続・最後の男

深冬 芽以

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7 彼女の不安、俺の過去

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「若けりゃいいってもんじゃないんだけどな?」

 俺も彩のスキなトコロを指で擦る。

 彩が足に力を入れるから、俺は自分の足を彼女の足の間にねじ込んで、膝を立て、強引に開かせた。

「それに、若けりゃいいってんなら、お前も同じだろ」

「どういう――」

「俺よりもっと若い男の方が楽しめるんじゃねぇ?」

 彩の手の動きが止まり、なぜか難しい顔で俺を見た。

「……なした?」

「……いや……」

「なに」

「考えたこと……なかったから……」

「なにを?」

「智也より若い男が――とか?」

「……」

 今更だろ、と思った。

 彩が年齢で男を選ぶなら、千堂を選んでいたはずだ。

 俺を選んだ時点で、そんな考えはないだろうに、考え込む理由がわからない。

「無理だろ」

 俺は力いっぱい彩を抱き締めた。

「若いだけの男じゃ、お前の相手は出来ない」

「なに、それ」

「ちょっと激しくしたら、次の日には腰が痛くなるだろ。突っ走るしか能のない男とシたら、お前寝たきりになるんじゃねぇ?」

「どうしてすぐソッチを考えるのよ! 私を気遣ってくれる優しい年下もいるかもしれないじゃない」

「俺みたいな?」

 俺のわざとらしいくらいの笑顔とは反対に、彩は怪訝な表情。

「……なんか、言いくるめられた感があるんだけど」

「言いくるめたからな」と言って、唇を重ねた。

「わかったら、俺以外の男の可能性なんて考えんな」

「いや、違うでしょ。私は、智也がもっと若い――」

「若い女が良ければ、お前と付き合ってねーよ!」

「――確かに……」

 彩が納得した表情で、再び俺のモノを擦りだした。 

「――ぷっ――!」

 思わず吹き出してしまった。

「え? なに?」

「ホント、色気ねぇな、と思ってさ」

 彩が口をへの字に曲げて、怒る。

 色気はないけれど、俺はくっちゃべりながらする彩とのセックスを気に入っている。

「どーせ――」と言いかけて、また彩の手が止まった。

「ん?」

「ごめん! ちょっと――」

 そう言うと、彩がベッドを出た。というか、寝室を出て行った。全裸で。

 何事かと待っていると、ちゃっかりパジャマを着た彼女が戻って来た。手にはスマホ。

「どうした?」

「真にラインするの忘れてた」と、彩がしゅんとして言った。

 彩がベッドに腰かけ、俺は体を起こして数時間目に脱ぎ捨てたTシャツに袖を通した。

「大事な用でもあったのか?」

「亮が咳してたから薬を持たせたんだけど、ちゃんと飲んだか確認しようと思ってたの」

「酷かったのか? 咳」

 彩が脱ぎ散らかした服を拾い集める。

「大したことはないけど、こじらせると長引くから……」

「ふぅん」

「まぁ、真に言ってあるから大丈夫だと思うけど」と言って、彩がスマホをベッド横のチェストの上に置いた。

「心配か?」

「え?」

「ちょっとした咳でも、心配なものか?」

 寝る前のセックスはなしだなと諦め、俺は座り直して胡坐をかいた。
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