異世界召喚されたら好きな人を親友に寝盗られた~七つの大罪(グリモワール)の一人だった私は、記憶を取り戻しながら好きな人も取り戻す!~

卯月えり

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第4章【ずっとずっと大切な人】

34罪 喋っちゃ駄目‬① ❤︎‬

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「なんだかんだ言いながらも、ヴェルくんも……気持ちよさそうじゃない」
「……くっ…………っあ」

 楽しそうに笑う静の声を耳にしながら、ヴェルは必死に声が漏れないように歯を食いしばっていた。
 声を上げたら起こしてしまう。起こしてしまったら、雪にあられもない姿を見られてしまう。それだけは避けたくて必死だった。必死すぎて気付けなかった。普通に話す静の声で雪が目覚めてしまう可能性にヴェルは気付けなかった。

「私の言うこと、ちゃんと聞いてくれているのね? 偉いわ」

 嬉しそうに笑う静を見上げながら、ヴェルは瞳を細めた。
 ゆっくりと上下に腰を動かして与えられる刺激は物足りなくて、もっと強い刺激が欲しいと思ってしまう。早く満足させて終わらせてここを去りたいと願ってしまう。そのためには激しく律動して一気に高みにのぼらないと意味がない。
 ゆっくりとした動きはただ感度を高め、気持ちよさを倍増させるばかり。

「ふっ……ぅ…………んくっ……」

 上げてしまいそうになる嬌声を必死に抑え込みながら下唇を噛むヴェル。静はそんな彼の姿を見下ろして恍惚の笑みを浮かべた。
 自分の言うことを守り、必死に耐えている姿がかわいらしく思えた。愛とは違う、曲がった感情かもしれない。

「……早くイきたいの?」

 ヴェルの耳元に顔を近づけ、吐息交じりに問いかける。
 ふぅっと耳にかかる息をゾクゾクゾクッと腰のあたりから快感が駆け上がっていく感覚に陥りながら、ヴェルは『そうだ』と言わんばかりに何度も頭を上下に振った。

「でも、それだとヴェルくんだけがいい思いをしないかしら?」

 そう問いかけて、ヴェルの耳たぶがカプリと甘噛みした。
 その刺激にビクンと体が震えたヴェルは、同時に腰が勝手に揺れた。一、二度くらい下から突き上げるように静の膣内を刺激した。

「んぁっ……んもぉ……ヴェルくんったらせっかちなんだからぁ」

 くすくすと笑いながら、静はきゅっと膣に力を込めた。意図的に膣内を締めれば銜えこまれたヴェルのペニスも締められる。
 その快感に再び、小さくだがヴェルの腰が上下に揺れた。

「このままの状態で、ヴェルくんが気持ちよくなるように動くんだったらイッても良いわよ?」

 それならば自分で動くわけではないから静も気持ちよくなれるという考えだった。そして、ヴェルは気付いていないがもう一つの意図もあった。
 騎乗位状態で無言のヴェル相手に静が一心不乱に腰を振っていれば“静が自分の欲望を優先してヴェルを犯している”ように見える。だが、騎乗位状態でもヴェルが一心不乱に腰を突き上げていればどう見えるか。
 それは“静を気持ちよくさせるべく奉仕している”ようにも“静と心を通わせて愛し合っている”ようにも見える。
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