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運命のイタズラ
旅の記録42 魔法陣
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月影に何か言われた日向はあれから何時間か悩まされていたようだ。昼食に呼んでも出てこないぐらい悩むとは本当に何があったのやら
「あ、日向。やっと来たんだ。遅くないか?お昼はもう終わったぞ」
「えぇ!?呼んでよ!」
と、寝室から出てきた日向はそう告げられると後ろに下がるほど驚いていた。そして、信じられないほど目を開き勇者を見ていた。
「いや・・・呼んだが返事もなかったから寝ているもんだと」
「寝ていないよ!考え事!ってその場合は無理矢理でもいいから私が返事するまで待ってよ!」
っと言ってきたがたぶん寝ている時起こしたらどんな攻撃が飛んでくるかわからないから起こす時は武装をしようと心で誓った勇者であった。
「所で私の分はあるの?」
「ま、まぁあるにはあるが・・・」
「何?言い難いことあるの?例えば、私の分まで皆で分けたとか」
少し前傾姿勢でいつでも懐に飛び込んでいける体勢になった日向。しかも、今頃だが杖を持っていないことに気がついた。
「違う違う。もうすぐで日月さんと月影さんとの約束の時間だそ?」
日向は壁にかけられた時計を見ると4の数字を指していた。その後外を見ると少し赤みがかった景色が広がっているのをみて全てがわかった。
「わかった。なら、身支度してくるね」
「そうだ、日向」
「何?」
寝室で身支度をしようとした日向は勇者に呼び止められ後ろを振り向くいたのはいいが無理矢理向いたのかゴキッと痛々しい音が鳴った。
「大丈夫か?」
「うん?暫く腰動かしていなかったから鳴っただけよ。で、何かな?」
心配したのがあほらしいほど笑顔で言ってきた日向に安心をした勇者は気になっていた事を聞くことにした。
「さっき攻撃姿勢だったがどうやって攻撃するつもりだったんだ?」
「う~ん、内緒と言いたいけど特別に教えるね!」
体の向きを元に戻し勇者の方に向かって歩き出した。そして、次の瞬間勇者の目の前から消えた。
突然の事で反応が取れるわけでもなく何が起きたか整理しようとした。でも、そんな思考の遅さのせいで自分より背の低い誰かに勇者の首元に短剣が添えられていた。綺麗な銀色で毎日研がれているのが見て取れた。
「これよ」
この声を聞いた瞬間、凍っていた背筋が溶けていくのがわかった。
「なるほど。で、そろそろ足は大丈夫なのか?」
っとさっきから肩に置かれている手がぷるぷると震えているのを心配した。そのおかげで自分より背が低いことがわかった。
「大丈夫だけど、思った以上につま先だけでバランスとるのが難しい・・・」
っと短剣を首元から離されると両手で肩を押さえゆっくり降りていった。
両手が離れたのを見ると後ろを振り向き笑った。
「何笑っているのよ!」
「いや、背伸びしている日向を思い浮かべると可愛らしくてな」
そう、短剣を添えていたのは先程消えたと思われていた日向だった。
その日向は勇者の言葉を声にならない声で返し、顔を手で覆っていた。
「ふ、ふぅ・・・。で、この短剣で戦闘する気だったのよ」
と、落ち着きを取り戻した日向は改めて銀色に光る短剣を腰から抜き出した。
「魔法使いもたまには近距離戦になるから殆どは何かしら杖以外の武器は持っているね」
っと短剣を鞘に直しその短剣を杖の中に入れた。驚く事はもうない。日向の杖の中にはどれだけ重たい荷物とダメな本が入ったカバンが入っていることか・・・。
「で、さっき消えたのは何でなんだ?」
っと急に消えた日向は何かの魔法を使ったっと思ったが杖を持っていないから唱えれないと思った。
「走った」
「走った?」
「うん」
予想外・・・いや、走ったってどれだけ速く走ればそうなるのか。
「あ、その顔は分かっていないね?じゃ~簡単に言うね」
頭の思考が止まっている勇者にわかりやすく、簡単に教えてくれるらしい日向は杖を持ち自分の足を指した。
「私はの足に強化魔法をかけて足の速さを速くして杖を取りに行ってから勇者さんの首元に短剣を添えた。以上!」
っと日向は急にある杖の存在さえ教えてくれた。本当は言われるまで杖があるのに気がついていなかった。
「いやいやいや!ちょっと待って!?魔法使いって杖がないと魔法が使えないんじゃないのか!?」
本当はこんな固定概念があるのはいけないと分かっていてもやっぱりしてしまう。
「うん、そうだよ」
肯定されてしまった・・・
「だから魔法陣使ったのよ」
っと日向はスカートのポケットから小さな紙切れを出した。黒いスカートにフリルが着いている。あれを着せるのにどれだけの人材が割かれたのか・・・。それは昔の話と切り捨てた。
「で、その紙切れが魔法陣なのか?」
「そうよ。一度きりの使い捨てだけどね」
そう言うと日向はその紙切れをゴミ箱に捨てた。
「魔法陣は魔力がある人なら誰でも作れるし、使うのは魔力がなくても使えるから便利なものよ。でも、魔法陣書いてそれを販売できるのは極一部の人で結構な値段するのよね。まぁ、私は販売権はないけど作るのは簡単に作れるよ」
っと日向は杖から紙切れと毛筆を出した。そして、その取り出した紙切れに何もつけていない毛筆でパパっと何か書いた。
「はい」
っと書き終えたらしい紙切れを勇者の目の前に差し出すと勇者は手に取り魔法陣を眺めた。あたり前だが何が書かれているのかは分からない。
「勇者さんが本当に危なくなった時にも使うといいよ。あ、使用方法はそれを破ればいいよ。魔法陣によって使用方法は違うからもし、買う機会あれば注意ね」
っと使用方法と注意事項を言って毛筆を直した。
「そろそろ時間だから隠れて見てないで早く行くよ、魔王ちゃん」
「カカッ!バレておったか」
「当たり前よ。私は伝説の氷炎の日向よ」
三人は待ち合わせ場所に向かうため部屋を出たのだった。
「あ、日向。やっと来たんだ。遅くないか?お昼はもう終わったぞ」
「えぇ!?呼んでよ!」
と、寝室から出てきた日向はそう告げられると後ろに下がるほど驚いていた。そして、信じられないほど目を開き勇者を見ていた。
「いや・・・呼んだが返事もなかったから寝ているもんだと」
「寝ていないよ!考え事!ってその場合は無理矢理でもいいから私が返事するまで待ってよ!」
っと言ってきたがたぶん寝ている時起こしたらどんな攻撃が飛んでくるかわからないから起こす時は武装をしようと心で誓った勇者であった。
「所で私の分はあるの?」
「ま、まぁあるにはあるが・・・」
「何?言い難いことあるの?例えば、私の分まで皆で分けたとか」
少し前傾姿勢でいつでも懐に飛び込んでいける体勢になった日向。しかも、今頃だが杖を持っていないことに気がついた。
「違う違う。もうすぐで日月さんと月影さんとの約束の時間だそ?」
日向は壁にかけられた時計を見ると4の数字を指していた。その後外を見ると少し赤みがかった景色が広がっているのをみて全てがわかった。
「わかった。なら、身支度してくるね」
「そうだ、日向」
「何?」
寝室で身支度をしようとした日向は勇者に呼び止められ後ろを振り向くいたのはいいが無理矢理向いたのかゴキッと痛々しい音が鳴った。
「大丈夫か?」
「うん?暫く腰動かしていなかったから鳴っただけよ。で、何かな?」
心配したのがあほらしいほど笑顔で言ってきた日向に安心をした勇者は気になっていた事を聞くことにした。
「さっき攻撃姿勢だったがどうやって攻撃するつもりだったんだ?」
「う~ん、内緒と言いたいけど特別に教えるね!」
体の向きを元に戻し勇者の方に向かって歩き出した。そして、次の瞬間勇者の目の前から消えた。
突然の事で反応が取れるわけでもなく何が起きたか整理しようとした。でも、そんな思考の遅さのせいで自分より背の低い誰かに勇者の首元に短剣が添えられていた。綺麗な銀色で毎日研がれているのが見て取れた。
「これよ」
この声を聞いた瞬間、凍っていた背筋が溶けていくのがわかった。
「なるほど。で、そろそろ足は大丈夫なのか?」
っとさっきから肩に置かれている手がぷるぷると震えているのを心配した。そのおかげで自分より背が低いことがわかった。
「大丈夫だけど、思った以上につま先だけでバランスとるのが難しい・・・」
っと短剣を首元から離されると両手で肩を押さえゆっくり降りていった。
両手が離れたのを見ると後ろを振り向き笑った。
「何笑っているのよ!」
「いや、背伸びしている日向を思い浮かべると可愛らしくてな」
そう、短剣を添えていたのは先程消えたと思われていた日向だった。
その日向は勇者の言葉を声にならない声で返し、顔を手で覆っていた。
「ふ、ふぅ・・・。で、この短剣で戦闘する気だったのよ」
と、落ち着きを取り戻した日向は改めて銀色に光る短剣を腰から抜き出した。
「魔法使いもたまには近距離戦になるから殆どは何かしら杖以外の武器は持っているね」
っと短剣を鞘に直しその短剣を杖の中に入れた。驚く事はもうない。日向の杖の中にはどれだけ重たい荷物とダメな本が入ったカバンが入っていることか・・・。
「で、さっき消えたのは何でなんだ?」
っと急に消えた日向は何かの魔法を使ったっと思ったが杖を持っていないから唱えれないと思った。
「走った」
「走った?」
「うん」
予想外・・・いや、走ったってどれだけ速く走ればそうなるのか。
「あ、その顔は分かっていないね?じゃ~簡単に言うね」
頭の思考が止まっている勇者にわかりやすく、簡単に教えてくれるらしい日向は杖を持ち自分の足を指した。
「私はの足に強化魔法をかけて足の速さを速くして杖を取りに行ってから勇者さんの首元に短剣を添えた。以上!」
っと日向は急にある杖の存在さえ教えてくれた。本当は言われるまで杖があるのに気がついていなかった。
「いやいやいや!ちょっと待って!?魔法使いって杖がないと魔法が使えないんじゃないのか!?」
本当はこんな固定概念があるのはいけないと分かっていてもやっぱりしてしまう。
「うん、そうだよ」
肯定されてしまった・・・
「だから魔法陣使ったのよ」
っと日向はスカートのポケットから小さな紙切れを出した。黒いスカートにフリルが着いている。あれを着せるのにどれだけの人材が割かれたのか・・・。それは昔の話と切り捨てた。
「で、その紙切れが魔法陣なのか?」
「そうよ。一度きりの使い捨てだけどね」
そう言うと日向はその紙切れをゴミ箱に捨てた。
「魔法陣は魔力がある人なら誰でも作れるし、使うのは魔力がなくても使えるから便利なものよ。でも、魔法陣書いてそれを販売できるのは極一部の人で結構な値段するのよね。まぁ、私は販売権はないけど作るのは簡単に作れるよ」
っと日向は杖から紙切れと毛筆を出した。そして、その取り出した紙切れに何もつけていない毛筆でパパっと何か書いた。
「はい」
っと書き終えたらしい紙切れを勇者の目の前に差し出すと勇者は手に取り魔法陣を眺めた。あたり前だが何が書かれているのかは分からない。
「勇者さんが本当に危なくなった時にも使うといいよ。あ、使用方法はそれを破ればいいよ。魔法陣によって使用方法は違うからもし、買う機会あれば注意ね」
っと使用方法と注意事項を言って毛筆を直した。
「そろそろ時間だから隠れて見てないで早く行くよ、魔王ちゃん」
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