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4章
89話「聖神の杖」
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「それではルミリナさんの救出作戦に向かいます」
ヴァイスリッターにて、ルッセルさんよりルミリナさん救出作戦の細かな説明が行われた。
同行するメンバーは、ルッセルさん、エリクさん、セフィアさんと俺に加えてアリアさんも同行するとの事だった。
ルッセルさん不在のヴァイスリッターよりも、ルッセルさんに加え闘神の斧、主力メンバーの居る救出チームの方が安全だからと言う事だった。
ルッセルさんの説明が終わると、エリクさんの転移魔法により目的の場所に向かった。
辿り着いた先は、石で作られた古びた神殿だった。
大きさは、ヴァイスリッターのギルドハウスよりも少し狭い位だが、多数の人間が集まり何かを行うには十分な広さだ。
また、周囲を見渡すと木々が溢れ、地面は斜頸になって居る。
どうやら山の中腹に立てられた神殿みたいだ。
ルッセルさんの説明によると、魔族達は聖神の杖を手に入れる為ルミリナさんを連れてここに来る可能性が非常に高いとの事だった。
「神殿の奥から何やら強大な気配を感じられますね、近くの樹々に身を潜め様子を伺いましょう」
ルッセルさんの指示が終わると同時に闘神の斧が神殿の中からルミリナさんを攫った魔族の気配がすると言った。
この神殿の内部に例の魔族が居ると考えて良さそうだ。
俺達はルッセルさんの指示に従い暫く様子を伺う事にした。
―神殿内部―
神殿の内部にはカイル達よりも先に、聖神の杖を入手せんとルミナス達が侵入していた。
神殿の内部は、外部に比べて少しばかり明るい。
聖神の杖の杖の力により建物内部へ明かりが発生していると考えられる。
ルミナスは、自分の指揮下に置ける20体程の部下に加え聖神の杖入手のカギとなるルミリナを引き連れ神殿を調査した。
暫くの時間調査を続けた所で部下の1体が聖神の杖が安置されている部屋を見付け、ルミナス達はその部屋へ入った。
部屋のに入ると、中央に台座がありその中心には聖神の杖が垂直に刺さっている。
ルミナスは、部下の1体に聖神の杖を触らせて見るが、
「ぎわああああっ、血がッ、血が逆流します、助けて下さいルミナスさまぁぁぁぁっ」
部下が杖に触れた瞬間、部下の身体に白いオーラが包み込んだかと思うと頭を抱え、膝をつき悶え苦しんだかと思うと跡形も無く消滅してしまった。
「つっ、貴方の犠牲、決して無駄にしないわ」
魔族が触れば何かがあると思っていたルミナスだが、その威力は予想外だったらしく腕を組み思案している。
今のオーラを見た感じ強力そうであるが、少なくとも其処等辺の人間よりも遥かに強い聖属性を保有している自分ならば耐える事は出来るだろう。
勿論、魔族であるが故に聖属性とは対になる魔の属性を保有している事が懸念されるところではあるが。
ルミナスは部下をチラ見、続いてルミリナをチラ見した。
他の部下で試しても同じ様に消滅するだけで無駄に消耗するだけだろう。
ルミリナで試しても良いが、万が一にも聖女が消滅してしまえば魔王軍が聖神の杖を手にする事が不可能になってしまう。
どう見てもまだまだ未熟そうに見えるルミリナだ。
幾ら聖女の血を引いているとは言え、今のオーラに耐え切れる保証は無い。
逆に自分ならば、仮に消滅する事になったとしても、自分ですら耐え切れない強力な力が働いている情報は手に入る。
この情報を元に別の魔族が研究し対策を練れば、聖神の杖を入手する事に繋げる事は可能だ。
ルミナスは覚悟を決め、『聖防壁(ホーリーバリア)』を展開し、聖属性に対する耐性を上げる。
付け焼刃にしかならないかもしれないが、無いよりは良いだろう。
続いてゆっくりと聖神の杖に手を伸ばし、柄の部分に手を触れた。
「くっ、何なの!? この感覚!?」
先程の魔族と同じ様にルミナスの身体を白いオーラが包み込むと、ルミナスはその力に耐え切れず地面に膝を着いた。
自分に流れる魔の力が破壊される事を、聖の力が辛うじて繋ぎ止めている感覚だ。
ルミナスは、それでも手を離さず精神力を振り絞って聖神の杖を握りしめた。
『貴様、魔のモノが何故我に歯向かうぞ』
聖神の杖が、ルミナスの脳内に直接語り掛けた。
その声は、闘神の斧と似た様な声質であるが声のキーが少し高い。
「何者ッ!」
聖神の杖の言葉を、自分を狙う何者かの言葉と認識したルミナスはとっさに手を放し周囲の様子を伺った。
だが、自分が引き連れた部下達以外の気配は感じ取れなかった。
『我は聖神の杖也』
「そう言う事? あたしが貴女に歯向かう理由は貴女の力が欲しいわ、それ以上でもそれ以下でも無いわね」
ルミナスは、聖神の杖が自分の脳内に直接語り掛けているだろうと判断し話を進める。
『貴様の目的は承知した。 だが聖女以外に我の力は貸さぬ』
「そう来ると思ったわ。 つまり、聖女の命は保証すると捉えて良いかしら?」
『そうだ』
聖神の杖の言葉を受けたルミナスは、ルミリナに対し聖神の杖を取れと合図を送る。
合図を受けたルミリナは、恐る恐る聖神の杖に近付きゆっくりと杖に触れる。
「ひゃっ」
杖に振れたルミリナは、全身を襲う奇妙な感覚に負け思わず手を放してしまった。
『確かにお主は聖女である。 じゃが、我を扱うには力が足りぬ』
ルミリナに対して発したと思われるこの言葉はルミナスにも聞こえているみたいだ。
予め想定していた仮説が正しかったことを受け、ルミナスは腕を組み思案し出す。
やはりもう1人の聖女が必要であり探し出す必要がある、と。
『我が求める聖女は近くにおろうぞ』
聖神の杖が、別の聖女の存在を示唆した。
何故この様な事を言った真意は不明であるが。
しかし、それが意味する事をおぼろげながらも察知したルミリナが思わず視線を神殿の外へと向けた。
そのルミリナの姿を見たルミナスが何かに気付き、ハッとした表情を見せる。
「外に出るわ!」
ルミナスは部下達と共に神殿の外に出た。
ルミリナもまた、聖神の杖の言葉を気にしながらルミナスの後に続いた。
ヴァイスリッターにて、ルッセルさんよりルミリナさん救出作戦の細かな説明が行われた。
同行するメンバーは、ルッセルさん、エリクさん、セフィアさんと俺に加えてアリアさんも同行するとの事だった。
ルッセルさん不在のヴァイスリッターよりも、ルッセルさんに加え闘神の斧、主力メンバーの居る救出チームの方が安全だからと言う事だった。
ルッセルさんの説明が終わると、エリクさんの転移魔法により目的の場所に向かった。
辿り着いた先は、石で作られた古びた神殿だった。
大きさは、ヴァイスリッターのギルドハウスよりも少し狭い位だが、多数の人間が集まり何かを行うには十分な広さだ。
また、周囲を見渡すと木々が溢れ、地面は斜頸になって居る。
どうやら山の中腹に立てられた神殿みたいだ。
ルッセルさんの説明によると、魔族達は聖神の杖を手に入れる為ルミリナさんを連れてここに来る可能性が非常に高いとの事だった。
「神殿の奥から何やら強大な気配を感じられますね、近くの樹々に身を潜め様子を伺いましょう」
ルッセルさんの指示が終わると同時に闘神の斧が神殿の中からルミリナさんを攫った魔族の気配がすると言った。
この神殿の内部に例の魔族が居ると考えて良さそうだ。
俺達はルッセルさんの指示に従い暫く様子を伺う事にした。
―神殿内部―
神殿の内部にはカイル達よりも先に、聖神の杖を入手せんとルミナス達が侵入していた。
神殿の内部は、外部に比べて少しばかり明るい。
聖神の杖の杖の力により建物内部へ明かりが発生していると考えられる。
ルミナスは、自分の指揮下に置ける20体程の部下に加え聖神の杖入手のカギとなるルミリナを引き連れ神殿を調査した。
暫くの時間調査を続けた所で部下の1体が聖神の杖が安置されている部屋を見付け、ルミナス達はその部屋へ入った。
部屋のに入ると、中央に台座がありその中心には聖神の杖が垂直に刺さっている。
ルミナスは、部下の1体に聖神の杖を触らせて見るが、
「ぎわああああっ、血がッ、血が逆流します、助けて下さいルミナスさまぁぁぁぁっ」
部下が杖に触れた瞬間、部下の身体に白いオーラが包み込んだかと思うと頭を抱え、膝をつき悶え苦しんだかと思うと跡形も無く消滅してしまった。
「つっ、貴方の犠牲、決して無駄にしないわ」
魔族が触れば何かがあると思っていたルミナスだが、その威力は予想外だったらしく腕を組み思案している。
今のオーラを見た感じ強力そうであるが、少なくとも其処等辺の人間よりも遥かに強い聖属性を保有している自分ならば耐える事は出来るだろう。
勿論、魔族であるが故に聖属性とは対になる魔の属性を保有している事が懸念されるところではあるが。
ルミナスは部下をチラ見、続いてルミリナをチラ見した。
他の部下で試しても同じ様に消滅するだけで無駄に消耗するだけだろう。
ルミリナで試しても良いが、万が一にも聖女が消滅してしまえば魔王軍が聖神の杖を手にする事が不可能になってしまう。
どう見てもまだまだ未熟そうに見えるルミリナだ。
幾ら聖女の血を引いているとは言え、今のオーラに耐え切れる保証は無い。
逆に自分ならば、仮に消滅する事になったとしても、自分ですら耐え切れない強力な力が働いている情報は手に入る。
この情報を元に別の魔族が研究し対策を練れば、聖神の杖を入手する事に繋げる事は可能だ。
ルミナスは覚悟を決め、『聖防壁(ホーリーバリア)』を展開し、聖属性に対する耐性を上げる。
付け焼刃にしかならないかもしれないが、無いよりは良いだろう。
続いてゆっくりと聖神の杖に手を伸ばし、柄の部分に手を触れた。
「くっ、何なの!? この感覚!?」
先程の魔族と同じ様にルミナスの身体を白いオーラが包み込むと、ルミナスはその力に耐え切れず地面に膝を着いた。
自分に流れる魔の力が破壊される事を、聖の力が辛うじて繋ぎ止めている感覚だ。
ルミナスは、それでも手を離さず精神力を振り絞って聖神の杖を握りしめた。
『貴様、魔のモノが何故我に歯向かうぞ』
聖神の杖が、ルミナスの脳内に直接語り掛けた。
その声は、闘神の斧と似た様な声質であるが声のキーが少し高い。
「何者ッ!」
聖神の杖の言葉を、自分を狙う何者かの言葉と認識したルミナスはとっさに手を放し周囲の様子を伺った。
だが、自分が引き連れた部下達以外の気配は感じ取れなかった。
『我は聖神の杖也』
「そう言う事? あたしが貴女に歯向かう理由は貴女の力が欲しいわ、それ以上でもそれ以下でも無いわね」
ルミナスは、聖神の杖が自分の脳内に直接語り掛けているだろうと判断し話を進める。
『貴様の目的は承知した。 だが聖女以外に我の力は貸さぬ』
「そう来ると思ったわ。 つまり、聖女の命は保証すると捉えて良いかしら?」
『そうだ』
聖神の杖の言葉を受けたルミナスは、ルミリナに対し聖神の杖を取れと合図を送る。
合図を受けたルミリナは、恐る恐る聖神の杖に近付きゆっくりと杖に触れる。
「ひゃっ」
杖に振れたルミリナは、全身を襲う奇妙な感覚に負け思わず手を放してしまった。
『確かにお主は聖女である。 じゃが、我を扱うには力が足りぬ』
ルミリナに対して発したと思われるこの言葉はルミナスにも聞こえているみたいだ。
予め想定していた仮説が正しかったことを受け、ルミナスは腕を組み思案し出す。
やはりもう1人の聖女が必要であり探し出す必要がある、と。
『我が求める聖女は近くにおろうぞ』
聖神の杖が、別の聖女の存在を示唆した。
何故この様な事を言った真意は不明であるが。
しかし、それが意味する事をおぼろげながらも察知したルミリナが思わず視線を神殿の外へと向けた。
そのルミリナの姿を見たルミナスが何かに気付き、ハッとした表情を見せる。
「外に出るわ!」
ルミナスは部下達と共に神殿の外に出た。
ルミリナもまた、聖神の杖の言葉を気にしながらルミナスの後に続いた。
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