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12 家族とは
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以前、思い出したくもないが、彩が俺との恋愛ごっこを終わりにすると決断した時に言っていたのを思い出した。
俺が、彩が子供たちと行くと言っていた水族館に真心を連れて行った。俺と子供たち、真心と真の出会いだ。あの後、彩から別れを告げられた。
『智也となら、諦めていた理想の家族を持てる気がした』
そんなことを言っていた。
「お前の理想の家族は?」
『え?』
「彩はどんな家族が理想?」
『私は……真と亮がいるだけで充分――』
「誤魔化すなよ」
『誤魔化してるわけじゃないけど、穏やかに暮らせたら、それでいい』
なんとなく、彩ならそう言うだろうとは思った。予想が的中して、心の中で『やっぱり』と息を吐いた。
「お前らしいけど、ムカつくわ」
『なんで?』
「俺じゃなくてもいいってことだろ」
『え!?』
「そこは嘘でも、『智也がいてくれるだけで』とか言えよ」
真心と勇気くらいの子供を連れた女性が公園に入って来て、チラッと俺を見た。何となく、ベンチから立ち上がった。
『言ったら言ったで、『嘘くさい』とか言うんでしょ?』
「かもな」
同時に、笑った。
また、女性の視線を感じて、俺は公園を出た。子供たちは滑り台の階段を上がっていく。
「さて! じゃあ、帰るわ。悪かったな、忙しい時に」
『ううん? 明日は飲み過ぎないようにね?』
「ああ」
会いたい。その言葉を呑み込んで、俺はスマホをポケットに突っ込んだ。
『智也はどんな家族が理想?』
「……そうだな。普通、がよくわかんねーから、普通っぽい家族がいいな」
『なに、それ』と、彩が笑う。
「一緒に飯を食う、とか? あ! 俺、やってみたいことがあるんだよな」
『なに?』
「すっげー忙しい時に、『子供の学校行事があるので、有給取ります』って言うの」
『はい?』
「絶対、誰も文句言わねーだろ? 今まで、その理由で仕事押し付けられてきたから、俺もやり返したい。『子供が熱を出したから帰ります』でもいいぞ?」
ため息が聞こえた。
『私は子供がらみじゃなく、休み欲しいけどね』
俺はケラケラと笑った。
ふっと、想像してしまった。彩と並んで、亮の野球を観ている自分。
彩も同じことを考えていてくれたら、と思う。
そして、それが現実となるかは、俺次第。
「さて! じゃあ、帰るわ。悪かったな、忙しい時に」
『ううん? 明日は飲み過ぎないようにね?』
「ああ」
会いたい。その言葉を呑み込んで、俺はスマホをポケットに突っ込んだ。
俺が、彩が子供たちと行くと言っていた水族館に真心を連れて行った。俺と子供たち、真心と真の出会いだ。あの後、彩から別れを告げられた。
『智也となら、諦めていた理想の家族を持てる気がした』
そんなことを言っていた。
「お前の理想の家族は?」
『え?』
「彩はどんな家族が理想?」
『私は……真と亮がいるだけで充分――』
「誤魔化すなよ」
『誤魔化してるわけじゃないけど、穏やかに暮らせたら、それでいい』
なんとなく、彩ならそう言うだろうとは思った。予想が的中して、心の中で『やっぱり』と息を吐いた。
「お前らしいけど、ムカつくわ」
『なんで?』
「俺じゃなくてもいいってことだろ」
『え!?』
「そこは嘘でも、『智也がいてくれるだけで』とか言えよ」
真心と勇気くらいの子供を連れた女性が公園に入って来て、チラッと俺を見た。何となく、ベンチから立ち上がった。
『言ったら言ったで、『嘘くさい』とか言うんでしょ?』
「かもな」
同時に、笑った。
また、女性の視線を感じて、俺は公園を出た。子供たちは滑り台の階段を上がっていく。
「さて! じゃあ、帰るわ。悪かったな、忙しい時に」
『ううん? 明日は飲み過ぎないようにね?』
「ああ」
会いたい。その言葉を呑み込んで、俺はスマホをポケットに突っ込んだ。
『智也はどんな家族が理想?』
「……そうだな。普通、がよくわかんねーから、普通っぽい家族がいいな」
『なに、それ』と、彩が笑う。
「一緒に飯を食う、とか? あ! 俺、やってみたいことがあるんだよな」
『なに?』
「すっげー忙しい時に、『子供の学校行事があるので、有給取ります』って言うの」
『はい?』
「絶対、誰も文句言わねーだろ? 今まで、その理由で仕事押し付けられてきたから、俺もやり返したい。『子供が熱を出したから帰ります』でもいいぞ?」
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『私は子供がらみじゃなく、休み欲しいけどね』
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そして、それが現実となるかは、俺次第。
「さて! じゃあ、帰るわ。悪かったな、忙しい時に」
『ううん? 明日は飲み過ぎないようにね?』
「ああ」
会いたい。その言葉を呑み込んで、俺はスマホをポケットに突っ込んだ。
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