【完結】死に戻り王女は男装したまま亡命中、同室男子にうっかり恋をした。※R18

かたたな

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希望のある未来◆終◆

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 子供達の手に握られた【王家の印章】


【王家の印章】は次の王の元へ現れるという伝承なので一気に胃が痛くなる。

 『きちゃった~。』

 そんな声が聞こえてハッ!!と周りを確認しても【王家の印章】意外に何も変化は無く。
 きっと王政を廃止したから特に意味も無く来たのだろうと現実逃避。



 そして二人が11歳になった時。



 「僕、鬼人集めた里を作りたい!」

 ジェードは久しぶりに皆で集まった夕食の際、皆の前で突然宣言した。
 いつも通りの日常になるはずが、とんでもない事を言い出す。
 
 「私は色んな国を旅したいと思ってたの。世界中旅をして、ついでに鬼人が居たら勧誘して来ますわ。」
 「ありがとうアンバー!頼りになる!」

 優雅に紅茶を飲むおっとりしたアンバーは微笑みながらジェードに言った。
 その会話を聞いて、学園長・・・お父様が余計な事を言い出した。

 「それなら丁度良い領地があります。領地全体がほぼ砂漠で魔物も多くて高齢化も進み、皆が家族や知り合いの住む別の領地に移り住んでしまいましてね。
 人は居ないのに魔物の管理は大変で子供たちは皆いらないと押し付けあっている所です。その領地を任せましょう。」
 「お祖父様ありがとうー!大好き。」
 「ははは、礼はいりません。」

 本当に礼はいらない珍しいパターン。

 完全に厄介事を押し付けられてる。そして勝手に決めないで欲しい。
 だけど喜ぶ彼の首には【王家の印章】を結んだネックレスが輝いている。その輝きは『やっちゃうよ~』とでも言いたげな輝き。

 鬼人は他にも生きているのであれば相当頼もしい存在だとコハクさんを見ていて思う。
 そんな人々を数人集めただけで外からどう捉えられるか、何が起こるのか考えただけでも胃が痛い。
 しかし、鬼人だからこそ魔物だらけの砂漠で生活が可能と言えば可能な訳で。

 呪印のせいで昔のコハクさんの様に姿を隠して生活する人達も居ると思う。
 そう考えると少しでも救いたい気持ちは分かる。

 そこにガーネットとメノウの息子ガーノが使用人の中にから名乗りを上げた。

 「ぜひ私にアンバー様の護衛と身の回りのお世話をお任せ下さい。」
 「頼もしいわ、ガーノ。」

 同じく11歳のはずなのに聡明で何でも出来るガーノ。この子は幼い頃からアンバーの呪印を積極的に見て呪印慣れした子。何故見るのか聞いたら「僕の主だから。」と言う。
 ジェードのは見ないのか聞くと、ジェードも主だけど、どうせ見るなら女の子のが良い。と話していた。
 この言葉でメノウの子供らしいな、と実感した。

 この子は何でも出来る子だ、だけど安心と心配が入り交じる。11歳だよ?アニメや小説じゃないんだから。

 「ジェード、アンバー。止めはしません。
 しかし、ジェードは護衛と共に領地の視察を。人が生活出来るように環境を整える必要があります。お祖父様に相談し予算の確保と不足する物の確認と改善をしっかり済ませるように。
 アンバーは他国へ旅に出るならば訪れる前にその国のマナーや語学と文化を祖母様にしっかり習う事を約束してください。」

 まずどれ程出来るか本気度を見よう。

 「任せて!まずは拠点を決めて、僕のバリアで安全な区域を作るよ!。」
 
 ん?バリア?

 不思議そうな顔をしたいたのだろう、ガーノが説明をしてくれる。

 「昔からジェード様は遊びでバリアーって言っては誰も破れない結界を作ります。遊びの邪魔で困ったものです。」
 「え?そうなの?」

 初めて知った我が子の能力。

 「お母様、私は誰とでもお話出来ますわ。」

 誰とでもお話?
 それは社交的でいいね、と思っているとまたガーノが説明をしてくれる。

 「アンバー様はどんな種族ともお話が出来ます。それは動物も魔物も同様です。なので語学の勉強は不要かと。」
 「凄い。」

 私はコハクさんと共に我が子の能力に驚いていた。だけどそれは鬼人としての能力なのか私の家系によるものかは不明。


 ワイワイと話をするアンバー、ジェード、ガーノ。二人は希望に満ち溢れた目をしている。本気だと分かれば私も手助け出来るように備えをしておかなくては。

 コハクさんに目線を送れば困った顔をして頷いた。
 お父様とお母様はアンバーとジェード達ともっと交流を楽しみたいけど話題があまり無いとしょんぼりしていた事がある。丸投げさせて貰う。
 
 二人を見ると目がキラリとしている。お父様とジェードの組み合わせは多少心配ではあるけれど、予想外に溺愛しているから大丈夫だろう。ジェードにはお父様からガッポリ鬼人の里の予算を搾り取ってほしい。
 アンバーはお母様に憧れて幼い頃からお母様の真似ばかり。そんなアンバーをお母様は嬉しそうに見る。

 案外上手く行くのかも知れない。


・・・




 「コハクさん、子供達も大きくなりましたね。」
 
 夜の寝室で大人の色気が増し増しの夫、コハクさんを見る。
 
 学園を卒業後、19歳で双子を産み11年。
 コハクさんは社会経験を積んだからか昔ほど感情がすぐ表に出るという事もなくなった。
 落ち着きがあり、だけど昔と変わらず優しい。

 「ジェードとアンバーに【王家の印章】が現れたという事は後に人を纏める存在になるのだろうね。」
 「そうですね、鬼人の里を治めるって事でしょう。そうなると私達だけでなく仲間が多い方が良いと思いませんか?」
 「それって・・・。」

 椅子に腰掛けて難しい本を読んでいた視線をこちらに向けると、恥じらう様に目線を下げて本を閉じる。

 前より分かりにくくなった彼の感情がこうして少しの仕草で感じ取れるのが嬉しい。
 暗い室内をぼんやりと照らす照明が彼をより魅力的で艶やかに見せる。

 「子供達だけの為では無いんです、ずっとコハクさんとの子供がもっともっと欲しいって思っていたんです。」

 コハクさんは二人に角と呪印が現れた事で次の子を躊躇していた。
 だから私は行為の前にコハクさんを安心させる様に避妊薬を飲んでいる。
 だけど二人に一人でも多くの仲間をと思うと呪印を持って産まれても悪い事ではない。

 「子を授かって角と呪印を持っていたとしてもジェードとアンバーが居場所を作ろうとしています。
 二人が本気なら私もそれを手伝うつもりです。
 そうなれば、その先には子供達にとってもっと良い未来が待っていると保証された様なものだと思いませんか?」
 「っふ、はははっ。ヒスイはいつでも前向きだね。」

 吹き出して笑う彼を見れてやっぱり嬉しい。

 「分かっていたんだ、君が子供が欲しいと思っているのに俺の為に避妊薬を飲んでくれていた事。だけど愛してやまない我が子に、いつか恨まれたらと思うと臆病になっていた。」

 言いながら本を置き、ベッドの上に座っている私の隣にストンと腰かける。

 「アンバーもジェードも貴方の事を誇りに思っているし、恨んだりなんてしていませんよ。むしろお父様と一緒で格好いい!なんて言ってます。」

 座るコハクさんの手に自分の手を重ねると、不意をついたキスをされる。

 「んっ。」
 「君に似たのかな?」

 そのまま慣れた手つきでベッドに押し倒されると本気か最後の確認をする様に私の顔を見る。

 「次の子達が物心着く頃には絶対に悲しい思いはさせません。素晴らしい鬼人の里をアンバーとジェードと共に用意して見せます。だから、」

 言い終わる前に噛みつく様な荒っぽいキスが訪れる、ぬるりとした彼の舌が私の舌に絡み、離れるとお互いを繋ぐ銀の糸がプツリと切れる。

 「そんな殺し文句言ったんだから覚悟はしてるんだよね?」

 久しぶりにこの赤い瞳を見た気がする。
 ゾクリとする視線に喜びで震えながらコクリと唾を飲んだ。

 「勿論。こっちは貴方とならいくらでもしたいんですから。」
 「ふっはははっ。じゃあ遠慮無く。」


 ずっと不安になる間も無い程愛を与えてくれる彼。
 この夜も深く深く愛を感じ、久々に体の痛みで起きれなくなった私は、これまた久々にベッドの横でシュンとなる彼に出会えた。

 鬼人の里計画はジェードが主導で順調に事が運び、ガーネットの情報網から呪印持ちが居ると噂の国をアンバーが護衛数人と世話役のガーノを連れて訪れる。

 鬼人を見つければ本人とその家族に話し勧誘、全員が喜んで移住を検討してくれた。
 しかし中には「引き取ってくれ。」と身一つで押し付けられる様に来た子もいる。

 ジェードが里に来たその子の手取り「君達は僕が幸せに導くよ。」と言った時、私もこの人達を幸せに導かなければと心に決めた。


・・・


 人を呼ぶなら最低限の設備は整えて迎えなくてはと、一度目の人生で見たことのある水源の魔石と草木が育つ緑地の魔石を沢山作ってみた。そうしたら一週間ほど寝込んでしまってガーネットとコハクさんにとても注意された。

 しかしこれにより拠点だけは緑と水の豊富な土地にする事が出来た。
 ジェードの作る里全体を囲む結界で強く安全な里の地盤が仕上がる。
 周りは砂漠に包まれているので自ずとアラビアンな雰囲気な町並みになり、とてもワクワクした。

 鬼人本人とその家族とで住民も少しづつ集まり、ジェードがリーダーとなり少人数でも皆で力を合わせ里を更に開拓した。
 
 アンバーは鬼人の里の噂を各国を訪問して話を広め、鬼人を見つければ勧誘。里に戻れば言葉の通じない者同士の架け橋となったり言葉を教える。

 想定した通り、勧誘した鬼人達は潜在的に高い能力を持っている。
 コハクさんが鬼人の能力について指導をすると年齢問わず魔物をあっさり排除する事が出来た。魔物から取れる丈夫で貴重な素材を売りお金に変える、魔物の個性と対策も学び初め、魔物対策のエキスパートとなる日も近い。

 だけど鬼人の力を使うとムラムラするんじゃないの?皆大丈夫?と思っていると、ある鬼人はペットの猫を吸いに大急ぎで家に駆け込み。また別の鬼人は趣味のDIYで家を改造し。また他の鬼人はひたすらお金を数える。と人それぞれの欲求を満たす姿があった。

 つまり、コハクさんは私に夢中という事。鬼人の力を使って私じゃない所に行ったりなんてしたら何日も凹みそうだ。

 そんな症状は出ても、隠れて暮らしていた呪印持ちの人々が太陽の下で仲間と共に活動する姿はとてもイキイキとしていた。

 たった数年でとんでもなく忙しい日々を過ごす私達。やることばかりで充実していたとも言える。

 そして待ちに待ったこの日。

 「わぁ、三つ子の鬼人達だ!僕達の里の仲間が増えたよー!」
 「可愛らしいわぁ。」

 ジェードとアンバー、コハクさんの前にはとても小さな角と呪印持ちの三つ子がスヤスヤとベッドの上で眠っていた。
 鬼人の力が濃い遺伝子が強大な魔力に耐えられる素質がある・・・という事だろうか。

 「可愛い~」

 そう言うと。

 「うん、とても可愛い。」

 コハクさんも純粋に喜びを見せてくれる。そこに何かを恐れるものは無く、彼も全力で皆を幸せにしようとする強い意思を感じた。

 家族に囲まれて幸せに包まれて。

 そして私も家族を幸せで包みたいと思った。


 「愛してます、コハクさん。」
 「俺もヒスイを愛しているよ。」

 そう隠れて呟いたつもりなのにジェードとアンバーがニコニコと近寄ってきて。

 「僕も皆を愛してるよ!」
 「ふふっ私も皆愛しているわ。」

 そう言って幸せそうに微笑む。二人がコハクさんへぎゅーと抱き締める姿は、まるで「安心していいよ。」と言っている様だ。

 子供達なりに、コハクさんの不安を感じ取っていたのかも知れない。

 「ありがとう、ジェード、アンバー。二人の事も愛してる。」
 「知ってる。」
 「私も知っていますわ。」

 そんなやり取りにプッと吹き出してしまった。
 
 コハクさんの愛も子供達にしっかり伝わっている。そして子供達も優しい父親が大好きだ。

 こうして、新しい仲間も増え、皆でお祝いした。

 鬼人の里の住民達が多くの人々を魔物から守る要となり、鬼人達が怖がられはするものの蔑まれる事が無く、頼れる存在になるのはもう少し先の未来の話。
 

 ◆終わり◆
 
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