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聖騎士ロイ編
第10話 (3/4)
しおりを挟む俺は――「それ」を目の前にして、言葉を失っていた。
四つん這いになったジークの白い尻。
思わず息を呑む。
鍛え抜かれた身体に似つかわしくないほど滑らかで、その奥にのぞく小さな窪みは、わずかに赤く色づいていた。
呼吸に合わせて、きゅ、と小さく収縮するたび、視線が引き寄せられる。
「血……とか、出てないか?」
ジークの声で、ようやく意識が戻る。
……そうだ。俺は、傷がないかを確かめていたのだった。
「ん……ああ。見た感じ、大丈夫そうだ」
言葉が震えないよう、必死で抑える。
それでもジークは、さらに――
「……中も、大丈夫かな……?」
そう言って、自ら尻肉を持ち上げ、広げて見せた。
喉がひゅ、と鳴った。
目眩がするほどの光景。
俺はただ頷き、手を伸ばした。
「……少し、触るぞ」
静かに言いながら、指をそっと押し当てる。熱を帯びた柔肉が、俺の指をすんなりと咥え込んだ。
――やわらかい。あたたかい。
それだけで、全身が粟立つような感覚に包まれる。
「ん、ふ……っ」
ジークの小さな喘ぎが、耳をくすぐる。俺は指先に意識を集中させながら、内壁をそっと撫でるように探った。
ぬるぬると濡れた感触。
うねる肉壁が、きゅう、と俺の指を咥えて締め付けてくる。
そのとき、ふと思ってしまった。
――この中に、俺自身を入れたら。
どれほどの快楽が、その奥に待っているのだろうと。
ああ、最低だ。
俺は何を考えているんだ。
そう思いながらも、意識が緩んだ瞬間――誤って、指を強く動かしてしまった。
「っひぃっ……!」
ジークの背中が、びくりと震える。
「……すまないっ……痛かったか?」
慌てて言葉をかけると、ジークは小さく首を振った。
「だ、だいじょぶ……っ」
か細く、でも無理に明るさを繕った声。
そうだった。ジークはいつもそうだ。
本当は繊細で、傷つきやすくて、それでも誰よりも優しいから、弱音を吐けない。
そんなジークの中に指を入れている。
穢している。
(……俺がしているのは、優しさじゃない)
傷ついたジークに“選ばれた”と舞い上がって、欲を満たしているだけ。
最低だ。最低な男の、最低な自己欺瞞だ。
自分が、どれほど酷いことをしているのか、今さら痛感する。
「中……大丈夫みたいだ。血も見えない」
そう伝えながらそっと指を抜き、最後に、つい――ジークのその“場所”を見てしまった。
見るべきではなかった。
白っぽい液が、たらりと垂れている。
俺の指が抜けたあと、名残惜しげにひくひくと蠢く穴。
(……ここに……どこかの男が……)
想像するだけで、全身が焼けるようだった。
ジークが何か言いたげに肩を少し揺らす。そこから読み取れるのは、恥じらいと困惑。
それでも、俺の中に湧き上がったのは――抑えきれない、支配欲だった。
こんなにも可愛らしい尻を、どこの誰とも知れぬ男に、触れられて、挿れられて――
まて、あの白濁……まさか。
「ジーク……中に、出された……のか?」
喉の奥から、自然と声が出ていた。
「う、うん……」
ジークの、控えめな肯定。
――挿れられるだけなら、まだしも。
出された???
中に???
種を??????
俺が護ってきた身体に、知らない男の種が残っている。
それが、どんな奴だったかも分からない。名前も、顔も、知らない。それでも――ジークの中に、そいつの一部が残っている。それが許せない。
自然と、声が出た。
「なら――掻き出さないと」
俺の手で。
俺の……モノで。
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