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第9話 古代都市のティアマト
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俺とフィンは2人で建物内を探索する。
前回は俺が入口から向かって左側に行ったので、今度は右側に行く。
「ねえ。ジョー。この施設ってなんの目的で作られたんだろうね」
「わからない。でも、アクリル板で情報を記録していたことから、なにか……失ってはいけない情報を保管している場所ではないかと思う」
古代の電子記録媒体というものの寿命はそう長くない。
10数年もすれば劣化してしまう。それよりも前に開発された本と比べて耐用年数はかなり短い。
本はそれこそ数百年、あるいは千年以上も持ったという記録がある。
しかし、その本も海水には弱い。沈んでしまえば記録内容は劣化して解読することは不可能になるだろう。
古代人は外からの衝撃に強く耐用年数も長いアクリル板に物事を記録することを思いついたのだ。
それこそ、後世になにか重要なことを残したい。そんな想いがあったのではないか。
でなければ、わざわざ特殊なレーザー照射でデータの記録の手間があるアクリル板による記録媒体を開発する理由がない。
その後世に残したいものなら丁重に保管する必要がある……?
「いや、待てよ。こうして海水に長い間晒されていてこの建物は劣化で崩壊していない。つまり、かなり頑丈にこの建物は作られているということになる」
「そうなるね。ってことは、この施設はなにか重要な災害対策がなされていたってこと?」
だとすると結構な重要な施設かもしれない。くれぐれも遺跡を現状を保存しつつ丁寧に探索をしなければならない。
右側の通路の先には本棚があった。その本は既に海水で濡れてしまっていてとても読める状態ではない。
古代の貴重な資料かもしれないのにかなり惜しい。
「これじゃあ読めないねー」
「ああ。読めないならそっとしておこう。遺跡の状態はできるだけ弄ってはいけない。俺たちの軽率な行動1つで古代人が遺したわずかな痕跡が消えかねないからな」
とりあえず。この本棚を知らべても特に意味はなさそうだ。ということはこのまま2階に進むしかなさそうだ。
「フィン。2階に行ってみよう。そこに新しい手掛かりがあるかもしれない」
「りょーかい! ふふ、なんだか探索もわくわくするね。たまにはこういうのもいいかも」
俺はフィンと一緒に階段を上る……というよりかはその上を浮上して2階部分へと足を踏み入れた。
2階はたくさんの本棚があり、そこには本が陳列されている。ここはまるで図書館のようだ。
「うーん……ここは本を保管する場所かな。あるいは資料室かなー」
「そのようだな。大半の記録は書物にされているが、当然海水で濡れてしまえば読む方法はない。せっかくの記録も水に沈んでしまえば台無しだな」
この施設には特に古代人が持っていたと言われる超科学技術のようなものはなかった。
その点はなんだかつまらないな。
「なかなか古代のテクノロジーとか見つからないね」
フィンは腕輪を見ながらそうつぶやいた。
この腕輪も現代の技術では作ることが難しかったものだ。古代人が作り出した技術をトレジャーダイバーが回収して再現に成功したもの。
それまでは音声による通信技術はロストテクノロジーとして扱われていたのだ。
「まあ、そう簡単に現代に役立てるような技術は再発見されないさ」
遺跡を発掘してロストテクノロジーを発見。トレジャーダイバーなら誰もが夢見るロマンあふれることである。
だが、そう簡単に実現しないからこそのロマンなのである。
しょっちゅう技術を持ち帰ることができれば、トレジャーダイバーもここまで冷遇はされなかっただろうな。
「2階は特に調べるところはなさそうだ。3階に行ってみるか」
「うん。いこういこう!」
俺はフィンと一緒に3階へと向かった。3階に向かう途中の踊り場。
そこで俺はなんだか首筋に悪寒が走った。
「なんだ……なんか嫌な予感がする」
「どうしたの? ジョー」
「いや……フィンはなにか感じないか?」
「なんにも?」
これはトレジャーダイバーとしての勘が告げているのだろうか。
この先は危険だと。
でも、同じくダイバーとしての経験があるフィンはなにも感じていない。
ということはただ単に俺の気のせいである可能性もある。
「そうか。じゃあ、なんでもない。ちょっと立ち眩みがしただけかもしれない」
「え? それは危ないな。ジョー。空気膜は足りているね」
「ああ。特に消耗するようなことはしてないからな」
空気膜が薄くなってくれば呼吸困難に陥り、体調に悪影響が出る。
俺もフィンも今のところ能力を発動してないし、息を荒げるような運動もしていない。
空気膜は正常に保たれている。
万一ティアマトとの戦闘になっても空気膜が尽きて帰還できないなんてことはないだろう。
「お互い空気膜には気を配りながら進むぞ」
「うん」
嫌な予感が本当に正しいのかどうかは別として用心して進むに越したことはない。
慎重さを欠いて生き残れるほどこの空間は甘くはない。
階段を先に進んでいく。すると半開きになっているドアがあった。
「この部屋には入れるみたいだ。ドアを閉めないように気を付けよう」
俺たちは半開きのドアに室内に入った。
その室内は……中に人が入れるくらいの大きさのカプセルが大量にあった。
カプセルの中身は割れていて、仮にこのカプセルの中に何者かが入っていたとしても既に外に逃げだしたあとか……海水に溺れて死んでいるだろう。
「これはなにかの実験室みたいだね」
カプセルの真下には機械のディプレイのようなものが設置されている。
当然、海中では起動しない。随分と前の機械だし故障している方が自然だ。
フィンが機械のボタンを適当にカチカチと押している。
「おい、フィン。あんまり遺跡の中にあるものをいじるなよ」
「あ、ごめん。つい癖で」
フィンの本職はトレジャーダイバーではない。だから、うかつな行動を取ってしまうこともある。
俺がしっかりと監視しないとな。
ガタン
俺たちの背後で音がした。後ろを振り返るとドアが閉まっていた。
「うわ、なにかの拍子でドアが閉まっちゃった」
「ああ、困ったな。ドアが閉まったら水圧で開かなくなるぞ」
一体なにがきっかけでドアが閉まったのかはわからない。でも、この状況で2人の空気膜が尽きかけていたら、ドアを開けることができなくなって詰んでいたかもしれない。
他に出入口があればそこから脱出できるかもしれないけれど、ここしか出入口がなければ……救助が来なければ出る方法がなくなる。
こういうのがあるから、空気膜には余裕をもって行動をしたいんだよな。
本当に海というものは何が起こるかわからない。未知で危険な領域だ。
「ッ! ジョー! この部屋! なにかいる!」
フィンがトライデントを構える。フィンのトライデントは俺たちトレジャーダイバーが使っているものよりも重い素材で作られている。
その分、一撃の威力が高い。
戦闘能力を求められる奴と長く探索活動することを求められる奴の差というやつだ。
「グシャアアア!」
部屋の奥から鳴き声がする。ライトで部屋の奥を照らすとそこには8本の触手を持つ巨大なタコの怪物がいた。
そのタコの触手の先端は刃のように鋭い。少なくとも普通のタコではない。
オクトパス型のティアマトだ。
そのティアマトはうねうねと触手を動かしてこちらに近づいてくる。
「ジョー! 早くこの部屋から出ないと」
「ああ、わかっている」
俺は集中してドアを開けようとする。空気膜を送り込んでドアを空気で覆う。そうして水圧を下げればドアは開くはず。
しかし、タコのティアマトはそんなことを許さないと言わんばかりに刃状の触手を俺たちに伸ばしてくる。
「うお!」
俺たちは間一髪でその攻撃を回避した。
どうやら、こいつをやりすごしてドアを開けるのは無理そうだ。
倒してから出ないと安全に脱出できない。なんとも嫌な状況だな。
前回は俺が入口から向かって左側に行ったので、今度は右側に行く。
「ねえ。ジョー。この施設ってなんの目的で作られたんだろうね」
「わからない。でも、アクリル板で情報を記録していたことから、なにか……失ってはいけない情報を保管している場所ではないかと思う」
古代の電子記録媒体というものの寿命はそう長くない。
10数年もすれば劣化してしまう。それよりも前に開発された本と比べて耐用年数はかなり短い。
本はそれこそ数百年、あるいは千年以上も持ったという記録がある。
しかし、その本も海水には弱い。沈んでしまえば記録内容は劣化して解読することは不可能になるだろう。
古代人は外からの衝撃に強く耐用年数も長いアクリル板に物事を記録することを思いついたのだ。
それこそ、後世になにか重要なことを残したい。そんな想いがあったのではないか。
でなければ、わざわざ特殊なレーザー照射でデータの記録の手間があるアクリル板による記録媒体を開発する理由がない。
その後世に残したいものなら丁重に保管する必要がある……?
「いや、待てよ。こうして海水に長い間晒されていてこの建物は劣化で崩壊していない。つまり、かなり頑丈にこの建物は作られているということになる」
「そうなるね。ってことは、この施設はなにか重要な災害対策がなされていたってこと?」
だとすると結構な重要な施設かもしれない。くれぐれも遺跡を現状を保存しつつ丁寧に探索をしなければならない。
右側の通路の先には本棚があった。その本は既に海水で濡れてしまっていてとても読める状態ではない。
古代の貴重な資料かもしれないのにかなり惜しい。
「これじゃあ読めないねー」
「ああ。読めないならそっとしておこう。遺跡の状態はできるだけ弄ってはいけない。俺たちの軽率な行動1つで古代人が遺したわずかな痕跡が消えかねないからな」
とりあえず。この本棚を知らべても特に意味はなさそうだ。ということはこのまま2階に進むしかなさそうだ。
「フィン。2階に行ってみよう。そこに新しい手掛かりがあるかもしれない」
「りょーかい! ふふ、なんだか探索もわくわくするね。たまにはこういうのもいいかも」
俺はフィンと一緒に階段を上る……というよりかはその上を浮上して2階部分へと足を踏み入れた。
2階はたくさんの本棚があり、そこには本が陳列されている。ここはまるで図書館のようだ。
「うーん……ここは本を保管する場所かな。あるいは資料室かなー」
「そのようだな。大半の記録は書物にされているが、当然海水で濡れてしまえば読む方法はない。せっかくの記録も水に沈んでしまえば台無しだな」
この施設には特に古代人が持っていたと言われる超科学技術のようなものはなかった。
その点はなんだかつまらないな。
「なかなか古代のテクノロジーとか見つからないね」
フィンは腕輪を見ながらそうつぶやいた。
この腕輪も現代の技術では作ることが難しかったものだ。古代人が作り出した技術をトレジャーダイバーが回収して再現に成功したもの。
それまでは音声による通信技術はロストテクノロジーとして扱われていたのだ。
「まあ、そう簡単に現代に役立てるような技術は再発見されないさ」
遺跡を発掘してロストテクノロジーを発見。トレジャーダイバーなら誰もが夢見るロマンあふれることである。
だが、そう簡単に実現しないからこそのロマンなのである。
しょっちゅう技術を持ち帰ることができれば、トレジャーダイバーもここまで冷遇はされなかっただろうな。
「2階は特に調べるところはなさそうだ。3階に行ってみるか」
「うん。いこういこう!」
俺はフィンと一緒に3階へと向かった。3階に向かう途中の踊り場。
そこで俺はなんだか首筋に悪寒が走った。
「なんだ……なんか嫌な予感がする」
「どうしたの? ジョー」
「いや……フィンはなにか感じないか?」
「なんにも?」
これはトレジャーダイバーとしての勘が告げているのだろうか。
この先は危険だと。
でも、同じくダイバーとしての経験があるフィンはなにも感じていない。
ということはただ単に俺の気のせいである可能性もある。
「そうか。じゃあ、なんでもない。ちょっと立ち眩みがしただけかもしれない」
「え? それは危ないな。ジョー。空気膜は足りているね」
「ああ。特に消耗するようなことはしてないからな」
空気膜が薄くなってくれば呼吸困難に陥り、体調に悪影響が出る。
俺もフィンも今のところ能力を発動してないし、息を荒げるような運動もしていない。
空気膜は正常に保たれている。
万一ティアマトとの戦闘になっても空気膜が尽きて帰還できないなんてことはないだろう。
「お互い空気膜には気を配りながら進むぞ」
「うん」
嫌な予感が本当に正しいのかどうかは別として用心して進むに越したことはない。
慎重さを欠いて生き残れるほどこの空間は甘くはない。
階段を先に進んでいく。すると半開きになっているドアがあった。
「この部屋には入れるみたいだ。ドアを閉めないように気を付けよう」
俺たちは半開きのドアに室内に入った。
その室内は……中に人が入れるくらいの大きさのカプセルが大量にあった。
カプセルの中身は割れていて、仮にこのカプセルの中に何者かが入っていたとしても既に外に逃げだしたあとか……海水に溺れて死んでいるだろう。
「これはなにかの実験室みたいだね」
カプセルの真下には機械のディプレイのようなものが設置されている。
当然、海中では起動しない。随分と前の機械だし故障している方が自然だ。
フィンが機械のボタンを適当にカチカチと押している。
「おい、フィン。あんまり遺跡の中にあるものをいじるなよ」
「あ、ごめん。つい癖で」
フィンの本職はトレジャーダイバーではない。だから、うかつな行動を取ってしまうこともある。
俺がしっかりと監視しないとな。
ガタン
俺たちの背後で音がした。後ろを振り返るとドアが閉まっていた。
「うわ、なにかの拍子でドアが閉まっちゃった」
「ああ、困ったな。ドアが閉まったら水圧で開かなくなるぞ」
一体なにがきっかけでドアが閉まったのかはわからない。でも、この状況で2人の空気膜が尽きかけていたら、ドアを開けることができなくなって詰んでいたかもしれない。
他に出入口があればそこから脱出できるかもしれないけれど、ここしか出入口がなければ……救助が来なければ出る方法がなくなる。
こういうのがあるから、空気膜には余裕をもって行動をしたいんだよな。
本当に海というものは何が起こるかわからない。未知で危険な領域だ。
「ッ! ジョー! この部屋! なにかいる!」
フィンがトライデントを構える。フィンのトライデントは俺たちトレジャーダイバーが使っているものよりも重い素材で作られている。
その分、一撃の威力が高い。
戦闘能力を求められる奴と長く探索活動することを求められる奴の差というやつだ。
「グシャアアア!」
部屋の奥から鳴き声がする。ライトで部屋の奥を照らすとそこには8本の触手を持つ巨大なタコの怪物がいた。
そのタコの触手の先端は刃のように鋭い。少なくとも普通のタコではない。
オクトパス型のティアマトだ。
そのティアマトはうねうねと触手を動かしてこちらに近づいてくる。
「ジョー! 早くこの部屋から出ないと」
「ああ、わかっている」
俺は集中してドアを開けようとする。空気膜を送り込んでドアを空気で覆う。そうして水圧を下げればドアは開くはず。
しかし、タコのティアマトはそんなことを許さないと言わんばかりに刃状の触手を俺たちに伸ばしてくる。
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