親友がリア充でモテまくりです。非リアの俺には気持ちが分からない

かがみもち

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第7章 光ある文化祭 ─優しさと後悔の罪─

94時間目 この一日が

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 高校二年生になると、一通り、行事の流れも分かってきて、授業も慣れて、なかだるみを最もしやすい時期だと言われる。

 まぁ、例に漏れず、俺もそうで、実は、一学期の期末試験では少し点数が落ちていた。

 まぁ、あれだけ裕太や遼太郎と遊ぶ時間がおおけりゃそうなるとは予想はついていたし、勉強する時間が圧倒的に減っていたから、そうなっても仕方がないなと思っていた。

 だが、今回のこれは、点数を落とすわけにはいかない。

 高校生は、二年生の夏の時期が一番大切だからだ。

 ゆえに、この夏のテストで進路の土台が固まると言ってもいい。

 だから、俺は、今も深夜ごろまで勉強しているのだけど。

 普段は、23時頃にはベットに入っているため、この時間帯は眠たい。

 何回目かの大きなあくびをしてしまった。

「くわぁ……。ねみぃ……。ちょっと休憩するか……」

 俺は、そう言いながら、自室からでて、リビングへ向かい、缶コーヒーを冷蔵庫から取り出す。

 黒沢センパイの影響か、缶コーヒーをよく飲むようになった。

 あの人、缶コーヒー好きだからな。

 いつも通り飲む微糖のコーヒーは、コーヒーの苦みとわずかな甘さがマッチして目を強制的に開かさせる。

 眠りかけていた脳が、シャキリとしたのを感じて、俺は、ふぅとため息をつきながら、伸びをした。

 さて、まだまだ頑張ろう。

 一問でも多く解いて明日に備えよう。

 再び、机に向かって、数学の問題を解く。

 公式を当てはめ、計算し、答えを導く。

 たったそれだけのことをするのに、かなり時間がかかってしまい、イラついてしまう。

「あー、くっそ……」

 集中できない。

 焦っても焦っても、意味がないことは分かってる。

 だけど、無性に焦ってしまう。

 なにをそんなに焦ることがあるのか。

 今の俺には、ないはずだ。

 ないはず……だよな。

 だけど、脳裏に浮かぶのは、裕太や遼太郎が俺を置いていく姿。

 なんで、そんなことが思い浮かぶのか分からない。

 だけど、なにかが壊れてしまう気がして、俺はその日、全く睡眠をとることが出来なかった。

 ──

 もう、朝が来たと思えば、いつの間にか学校への道をたどっているのだから、慣れっていうのはすごいと思う。

「おはよう、敦志。あれ? どうしたの? 元気ないね」

 裕太が俺の肩にポンと手をのせて、挨拶をしてきた。

 相変わらず、無自覚のイケメンなオーラを放つ裕太は、周囲を通った一年生たちが憧れの目で見ていた。

 あれ、俺ってなんでこんなことを気にしているんだ?

「おはよ。昨日結構頑張ったからな」

「まぁ、頑張るのは大切だけど、程ほどにしておきなよ。あんまり、根詰めると倒れちゃうからね」

「そうだな。気を付ける……つっても、今日がテストだけど」

 多少の無理はよくあることだろう。

 野球やってた頃は、勉強なんて知らんぷりだったがな。

 そう思いながら、遼太郎を待っていると、キィとなにかがアスファルトとこすれる音がした。

「おはようございます。高橋先輩、山内先輩」

 その音を鳴らした主は鷹乃だった。
 彼は、急いで来たのか、テンパ気味の髪の毛がくしゃくしゃになっている。

「おはよう。髪の毛、すごいことになってるぞ」

 そう伝えると、まじすかと鷹乃は呟いて、自身の髪を整えた。

「今日、テストですね」

「あぁ、そうだな」

「皆さん、頑張ってくださいね。三石先輩にも、よろしくです」

「あれ? もう行くのか?」

「朝から友達とテスト勉強する約束しているんですよ」

「そっか、頑張れよ」

「はいっす」

 鷹乃は、俺たちにおじぎをしてから、自転車を漕いで学校の駐輪場へ消えていった。

「おはようっ! 敦志、山内!」

 俺が裕太に話しかけようかと思ったと同時に、遼太郎がやって来た。

「おはよう、遼太郎」

 俺たちは、その場で雑談をしてから、校門へ向かう。

 さて、テストやってやろうじゃねぇか。
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