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これも初夜?※
しおりを挟む正式な結婚の申請を二人で提出してから学園長邸に帰る。学園長邸ではなく自宅なのだけれど。
「こんな豪邸が自宅なんて実感わかないな。」
「そう思いつつも結構早く慣れるものですよ、きっと。」
屋敷に着くやいなや、ガーネットは何やら張り切って準備を進める。
「ささっ!湯浴みをしましょうね!」
「まだ夕食時ですよ?」
「お食事はお部屋に用意させて頂きますから!さぁ、コハク様もこちらに~。」
ノリノリのガーネットにさっきまで一緒だったコハクさんと引き離されてしまう。
「さぁ、ピカピカにして魅力的な夜の装いをしますよ~。初めてではありませんが、夫婦としての初夜ですからね。」
初夜って結婚式の後かと思ったけど入籍した後と考えると確かに今日が初夜だった。
その後はされるがまま。何も抵抗出来ないまま完成して早々に寝室へ放り込まれる。
生地はペラペラで薄いのに上品なエロさのある装い。これは視覚から悩殺するヤツだ。
鏡の前に立つと育った自身の体をまじまじと眺めた。
うん、これはエロいな。上品にエロさを出すなんて至難の技だ、ガーネットはいつも良い仕事をする。
寝室の中へ歩みを進めると一口サイズの軽食がテーブルにある。しかも1つ1つが可愛い。
お腹減ってたんだよね!と早速パクパク食べて追加を頼む。
これから激しい運動が見込まれるのだからしっかり食べないとね!
運ばれて来る料理はどれも美味しくて、一口サイズで色々な味を楽しめるから飽きも来なくて・・・
そうしているうちに。
・・・
体に温かいフワフワとした物が掛けられる感覚で目が覚めた。
次に私の隣のベッドが沈む。
はっ!
これってまさか!!
薄く目を開けると、隣には私に背を向けて寝ようとするコハクさんがいた。
どうしよう。
すっかり寝てた。
寝ている間に衣装も見られたはずだ、せっかくガーネットが良い仕事をしたと言うのに私自身が台無しにしてしまった。
コハクさんの背中は向けられたまま。
私、とても最低な事したよね!?夫婦としての初夜で満腹で爆睡とか!?
怒ってるかな?いや、コハクさんなら怒らないと思う。だけどもこのまま私はどうしたら良い!私から誘う?いいの?
分からない。
だけど分かるのはこのままだとコハクさんは寝てしまう。しかし、コハクさんも疲れて寝てしまいたいのかも知れない。
どうすれば良い!?ファーストコンタクトを間違えればきっと後に響く。
考えに考えた末に、コハクさんの背中に寄り添ってみた。
・・・
ぴたりと身を寄せて見るけれど反応が無い。
これは寝てしまったのだろうか。寝てしまったなら起こしたら可哀想だけれど・・・もう一歩、試しに彼の背中から手を回し抱き締める。これでダメなら今日は諦めて出直すしかない。
・・・
「起こしちゃった?」
寝ぼけているかもしれない私に配慮してか小さな声で話してくてれいる。
「起きました。お腹いっぱいになったらつい眠くなってしまって・・・すみません。」
「大丈夫、疲れてるならこのまま寝て良いんだよ?」
この言葉は疲れてるから寝よう。なのか建前なのか・・・。
「コハクさん、こっち向いて寝ませんか?顔が見たいです。」
そう聞くけれど、こちらを振り返るそぶりは見せなかった。
疲れてるのかな・・・今日はお預けか。いやいやいや、そうさせたのは私だから!!落ち込むのは筋違いだよ。
「そっちを向くと・・・寝れなくなるから。」
それって、どういう?
「君の姿が、その。刺激的で。寝かせてあげられなくなるから。」
それは・・・やりたいと言う事で良いんでしょうか!!お腹いっぱいで寝てた私を見てもそう思ってくれるなんて!!
それならもっと積極的にと、体を起こし彼の顔を覗く。横を向いて寝る彼の頭の横に手を着き、上半身を密着させながら覆い被さる。
「コハクさん。」
パッと上向きに寝転ぶ形で私を振り返った彼の顔は真っ赤で。それでいて乱れたガウンの隙間から見える鎖骨が色っぽい。
まるで私がベッドに押し倒しているみたいな体制がゾクゾクする。
絡む熱い視線から、夜はまだ長引きそうだと嬉しくなる。
彼を押し倒す体制まで持ち込んだ私は、そのまま口付けをした。
ちゅっちゅっと可愛く音を立てるのに少し満足する。
だけど両手で自身の体重を支えるのに疲れ、ちょうど良い体制を求めて動くと彼のお腹に股がる事で落ち着いた。
「んっ、ヒスイ」
「何ですか?」
名前を呼ばれてキスを止めると彼のお腹に腰を下ろす。するとちょうど座った所でお尻の辺りに彼の大きくなったモノの先端がグリッと当たる。
「っ!!」
驚いてすぐに腰を上げるけれど、彼が真っ赤になりながら顔を隠してしまった。
「君の姿があまりにも刺激的で・・・疲れているなら抑えないとと思ったんだけど。」
私の姿を見ただけでここまで硬く・・・。それが嬉しくなって再び苦しくない程度に腰を下ろしてから彼のモノをガウンの上から形を確かめる様に触る。
根本から先端に向けて指を這わせるとしっかりした生地のガウンでも形がよく分かった。
「うっ、ヒスイ。そんな、触ると・・・っ!」
手の中でピクンと健気に跳ねるのに硬く更に大きく育つモノが愛しい。
苦しげな表情で汗を滲ませる。それなのに照れなのか弱った様な視線。
自身の欲に必死で勝とうともがくような姿が可愛く見えてしまう。
彼の呼吸も浅く息を吐くものになり快楽を感じているんだと伝わってくる。
もっと彼のいやらしい顔が見たい。
その気持ちから彼の大きくなったそれに腰をるゆるゆと揺らして恥部を押し付ける。
その動きが意外にも気持ちいい。
ドキドキと気持ちが高まり、ここが気持ちいいかも知れない・・・と思う所をついつい夢中でグリグリと押し付ける。
互いのはぁはぁと荒い息遣いに興奮する。
「ぅ、んん。」
彼のガウンを押し上げる先端を下着越しにぐっと押し当てる。彼のモノで卑猥な事をしている。
グリグリと押し付けていると、この薄い布一枚がもどかしくて仕方なくて自らショーツに指を引っ掻けてずらした。
「はぁ、ヒスイ。エロい。」
「コハクさんも。」
自ら露にしたそこに彼のモノの先端が当たる様にグッグッと押し付ける。
「はっ、っ、ん。」
彼がそんな私を熱を孕んだ瞳で眺める。
「コハクさんのそんな表情も好き。」
「っ、はぁ、はぁ」
うっとりとして彼のガウンの中へ手を忍ばせると程よく筋肉のついた胸板に優しく触れる。
「ぅっ」
「カッコいい。」
それなりに鍛えてないと出来ない筋肉だ、服の中はこんなに逞しいのか。
手で触れるだけでは物足りなくて、彼のガウンを止める紐を取り払った。
我慢できない。
ガウンの下に隠れていた熱いソレを探した。
探し当てた時には邪魔な布も無く彼の大切な場所を触れることに喜びを感じる。
何も妨げる物が無くなった熱い大きな彼の先端を指先で私の入り口まで導く。
「はぁ、ぁ」
ぎこちないけれど腰を動かし、ヌチヌチと音を立てて先端を浅く入れる。
私だけ。私だけが触れられる彼の・・・
だけどここでハッ!!我に返った。私、凄く恥ずかしい事している。
コハクさんのモノで自分でしてる!?
口元に手を当てて恥ずかしくなってしまった照れを隠すように視線を泳がせると彼と目が合ってしまった。
大胆に良い所を押し付けていた腰はピタリと止まる。
「照れてる。」
「今・・・我に返ってしまって・・・。」
そんな私の姿を見てコハクさんが上半身を起こして、向かい合った形で膝に座らせる。
腰の位置がお腹から膝の上に変わると私のお腹に彼の硬いモノを感じる。そのまま腰を抱えられるとより密着した。
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