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1章
81話
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「さぁっ! 行くわよッ!」
魔聖セリカさんが鞭をふるい、エリクさんの衣服を襲う!
たちまちエリクさんの服はズタズタに引きちぎられ下着一丁の姿に晒されてしまう!
そして続け様、セリカさんが【拘束(バインド)】の魔法を放ちエリクさんをグルグル巻きに縛り上げ、宙に浮かせる。
ルミナスさんの魔力が加わったのか、以前見た時よりも強力な拘束をしている様に見える。
「これを咥えなさい?」
魔聖セリカさんが包帯を取り出し、くわえさせ、縛った。
「○△○△☆☆☆」
何を言っているのか分からないが、恍惚な表情を浮かべ嬉しそうにしているエリクさんだ。
このまま暫くの間放置しても問題無さそうに見えるが。
「おや? みなさん、楽しそうで何よりです」
ルッセルさんがやって来た。
「おーほっほ! マスターもあたくしのトリコにさせてあげるわ!」
魔聖セリカさんが、少しばかり迷ったみたいだった。
「ははは、お気持ちだけ有難くいただきますよ、私には心に誓った人が居ますから。 それで、セリカさん、魔聖玉の調子はどうですか?」
ルッセルさんは、拘束されて宙吊りにされているエリクさんや、過激な妄想の果て意識を失っているエリザさんを無視して魔聖セリカさんに尋ねた。
「はい、この玉より聖なる力と素の攻撃魔力を受け取る事が出来ています。 身体能力の向上も感じられますし、飛行も可能でしょう」
魔聖セリカさんは、試しに翼を使い滞空して見せた。
「そうですか、戦力向上に繋がりそうで何よりです。 そこで、ですが、セザール国と魔族国の国境を越えたエリアに居る魔物討伐をお願いします」
ルッセルさんは、淡々と説明をした。
あの姿のエリクさんを見ながら!
「ヴァイスリッターからは、カイルさん、エリクさん、セリカさんにお願いします。 また、国王軍より2名、デビッド殿とルッド殿との共闘をお願いします」
ルッド君は兎も角デビッドは大丈夫なんだろうか?
いや、この前はルミナスさんが居たから不味かっただけで、他の魔物の討伐は問題無かったっけな。
俺は少々の不安を抱えつつも、ルッセルさんの命令通り魔物討伐へ赴く事にした。
―国境線―
俺達は、魔物討伐の為セザール国と魔国との国境線へやって来た。
前回の討伐戦とは違い、ここから魔族達の領土へ踏み込んだエリアでの討伐となる。
敵地に入り込む為、前回討伐した魔物よりも強力な魔物と戦う事になるそうだ。
しかし、ルッセルさんの説明によれば少なくとも闘神の斧の力があれば楽勝との事だった。
それに加えてエリクさんも居るし、魔聖玉の力で強化されたセリカさんがいる訳だから心配は無用だろう。
脳筋ファイターデビッドに黒装束を纏った隠密士ルッド君と合流した俺達は、エースウィザードエリクさんから作戦の説明を受ける。
そっとセリカさんが手渡した犬の付け鼻を一切抵抗する事無く装着して。
作戦の説明をしながらにへにへし出すエリクさん。
俺はいつもの事かと平静を装いながら聞いている。
何かを察したルッド君も同じくポーカーフェイスを貫くが、脳筋デビッドは堪える事すら出来ず腹を抱えて笑いこけている。
やっぱりと言いたいが、どうせコイツに作戦の説明をしても無駄だから別にどうでも良かったりするが。
因みにエリクさんが説明した作戦は、前衛がターゲットを取って後衛が倒すと言う基本的なモノだった。
作戦の説明が終わった所で俺達は魔物を討伐出来るポイントまで移動した。
エリクさんは犬の付け鼻をしたままで。
「ククク……相手にとって不足は無さそうですね……」
目の前にいる魔物の軍団に対し、ルッド君は気を引き締め身構える。
「よっしゃーーー俺様に任せろっ!」
一方のデビッドは雄叫びをあげ早くも突撃をし出す。
まず俺は、デビッドには『機動減少(スロウリィ)』とそれ以外の補助魔法。
他の人達には補助魔法全般を掛けた。
ルッカさんの時もそうだが、脳筋チンパンジーにはこうするしか無いのだ。
下手に単騎突撃して爆散されても困る訳だから。
準備が整った所で、敵オーガ部隊に向かって俺が先頭を切って仕掛ける。
敵部隊の数は20体だ。
鬼族の中でも戦闘力の高いとされるオーガ。
Cランク以上の冒険者がチームを組まなければ討伐は難しい。
今見えてる奴等は大体2m程の大きさで人間よりもやや巨大だ。
全身の筋肉も人間では中々及ばない量の物を身に付けている。
個体により持っている武器は異なるが、鈍器を好む傾向があるみたいだ。
当然、筋肉の塊が放つ鈍器の一撃は直撃を受けてしまえば無事では済まない。
物凄い力を持つ反面、知能はあまり高く無い為倒す際は知能の低さを突いて倒す事になる。
「行くぞっ!」
闘神の斧を構え、敵オーガに向け一閃を放つ。
俺の一閃を受けたオーガは目を見開き驚愕の表情を浮かべる。
が、時すでに奴の身体は上半身と下半身が分断されていたのである。
まずは1体。
流石は闘神の斧だ、オーガ如き相手にならない。
が、まだオーガは19体いる。
俺はバックステップを踏み、一旦オーガ達との距離を取る。
「ご主人様! 今ですワン!」
エリクさんが、オーガに向け鋭く指をさしながら魔聖セリカさんに言う。
「それ位分かってましてよ!」
エリクさんの合図と共に、魔聖セリカさんが上空へ舞上がり爆裂魔法を放つ。
魔聖セリカさんの魔法は、俺の目の前に居る5体のオーガに直撃し5体全てを木っ端微塵に吹き飛ばした。
ルミナスさんの力のお陰か、魔聖セリカさんが放った魔法は大した詠唱をしてないにもかかわらずすさまじい威力を見せた。
これで残りは14体。
仲間が一瞬でやられる様を見ても、残りのオーガ達は一切怯む事は無い。
オーガの1体が、若干孤立しているデビッドに目掛けて向かっている。
これは助けに行かないとまずいが。
「ククク……僕にお任せを……」
ルッド君が、オーガに向け吹き矢を放つ。
吹き矢を当てられたオーガは、周囲を見渡し攻撃した人間を探すも見つからなかったのか、再びデビッドに狙いを定め鈍器を振り上げるが、
「ぐっ、どういう事だ!」
斧を使い防御態勢へ移行していたデビッドが、来る筈の衝撃が来なかった事に対し驚きを見せる。
魔聖セリカさんが鞭をふるい、エリクさんの衣服を襲う!
たちまちエリクさんの服はズタズタに引きちぎられ下着一丁の姿に晒されてしまう!
そして続け様、セリカさんが【拘束(バインド)】の魔法を放ちエリクさんをグルグル巻きに縛り上げ、宙に浮かせる。
ルミナスさんの魔力が加わったのか、以前見た時よりも強力な拘束をしている様に見える。
「これを咥えなさい?」
魔聖セリカさんが包帯を取り出し、くわえさせ、縛った。
「○△○△☆☆☆」
何を言っているのか分からないが、恍惚な表情を浮かべ嬉しそうにしているエリクさんだ。
このまま暫くの間放置しても問題無さそうに見えるが。
「おや? みなさん、楽しそうで何よりです」
ルッセルさんがやって来た。
「おーほっほ! マスターもあたくしのトリコにさせてあげるわ!」
魔聖セリカさんが、少しばかり迷ったみたいだった。
「ははは、お気持ちだけ有難くいただきますよ、私には心に誓った人が居ますから。 それで、セリカさん、魔聖玉の調子はどうですか?」
ルッセルさんは、拘束されて宙吊りにされているエリクさんや、過激な妄想の果て意識を失っているエリザさんを無視して魔聖セリカさんに尋ねた。
「はい、この玉より聖なる力と素の攻撃魔力を受け取る事が出来ています。 身体能力の向上も感じられますし、飛行も可能でしょう」
魔聖セリカさんは、試しに翼を使い滞空して見せた。
「そうですか、戦力向上に繋がりそうで何よりです。 そこで、ですが、セザール国と魔族国の国境を越えたエリアに居る魔物討伐をお願いします」
ルッセルさんは、淡々と説明をした。
あの姿のエリクさんを見ながら!
「ヴァイスリッターからは、カイルさん、エリクさん、セリカさんにお願いします。 また、国王軍より2名、デビッド殿とルッド殿との共闘をお願いします」
ルッド君は兎も角デビッドは大丈夫なんだろうか?
いや、この前はルミナスさんが居たから不味かっただけで、他の魔物の討伐は問題無かったっけな。
俺は少々の不安を抱えつつも、ルッセルさんの命令通り魔物討伐へ赴く事にした。
―国境線―
俺達は、魔物討伐の為セザール国と魔国との国境線へやって来た。
前回の討伐戦とは違い、ここから魔族達の領土へ踏み込んだエリアでの討伐となる。
敵地に入り込む為、前回討伐した魔物よりも強力な魔物と戦う事になるそうだ。
しかし、ルッセルさんの説明によれば少なくとも闘神の斧の力があれば楽勝との事だった。
それに加えてエリクさんも居るし、魔聖玉の力で強化されたセリカさんがいる訳だから心配は無用だろう。
脳筋ファイターデビッドに黒装束を纏った隠密士ルッド君と合流した俺達は、エースウィザードエリクさんから作戦の説明を受ける。
そっとセリカさんが手渡した犬の付け鼻を一切抵抗する事無く装着して。
作戦の説明をしながらにへにへし出すエリクさん。
俺はいつもの事かと平静を装いながら聞いている。
何かを察したルッド君も同じくポーカーフェイスを貫くが、脳筋デビッドは堪える事すら出来ず腹を抱えて笑いこけている。
やっぱりと言いたいが、どうせコイツに作戦の説明をしても無駄だから別にどうでも良かったりするが。
因みにエリクさんが説明した作戦は、前衛がターゲットを取って後衛が倒すと言う基本的なモノだった。
作戦の説明が終わった所で俺達は魔物を討伐出来るポイントまで移動した。
エリクさんは犬の付け鼻をしたままで。
「ククク……相手にとって不足は無さそうですね……」
目の前にいる魔物の軍団に対し、ルッド君は気を引き締め身構える。
「よっしゃーーー俺様に任せろっ!」
一方のデビッドは雄叫びをあげ早くも突撃をし出す。
まず俺は、デビッドには『機動減少(スロウリィ)』とそれ以外の補助魔法。
他の人達には補助魔法全般を掛けた。
ルッカさんの時もそうだが、脳筋チンパンジーにはこうするしか無いのだ。
下手に単騎突撃して爆散されても困る訳だから。
準備が整った所で、敵オーガ部隊に向かって俺が先頭を切って仕掛ける。
敵部隊の数は20体だ。
鬼族の中でも戦闘力の高いとされるオーガ。
Cランク以上の冒険者がチームを組まなければ討伐は難しい。
今見えてる奴等は大体2m程の大きさで人間よりもやや巨大だ。
全身の筋肉も人間では中々及ばない量の物を身に付けている。
個体により持っている武器は異なるが、鈍器を好む傾向があるみたいだ。
当然、筋肉の塊が放つ鈍器の一撃は直撃を受けてしまえば無事では済まない。
物凄い力を持つ反面、知能はあまり高く無い為倒す際は知能の低さを突いて倒す事になる。
「行くぞっ!」
闘神の斧を構え、敵オーガに向け一閃を放つ。
俺の一閃を受けたオーガは目を見開き驚愕の表情を浮かべる。
が、時すでに奴の身体は上半身と下半身が分断されていたのである。
まずは1体。
流石は闘神の斧だ、オーガ如き相手にならない。
が、まだオーガは19体いる。
俺はバックステップを踏み、一旦オーガ達との距離を取る。
「ご主人様! 今ですワン!」
エリクさんが、オーガに向け鋭く指をさしながら魔聖セリカさんに言う。
「それ位分かってましてよ!」
エリクさんの合図と共に、魔聖セリカさんが上空へ舞上がり爆裂魔法を放つ。
魔聖セリカさんの魔法は、俺の目の前に居る5体のオーガに直撃し5体全てを木っ端微塵に吹き飛ばした。
ルミナスさんの力のお陰か、魔聖セリカさんが放った魔法は大した詠唱をしてないにもかかわらずすさまじい威力を見せた。
これで残りは14体。
仲間が一瞬でやられる様を見ても、残りのオーガ達は一切怯む事は無い。
オーガの1体が、若干孤立しているデビッドに目掛けて向かっている。
これは助けに行かないとまずいが。
「ククク……僕にお任せを……」
ルッド君が、オーガに向け吹き矢を放つ。
吹き矢を当てられたオーガは、周囲を見渡し攻撃した人間を探すも見つからなかったのか、再びデビッドに狙いを定め鈍器を振り上げるが、
「ぐっ、どういう事だ!」
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