、
そしてそれらが生み出す無数の歪み。
感情論で壊されていく現実を、誰にも知られず修正してきたのは――“悪役”と呼ばれる彼女だった。
やがて訪れる断罪。婚約破棄。国外追放。
それでも彼女は泣かず、縋らず、弁明もしない。
なぜなら、間違っていたつもりは一度もないから。
これは、
「断罪される側」が最後まで正しかった物語。
そして、悪役令嬢が舞台を降りた“その後”に始まる、静かで確かな人生の物語。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる