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5.知らなかったでしょう?
6
「嵐くん、送ってあげれば良かったね」
車に乗り込んだ由輝に言う。
「嵐ん家の前の道、除雪酷すぎて車危ないって言ってたし」
「そっか」
さっきまでスーパーに寄ろうかと迷っていたけれど、子供二人とも連れて行くと余計なものばかり籠に入れられるから、諦めた。
真っ直ぐ家に帰ると、冷蔵庫と冷凍庫から晩ご飯になりそうなものを出す。
生姜焼き用の肉が五枚と、冷凍コロッケが三個、冷凍しておいたハンバーグが二つ、餃子が十四個。
どれもこれも中途半端だが、仕方がない。
私は冷凍ハンバーグをフライパンで弱火にかけ、蓋をした。
餃子を作って残った白菜で味噌汁を作る。
これで冷蔵庫と冷凍庫がすっきりしたから、明日はしっかり買い物できる。
大学が休みに入ったため、明日から一か月ほど、私のシフトが激減する。というか、呼ばれたら行く。
味噌汁を作り終えたら、揚げ物鍋と交代。
冷凍コロッケを揚げる。
その間に、キャベツを切る。いつもは持ち替えるのが面倒で包丁を使うのだが、子供たちに食べてもらえないから、今日はスライサーを使う。キャベツが飛び散るし、腕も疲れるからあまり好きではないが、仕方がない。
そうこうしているうちに、由輝が部屋から出て来た。
「お腹空いたぁ」
時計を見ると、もうすぐ七時。
塾がある時は五時半くらいに軽く食べさせて、帰ってから改めて晩ご飯なのだが、今月は高校の合格発表やなんやで塾も忙しいらしく、週末のみ。個人塾だから仕方がない。
「ちょっとは手伝ってよ」
「えーーーっ」
「今時、男の子でも最低限の家事はできなきゃ、女の子にモテないよ!」
「モテなくてもいーもーん」
あー言えばこー言うんだから!
息子にイライラしながら、コロッケをひっくり返していると、娘もやって来た。
「ご飯まだぁ?」
「今準備してるから、手伝って」
「えーーーっ」
「もうっ! 自分の箸とお茶くらい自分で用意しなさい!」
「はぁい」
とは言ったものの、大して広くもないキッチンだ。揚げ物をしている時にちょろちょろされるのは、危なくて気が気じゃない。
私は焦げ目がついたハンバーグを皿に載せ、半分に割って、あとは電子レンジに任せた。
フライパンを洗って、生姜焼きと餃子のどちらを先に焼こうかと考える。
こういう場合、私が決めると大抵、子供たちのブーイングを受ける。
「生姜焼きと餃子、どっちが食べたい?」
「どっちも!」と答えたのは、もちろん由輝。
「どっちを先に焼くか」
「餃子!」と答えたのは、和葉。
私は冷凍餃子をフライパンの縁に沿って並べ、火にかけた。
その間にご飯と味噌汁をよそい、レンジによって中までしっかり加熱されたハンバーグと一緒に食卓に並べる。
「食べていー?」
既に席に着いて箸を持っていながら、聞く意味はあるのか。
「どうぞ」
「あ、ソース!」
「はいはい」
取り皿とソースと餃子のたれを食卓の中央に置く。
「いただきまーす」
ようやく子供たちが静かになり、コロッケも色づき、キャベツの上にのせた。また、油が飛ぶ。今度は手の甲に。
車に乗り込んだ由輝に言う。
「嵐ん家の前の道、除雪酷すぎて車危ないって言ってたし」
「そっか」
さっきまでスーパーに寄ろうかと迷っていたけれど、子供二人とも連れて行くと余計なものばかり籠に入れられるから、諦めた。
真っ直ぐ家に帰ると、冷蔵庫と冷凍庫から晩ご飯になりそうなものを出す。
生姜焼き用の肉が五枚と、冷凍コロッケが三個、冷凍しておいたハンバーグが二つ、餃子が十四個。
どれもこれも中途半端だが、仕方がない。
私は冷凍ハンバーグをフライパンで弱火にかけ、蓋をした。
餃子を作って残った白菜で味噌汁を作る。
これで冷蔵庫と冷凍庫がすっきりしたから、明日はしっかり買い物できる。
大学が休みに入ったため、明日から一か月ほど、私のシフトが激減する。というか、呼ばれたら行く。
味噌汁を作り終えたら、揚げ物鍋と交代。
冷凍コロッケを揚げる。
その間に、キャベツを切る。いつもは持ち替えるのが面倒で包丁を使うのだが、子供たちに食べてもらえないから、今日はスライサーを使う。キャベツが飛び散るし、腕も疲れるからあまり好きではないが、仕方がない。
そうこうしているうちに、由輝が部屋から出て来た。
「お腹空いたぁ」
時計を見ると、もうすぐ七時。
塾がある時は五時半くらいに軽く食べさせて、帰ってから改めて晩ご飯なのだが、今月は高校の合格発表やなんやで塾も忙しいらしく、週末のみ。個人塾だから仕方がない。
「ちょっとは手伝ってよ」
「えーーーっ」
「今時、男の子でも最低限の家事はできなきゃ、女の子にモテないよ!」
「モテなくてもいーもーん」
あー言えばこー言うんだから!
息子にイライラしながら、コロッケをひっくり返していると、娘もやって来た。
「ご飯まだぁ?」
「今準備してるから、手伝って」
「えーーーっ」
「もうっ! 自分の箸とお茶くらい自分で用意しなさい!」
「はぁい」
とは言ったものの、大して広くもないキッチンだ。揚げ物をしている時にちょろちょろされるのは、危なくて気が気じゃない。
私は焦げ目がついたハンバーグを皿に載せ、半分に割って、あとは電子レンジに任せた。
フライパンを洗って、生姜焼きと餃子のどちらを先に焼こうかと考える。
こういう場合、私が決めると大抵、子供たちのブーイングを受ける。
「生姜焼きと餃子、どっちが食べたい?」
「どっちも!」と答えたのは、もちろん由輝。
「どっちを先に焼くか」
「餃子!」と答えたのは、和葉。
私は冷凍餃子をフライパンの縁に沿って並べ、火にかけた。
その間にご飯と味噌汁をよそい、レンジによって中までしっかり加熱されたハンバーグと一緒に食卓に並べる。
「食べていー?」
既に席に着いて箸を持っていながら、聞く意味はあるのか。
「どうぞ」
「あ、ソース!」
「はいはい」
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「いただきまーす」
ようやく子供たちが静かになり、コロッケも色づき、キャベツの上にのせた。また、油が飛ぶ。今度は手の甲に。
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