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第2章 商い篇

第16話 膝枕

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side:桜井美智瑠



現在の時刻は午後12時

珍しくなっちゃんがお昼ご飯を作ってくれると言うので、リビングで出来上がるのを待っている

タンクトップとショートパンツに着替えて、エプロンを付けて料理をしているなっちゃんの後ろ姿は、ぷりっと張りのあるお尻が強調されて

控え目に言って最高です♪



朝からドワーフのロベルトさんにビールを売って、定期購入の契約をしたり。

今後ビールを含めたお酒の販売は

「ドワーフを優先してくれ!」

と言って賄賂の金貨を渡そうとしてくるロベルトさんの猛攻を頑張って防いだり(笑)


ベアトリスさんの所属するポーターギルドでも、今後はギルド員の為に商品を大量に定期購入してくれそうな雰囲気があるから

謎の観察者のミッションクリアも近付いたかなと思う。


他にも、ロベルトさんとベアトリスさんと相談した結果、明日からのお店の営業は

午前6時~午前8時

午後4時~午後6時

以上の4時間営業になった。


ポーターの仕事をしている人達は昼間はダンジョンに行ってしまうし、ダンジョン支部に常駐するドワーフの職人さん達も

既に武器防具のメンテナンスの依頼が殺到していて、お店でゆっくり買い物をしている暇は無いだろうという事だった。


あとベアトリスさんからお店が突然消えたり現れたりするのは、魔道具を使ってるのか魔法なのか気になるって言われたので、とりあえず魔法だと答えておいた

やっぱりお店の外壁にかかってる木の板を『closed』にするとお店は消えて、『open』にするか私達が出て来たら現れるらしい

普通なら騒ぎになりそうなんだけど、ダンジョンではその程度の事は驚く事では無いらしい

そしたら驚く事というのはいったいどんな事なのかとても気になるけれど、知らない方が良い気がする。


「みっちゃんお待たせ~、ご飯出来たよぉ~」

「ありが、ぶふぉっ?!」


おぅふ!

どんぶり鉢を2つ持ってリビングに来たなっちゃんだけど

エプロンとタンクトップ越しに見える胸の谷間が凶悪過ぎて、思わずむせてしまった(汗)


「みっちゃん大丈夫?」

「うん、お茶が変な所に入ったみたい。それよりお昼は、、、ハムエッグ丼?」


なっちゃんに渡されたどんぶり鉢には、お米の上にちぎったレタスと半熟のハムエッグが乗っている


「久し振りに食べたくなったから作ってみたんよ。ウスターソースとマヨネーズをかけて、キムチはお好みで乗せて」

「じゃあキムチをたっぷり乗せて、いただきまーす。あーんっ、、旨っ!黄身とキムチが混ざってめっちゃ美味しいやん♪」

「ホンマは『焼き飯』の上に乗せた方が美味しいねんけど、まだ上手に作られへんから」

「そうなん?でもめっちゃ美味しいから大満足♪」







ふぅ~、お昼ご飯も食べ終えて満腹やから、このままお昼寝がしたい


「ふふっ、みっちゃん眠たそうやね(笑)」

「うん、午後4時の開店まではやる事も無いし」

「せやねぇ、もっと商品増やしたいけど急にやっても対応出来そうに無いもんね。じゃあ『パンパン』はいどうぞ♪」


ん?

突然なっちゃんが太ももをパンパン叩いて凄く良い笑顔をしているんだけど、これはいったい


「えーっと、それはどうしたら良いの?」

「みっちゃん眠たそうやし膝枕してあげるからお昼寝して良いよ♪」

「ひっ、ひひひひ膝枕?!ありがとうございます!でも重みで痺れたりせぇへん?」

「うーん、初めてやから分からんけど、とりあえず痺れるまでって事で、はいどうぞ♪」

「しっ、失礼しまーす。」


おおっ!

なっちゃんの太ももすべすべしてるぅー!

目を閉じて意識を集中し太ももの感触を堪能する

これはもう絶体お昼寝出来ひんやつやけど、一片の悔い無し!



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side:加藤菜穂



ドワーフのロベルトさんとベアトリスさんの2人と話し合った結果、お店は早朝と夕方それぞれ2時間ずつ営業するに事なった

お陰で午後から暇になったので、みっちゃんと恋人っぽい事がしたくて膝枕を提案してみたけど

こっ、これはちょっとあかんかもしれへん(汗)


みっちゃんが横向きに寝てるせいで鼻息が太ももにあたって、、、

めっちゃこしょばい!

くっ!

せっかく可愛い寝顔を上から見れるのに

頑張れ私!

負けるな私!

大好きなみっちゃんとの大切な時間は1秒たりとも無駄にはしなぁーい!





つづく。

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