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太陽の女神雛 氷の女王日向 相反する二人
旅の記録24 姉妹
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「魔王様、貴方が言っていたように私が行くと日向お姉ちゃんは動揺してたのだ」
魔王の玉座に座っている魔王に跪いて先程あった事を報告している雛。そう、雛は魔王についているのだった。
「やはりか。ご苦労じゃったの雛。戦いの時までもうしばらく休め」
雛は立ち上がり魔王に一礼をしてその場から立ち去った。
「はぁ・・・少し魔力使いすぎたのだ・・・」
日向と話している最中、実質未来予知に等しい事をしていた雛。簡単に言うと、魔王フィーと同じことをしているのだった。だが、魔王フィーは常に出来るが、雛は魔力を集中させないと無理なため現在半分近く失っていた。
雛は用意されていた部屋に入り鍵を閉めベッドに仰向けで倒れ込んだ。服の下に隠していた青色のペンダントを見ると涙が込み上げてきた。
このペンダントはまだ日向と雛が一つ屋根の下で暮らしていた頃、雛の誕生日に日向が手作りで作ったペンダントをくれた。その時から未だ身に離さず付けていた。
「あの時から日向お姉ちゃん嫌いだったのだ。一々ねちっこく怒ったりしているのがうざかったのだ。でも・・・その嫌いは・・・羨ましいからの嫌いだったのだ・・・」
雛はペンダントを握りしめながら枕に顔を疼くめ、涙を零した。
今でも雛は日向の事を悪くは思っていない。なら何故敵対しているのかと言うと魔王につくと日向と一緒に住むことを許してくれ日向を奴隷に出来る権利をくれると言われたからだった。でも、ずっと敵対していると自分の心が壊れる感じがいつもする。だから、毎日、一日一回思い出を思い出すようにしている。これをやるのを辞めれば今の自分が無くなり日向を本当に殺しそうで怖かった。
そんな雛がいつものをやっている最中日向は・・・
「雛が生きてる?何でなの?」
壁に凭れ掛かり状況整理をしていた。突然の出来事が重なり続け何から整理していけばいいのか分からず天を仰いでいた。まさに魔王はこれを狙っていた。この調子なら日向は戦いに集中出来ないから勝機はあるだろうと。だが、元に戻ったとしても勝つ見込みは無くも無かった。
「何悩んどるんじゃ?」
声がしたから上を向くとそこには魔王フィーがいた。
「どうせ、訓練場で遊んでおるんじゃろうかと思って行ったが誰もいず、荒れた魔力の道だけがあったから辿ってきたらお主がおった。それにしてもあの荒れ方はおかしいの」
魔王フィーは全て知っているのかのように日向に聞いた。だが、日向は魔王フィーを睨みつけるだけで何も応えようとしなかった。
「応えようとしないなら構わん。もう戦いじゃから用意するんじゃよ」
魔王フィーはそう言うと来た道を歩いて行ったが・・・
「待って。魔王ちゃん、全て知っているのでしょ?」
日向の質問に魔王フィーは笑顔で答えた。
「なーに、儂は何も知らぬ。お主しか分からぬ。じゃから後悔せんようにするじゃ」
魔王フィーは「それじゃーの」と言い残して軽く手を振るようにその場を立ち去った。
(ねぇねぇ見て日向お姉ちゃん!ファイヤーボール使えるようになったのだ!)
(良かったね雛。私も負けてられないね)
切磋琢磨と互いに高めあったあの頃に戻れない今。魔王フィーの言葉で何かが吹っ切れたように清々しい顔になって控え室に向かった。
が、その前に彼らがいる部屋に一瞬だけ顔を出した。
「行ってくるのだ!」
日向の顔を見た誰もが驚いた。それはいつもの明るく周りまでも楽しませてくれる笑顔だった。
「どうしたんだ?日向は」
「さぁ、儂は知らぬ。儂は単に一言言っただけじゃ」
「何言ったんだ?」
「教える訳ないじゃろ。そんな事より観客席に行くぞ」
何か有耶無耶に終わらせられた会話に彼は頭を悩ませながら魔王フィーについていった
「雛よ。分かっておるじゃろ?」
「はい。必ずや魔王様に勝利をお届けします」
「うむ。頼もしいの」
雛は一礼をし、杖に乗りその場を立ち去った。
「これから日向お姉ちゃんと・・・。ううん。今の私は魔王様に仕える者。気にしちゃだめなのだ。殺していいのだよね?あは」
雛は際ほどまでの迷いなんか微塵も感じさせないほどの不敵な笑みで控え室に向かった
お互いに控え室に入ると戦いの準備を始めた。雛は短剣を研ぎ、日向は魔力の調整をしていた。何故魔力の調整をするのかと言うとあまりにも魔力を使いすぎると狙いがズレたり、早く息切れを起こしたりと不利な事が多かった。だから、魔法使いの魔力調整は大切な事だった。なら、雛がやらない理由。それは、雛は全体的に魔法使いには珍しい性質の持ち主で感覚で全てやっている事だった。昔、日向は雛に何で近距離をやるのかと聞くと
「遠くから魔法を放っていてても面白くないのだ。だから、前に行くのだ!」
との事だった。一応魔法使いも近距離の練習をしているがそう滅多に近距離戦になる事はなかった。
日向は魔力の調整が終わると先程の笑顔が嘘家のような冷たい目をしていた。雛も研ぎ終えると邪悪な笑みで素振りをしていた。
そして・・・
「両選手!入場!」
その合図と共に二人はリングに向かって歩き出した。
「先程も登場した『氷炎の日向』事、『氷の女王日向』!今回は一人だから思う存分戦えるぞ!」
と、選手紹介も忘れずやってくれるのに日向は驚いたが今はそんなのはどうでもよかった。
「続いて!魔王軍からの新たな刺客。何と!あの『氷炎の日向』の妹!『太陽の女神雛』!どんな戦い方を見せるのか!そして、姉妹対決はどちらが制するのかーー!」
雛の紹介が終わると観客は声に上がらないほど興奮しているのがリングからも見て取れた。
「さぁ!両者とも準備はよろしいでしょうか?」
「あ、すみません。解説者さん」
「どうしたのでしょうか?」
「合図の方は私たちがやってもよろしくて?魔法使い同士なら魔法使いらしい始め方をしたいので」
雛はそれを聞くと目を輝かした。そう、日向は訓練場で言われたことを果たそうとしているのだった。
「そうですか・・・。なら構いませんけど・・・。ルール説明はやらしてもらいますよ!」
「どうぞ」
解説者は少し悲しそうな顔をしているが最後の仕事は取られまいと言わんばかりに言った。
「ごほん。では、ルール説明をします。今回は退場を取るか、10秒間相手に動きを封じ込まれるか、続行不可能と見た瞬間決着が着きます。そして、殺したらその軍は負けになるのでご注意を。それでは、日向さん、雛さんよろしくてお願いします」
マイクの音を着るのが聞こえた瞬間日向は雛に杖を向けいつものをやる事にした。
「久々ね。雛」
「そうなのだ!昔みたいに私は負けないのだ!」
「あら、威勢は昔のままなのね。でも、勝つのは私だから。それじゃ?」
「始めるのだ!」
両者は周りなんか気にしないかのようにそして、昔みたいに出来ることへの喜びから無邪気な笑顔で互いを見ていた。そして・・・
「「魔力覚醒(なのだ)!」」
戦いの幕は切って落とされた。勝つのはどっちなのか?
「私たちの戦いを」
「見逃しちゃだめなのだ!」
魔王の玉座に座っている魔王に跪いて先程あった事を報告している雛。そう、雛は魔王についているのだった。
「やはりか。ご苦労じゃったの雛。戦いの時までもうしばらく休め」
雛は立ち上がり魔王に一礼をしてその場から立ち去った。
「はぁ・・・少し魔力使いすぎたのだ・・・」
日向と話している最中、実質未来予知に等しい事をしていた雛。簡単に言うと、魔王フィーと同じことをしているのだった。だが、魔王フィーは常に出来るが、雛は魔力を集中させないと無理なため現在半分近く失っていた。
雛は用意されていた部屋に入り鍵を閉めベッドに仰向けで倒れ込んだ。服の下に隠していた青色のペンダントを見ると涙が込み上げてきた。
このペンダントはまだ日向と雛が一つ屋根の下で暮らしていた頃、雛の誕生日に日向が手作りで作ったペンダントをくれた。その時から未だ身に離さず付けていた。
「あの時から日向お姉ちゃん嫌いだったのだ。一々ねちっこく怒ったりしているのがうざかったのだ。でも・・・その嫌いは・・・羨ましいからの嫌いだったのだ・・・」
雛はペンダントを握りしめながら枕に顔を疼くめ、涙を零した。
今でも雛は日向の事を悪くは思っていない。なら何故敵対しているのかと言うと魔王につくと日向と一緒に住むことを許してくれ日向を奴隷に出来る権利をくれると言われたからだった。でも、ずっと敵対していると自分の心が壊れる感じがいつもする。だから、毎日、一日一回思い出を思い出すようにしている。これをやるのを辞めれば今の自分が無くなり日向を本当に殺しそうで怖かった。
そんな雛がいつものをやっている最中日向は・・・
「雛が生きてる?何でなの?」
壁に凭れ掛かり状況整理をしていた。突然の出来事が重なり続け何から整理していけばいいのか分からず天を仰いでいた。まさに魔王はこれを狙っていた。この調子なら日向は戦いに集中出来ないから勝機はあるだろうと。だが、元に戻ったとしても勝つ見込みは無くも無かった。
「何悩んどるんじゃ?」
声がしたから上を向くとそこには魔王フィーがいた。
「どうせ、訓練場で遊んでおるんじゃろうかと思って行ったが誰もいず、荒れた魔力の道だけがあったから辿ってきたらお主がおった。それにしてもあの荒れ方はおかしいの」
魔王フィーは全て知っているのかのように日向に聞いた。だが、日向は魔王フィーを睨みつけるだけで何も応えようとしなかった。
「応えようとしないなら構わん。もう戦いじゃから用意するんじゃよ」
魔王フィーはそう言うと来た道を歩いて行ったが・・・
「待って。魔王ちゃん、全て知っているのでしょ?」
日向の質問に魔王フィーは笑顔で答えた。
「なーに、儂は何も知らぬ。お主しか分からぬ。じゃから後悔せんようにするじゃ」
魔王フィーは「それじゃーの」と言い残して軽く手を振るようにその場を立ち去った。
(ねぇねぇ見て日向お姉ちゃん!ファイヤーボール使えるようになったのだ!)
(良かったね雛。私も負けてられないね)
切磋琢磨と互いに高めあったあの頃に戻れない今。魔王フィーの言葉で何かが吹っ切れたように清々しい顔になって控え室に向かった。
が、その前に彼らがいる部屋に一瞬だけ顔を出した。
「行ってくるのだ!」
日向の顔を見た誰もが驚いた。それはいつもの明るく周りまでも楽しませてくれる笑顔だった。
「どうしたんだ?日向は」
「さぁ、儂は知らぬ。儂は単に一言言っただけじゃ」
「何言ったんだ?」
「教える訳ないじゃろ。そんな事より観客席に行くぞ」
何か有耶無耶に終わらせられた会話に彼は頭を悩ませながら魔王フィーについていった
「雛よ。分かっておるじゃろ?」
「はい。必ずや魔王様に勝利をお届けします」
「うむ。頼もしいの」
雛は一礼をし、杖に乗りその場を立ち去った。
「これから日向お姉ちゃんと・・・。ううん。今の私は魔王様に仕える者。気にしちゃだめなのだ。殺していいのだよね?あは」
雛は際ほどまでの迷いなんか微塵も感じさせないほどの不敵な笑みで控え室に向かった
お互いに控え室に入ると戦いの準備を始めた。雛は短剣を研ぎ、日向は魔力の調整をしていた。何故魔力の調整をするのかと言うとあまりにも魔力を使いすぎると狙いがズレたり、早く息切れを起こしたりと不利な事が多かった。だから、魔法使いの魔力調整は大切な事だった。なら、雛がやらない理由。それは、雛は全体的に魔法使いには珍しい性質の持ち主で感覚で全てやっている事だった。昔、日向は雛に何で近距離をやるのかと聞くと
「遠くから魔法を放っていてても面白くないのだ。だから、前に行くのだ!」
との事だった。一応魔法使いも近距離の練習をしているがそう滅多に近距離戦になる事はなかった。
日向は魔力の調整が終わると先程の笑顔が嘘家のような冷たい目をしていた。雛も研ぎ終えると邪悪な笑みで素振りをしていた。
そして・・・
「両選手!入場!」
その合図と共に二人はリングに向かって歩き出した。
「先程も登場した『氷炎の日向』事、『氷の女王日向』!今回は一人だから思う存分戦えるぞ!」
と、選手紹介も忘れずやってくれるのに日向は驚いたが今はそんなのはどうでもよかった。
「続いて!魔王軍からの新たな刺客。何と!あの『氷炎の日向』の妹!『太陽の女神雛』!どんな戦い方を見せるのか!そして、姉妹対決はどちらが制するのかーー!」
雛の紹介が終わると観客は声に上がらないほど興奮しているのがリングからも見て取れた。
「さぁ!両者とも準備はよろしいでしょうか?」
「あ、すみません。解説者さん」
「どうしたのでしょうか?」
「合図の方は私たちがやってもよろしくて?魔法使い同士なら魔法使いらしい始め方をしたいので」
雛はそれを聞くと目を輝かした。そう、日向は訓練場で言われたことを果たそうとしているのだった。
「そうですか・・・。なら構いませんけど・・・。ルール説明はやらしてもらいますよ!」
「どうぞ」
解説者は少し悲しそうな顔をしているが最後の仕事は取られまいと言わんばかりに言った。
「ごほん。では、ルール説明をします。今回は退場を取るか、10秒間相手に動きを封じ込まれるか、続行不可能と見た瞬間決着が着きます。そして、殺したらその軍は負けになるのでご注意を。それでは、日向さん、雛さんよろしくてお願いします」
マイクの音を着るのが聞こえた瞬間日向は雛に杖を向けいつものをやる事にした。
「久々ね。雛」
「そうなのだ!昔みたいに私は負けないのだ!」
「あら、威勢は昔のままなのね。でも、勝つのは私だから。それじゃ?」
「始めるのだ!」
両者は周りなんか気にしないかのようにそして、昔みたいに出来ることへの喜びから無邪気な笑顔で互いを見ていた。そして・・・
「「魔力覚醒(なのだ)!」」
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