AUKUYAKU☆令嬢に転生したおっさんのAKUGYOU記1

うさぎ蕎麦

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1章「おっさん田中太郎悪役令嬢に転生」

11話「ほれ薬その2」

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 と俺が疑問を思っているとそんな事おかまいなしに、
 
「Oh~マイハニーさぁ、素晴らしき芸術をバクハツさせたまえ」

 両手を広げながらものすげー勢いでほめるエリウッド王子だ。
 こりゃー、誰がどう見ても俺が考えている事なんざ一ミクロンも考えてねぇぞ。
 ったく、アレだけ愛のポエムを歌うならそれ位のいわかん気付けっつーの。
 俺は呆れかえりながら、ステラ嬢の芸術とやらを、ぼうかんする事にした。
 
 まぁ、奴が何を作るのか全くきょうみ無い訳じゃ無いのでな。
 おぉ、従者っぽい人達が高さ2Mで幅はエリウッド君より少し太い石を持って来たぞ?
 これはまるでエリウッド君の石像を作るとでも言わんばかりだ。
 
 俺が感心しながらながめていると、ステラ嬢は早速石を掘り出した。
 カンカンカンーと石を掘る音が聞こえる中、俺の横からはステラ嬢に向ける恋のポエムが垂れ流されている。
 エリウッド君のポエムを気にしても仕方無くも無くも無くも無いと思いながらも俺は石像完成を見守る。
 
 髪が彫れて、顔が彫れて。
 ふむ、思った通りエリウッド君そっくりだ。
 続いて上半身? おや? 服は? ねぇ、ステラちゃま? 愛しきエリウッドきゅんの石像に貴女はお服を着せてあげないのですか?

 俺の脳裏にナイトメアがよぎる。
 大丈夫、まだ1匹だ。
 エリウッド君のポエム、第三章が始まる。
 
 ステラお嬢様は華麗に彫り続け、遂にエリウッド像の下半身に到達する。
 男の俺からすれば悲しい事にきゃつの上半身は素っ裸なのだ。
 たしかダビデ像とやらがあったハズだが、まさかこの時代の人間はそーゆーのが好きなんだろうか?
 
 いや、まだだ、まだアレには到達していない!
 キセキはきっと起こるハズ!
 
 いや、まぁ、これだけ盛り上げておいてナンだけどぉ~別に見ても減るモンでもねぇしなぁ~。
 転生前はフツーに自分にも付いていただけで?
 俺は男だしぃ、わざわざ見たいもんじゃねぇしぃ?
 
 てーかエリウッドきゅん? 君は自分のアレが彫られようとしてんのに止めようともしないのかい?
 のんきにポエム歌ってると、君のアレが多数の人に見られてしまう事になるぞい?
 いや? あくまでステラ嬢のもーそーであって、実際のモノとは違うって事かい?
 
 あ、ポエム第四章が始まりやがった。

 しっかしステラ嬢、人格変わってるってレベルでノリノリなんっすけど。
 どうしてこうなったのやら? 思い当たるフシは無いんだよなぁ?
 おっと、例の現場に到達してしまったか。

 クッ、まぁ良い、ここまで来ると逆に気になるものだ。
 結末を見るのも運命だろう。
 ををっと! 腰の周りに紐が創られていくっ! ぐるっと一蹴周って! これはちゃんと履くものが設計される期待が高いじゃありませんか!
 アレがああなる事が否定される可能性が高いと感じた俺は、拳を握りしめながらその行く末を見守る。
 
 ほほうアレの部分には四角の布状に彫られて行く訳だ。
 うむうむ、良かったぞい。 石像とは言えダビデ像を見させられ無くて済むのは非常にデカイ!
 
 エリウッド君のポエム第4章が終わりかけている横で拳を握りしめ、立ち上がり勝手に燃え上がっている俺だ。
 ハタから見たらさぞかし変な光景であろう。
 
 しかし、エリウッドきゅん石像のアレを隠してる何かに見覚えがある様なないような。
 俺は腰回りをひもで結び、大事な所は四角形の布で隠す何かを能の奥底から引き出そうとする。
 
 そうだっ! あれはHUNDOSHIだっ!
 
 脳の奥底に引っかかっていたモヤモヤが晴れた俺は謎のドヤ顔を決める。
 そして、
 
 って、何でこの世界の令嬢がフンドシの事を知ってるんだよッ! この世界のベースはヨーロッパだろっ!
 何でステラ嬢様の脳内にふんどしが存在してるだっ! しかもものの見事カンペキにッ!
 心の中でイワカンは育つ! だがっ! ポエム第五章に移行したエリウッド君に、生き生きとした職人の顔をし石像を作成する職人、ステラ嬢を前に思った事を言葉にする勇気など無いっ!

「エリウッド様! 完成ですわっ!」

 額に浮かべた汗を手で拭いながら満面の笑みを浮かべてエリウッドに報告するステラ令嬢。
 くぅっ、その姿や仕草も実に可愛いっ!

 ステラ令嬢の完成報告に対し、エリウッド君はポエムを続けながらステラ令嬢を抱え上げる。
 チィッ! あんにゃろー俺の前でイチャコラしやがってッ!
 目の前の婚約者共に対し、めらめらと妬みの炎をたぎらせながら俺は一つの事を思い出す。
 
 惚れ薬の効果はどうなったんじゃあああああっ!
 きゅーーーに石像掘り出して俺に惚れる仕草が全く無いんですけどッ!!!!

 レオナから与えられた薬が、自分が想定する効果が得られなかった事に対して疑問を思った俺は『悪役令嬢の手引書』を呼び出す。
 思っていた通り、悪役令嬢の手引書には続きが掛かれていた。

『えへへ。 |ほれ(・・)ぐすりの効果なんだけど、1つ目は掘れ薬なんだぁ。 これを飲むと物凄く地面掘りたくなるんだよ☆ 2つ目は彫れ薬だよ♪ これを飲むと彫刻をしたくてたまらなくなっちゃうんだ。 えへへ? お姉ちゃん面白い事好きでしょ?』
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