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第8章 空へ
第214話 お見合い その3
「ふぅ~、ごちそうさまでした。こんなに食べたのは久しぶりです♪」
「私の旦那様になる人だから遠慮は要らないとは言っても、シェラあなた本当によく食べたわね」
ペトラ様の護衛のシェラさんが痩せの大食いって事なので、ウィンナーサンド、カツサンド、スィートポテトを大量に出したのだが
まさか1人で5キロも食べるとは思わんかった。
「シン殿!私は一生シン殿に付いて行きます!だからこれからも美味しいご飯をたくさん食べさせて下さい!一所懸命にお勤めを果たさせて頂きますので、よろしくお願い致します!!」
「ちょっとシェラ?!あなたは私の護衛でしょ!」
「あ゛っ、、、えぇーと、お嬢様がシン殿と結婚してくれれば、ついでに全力で護衛します!」
「そこは雇い主の私を最優先で護衛しなさいよ!シェラは食べ物が関わると急に後先考えなくなるんだから、まったくもう
という訳でシンさん、シェラ共々末長くよろしくね♪」
「流れるように結婚に話を持って行くのはお見事!と思いますけど勢いで結婚を承諾したりしませんからね」
「くっ!やはり駄目か。しょうがないわね、ちゃんと説明するわよ
そもそも結婚相手なんて誰でも良かったのよ、政略結婚の必要性も理解しているし、それが貴族の義務でもあるから
ただね、どうしても許せなかったのが私の結婚相手の候補が王侯貴族の馬鹿息子ばかりって事よ、親の威光を自身の威光と勘違いするし
身分の高さとプライドが比例してるからたちが悪いったらありゃしない
その点、シンさんは平民から商会の会長にまで成り上がったって聞いてたから、プライドはともかく馬鹿では無いはず、それだけで私には結婚相手として充分だったの
あとは私のする事にうるさく言わない人なら完璧ね。妾でも良いって言ったのは、正妻だと流石に世間体とか気にして自由に何でもするのは無理かなって」
「なるほど、しかしそれなら私でなくても相応しい人は他にも居たでしょう?」
「そうねぇ、少なくとも私は商会を立ち上げてからこんな短期間で大商会にした人を、シンさん以外には知らないわね。シンさんはもっと自分の価値を正しく理解するべきよ
さっき見たけれど池田屋商会の従業員は奴隷が多いんでしょ?私には見ただけで奴隷なのかどうかを見極める事は出来ないけれど、獣人が多かったから多分そうなんじゃないかしら?」
「そうですね、今日商会に居る獣人は奴隷ばかりです。」
「そもそもあんなに沢山の奴隷なんて奴隷商以外じゃなかなか見ないわよ、しかも全員やる気に満ちてキラキラした目をしてるなんて、普通じゃあり得ない
チラッと見ただけでも、獣人以外の従業員も優秀そうな人が多かったし、そこに居るニィナさんを含めて護衛の質も高そうに見えたわ。ニィナさんなら今のシェラと良い勝負をしそうだもの」
「へぇ~、『今』って事はお腹が膨れたからですか?なんかそれって英雄症候群みたいですね」
「えっ?!シンさんあなた見ただけでそんな事までわ分かるの?」
わぁお、なんか適当に言ったら当たったらしい
異世界小説だと、『勇者』とか『英雄』とか特定の称号を持つは人は、大食いになるのと引き替えに凄い能力を持つようになるってのがあった。
ただし
空腹だと能力が発揮されないし食費が凄いから、王族やそれこそスコーピオン公爵家のように裕福でないと宝の持ち腐れだし
養っていけないから大抵は子供の頃に捨てられてしまうんだよな
「ペトラ様、私も噂話で聞いたくらいで、なんとなく言っただけですよ」
「そう、どちらにしてもお世話になるんだから教えるつもりだったけどね、シンさんの言う通りシェラは『英雄症候群』よ
空腹だと能力が発揮出来ないから毎日凄く食べるの、公爵家はシェラの食費ぐらいなんでもないけれど、シェラの代わりに優秀な護衛を3~4人雇う方が良いんじゃないかってずっと言われててね
私は今更シェラ以外の護衛を側近として付ける気は無いからどうでもいいんだけど、そうなると色々と反発も出て来て面倒くさいったらないわね」
「まあ食費はともかく料理を用意するのも大変ですからね。それに常に満腹にしておくのも現実的じゃないですし」
「シンさんの言う通りよ、だから空腹にだけはならないように、一定時間毎に少しずつ食べ物を食べるようにしてるの。今回のように領地から出ると、持てる食材も限られてしまうからなかなか満腹になるまで食べさせてあげられないのよ」
「事情はだいたい分かりました。ペトラ様は何かやりたい事があるのでしたよね?」
「ええ、私はねこの国から差別をなくしたいのよ、出来ると思う?」
「それはまた難しい事に挑戦なさるのですね。出来るかどうかはペトラ様の努力次第ですが、充分実現可能だと申し上げます。」
「本当に?!この事を話しても否定されるばかりで、出来るって言われたのは初めてなんだけど♪」
「誤解の無いように言っておきますけど、あくまでペトラ様の努力次第ですし、差別意識を無くすのは凄く時間がかかると思いますよ
私たちの子や孫の世代で実現出来れば早い方だと私は思います。」
「それぐらいは承知の上、どんな困難があろうとも乗り越えてみせるわ!」
むむむ?
最初は公爵家のお嬢様として大事に育てられたせいで、良くも悪くも自由奔放に好きに生きていきたいだけかと思ってたんだけど
今、俺の目の前に座ってるペトラ様は、急に真剣な表情をしてなんだか凄く大人っぽくなっちゃったよ
最初からそんな顔をしてくれれば、もっと違う対応をしたかもしれないのに
でも俺はそういうの嫌いじゃないぜ
惚れたりはしないけどな♪
つづく。
「私の旦那様になる人だから遠慮は要らないとは言っても、シェラあなた本当によく食べたわね」
ペトラ様の護衛のシェラさんが痩せの大食いって事なので、ウィンナーサンド、カツサンド、スィートポテトを大量に出したのだが
まさか1人で5キロも食べるとは思わんかった。
「シン殿!私は一生シン殿に付いて行きます!だからこれからも美味しいご飯をたくさん食べさせて下さい!一所懸命にお勤めを果たさせて頂きますので、よろしくお願い致します!!」
「ちょっとシェラ?!あなたは私の護衛でしょ!」
「あ゛っ、、、えぇーと、お嬢様がシン殿と結婚してくれれば、ついでに全力で護衛します!」
「そこは雇い主の私を最優先で護衛しなさいよ!シェラは食べ物が関わると急に後先考えなくなるんだから、まったくもう
という訳でシンさん、シェラ共々末長くよろしくね♪」
「流れるように結婚に話を持って行くのはお見事!と思いますけど勢いで結婚を承諾したりしませんからね」
「くっ!やはり駄目か。しょうがないわね、ちゃんと説明するわよ
そもそも結婚相手なんて誰でも良かったのよ、政略結婚の必要性も理解しているし、それが貴族の義務でもあるから
ただね、どうしても許せなかったのが私の結婚相手の候補が王侯貴族の馬鹿息子ばかりって事よ、親の威光を自身の威光と勘違いするし
身分の高さとプライドが比例してるからたちが悪いったらありゃしない
その点、シンさんは平民から商会の会長にまで成り上がったって聞いてたから、プライドはともかく馬鹿では無いはず、それだけで私には結婚相手として充分だったの
あとは私のする事にうるさく言わない人なら完璧ね。妾でも良いって言ったのは、正妻だと流石に世間体とか気にして自由に何でもするのは無理かなって」
「なるほど、しかしそれなら私でなくても相応しい人は他にも居たでしょう?」
「そうねぇ、少なくとも私は商会を立ち上げてからこんな短期間で大商会にした人を、シンさん以外には知らないわね。シンさんはもっと自分の価値を正しく理解するべきよ
さっき見たけれど池田屋商会の従業員は奴隷が多いんでしょ?私には見ただけで奴隷なのかどうかを見極める事は出来ないけれど、獣人が多かったから多分そうなんじゃないかしら?」
「そうですね、今日商会に居る獣人は奴隷ばかりです。」
「そもそもあんなに沢山の奴隷なんて奴隷商以外じゃなかなか見ないわよ、しかも全員やる気に満ちてキラキラした目をしてるなんて、普通じゃあり得ない
チラッと見ただけでも、獣人以外の従業員も優秀そうな人が多かったし、そこに居るニィナさんを含めて護衛の質も高そうに見えたわ。ニィナさんなら今のシェラと良い勝負をしそうだもの」
「へぇ~、『今』って事はお腹が膨れたからですか?なんかそれって英雄症候群みたいですね」
「えっ?!シンさんあなた見ただけでそんな事までわ分かるの?」
わぁお、なんか適当に言ったら当たったらしい
異世界小説だと、『勇者』とか『英雄』とか特定の称号を持つは人は、大食いになるのと引き替えに凄い能力を持つようになるってのがあった。
ただし
空腹だと能力が発揮されないし食費が凄いから、王族やそれこそスコーピオン公爵家のように裕福でないと宝の持ち腐れだし
養っていけないから大抵は子供の頃に捨てられてしまうんだよな
「ペトラ様、私も噂話で聞いたくらいで、なんとなく言っただけですよ」
「そう、どちらにしてもお世話になるんだから教えるつもりだったけどね、シンさんの言う通りシェラは『英雄症候群』よ
空腹だと能力が発揮出来ないから毎日凄く食べるの、公爵家はシェラの食費ぐらいなんでもないけれど、シェラの代わりに優秀な護衛を3~4人雇う方が良いんじゃないかってずっと言われててね
私は今更シェラ以外の護衛を側近として付ける気は無いからどうでもいいんだけど、そうなると色々と反発も出て来て面倒くさいったらないわね」
「まあ食費はともかく料理を用意するのも大変ですからね。それに常に満腹にしておくのも現実的じゃないですし」
「シンさんの言う通りよ、だから空腹にだけはならないように、一定時間毎に少しずつ食べ物を食べるようにしてるの。今回のように領地から出ると、持てる食材も限られてしまうからなかなか満腹になるまで食べさせてあげられないのよ」
「事情はだいたい分かりました。ペトラ様は何かやりたい事があるのでしたよね?」
「ええ、私はねこの国から差別をなくしたいのよ、出来ると思う?」
「それはまた難しい事に挑戦なさるのですね。出来るかどうかはペトラ様の努力次第ですが、充分実現可能だと申し上げます。」
「本当に?!この事を話しても否定されるばかりで、出来るって言われたのは初めてなんだけど♪」
「誤解の無いように言っておきますけど、あくまでペトラ様の努力次第ですし、差別意識を無くすのは凄く時間がかかると思いますよ
私たちの子や孫の世代で実現出来れば早い方だと私は思います。」
「それぐらいは承知の上、どんな困難があろうとも乗り越えてみせるわ!」
むむむ?
最初は公爵家のお嬢様として大事に育てられたせいで、良くも悪くも自由奔放に好きに生きていきたいだけかと思ってたんだけど
今、俺の目の前に座ってるペトラ様は、急に真剣な表情をしてなんだか凄く大人っぽくなっちゃったよ
最初からそんな顔をしてくれれば、もっと違う対応をしたかもしれないのに
でも俺はそういうの嫌いじゃないぜ
惚れたりはしないけどな♪
つづく。
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