親友がリア充でモテまくりです。非リアの俺には気持ちが分からない

かがみもち

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第1章 青春のスタートライン ~始まりの高校生活~

7時間目 思っていること② ~山内裕太編~

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昔から、とにかく何かに縛り付けられていた。
父親は、公務員。
母親は、大手企業の経理部で仕事をしている。
両親の顔は、幼い頃からあまり見たことがなかった。
せいぜい、盆休みと正月の時だけしか会えない。
だから僕は、ばあちゃんに育てられた。
ばあちゃんは、昔からの作法で、『人の為に生きれる人が偉い』というのを僕に押し付けていた。
例えば、学校から帰ったらすぐに勉強をする。
テレビは、一日、一時間。
等々、様々な事が制限されていた。
だけど、勉強ばかりしていたから、成績はとてつもなく良かった。
その成績表を見せる度に、ばあちゃんの笑顔が増えていくので、俺はそれで良かった。
でもー
幸せというのは、なんて儚き物なのだろう。


   ーばあちゃんが急死したー


理由は、重い病気だったとしか伝えられていない。
「ばあちゃん!ばあちゃん! 何処にいくんだよ! その中から出てきてよ! 早くしないと!   うわぁぁぁぁぁぁ!!!」
人の死というものは残酷だ。
とても、受け入れたくなかった。
現実はこんなに厳しかった。
それから、何ヵ月、いや、何年経っただろうか。
俺は、母さん達と暮らせるようになった。
12才の時だった。
だけど、嬉しくなかった。
あれほど願ったはずなのに、嬉しくない。
それは、何故だろうか。
とにかく、俺の心に空いた穴のようなものを埋めてくれる人物が居て欲しがった。
だけど、中々見つからなかった。
幸いにも、家族間の仲は良好で、成績も更に伸びていった。
友達は、沢山いた。
だけど、カッコいいだけでは、あまり好かれず、面白くならないといけないと思った。
恋も何度か経験した。
一度、彼氏がいるという理由でフラれたが、可愛い子に告白されて、付き合った。
今は、高校が違うから、別れたも同然だ。
卒業。
それから、この高校に入学した。
僕からすれば、偏差値はかなり低い。
僕が行ける高校の偏差値は69。
だけど、ここは、57だ。
なぜ低いところを選んだか。
それは、ここの高校は、資格が沢山とれるからだ。
資格はあった方がいいからと、僕は、ここに進学した。
そして、入学式30分前。
特待生になった僕は、入学式の代表挨拶をする事になった。
特待生は、入学テストが90点以上取れたものだけが、受け取れる制度だ。
入学金、制服代、1年間の学費が免除されるというものだ。
先生から、特待生は、代表の挨拶があるので、職員室に来てほしいと言われたので、行くことにした。
そして、廊下を曲がろうとしたとき、男子生徒にぶつかり、持っていたプリントの束を落としてしまった。
かなりクセがある髪型。
鋭い目付き。
身長は、僕と同じか、少し小さいか位だ。
もしかしたら、上級生かも知れないとおもい、心臓をバクバクさせている。
「イテテ・・・ごめんなさい。ちょっと入学式の代表で呼ばれていて、急いでいたんです。ケガは無いですか?」
どんな返事が返ってくるんだろう。
怖い。
だが、彼は、
「あ、ああ。大丈夫です。こちらこそすみません。ケガ無いですよ。体育館どこにあるのか分からなくて困っているんです。分かりますか?」
と、言った。
体育館?
だったら、1年生かも知れない。
と、思い、
「あ、同期生?よろしくお願いします。僕は、特待生で入学しました。山内裕太やまうちゆうたと言います。今後、よろしくお願いします」
と言った。
彼は、僕が同級生だと分かった瞬間、安堵の表情を浮かべていた。
僕もその表情を浮かべた。
彼も、自己紹介をして、同級生のしかも、同じ学部の高橋敦志たかはしあつしということが分かった。
彼は、なんだか、縛られているこの心を解放してくれるかもしれないと僕は、この時、彼と話しながら思っていた。
そして、代表の挨拶の時、緊張が心から体へとはみ出しそうなとき、彼の目を見た。
何かを志していて、真剣な表情で訴えてきている目を。
僕は、勇気を貰えた。
挨拶は、大成功だった。
それから、クラス発表の時、一人の彼を見つけて、僕は話しかけた。
独り言で言った言葉に反応した。
「よぉ、おつかれさん。同じクラス?」
「そうだよ。よろしく」
「おお、よろしく」
こんな会話をしてから、僕らは、グータッチをした。
中々、恥ずかしかった。
そして、それを見ていた女の子達が、カッコいいねと、ヒソヒソと話し合っていた。
僕の高校生活は、一人の友達、いや、親友と呼ぼう。
親友によって、よいスタートを切ったのであった。
これから、よろしく。
敦志。
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