親友がリア充でモテまくりです。非リアの俺には気持ちが分からない

かがみもち

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第9章 最後の桜と変わる雰囲気

121時間目 三年目の幕開け

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 長いようで短い春休みを終えて、俺たちは高校三年生になった。今年が最後の学年で、この学校とお別れするまでのタイムミリットはもう始まっていた。

 四月。高校入学から二年間、俺たちの進級を見守り続けた桜の木から桃色の花びらは散り、今は緑の葉がその色を侵食していっている。

 三年目の高校生活の始まりは、とても楽しいもの……だったが一年生や二年生のときとは違う緊張した空気が常に隠れていた。

「それにしても、知らない人多いなぁ……」

 遼太郎りょうたろうが教室内をきょろきょろと見渡しながら呟く。

 俺たち三人は奇跡的に三年間同じクラスになった。とても嬉しいことなのだが、それのせいか去年同じクラスになったクラスメイトがほとんどいない。

「確かに去年いたやつらもいねぇもんなぁ……。俺たち三人での日常はまた再会か」

 例年のように俺の席の集まった三人で話していた。

「そうだね。まぁ、これもこれで楽しいからいいじゃないか」

 裕太ゆうたの言葉に俺は何も言えなかった──そう言えば少し語弊があるかもしれない。実際、三人でいるときは楽しい。それはとても嬉しいことなんだが、最近の俺はなんだかに落ちないことがある。なんだか何をやっても面白みがなく、誰といてもあまり楽しくないのだ。

「うーん。……うん。そうだな。次、移動教室だから行くわ」

「あっ、敦志そう言えば選択科目取っていたんだね。たしか進学αだっけ?」

「おう、裕太は進学+だろ? 進学コースと一緒の階でやるやつ」

「そうだね。周りのレベル高いけど割とついていけてるよ」

「お~、すごいな。俺は英語演習だぞ! 昔から外国について興味があるからな!」

「そうだったのか!? 初めて知った……。あ、確かに遼太郎英語結構できるもんな」

 皆さんは、選択科目とはなんぞやと思うだろう。

 俺たちが通うこの清王せいおう高校は、三年生になると選択科目という時間が授業に設けられる。

 これは、ひとつの科目だけ選択することができ、この学校最大の魅力であるひとつのことを突き詰める……それをするためのカリキュラムがこれだ。

 しかも、この選択科目は座学だけでは留まらないことが多く、遼太郎が選んだ英語演習ならば、実際に外国人の先生を招いて会話をすることも多いという。

 俺は進学αという選択科目は有名な私立大学へ進学を目標にした科目を選んだ。行き方を自由に選択する人生設計の時間から始まり、実際に選んだ進路へと進むそれが俺の選んだ科目の内容だ。

 裕太の進学+は難関といわれている国公立大学へ進学することを目標にした科目だ。これは進学コース以外の科で評定が4.5以上、かつ学年30位以内というハイレベルな戦いが繰り広げる科目で、初回の授業から進学コースの先生の講義が繰り広げられていた。商業科の中ではトップ・学年一位の裕太は歓迎され、先生たちからも期待を寄せられている。

 そんなそれぞれの選択科目を通じてお互いの道を歩みつつある俺たち。

 この一年間はどの年よりも濃い年になりそうな予感がした。
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