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第32話 ルーファウスの憂鬱 その5
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side:ルーファウス
「くっくっくっ」
「おいドノバン、気持ちの悪い笑い方をするな追い出すぞ!」
「待て待て、今日はお前がフィオナ嬢を紹介したいと言うから来てやったんだ、追い出すのは酷いだろ」
「ふんっ、貴様の気持ちの悪い笑い方はフィオナ嬢の精神に悪影響だ。」
「あらあら、ルー君はフィオナちゃんに惚れちゃったのねぇ♪」
はぁ~
姉上とドノバン団長をフィオナ嬢に紹介する為に屋敷に連れて来たまでは良いが、案の定フィオナ嬢の事をネタに俺をからかい倒す気だ。
2人の性格を考えれば、フィオナ嬢を紹介せずに放置しておくと、絶対に面倒くさい事になるから屋敷に連れて来るのは致し方無かったが
新しい玩具を見付けた子供のような表情をしている2人を見てると、実に憂鬱だ。
「おっと、忘れる所だった。フィオナ嬢との楽しいひと時を過ごす前にルーファウス、お前に確認して欲しい書類があって持って来ている。これだ、今読んで確認してくれ。」
「書類?」
ドノバン団長が懐から取り出した紙をこちらに差し出して来る。
ドノバン団長は書類仕事が苦手で、普段からその手の仕事は部下に押し付けて逃げているのにわざわざ持って来ただと?
クソな性格をしているドノバン団長だが、仕事でふざけるような人では無い。となるとこの紙は、、、
ふむふむ
屋敷の周辺をコソコソ嗅ぎ回っている輩が居たと走り書きがしてある。私でも気が付かなかったのに、こういう所は未だにドノバン団長に敵わない。
しかし我が家に限らず貴族の屋敷を探る輩は幾らでも居るだろう。
金目当ての輩が大半を占めるが、一部は裏の仕事を請け負っている者も居て、誘拐や暗殺未遂など分かっているだけでも毎年数件は必ずある。
ただ、ドノバン団長が気持ちの悪い笑顔でこちらを見ているという事は、念の為に気を付けておけといったところか
今更気にするような事でも無いが、フィオナ嬢に知られて恐がらせ無いようにというドノバン団長の配慮だろう。
ドノバン団長から渡された紙をそのまま姉上にも見せる。
「ふぅ~ん、私達にとっては珍しくも無いけれど、フィオナちゃんには知られない方が良いわね。ルー君、対策は万全なのよね?」
「当たり前だ姉上。フィオナ嬢には常に誰かが側に居るようにしているし、我が家の使用人なら万が一の時にもフィオナ嬢を担いで逃げる程度は造作も無い。」
「うーん、面倒だから今から屋敷を探ってる輩を捕まえて来て、依頼人を吐かせて潰しましょう!」
「ちょっと待て姉上。敷地内に入って来てるなら何をしようと構わんが、外から様子を伺ってるだけの者を捕まえるのは問題があるぞ」
「えぇ~?!どうせ叩けば埃が出るような輩なんだから、全く問題無いわよ」
「モニカ殿の言う通りだぞルーファウス、お前はもう少し柔軟な考え方を学ぶべきだ。」
「はぁ~、御二人が無茶をした後のフォローを、私がこれまでに何度してきたか御存知か?」
「はっはっはっ、怪しいだけで捕まえるのは駄目だよなモニカ殿!」
「勿論よ!冤罪を生まない為にも、ちゃんと証拠を集めてからにしないとね!」
まったくこの二人は分かっているのか分かっていないのか、色々と考え過ぎて後手にまわるよりは良いが少々無茶が過ぎる。
とにかく、ポーラに言って屋敷周辺の警戒レベルを上げておくか。
つづく。
「くっくっくっ」
「おいドノバン、気持ちの悪い笑い方をするな追い出すぞ!」
「待て待て、今日はお前がフィオナ嬢を紹介したいと言うから来てやったんだ、追い出すのは酷いだろ」
「ふんっ、貴様の気持ちの悪い笑い方はフィオナ嬢の精神に悪影響だ。」
「あらあら、ルー君はフィオナちゃんに惚れちゃったのねぇ♪」
はぁ~
姉上とドノバン団長をフィオナ嬢に紹介する為に屋敷に連れて来たまでは良いが、案の定フィオナ嬢の事をネタに俺をからかい倒す気だ。
2人の性格を考えれば、フィオナ嬢を紹介せずに放置しておくと、絶対に面倒くさい事になるから屋敷に連れて来るのは致し方無かったが
新しい玩具を見付けた子供のような表情をしている2人を見てると、実に憂鬱だ。
「おっと、忘れる所だった。フィオナ嬢との楽しいひと時を過ごす前にルーファウス、お前に確認して欲しい書類があって持って来ている。これだ、今読んで確認してくれ。」
「書類?」
ドノバン団長が懐から取り出した紙をこちらに差し出して来る。
ドノバン団長は書類仕事が苦手で、普段からその手の仕事は部下に押し付けて逃げているのにわざわざ持って来ただと?
クソな性格をしているドノバン団長だが、仕事でふざけるような人では無い。となるとこの紙は、、、
ふむふむ
屋敷の周辺をコソコソ嗅ぎ回っている輩が居たと走り書きがしてある。私でも気が付かなかったのに、こういう所は未だにドノバン団長に敵わない。
しかし我が家に限らず貴族の屋敷を探る輩は幾らでも居るだろう。
金目当ての輩が大半を占めるが、一部は裏の仕事を請け負っている者も居て、誘拐や暗殺未遂など分かっているだけでも毎年数件は必ずある。
ただ、ドノバン団長が気持ちの悪い笑顔でこちらを見ているという事は、念の為に気を付けておけといったところか
今更気にするような事でも無いが、フィオナ嬢に知られて恐がらせ無いようにというドノバン団長の配慮だろう。
ドノバン団長から渡された紙をそのまま姉上にも見せる。
「ふぅ~ん、私達にとっては珍しくも無いけれど、フィオナちゃんには知られない方が良いわね。ルー君、対策は万全なのよね?」
「当たり前だ姉上。フィオナ嬢には常に誰かが側に居るようにしているし、我が家の使用人なら万が一の時にもフィオナ嬢を担いで逃げる程度は造作も無い。」
「うーん、面倒だから今から屋敷を探ってる輩を捕まえて来て、依頼人を吐かせて潰しましょう!」
「ちょっと待て姉上。敷地内に入って来てるなら何をしようと構わんが、外から様子を伺ってるだけの者を捕まえるのは問題があるぞ」
「えぇ~?!どうせ叩けば埃が出るような輩なんだから、全く問題無いわよ」
「モニカ殿の言う通りだぞルーファウス、お前はもう少し柔軟な考え方を学ぶべきだ。」
「はぁ~、御二人が無茶をした後のフォローを、私がこれまでに何度してきたか御存知か?」
「はっはっはっ、怪しいだけで捕まえるのは駄目だよなモニカ殿!」
「勿論よ!冤罪を生まない為にも、ちゃんと証拠を集めてからにしないとね!」
まったくこの二人は分かっているのか分かっていないのか、色々と考え過ぎて後手にまわるよりは良いが少々無茶が過ぎる。
とにかく、ポーラに言って屋敷周辺の警戒レベルを上げておくか。
つづく。
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