169 / 244
第7章 光ある文化祭 ─優しさと後悔の罪─
94時間目 この一日が
しおりを挟む
高校二年生になると、一通り、行事の流れも分かってきて、授業も慣れて、なかだるみを最もしやすい時期だと言われる。
まぁ、例に漏れず、俺もそうで、実は、一学期の期末試験では少し点数が落ちていた。
まぁ、あれだけ裕太や遼太郎と遊ぶ時間がおおけりゃそうなるとは予想はついていたし、勉強する時間が圧倒的に減っていたから、そうなっても仕方がないなと思っていた。
だが、今回のこれは、点数を落とすわけにはいかない。
高校生は、二年生の夏の時期が一番大切だからだ。
ゆえに、この夏のテストで進路の土台が固まると言ってもいい。
だから、俺は、今も深夜ごろまで勉強しているのだけど。
普段は、23時頃にはベットに入っているため、この時間帯は眠たい。
何回目かの大きなあくびをしてしまった。
「くわぁ……。ねみぃ……。ちょっと休憩するか……」
俺は、そう言いながら、自室からでて、リビングへ向かい、缶コーヒーを冷蔵庫から取り出す。
黒沢センパイの影響か、缶コーヒーをよく飲むようになった。
あの人、缶コーヒー好きだからな。
いつも通り飲む微糖のコーヒーは、コーヒーの苦みとわずかな甘さがマッチして目を強制的に開かさせる。
眠りかけていた脳が、シャキリとしたのを感じて、俺は、ふぅとため息をつきながら、伸びをした。
さて、まだまだ頑張ろう。
一問でも多く解いて明日に備えよう。
再び、机に向かって、数学の問題を解く。
公式を当てはめ、計算し、答えを導く。
たったそれだけのことをするのに、かなり時間がかかってしまい、イラついてしまう。
「あー、くっそ……」
集中できない。
焦っても焦っても、意味がないことは分かってる。
だけど、無性に焦ってしまう。
なにをそんなに焦ることがあるのか。
今の俺には、ないはずだ。
ないはず……だよな。
だけど、脳裏に浮かぶのは、裕太や遼太郎が俺を置いていく姿。
なんで、そんなことが思い浮かぶのか分からない。
だけど、なにかが壊れてしまう気がして、俺はその日、全く睡眠をとることが出来なかった。
──
もう、朝が来たと思えば、いつの間にか学校への道をたどっているのだから、慣れっていうのはすごいと思う。
「おはよう、敦志。あれ? どうしたの? 元気ないね」
裕太が俺の肩にポンと手をのせて、挨拶をしてきた。
相変わらず、無自覚のイケメンなオーラを放つ裕太は、周囲を通った一年生たちが憧れの目で見ていた。
あれ、俺ってなんでこんなことを気にしているんだ?
「おはよ。昨日結構頑張ったからな」
「まぁ、頑張るのは大切だけど、程ほどにしておきなよ。あんまり、根詰めると倒れちゃうからね」
「そうだな。気を付ける……つっても、今日がテストだけど」
多少の無理はよくあることだろう。
野球やってた頃は、勉強なんて知らんぷりだったがな。
そう思いながら、遼太郎を待っていると、キィとなにかがアスファルトと擦れる音がした。
「おはようございます。高橋先輩、山内先輩」
その音を鳴らした主は鷹乃だった。
彼は、急いで来たのか、テンパ気味の髪の毛がくしゃくしゃになっている。
「おはよう。髪の毛、すごいことになってるぞ」
そう伝えると、まじすかと鷹乃は呟いて、自身の髪を整えた。
「今日、テストですね」
「あぁ、そうだな」
「皆さん、頑張ってくださいね。三石先輩にも、よろしくです」
「あれ? もう行くのか?」
「朝から友達とテスト勉強する約束しているんですよ」
「そっか、頑張れよ」
「はいっす」
鷹乃は、俺たちにおじぎをしてから、自転車を漕いで学校の駐輪場へ消えていった。
「おはようっ! 敦志、山内!」
俺が裕太に話しかけようかと思ったと同時に、遼太郎がやって来た。
「おはよう、遼太郎」
俺たちは、その場で雑談をしてから、校門へ向かう。
さて、テストやってやろうじゃねぇか。
まぁ、例に漏れず、俺もそうで、実は、一学期の期末試験では少し点数が落ちていた。
まぁ、あれだけ裕太や遼太郎と遊ぶ時間がおおけりゃそうなるとは予想はついていたし、勉強する時間が圧倒的に減っていたから、そうなっても仕方がないなと思っていた。
だが、今回のこれは、点数を落とすわけにはいかない。
高校生は、二年生の夏の時期が一番大切だからだ。
ゆえに、この夏のテストで進路の土台が固まると言ってもいい。
だから、俺は、今も深夜ごろまで勉強しているのだけど。
普段は、23時頃にはベットに入っているため、この時間帯は眠たい。
何回目かの大きなあくびをしてしまった。
「くわぁ……。ねみぃ……。ちょっと休憩するか……」
俺は、そう言いながら、自室からでて、リビングへ向かい、缶コーヒーを冷蔵庫から取り出す。
黒沢センパイの影響か、缶コーヒーをよく飲むようになった。
あの人、缶コーヒー好きだからな。
いつも通り飲む微糖のコーヒーは、コーヒーの苦みとわずかな甘さがマッチして目を強制的に開かさせる。
眠りかけていた脳が、シャキリとしたのを感じて、俺は、ふぅとため息をつきながら、伸びをした。
さて、まだまだ頑張ろう。
一問でも多く解いて明日に備えよう。
再び、机に向かって、数学の問題を解く。
公式を当てはめ、計算し、答えを導く。
たったそれだけのことをするのに、かなり時間がかかってしまい、イラついてしまう。
「あー、くっそ……」
集中できない。
焦っても焦っても、意味がないことは分かってる。
だけど、無性に焦ってしまう。
なにをそんなに焦ることがあるのか。
今の俺には、ないはずだ。
ないはず……だよな。
だけど、脳裏に浮かぶのは、裕太や遼太郎が俺を置いていく姿。
なんで、そんなことが思い浮かぶのか分からない。
だけど、なにかが壊れてしまう気がして、俺はその日、全く睡眠をとることが出来なかった。
──
もう、朝が来たと思えば、いつの間にか学校への道をたどっているのだから、慣れっていうのはすごいと思う。
「おはよう、敦志。あれ? どうしたの? 元気ないね」
裕太が俺の肩にポンと手をのせて、挨拶をしてきた。
相変わらず、無自覚のイケメンなオーラを放つ裕太は、周囲を通った一年生たちが憧れの目で見ていた。
あれ、俺ってなんでこんなことを気にしているんだ?
「おはよ。昨日結構頑張ったからな」
「まぁ、頑張るのは大切だけど、程ほどにしておきなよ。あんまり、根詰めると倒れちゃうからね」
「そうだな。気を付ける……つっても、今日がテストだけど」
多少の無理はよくあることだろう。
野球やってた頃は、勉強なんて知らんぷりだったがな。
そう思いながら、遼太郎を待っていると、キィとなにかがアスファルトと擦れる音がした。
「おはようございます。高橋先輩、山内先輩」
その音を鳴らした主は鷹乃だった。
彼は、急いで来たのか、テンパ気味の髪の毛がくしゃくしゃになっている。
「おはよう。髪の毛、すごいことになってるぞ」
そう伝えると、まじすかと鷹乃は呟いて、自身の髪を整えた。
「今日、テストですね」
「あぁ、そうだな」
「皆さん、頑張ってくださいね。三石先輩にも、よろしくです」
「あれ? もう行くのか?」
「朝から友達とテスト勉強する約束しているんですよ」
「そっか、頑張れよ」
「はいっす」
鷹乃は、俺たちにおじぎをしてから、自転車を漕いで学校の駐輪場へ消えていった。
「おはようっ! 敦志、山内!」
俺が裕太に話しかけようかと思ったと同時に、遼太郎がやって来た。
「おはよう、遼太郎」
俺たちは、その場で雑談をしてから、校門へ向かう。
さて、テストやってやろうじゃねぇか。
0
あなたにおすすめの小説
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...
MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。
ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。
さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか?
【完結】イケメンが邪魔して本命に告白できません
竹柏凪紗
青春
高校の入学式、芸能コースに通うアイドルでイケメンの如月風磨が普通科で目立たない最上碧衣の教室にやってきた。女子たちがキャーキャー騒ぐなか、風磨は碧衣の肩を抱き寄せ「お前、今日から俺の女な」と宣言する。その真意とウソつきたちによって複雑になっていく2人の結末とは──
むっつり金持ち高校生、巨乳美少女たちに囲まれて学園ハーレム
ピコサイクス
青春
顔は普通、性格も地味。
けれど実は金持ちな高校一年生――俺、朝倉健斗。
学校では埋もれキャラのはずなのに、なぜか周りは巨乳美女ばかり!?
大学生の家庭教師、年上メイド、同級生ギャルに清楚系美少女……。
真面目な御曹司を演じつつ、内心はむっつりスケベ。
幼馴染が家出したので、僕と同居生活することになったのだが。
四乃森ゆいな
青春
とある事情で一人暮らしをしている僕──和泉湊はある日、幼馴染でクラスメイト、更には『女神様』と崇められている美少女、真城美桜を拾うことに……?
どうやら何か事情があるらしく、頑なに喋ろうとしない美桜。普段は無愛想で、人との距離感が異常に遠い彼女だが、何故か僕にだけは世話焼きになり……挙句には、
「私と同棲してください!」
「要求が増えてますよ!」
意味のわからない同棲宣言をされてしまう。
とりあえず同居するという形で、居候することになった美桜は、家事から僕の宿題を見たりと、高校生らしい生活をしていくこととなる。
中学生の頃から疎遠気味だったために、空いていた互いの時間が徐々に埋まっていき、お互いに知らない自分を曝け出していく中──女神様は何でもない『日常』を、僕の隣で歩んでいく。
無愛想だけど僕にだけ本性をみせる女神様 × ワケあり陰キャぼっちの幼馴染が送る、半同棲な同居生活ラブコメ。
隣に住んでいる後輩の『彼女』面がガチすぎて、オレの知ってるラブコメとはかなり違う気がする
夕姫
青春
【『白石夏帆』こいつには何を言っても無駄なようだ……】
主人公の神原秋人は、高校二年生。特別なことなど何もない、静かな一人暮らしを愛する少年だった。東京の私立高校に通い、誰とも深く関わらずただ平凡に過ごす日々。
そんな彼の日常は、ある春の日、突如現れた隣人によって塗り替えられる。後輩の白石夏帆。そしてとんでもないことを言い出したのだ。
「え?私たち、付き合ってますよね?」
なぜ?どうして?全く身に覚えのない主張に秋人は混乱し激しく否定する。だが、夏帆はまるで聞いていないかのように、秋人に猛烈に迫ってくる。何を言っても、どんな態度をとっても、その鋼のような意思は揺るがない。
「付き合っている」という謎の確信を持つ夏帆と、彼女に振り回されながらも憎めない(?)と思ってしまう秋人。これは、一人の後輩による一方的な「好き」が、平凡な先輩の日常を侵略する、予測不能な押しかけラブコメディ。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる